ハイエースにNO? アクティブなオトナに相応しい輸入車とは
カテゴリー: クルマ
タグ: EDGEが効いている / EDGE SELECTION
2014/12/15
▲質実剛健なハイエースの代わりとなるEDGEな車はM・ベンツ ビアノか?
実用車はハイエースだけというのはマンネリズム!?
サーフィンやモトクロスバイク、ダウンヒルバイクなど、アクティビティに燃える趣味人たちからハイエースは鉄板扱い(ガチガチなほど手堅い選択肢の意)。4ナンバー枠いっぱいまでほぼ使い切ったボディはサーフボードやバイクを積むのにも苦労知らず。このジャンルで独走体制を築いている。
しかし、趣味にこだわる人ほどギア選びにもこだわりたいはず。例えば、自転車ならフレームはもちろん(ギアチェンジの)ディレーラーなど、コンポーネンツひとつひとつに吟味を重ねるのが当たり前。もちろん、機能だけでなくスタイリッシュであることも前提であろう。
ハイエースが悪いと言っているわけではない。問題なのは、サーフポイントやサーキットの駐車場などの「右も左もハイエース」だ。この、ある意味、「マンネリ」な状況をどうにかできないものか……。
「ドイツのハイエース」で差別化をしてみては?
しかし、輸入車にはその打開策となるどころか、逆に一目置かれそうな存在がある。M・ベンツのビアノだ。インポートミニバンの中でもたっぷりと荷物を積めることに傑出している事実上の2代目(旧型)Vクラスだ。
遊びの道具を運ぶのにビアノが優れているのは、そもそもビアノが商用車だから。言えなればドイツのハイエースだ。しかし、商用車であろうと速度無制限区間のあるアウトバーン(高速道路)を走ることを前提にしているため、直進安定性は抜群。さすがベンツと思えるドッシリ感があり、突き上げもかなり抑えてくれる。
エンジンは当時のEクラスに積まれていた3.2LのV型エンジンなので静か。燃費は良いとは言えないが、ハイエースと比べて特段に悪いというわけではない。
勧めるからには、弱点も言いたい。それはどの席に座っても後悔しないほどシッカリとしたシートが備わっていること。こう言うと「いいね!」と思われそうだが、大きな荷物を積む時は3列目や2列目シートを取り外さなければならないのに加え(取り外し式になっている)、取り除いたシートを保管しておく必要があるのだ。
そんなビアノだが、特にオススメのグレードは「3.2 アンビエンテ ロング」。こちらは標準ボディの4755mmに対して全長が5000mm。長くなった分だけ荷室が広くなっているので、 荷物を車にたくさん積む趣味人にピッタリだ。
▲全長5mで荷物がたっぷり積める「3.2 アンビエンテ ロング」。モデル全体の平均車両価格は約113万円だが、ロングの平均車両価格は約124万円(2014年12月10日現在)。値は多少張るが、それ以上の満足感を得られるはず
▲2列目と3列目シートは取り外し式。これを取り外すとフラットで広大な荷室が現れる
無骨さにこだわるならヴァナゴン&アストロが良い
とはいえ、ハイエースの無骨なまでにスクエアなボディが好きだという方も少なくない。そんな方にはフォルクスワーゲンのヴァナゴンの最終型を提案したい。脱着可能な2列目と3列目のシートを外すと、一面がガンガン使えるフラットな荷室となる。直列5気筒の2.5Lエンジンはトルクがあって使いやすく、フルに積載して高速を走っても安定感がある。それゆえ長距離を走っても疲労が少なく、目的地に着いてからも「遊び」に集中できるのが嬉しいところだ。
ヴァナゴンの中古車を選ぶときは、点検整備記録簿が付いているものを狙うのが良い。とりわけ、走行距離が10万kmを超えるものについては、エンジンのタイミングベルトが交換済みか確認したい。購入後に交換すると10万円前後の出費になるからだ。
見栄えを重視するならシボレーのアストロにも注目だ。サバーバンなど一般に「フルサイズ」と呼ばれるバンに対してコンパクトであったため、北米で爆発的なヒットを記録。その後の世界的なミニバンブームを築く楚になったほどの車だ。しかし、こと日本においては“ミニ”とは言えない全幅約2mの堂々たるサイズと眼光の強いマスクが魅力だ。
乗り味も、古き良き時代のゆったりしたアメ車の乗り味を濃く残しているので愛好者も多い。中古車選びの際は正規ディーラーものを探すのが安心だろう。
紹介した3車はいずれも高い積載性を誇り、スペシャルな存在感を発揮してくれるモデルだ。きっとギアにこだわる“オトナな趣味人”も満足できると思う。
▲四角い車が好きという方には、フォルクスワーゲンのヴァナゴンはいかがか? 平均車両価格は約103万円。気になるのは掲載台数が18台しかないことだ
▲アメリカン・ミニバンの代表格であるシボレー アストロ。平均車両価格は約66万円と、グッと低めの予算で狙えるのも美点だ
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