スターレット▲かつてトヨタのエントリーモデルとして人気を集めたスターレットに復活のウワサが!? それって本当?

1973~1999年まで販売されたトヨタ スターレット。特にスポーツグレードは車好きの若者から絶大な支持を集めていました。

そんなスターレットが「復活する」というウワサが、まことしやかにささやかれています。実際に新型が販売されるとなればうれしいところですが、実際この話はどのくらい信憑性があるのでしょうか?

今回は、新型スターレットに関する2026年5月時点の情報を整理。あわせて歴代スターレットがどんな車だったかも振り返ってみました!
 

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トヨタ スターレット(全世代)
 

新型スターレットの登場はいつ? トヨタからの情報はなし

インターネットで「スターレット 新型」と検索すると、様々な予想記事やスクープ記事がヒットします。

中には「2027年中に登場」「GRもラインナップ」など詳細にレポートしているものもありました。試しにAIに聞いてみると「自動車メディア界隈では“かなり濃厚な復活説”が継続して出ています」という回答も。

ただ、2026年5月現在、トヨタは「スターレットを復活させる」というアナウンスを一切出していません。つまり、現状の情報はあくまでも予想であることに留意が必要です。
 

高橋満

高橋満特に新しいコンパクトカーの購入を検討している人は要注意! 「もうすぐスターレットが発売になるから待っておこう」と考えるのは早計です。

実はアフリカでスターレットが発売中!? 日本発売は?

1999年を最後に日本ではスターレットは販売されていません。しかし、世界に目をやるとスターレットが販売されている地域があります。それはアフリカ。

トヨタグループの総合商社である「豊田通商」がアフリカでの営業業務の全面移管を受け、スズキが海外展開しているバレーノのOEM車を「スターレット」として販売しているのです。

このスターレットを日本に“逆輸入”するというシナリオも考えられますが、メーカーから正式な発表がない以上、あくまでひとつの可能性にすぎません。いずれにせよ、現時点で新型スターレットの登場は「予想や期待の域を出ない」というのが実情でしょう。
 

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トヨタ スターレット(全世代)
 

そもそもスターレットってどんな車? 歴代モデルをおさらい

ここからは、日本で販売された歴代スターレットについて簡潔に解説していきます。
 

スターレットは、もともとトヨタが1960年代に発売したコンパクトカー「パブリカ」の上級モデルでした。

当初は「パブリカスターレット」と名乗っていましたが、1978年のモデルチェンジを機にスターレットとして独立。トヨタの主力モデルとして、広く親しまれる存在になっていきます。

そして1999年にスターレットは長い歴史に幕を下ろし、後継車としてヴィッツが登場。そしてヴィッツは2020年に世界統一名称であるヤリスに改称――というのが、おおまかなストーリーラインです。

今回はトヨタ公式サイトに合わせ、パブリカスターレットをスターレットの初代として紹介します。
 

 

初代:若者がターゲットのスポーティクーペとして登場

初代スターレット▲1973年 4月にパブリカの上級モデルとして設定されたパブリカ スターレット

パブリカは、通商産業省(現・経済産業省)が自動車産業の育成・大衆化を目指した「国民車構想」の中で生まれたコンパクトカー。その上位モデルとして企画されたのがパブリカスターレットでした。

2ドアセダンのパブリカに対して、パブリカスターレットはルーフが大きく傾斜したファストバッククーペを採用。このことから若者をターゲットにしていることがわかります。

内外装の仕様やエンジンの仕様を自分好みに選択できるフリーチョイスシステムを導入。車好きの所有欲を満たせるようにしていたのも特徴です。クーペの発売から半年後には4ドアセダンが追加され、利便性を重視する人も取り込みました。
 

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トヨタ スターレット × 1977年以前
※異なる世代の中古車が表示される場合や、中古車の流通状況によって物件が表示されない場合があります

【初代スターレット(パブリカスターレット)の主なスペック】
グレード:SR・5段フロア
全長:3790mm
全幅:1530mm
全高:1315mm
ホイールベース:2265mm
エンジン種類:水冷直列4気筒OHV
排気量:1166cc
最高出力:77ps/6600rpm
 

 

2代目:車好きの中では伝説的な「KP61」

2代目スターレット▲1978年2月~1984年9月に生産された2代目スターレット

1978年2月、パブリカとパブリカスターレットが統合され、新たにスターレットが誕生しました。トヨタ内での立ち位置も変わり、トヨタブランドのエントリーモデルに変更。ボディタイプも、2ボックスのハッチバックに生まれ変わりました。

