扱いやすい5ナンバーサイズと広々とした室内空間が人気の2Lクラス箱形ミニバン。ファミリーカーとして人気の高いカテゴリーですが、この扱いやすさと広い室内空間を生かした福祉車両がたくさんあります。今回は、マツダ ビアンテ 助手席・セカンドリフトアップシート車をご紹介します。

ベースとなるビアンテ(2008年7月~)は、つりあがったヘッドライトなど、他のミニバンとは一線を画すちょっと個性的なスタイルが特徴。デザインにこだわっているとはいえ、室内は広々としていて、汚れにくい素材のシートを採用するなど快適性にも力が入っています。また2013年5月のマイナーチェンジでは、マツダ独自のスカイアクティブテクノロジーによる新2Lエンジンと新6速ATを採用し、快適で安定感のある走り、そして優れた燃費性能も実現しました。

そんなビアンテの助手席を回転&昇降させることで、足腰の弱った人や車いすの人の乗降を助けてくれるのが助手席リフトアップシート車、2列目シートを回転&昇降させるのがセカンドリフトアップシート車です。助手席リフトアップシート車の2列目はベンチシートとなるため定員は8名、セカンドリフトアップシート車の2列目はセパレートシートとなるので定員は7名です。シートの操作はリモコンでも可能です。どちらもラゲージに車椅子を収納するためのベルトが備わっています。

助手席リフトアップシート車は助手席のスライド量が260mmから130mmに減るものの、ビアンテの魅力である多彩なシートアレンジは健在です。一方のセカンドリフトアップシート車は2&3列目シートのスライド量が減りますので、シートアレンジに少し制限が出てきます。

とはいえ、スライドドアですから介助のしやすさでいえばセカンドリフトアップシート車です。どちらの仕様も買い物や送り迎え、旅行などの日常使いから介助までこなせるファミリーカーとして使えます。

乗車定員/8名(助手席リフトアップシート車)、7名(セカンドリフトアップシート車)
リフト能力/100kg(シートを除く)
シート下降時最低着座面高さ/466mm(助手席リフトアップシート車)、433mm(セカンドリフトアップシート車の2WD)
回転時足元スペース/310mm(助手席リフトアップシート車)、300mm(セカンドリフトアップシート車)
車内でのシートスライド量/135mm

助手席リフトアップシート車は2WDのみ。2列目シートを左右に分けるウォークスルーモードなど、シートアレンジはベース車と同じ

助手席リフトアップシート車は2WDのみ。2列目シートを左右に分けるウォークスルーモードなど、シートアレンジはベース車と同じ

セカンドリフトアップシート車には4WDも用意されている。2列目のスライド量が制限されるため、シートアレンジに多少制約がある

セカンドリフトアップシート車には4WDも用意されている。2列目のスライド量が制限されるため、シートアレンジに多少制約がある