トヨタセルシオ【モデル概要編】
2007/04/06
高品質の走りと装備を与えられた
世界に誇るラグジュアリィセダン
●コンセプト
欧州の高級セダンを超えることを命題に開発
LSにその座を譲り、3世代、18年にわたる歴史に幕を閉じたセルシオ。海外ではデビュー当時より「LS」の名で販売されていたことからもわかるように、セルシオの車作りの哲学はレクサスのそれと寸分の違いもない。トヨタの最高級パーソナルセダンとして「打倒、欧州製高級車」の使命を与えられた車の日本仕様に、「最高」を意味するラテン語の名前を冠しただけだ。
今回紹介する3代目モデルのコンセプトは、「21世紀の最高級車の頂点のあり方の探求」。そこには、最高級車のあるべき姿をリードするのは自分たちだという自負さえ感じさせる。コンペティターはメルセデスのSクラスやBMW7シリーズ。しかし、静粛性や室内装備の細かな気配り、作り込みの良さなど、それらを凌駕している部分も少なくない。レクサスブランドにスイッチした今なお、価値ある一台と言えるだろう。
●メカニズム
パワートレインは1種類に限定
メルセデスさえ驚愕させた低振動を誇るV8エンジンは、排気量を4.3Lに拡大。DOHC4バルブの動弁系は当然として、吸気側には連続可変バルブタイミング機構を装備しており、全域にわたって従来モデルより太いトルクを獲得している。
トランスミッションは5ATでスタートしたが、2003(H15)年8月のマイナーチェンジで6ATに変更。純正ナビ装着車には、カーブを予測して事前にシフトダウンやシフトホールドが行われるナビ協調制御も導入された。全車4輪ダブルウィッシュボーン式サスペンションを装備し、最上級グレードのC仕様にはソフトな電子制御式エアスプリングを採用。それとは対照的に、コイルスプリングとダンパーを欧州車風に固めたeRバージョンも用意されていた。後期型のC仕様には、プリクラッシュセーフティシステムやAFS(操舵角追従ヘッドランプ)なども採用されている。
●エクステリア&インテリア
存在感のあふれる外観と質感が高い内装を採用
逆台形のグリルや吊り上がったヘッドランプのイメージは、LS460に引き継がれたもの。しかし、高く設定したグリル上端が醸し出す押し出し感や、厚みのある大きなヘッドライトがにらみを利かせる威圧感は、このモデルのほうが強い。明確なショルダーラインをもたないボディサイドは大きな張りがあり、仏教建築を思わせるという点では、LS460より和風テイストだ。空力特性は特筆もので、アンダーボディに整流カバーや整流板を配置することによって、量産車最高水準のCD値0.25を達成している。
内装の化粧パネルは、全車本木目を採用。トリムとシート生地は、グレードによりウールのモケットと本革が用意されている。この本革はドイツの食用牛のもので、なめし工程でキズの程度によりランク分けし、キズが少ないほうを採用。なお、シートは前後ともヒーター&クーリングシステムの設定がある。
●インプレッション
最高峰と言うにふさわしい加速感と静粛性の高さ
トルクフルになったエンジンは、1.8tに達するボディを軽々と加速させる。実用域での体感加速は、200kg余り重くなったLS460と比べても遜色はない。エンジンからの振動や騒音をほとんど感じない点は、文句なしに世界最高水準だ。エアサス仕様の乗り心地はソフトだが、ブカブカ感はなく適度に減衰が利いたもの。エアサス特有の微小ストローク域での硬さも、見事に解消されている。ラインナップ中で、最もスポーティなeR仕様はかなり性格が異なるが、市街地走行程度の低速域でも、欧州車ほどの硬さを感じることはない。
■狙い目グレード
前期型のC仕様に狙いを絞って探そう
前期型と後期型では、100万円以上の価格差が発生している。「どうしても6AT」などこだわりがないなら、前期型でも十分満足できるはず。特に、C仕様は流通量も多いうえに、200万円以下の物件も見つかる。本革シートなどを装備していればより満足感は高いだろう。なお、後期型もC仕様は流通量が豊富で探しやすい。エアサスにこだわらなければそこそこ物件数の多いeR仕様もオススメ。
■購入時のチェックポイント
10万kmオーバーの物件はメンテの頻度をチェック
多走行距離車が多い車種だが、定期的なメンテナンスが行われていれば特に問題はない。この場合は、タイミングベルトなどの消耗部品が定期的に交換されているかを確認しておこう。また、エアサスの乗り心地も事前にチェックしたいところ。できる限り試乗するのがオススメだ。なお、2003(H15)〜2004(H16)年式には、一部にパーキングロックの不具合が報告されている。該当車両は対策済みか確認をしておこう。
前期型のC仕様に狙いを絞って探そう
前期型と後期型では、100万円以上の価格差が発生している。「どうしても6AT」などこだわりがないなら、前期型でも十分満足できるはず。特に、C仕様は流通量も多いうえに、200万円以下の物件も見つかる。本革シートなどを装備していればより満足感は高いだろう。なお、後期型もC仕様は流通量が豊富で探しやすい。エアサスにこだわらなければそこそこ物件数の多いeR仕様もオススメ。
■購入時のチェックポイント
10万kmオーバーの物件はメンテの頻度をチェック
多走行距離車が多い車種だが、定期的なメンテナンスが行われていれば特に問題はない。この場合は、タイミングベルトなどの消耗部品が定期的に交換されているかを確認しておこう。また、エアサスの乗り心地も事前にチェックしたいところ。できる限り試乗するのがオススメだ。なお、2003(H15)〜2004(H16)年式には、一部にパーキングロックの不具合が報告されている。該当車両は対策済みか確認をしておこう。
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