この時期、コンパクトカーの多くは室内空間を広くできるFF車に転換していきましたが、2代目スターレットの駆動方式はFR。それもあり、レースやラリーなどに参戦する人たちの入門用マシンとして選ばれていました。

車好き、特にスポーティな走りを好む人の中では、2代目スターレットの「KP61」という型式は伝説のひとつになっています。
 

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トヨタ スターレット × 1978~1984年
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【2代目スターレットの主なスペック】
グレード:3ドア・DX・5速フロアシフト
全長:3680mm
全幅:1525mm
全高:1380mm
ホイールベース:2300mm
エンジン種類:水冷直列4気筒OHV
排気量:1290cc
最高出力:72ps/5600rpm
 

 

3代目:走りを追求した「かっとびスターレット」

3代目スターレット▲1984年10月~1989年11月に生産された3代目スターレット

コンパクトカーでは広い室内空間が求められることから、スターレットも3代目から駆動方式がスペース効率の高いFFに変更。直線的なボディラインや異型ヘッドライトにより角張ったルックスになりました。

3代目が登場した当時は熾烈な馬力競争が繰り広げられており、小排気量なモデルにも波及。そうして誕生したのが刺激的な走りを楽しめる「ホットハッチ」というジャンルです。

スターレットもスポーツグレードの「Si-リミテッド」が設定され、1986年にはターボを2段階で切り替えられる独自のエンジンを搭載する「ターボS」も追加。最高出力は105psで、1987年12月の改良で110psまでパワーアップされました。

その走りからCMでは「かっとび」や「韋駄天」というフレーズが用いられ、「かっとびスターレット」という愛称で親しまれました。
 

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トヨタ スターレット × 1984~1989年
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【3代目スターレットの主なスペック】
グレード:3ドア・ターボS
全長:3770mm
全幅:1590mm
全高:1380mm
ホイールベース:2300mm
エンジン種類:水冷直列4気筒SOHC 12バルブ ターボ
排気量:1295cc
最高出力:110ps/6000rpm
 

 

4代目:リッター100psを誇るジャジャ馬

4代目スターレット▲1989年12月~1995年12月に生産された4代目スターレット

4代目では、エントリーグレードとスポーツグレードの違いがこれまで以上に明確になったのが特徴です。

エントリーモデルは丸みを帯びたスタイルで、キャンバストップなど遊び心も盛り込まれました。対するスポーツグレードの「GT」は、エアロパーツで直線的なスタイル。レカロシートやMOMOステアリングをオプション設定し、走りの気分を高める仕立てになっていました。

GTに搭載されたエンジンは「ハイメカII」と名付けられた1.3Lの4気筒ターボ。最高出力は135psを発揮し、リッター100psを超える高性能を誇りました。1990年にはフルタイム4WDも追加されたこともトピックです。
 

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トヨタ スターレット(4代目)

【4代目スターレットの主なスペック】
グレード:3ドア・GT
全長:3800mm
全幅:1620mm
全高:1380mm
ホイールベース:2300mm
エンジン種類:水冷直列4気筒横置DOHC4バルブ
排気量:1331cc
最高出力:135ps/6400rpm
 

 

5代目:新たなスポーツグレード「グランツァ」が登場

5代目スターレット▲1996年1月~1999年7月に生産された5代目スターレット

5代目スターレットが登場した90年代中盤は、スポーツモデルは一部の車種を除き人気に陰りが見え始めた時代でした。しかし、この世代でも通常グレードの「ルフレ」の他、スポーツグレードの「グランツァ」などを用意。エンジンも最上級スポーツグレードの「グランツァV」には1.3Lターボなどを設定するなど、走りの良さにはこだわっていました。

そうしたなか、国内におけるスターレットはこの世代で幕引き。以降トヨタのエントリーモデルは、新たに世界標準で開発されたヴィッツが担うことになりました。
 

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トヨタ スターレット(5代目)

【5代目スターレットの主なスペック】
グレード:グランツァV
全長:3790mm
全幅:1625mm
全高:1400mm
ホイールベース:2300mm
エンジン種類:水冷直列4気筒横置DOHC
排気量:1331cc
最高出力:135ps/6400rpm
 

 

