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輸入車(海外車)人気モデルと専門家オススメ車種を紹介!

「高額」なイメージとは裏腹に、実は意外と手頃な価格であることも多い大人気の輸入車(海外車)。実際買うとしたら、いったいどんなモデルを選べばよいのでしょうか?

この記事では、輸入車(海外車)でよく選ばれるボディサイズ「SUV」「コンパクトカー」「スポーツカー」「ミニバン」の人気ランキング上位のモデルをそれぞれ紹介、さらに第2部として、輸入中古車評論家がセレクトした「予算別オススメモデル」も紹介します!
 

 

目次

 

輸入車(海外車)とは? 人気のワケをおさらい!

輸入車とは、文字どおり「輸入された車」のこと。主には海外に本拠地を置く自動車メーカーが日本以外の場所で生産したものを、海外メーカーの日本法人が日本市場で売るために輸入した車のことを「輸入車」と呼んでいます。

グローバル化の時代ですので、日本のメーカーも海外工場で生産した車を日本で販売することはありますが、そういった車が「輸入車」と呼ばれることはありません。

ただ、例えばトヨタが北米市場だけで販売している車種が、一般業者の手によって日本に少数が輸入された場合には、そういった車は「逆輸入車」と呼ばれます。
 

Gクラス▲こちらは代表的な輸入車メーカーであるメルセデス・ベンツのGクラス

国にもよりますが、海外の道路における実勢速度は日本よりも高い(速い)場合が多いため、多くの輸入車は、それに伴って「高速域での安定性が高い」という仕上がりになっています。またその結果として、車全体から「がっちり感」のようなものが感じられるというのも、多くの輸入車の特徴です。

そしてこれは定量化するのが難しい話ではあるのですが、エクステリアとインテリアの「デザイン」も、なんだかんだで国産車よりも輸入車の方がしゃれている場合が多いものです。

つまり輸入車の魅力とは、「乗ればがっちりとした安心感があって、内外装の造形を見ているだけでも満足できる」ということだといえるでしょう。
 

RS3セダン▲こちらはドイツのメーカー・アウディのRS3セダン

そんな魅力溢れる輸入車ですが、今から半世紀前の1973年は1年間に3万台ほどしか売れていませんでした。

しかし1980年代末から輸入車の登録台数は急激に増え、2021年には1年間で31万台以上が販売されるに至っています。その昔はレアで種類が少なかった輸入車は、種類が増え人気も高まり、今では街中でも普通に見かけるようになったのです。
 

 

輸入車(海外車)SUV人気ランキングTOP5

それではまず、アウトドアに映え高機能モデルも多くラインナップする人気のボディタイプ「SUV」について、カーセンサーの独自データに基づく人気ランキングTOP5を発表します!
 

 

1位:BMW X1(現行型)

●中古車流通台数:約680台
●中古車価格:総額170万~550万円
●新車時価格:385万~653万円
 

X1▲ドイツのBMW社が作っている比較的コンパクトなSUV、「BMW X1」の現行型

ドイツの名門メーカー「BMW」が作っている人気のコンパクトSUVです。ただし、コンパクトといっても全長4455mm×全幅1820mm×全高1600mmというなかなかの寸法ではありますので、日本の道で使う分には「ミドルサイズのSUV」に近いサイズ感といえるでしょう。それゆえ室内や荷室も決して“コンパクト”ではなく、普通に余裕を持って座ったり積んだりすることが可能です。

駆動方式はFF(前輪駆動)と4WDの2種類で、搭載エンジンはガソリンの2L直噴ターボと1.5L直3ターボの他、2Lのディーゼルターボも用意。いずれのパワーユニットでも、いかにもBMWらしい痛快な走りを堪能することが可能です。2019年10月にはマイナーチェンジが行われ、内外装のデザインが少し変更されています。
 

X1▲荷室は広くゴルフバッグも収まります

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BMW X1(現行型) × 全国
 

2位:ジープ ラングラー(3代目)

●中古車流通台数:約480台
●中古車価格:総額170万~700万円
●新車時価格:323.4万~483万円
 

ラングラー▲いわゆる「ジープ」と呼ばれる車の現代版であるジープ ラングラー。写真は5ドアの「アンリミテッド」

第二次世界大戦中に米陸軍が使用した軍用車「ウィリス ジープ」の直系子孫といえる、アメリカ製のSUVです。現在は2018年11月に登場したJL型というモデルが新車として販売されていますが、ここでご紹介しているのは先代のJK型です。

