N-BOX ▲廃バンパーのリサイクル材が用いられた専用ガーニッシュによって、N-ONE e:に似た表情が作り出されるかもしれない。シャシーはエンジン車から流用され、燃料タンクの代わりにバッテリーを搭載

※当記事はムックハウス社の発行する雑誌「マガジンX」編集部より寄稿いただたものです。内容は雑誌の内容をWEB用に一部再編成しています。マガジンXの詳細は記事末のリンクをご確認ください
 

スーパーハイト軽市場にまさかの黒船襲来

まさかの黒船襲来である。2025年秋に開催されたジャパンモビリティショーで、中国のBYDは日本独自の軽自動車規格に合うBEV、その名も“ラッコ”をワールドプレミアした。

ラッコは、両側スライドドアと1700mm超の全高を有する、大空間ワゴン(いわゆるスーパーハイトワゴン)に仕立てたモデル。

軽自動車マーケットでは、同ジャンルが販売の50%以上を占めており、そこへ参入しようというわけだ。売れるか売れないかはともかく、そこに挑戦し、いち早く商品化するBYDの姿勢をたたえたい。
 

N-BOX▲2026年夏に販売が予定されているラッコは、軽自動車規格に収まるサイズで、前輪にモーターが設置される。リン酸鉄リチウムイオン電池の容量は2種類から選べる

国産メーカーの意地にかけて追随

そんな折、国産メーカーでも大空間ワゴンのBEVが準備されていることがわかった。そのプロジェクトを動かしているのはホンダだ。

同社は、2040年までに新車を100%電動化(BEV化およびFCEV化)して、カーボンニュートラルを推し進めることを表明している。

それに向けて軽BEVの開発も進め、2024年6月にN-VANの電動バージョンを発売した。さらに、2025年9月にはN-ONEにも電動バージョンを加えて、軽乗用BEV市場に参入した。

N-BOX▲ボディ前後が専用デザインに作り替えられたN-ONE e:は、2025年9月に発表・発売された。バッテリー容量は29.6kWhだが、一充電航続距離は295km

Nシリーズ第3のBEV

N-BOXに加わる電動版は、Nシリーズ第3のBEVで、最高出力64ps/最大トルク162N・mを発揮するモーターと、総電圧358Vのリチウムイオンバッテリー電池は前出の2車から流用される公算が大きい。

車重はガソリンターボ車より170kgほど重い1110kgに達し、一充電航続距離(カタログ値)は250km程度をマークか。

先に登場するラッコのスペックや価格を見てから、ホンダ開発陣は最終調整に入る可能性が高い。エクステリアは、部分的に専用設計され、廃バンパーのリサイクル材が使われそう。

惜しくも「大空間ワゴン初の軽BEV」はラッコに先取りされるが、それでも国産勢の中では、競合他社より先に実用化するメドは立っている。ホンダの新車100%電動化を後押しすることは確実だ。

※2026年2月25日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません

【諸元・スペック】
■予想発表時期:2027年
■全長×全幅×全高:3395×1475×1790(mm)
■搭載エンジン:電気モーター
 

文/マガジンX編集部
写真/マガジンX編集部、ホンダ、BYD