新型の登場は不明。だからこそ「スターレット的ホットハッチ」に注目

もしスターレットの新型が登場したら、注目されるのは間違いありません。しかし、現状では発売されるかどうかは不明瞭なので、あえて歴代モデルの中古車を探してみるのもアリ! 当時の世界観を堪能するのは、今の車にはない楽しさを味わえます。
 

一方で、「現代の水準で、かつてのスターレットをほうふつとさせる走りを楽しみたい」という人へ、軽くて強烈な走りを満喫できる「スターレット的ホットハッチ」としてオススメの2モデルを紹介します。
 

オススメのモデル①:トヨタ GRヤリス(初代)

GRヤリス▲WRCで培ったノウハウが注ぎ込まれたGRヤリス。写真は2020年9月~2023年12月の前期型RZ ハイパフォーマンス ファーストエディション

トヨタ ヤリスはスターレットの正当な後継者であり、そのDNAを受け継いだモデル。中でもGRヤリスは、トヨタのモータースポーツブランド「GR」の名を冠しているとおり、本格的なスポーツ走行を堪能できます。

WRC参戦で得た知見がふんだんに盛り込まれており、この車のために開発された1.6L直3ターボはデビュー時で最高出力272ps。最新の2026年モデル(26式 GRヤリス)では304psに達しました。

暴力的な加速力は、まさにGRヤリスでしか味わえないもの。このパワーを生かすため、駆動力を臨機応変に配分するスポーツ4WDシステム、徹底したボディの軽量化、高い空力性能などを磨き上げています。

2024年4月の改良では8速AT「GR-DAT」も選べるようになりました。
 

GRヤリスの内装▲上級グレードの「RZ ハイパフォーマンス」にはウルトラスエードと合皮を組み合わせたプレミアムスポーツシートを採用

中古車の流通数は400台以上で、価格帯は総額190万~1100万円と幅が広くなっています。低価格帯は2023年12月以前の前期型が中心で、1.5Lエンジン搭載のRSがメイン。高価格帯は限定モデルです。

ボリュームゾーンは総額300万~600万円。総額350万円付近だと走行距離5万kmを超えるものの、前期型のRZハイパフォーマンスを見つけることもできます。
 

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トヨタ GRヤリス(初代)

オススメのモデル②:スズキ スイフト スポーツ(4代目) ZC33S ファイナル エディション

スイフトスポーツ▲4代目スイフトスポーツは1.4Lターボを搭載。走りと燃費性能を両立した

軽くて速い国産ホットハッチの代表格といえばスズキ スイフトスポーツでしょう。かつてのスターレットを思わせる“かっとぶ”爽快感を味わえます。

最新のスイフトスポーツは、4代目がベース。2023年12月に登場した5代目にはスポーツグレードが設定されず、既存のモデルが継続販売されたからです。

その中で「ZC33S ファイナルエディション」は2025年3月~2025年11月まで期間限定生産された特別仕様車。外装ではブレーキキャリパーやエンブレム、内装ではヒートグラデーション加飾など専用デザインが採用され、ドライバーの高揚感を高めてくれます。

魅力となるのは、抜群のハンドリング。1tを切る軽量なボディにレスポンスに優れた1.4Lターボを組み合わせることで、車を意のままに操る楽しさを思い出させてくれます
 

スイフトスポーツの内装▲ドアトリムやコンソールにZC33Sという文字が加飾されている

ZC33S ファイナルエディションの中古車流通数は約90台。価格帯は総額で約270万~370万円です。限定モデルということもあってプレミア価格になっていますが、それでも刺激的な国産ホットハッチを探しているなら満足できるでしょう。

5代目にスポーツグレードが設定されないようなら、今後さらに値上がりする可能性もあるので、今のうちに検討しておくのも一案です。
 

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スズキ スイフト(4代目) × スポーツ 1.4 ZC33S ファイナル エディション
文/高橋満(BRIDGE MAN) 写真/トヨタ、スズキ
※記事内の情報は2026年5月19日時点のものです
高橋満(たかはしみつる)

自動車ライター

高橋満(BRIDGE MAN)

求人誌編集部、カーセンサー編集部を経てエディター/ライターとして1999年に独立。独立後は自動車の他、音楽、アウトドアなどをテーマに執筆。得意としているのは人物インタビュー。著名人から一般の方まで、心の中に深く潜り込んでその人自身も気づいていなかった本音を引き出すことを心がけている。愛車はフィアット500C by DIESEL

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