一般財団法人 トヨタ・モビリティ基金(Toyota Mobility Foundation。以下、「TMF」)は、TMFが行う二つ目の助成事業として、ベトナムのダナン市でのプログラムを選定し、急成長を遂げる中規模都市において交通課題に取り組んでいくことを発表した。
TMFは本年4月に、最初のパイロットプログラムをタイのバンコク市で実施することを発表した。今回はそれに続く二つ目の発表である。両プログラムは、トヨタのノウハウと地元の政府・大学等のパートナーの専門性を組み合わせることにより、安全で効率的、且つ、楽しいモビリティを世界中で提供するというTMFの理念に基づいている。
TMFの豊田章男理事長(兼 トヨタ自動車(株) 代表取締役社長)は、「TMFは、トヨタが培ってきた様々な経験やノウハウを活かし、地域社会が直面するモビリティ分野の課題に取り組んでいく。急激な人口増加と経済成長が進むダナン市において、市政府を含む様々なパートナーとともに、より良いモビリティ社会の実現を目指していきたい」と述べた。

プログラムの内容は以下の通り。

▽ベトナム ダナン市

ダナン市は、ベトナム、ラオス、タイ、ミャンマーを結ぶ「インドシナ東西経済回廊」の玄関口にあたる。TMFは、ダナン市が取り組む、今後の人口増加とモビリティニーズに応えるサステナブルな交通システム開発を支援する。

<対象期間>
2015年7月~2018年3月

<助成総額(見込み)>
約290万ドル(日本円で約3.5億円)

<主な取り組み>
以下の3点に重点を置き、将来的な都市計画と交通課題に取り組んでいく。

・コミュニティバスサービスを提供(行政・商業・教育機関が集中する市内中心部)
・パーク&ライドプログラムを確立
・住宅地域と市内中心部を接続するシャトルバス導入を促進


TMFは、豊かなモビリティ社会の実現とモビリティ格差の解消に貢献することを目的に2014年8月に設立された。トヨタの技術・安全・環境に関する専門知識を活用しながら、大学や政府、非営利団体(NPO)や調査機関等と連携し、都市部の交通課題の解消、パーソナル・モビリティ活用の拡大、次世代モビリティの開発など、世界のモビリティ分野における課題に取り組んでいく。