国産ホットハッチ最新型オススメ5選|テンロクからHEVまで! 気になる中古車価格や流通台数を解説【2024年下期】
2025/01/11

お手頃モデルから本格派、電動車まで幅広い現代版ホットハッチ
古くからスポーツモデルのお手本のひとつとして存在していたホットハッチ。これは実用的なハッチバック車をベースとしながらも、スポーティなエンジンや足回りなどを与えることでスポーツモデルへと昇華させたものです。
もともと海外で生まれた文化ということもあり、輸入車に設定の多いイメージのあるホットハッチではありますが、国産モデルにもホットハッチと呼ばれるモデルはまだまだ存在しています。
先日も手頃な価格のホットハッチの代表格であるスイフトスポーツに特別仕様車の「ZC33Sファイナルエディション」が設定されたことが話題になるなど、まだまだ注目度の高い国産ホットハッチ。
今回はそんな国産ホットハッチの中でも、現行型かつ中古車の掲載台数が100台以上あるモデル(2025年1月7日現在)から5車種をピックアップしてご紹介します。
スズキ スイフトスポーツ(ZC33S・現行型)
【生産開始】2017年7月
【新車時価格】187万~240.1万円
【平均中古車価格】154.2万円 ※スポーツ以外も含む参考値
【中古車掲載台数】 722台

スイフトのホッテストモデルとして初代からラインナップされてきたスイフトスポーツ。現行型となるZC33S型は新たにターボエンジンを搭載するモデルとなり、よりスポーツ度がアップした点も特徴となっています。
現在は新型スイフトが登場していますが、スイフトスポーツは従来型が継続販売されており、先日発表されたファイナルエディションも2025年11月まで受注を受け付けると発表されているため、まだまだ現行型となるようです。
そんな現行型スイフトスポーツは前述したように1.4Lターボエンジンを搭載し、103kW/230N・mという出力を発生。そこに6速のMTもしくはATが組み合わされ、前輪を駆動させるモデルとなっています。ターボモデルとなったことでパワーアップ系のチューニングがしやすくなった点も魅力的と言えるでしょう。


中古車としては700台以上の掲載があり、MTは480台以上と半数以上。現行型でありながらMT車でも総額100万円台前半から狙うことができます。
途中で何度か改良はなされているものの、動力性能に関わる部分は据置であるため、初期型でも走りの良さは不変なのも嬉しいところです。
▼検索条件
スズキ スイフトスポーツ(ZC33S)×全国トヨタ GRヤリス(初代・現行型)
【生産開始】2020年9月
【新車時価格】265万~846.7万円
【平均中古車価格】379.5万円
【中古車掲載台数】 250台

ラリーで勝つために開発されたGRヤリスは、5ドアハッチバックのヤリスと名前こそ同一であるものの、3ドアボディやマッチョなリアフェンダーなど、実はほぼ専用開発となっているスペシャルモデル。
心臓部もベース車とは異なり(RSを除く)1.6Lの直列3気筒インタークーラーターボエンジンが搭載され、その出力は200kW(2024年1月~は224kW)という圧倒的な高出力となっています。
駆動方式もラリーベースということでスポーツ4WDシステムを採用し、走行モードによって前後の駆動配分が異なるセッティングが用意されています。
ただ、RSグレードはボディなどはGRヤリスと同等ながら、パワートレインには通常のヤリスと同じ、直列3気筒1.5LのNAエンジンとCVTが組み合わされ、前輪駆動レイアウトが採用されていました。
さらに、2022年1月にはGRヤリスのハイチューンモデルとして「GRMNヤリス」を500台で限定販売した他、2024年1月のマイナーチェンジ時には前述したパワーアップの他、新たにGR-DATと名付けられた8速ATモデルも設定。それに伴ってRSグレードは廃止となっています。


GRヤリスの中古車は250台の掲載があり、GRMNや、100台限定のセバスチャン・オジェ エディション/カッレ・ロバンペラ エディションといったモデルは800万~1000万円超のプレミア価格となっており、マイナーチェンジ後のモデルも受注停止状態となっているため、通常モデルでも新車価格を上回る金額となっています。
一方、前期型であればモータースポーツベース車のRCグレードを中心に総額350万円以内で狙うことができるものも若干存在しており、RSグレードであれば、総額250万円を切るものも複数見つけることができます。
▼検索条件
トヨタ GRヤリス(初代・現行型)×全国ホンダ シビックタイプR(FL5型・現行型)
【生産開始】2022年9月
【新車時価格】499.7万円
【平均中古車価格】608.3万円
【中古車掲載台数】 159台

11代目シビックをベースとしたホッテストモデルであるタイプRは、シビックタイプRとしては6代目となるモデル。4代目モデルから搭載されていたK20C型直噴ターボエンジンは、進化を続けついに330ps/42.8kg・mを発生するまでに至り、世界でもトップクラスの実力をもつFFホットハッチとなりました。
足回りは先代に引き続きアダプティブダンパーシステムを採用し、モードによって乗り味を変更できるようになっていますが、既存のモードの他、「INDIVIDUAL」モードによってエンジン・ステアリング・サスペンション・エンジンサウンド・レブマッチシステム・メーターを個別設定できるようになっています。
さらに、専用データロガー「Honda LogR」を標準搭載し、様々な走行データの表示の他、ログ機能ももっているため、自身の走行を数値で振り返ることができるようになっているのもポイントです。


そんなシビックタイプRは現在のところ、モノグレード展開でトランスミッションも6速MTのみ。メーカーオプションもないシンプルな仕様となっており、中古車としては159台の掲載があります。
ただ、発表直後に受注停止となり、執筆時点ではいまだ受注再開がなされていない状態。(※編注:2025年1月10日、東京オートサロンにて「RACING BLACK Package」が1月23日(木)に発売されることが発表された)そのため中古車もプレミア価格となっており、一時の高騰は落ち着いたものの、いまだに最も安い部類の物件でも500万円台半ばから後半、高いものでは700万円台という状況となっています。
▼検索条件
ホンダ シビックタイプR(FL5型・現行型)×全国日産 ノートオーラ NISMO(初代・現行型)
【生産開始】2021年8月
【新車時価格】287万~347.4万円
【平均中古車価格】261.8万円 ※NISMO以外も含む参考値
【中古車掲載台数】 439台

日産の新たなコンパクトカーとして2005年に初代モデルが登場したノート。その人気を確かなものとしたのが、2代目モデルのマイナーチェンジ時に追加された「e-POWER」で、エンジンで発電し、モーターで駆動するというハイブリッドシステムが多くのユーザーに受け入れられたのでした。
そんなノートは2020年12月に3代目へとフルモデルチェンジを果たし、その上級版としてノートオーラが登場し、先代から存在していた「NISMO」は新たにノートオーラをベースとしたモデルに生まれました。
先代型ではガソリンモデルや3ペダルMTも存在していたNISMOですが、e-POWER専売モデルとなったノートオーラがベースとなったことで、パワートレインはe-POWERに統一。出力こそ不変ですが、ドライブモードを専用チューニングした「NISMOモード」が設定された他、専用エアロやサスペンション、オプションとしてレカロシートなどが設定されています。
そして、2024年7月のマイナーチェンジでは「NISMOチューンド e-POWER 4WD」と名付けられた4WDモデルが追加。標準車よりもリアモーターの出力が高められ、前後の駆動配分なども専用チューニングが施されて、よりスポーティな走りを実現しました。


ノートオーラNISMOの中古車は439台と比較的豊富に存在し、安価なものは総額250万円以下で狙うことができる物件も存在します。
ただ、ノートオーラNISMOは(他のグレードもですが)日産の売りの装備のひとつである「プロパイロット」がナビなどとセットのメーカーオプションとなっており、安価な物件では非装備となっているものもあるため、必要と考えているのであれば確認は必須と言えるでしょう。
また、追加されたばかりの4WDモデルはわずか3台の掲載で、ほぼ未使用車といった状態のもの。価格は400万円台前半からとなっていますが、プロパイロットを装着すると新車でもほぼ同額であるため、特にプレミア価格化はなされていないようです。
▼検索条件
日産 ノートオーラ NISMO(初代・現行型)×全国ホンダ フィットRS(4代目・現行型)
【生産開始】2022年10月
【新車時価格】195.9万~254.1万円
【平均中古車価格】174.7万円 ※RS以外も含む参考値
【中古車掲載台数】 217台

ホンダのコンパクトカーとして人気のフィットは現在4代目が現行型としてラインナップ。デビュー当初は走りを意識したグレードは存在していませんでしたが、2022年10月に実施されたマイナーチェンジのタイミングで「RS」が、1.5Lのガソリンモデルと1.5L+モーターのハイブリッドモデルである「e:HEV」にそれぞれ追加されました。
このRSは過去のフィットRSのように3ペダルMTは用意されず、出力もベース車と同一となりますが、専用のエクステリアやサスペンションを装着し、RS=ロードセイリングの名にピッタリな質感の高い爽快な乗り味を実現しているのが美点。
特にe:HEVモデルでは専用のドライブモードスイッチとアクセルオフ時の減速力を4段階で選択できる減速セレクターも装備し、通常モデルとの差別化が図られています。


そんなフィットRSの中古車はガソリンモデルが46台、e:HEVが169台の掲載となっており、ガソリンモデルではディーラー系中古車店で展示・試乗車アップの車両が総額200万円を切る価格で存在。展示・試乗車ということでナビ付きとなっている物件も多く、走行距離も1万km未満が多いので買い得感は高いと言えるでしょう。
一方のe:HEVはもともとの価格がガソリンモデルよりも高額となりますが、走行距離が2万~3万km台の車両では総額200万円をわずかに切る物件もチラホラ見つけることができます。
走行距離が1万km未満となるとやや高めとなりますが、それでも総額220万円前後で見つけることができ、こちらもナビ付きがほとんどであるため、価格差を考えるとe:HEVの方がよりお買い得となっていると感じます。
▼検索条件
ホンダ フィットRS(4代目・現行型)×全国※記事内の情報は2024年12月18日時点のものです

自動車ライター
小鮒康一(フナタン)
スキマ産業系自動車ライター。元大手自動車関連企業から急転直下でフリーランスライターに。中古車販売店勤務経験もあり、実用車からマニアックな車両まで広く浅く網羅。プライベートはマイナー旧車道一直線かと思ったら、いきなり電気自動車のリーフを買ってしまう暴挙に出る。現在はリーフを手放し3代目インサイトをメインに、NA、NB2台のロードスターや初代パルサー、S660に17系クラウンなど雑多な車種を所有中。
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