ジープ ラングラーは、さすがは軍用車の末裔だけあってオフロードの走破性能は抜群ですし、その実力をバックグラウンドとする「イメージの良さ(タフで強くてカッコいい! というイメージ)」も抜群といえます。

またジープ ラングラーでは、3ドアではなく5ドアの「アンリミテッド」と呼ばれるモデルが一番人気となっていて、こちらも当然ながら悪路走破性能は抜群なのですが、それと同時に「都会的でプレミアムなニュアンスのSUV」としても、多くのユーザーから高く支持されています。
 

ラングラー▲角ばったデザインが特徴的

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ジープ ラングラー(3代目) × 全国
 

3位:ミニ ミニクロスオーバー(現行型)

●中古車流通台数:約530台
●中古車価格:総額180万~640万円
●新車時価格:335万~616万円
 

ミニクロスオーバー_▲ミニファミリーに「第3のボディタイプ」として登場したミニ クロスオーバー

大人気のコンパクトカー「ミニ」のSUVバージョン。ここで紹介する現行型は、ミニ クロスオーバーとしては2代目にあたります。

ボディサイズは全長4315mm×全幅1820mm×全高1595mm。車幅はそれなりにありますが、全長は比較的短めであるため、混雑した都市部での取り回しはけっこうラクに行うことができます。しかしそれでいてコンパクトカーのミニと比べれば、ずいぶんたくさんの荷物を載せることもできるのが特徴。またミニならではの「ポップな内外装デザイン」と「キビキビとした走行フィール」は、クロスオーバーにおいても健在です。

パワーユニットは出力が異なる2種類の2Lディーゼルターボエンジンと、1.5Lまたは2Lのガソリンターボが基本で、4WDを選ぶことも可能。2020年9月のマイナーチェンジで内外装デザインが少々変更されています。
 

ミニクロスオーバー_▲丸形のセンターディスプレイなどお洒落な要素が沢山

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ミニ ミニクロスオーバー(現行型) × 全国
 

4位:ポルシェ マカン(現行型)

●中古車流通台数:約400台
●中古車価格:総額330万~1500万円
●新車時価格:616万~1252万円
 

マカン▲ドイツのポルシェ社が製造するSUV「マカン」。その諸性能はほとんどスポーツカー並み!

「ポルシェ 911」というスポーツカーでお馴染みの、ドイツのポルシェ社。そのポルシェが作っているコンパクトSUVがこちらの「マカン」です。

もちろんコンパクトといっても、それはあくまで「ポルシェの基準では」ですので、全長4680mm×全幅1925mm×全高1625mmというサイズは、日本においてはミドルサイズ以上といえるでしょう。それゆえ、車内や荷室も十分なスペースが確保されています。

搭載エンジンは2Lターボの他、3Lと3.6LのV6ツインターボを用意。駆動方式は全車4WDです。見た目的にはいかにも「今どきのSUV」といった感じのポルシェ マカンで、確かにSUVらしく使い、SUVらしくゆったりと走ることも得意としています。しかし、その気になればスポーツカー顔負けの走りを披露することもできるのが、この車の特徴といえるでしょう。

2018年12月からグレードごとに順次マイナーチェンジを行い、搭載エンジンを変更するとともに、内外装のビジュアルや装備内容なども若干変更されています。
 

マカン▲こちらは3L V6エンジン

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ポルシェ マカン(現行型) × 全国
 

5位:メルセデス・ベンツ Gクラス(初代)

●中古車流通台数:約330台
●中古車価格:総額350万~2400万円
●新車時価格:896.7万~3510万円
 

Gクラス▲著名人やプロスポーツ選手などにも愛用者が多い、ドイツの「メルセデス・ベンツ Gクラス」

NATO(北大西洋条約機構)に採用された軍用車の民生版として登場した、「ゲレンデバーゲン」との愛称で有名なドイツ製のヘビーデューティなSUV。現在は2018年6月に登場した最新世代が新車として販売されていますが、こちらは1990年から2018年まで長らく販売された先代モデルです。

軍用車がベースですので、当然ながら悪路走破性は十分以上ですが、この車をオフロードにて本気で走らせている人は少ないはず。どちらかといえばダイバーズウオッチや本格的なアウトドアウエアなどと同様に「都市で映えるハイスペックでプレミアムなギア」として、圧倒的なまでの人気を博しています。

長らく作られたモデルであるため、様々なグレードが存在しますが、中古車として主に流通しているのは5Lエンジンを搭載するロングボディの仕様です。

 

Gクラス▲インテリアも武骨で力強いイメージ

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輸入車(海外車)コンパクトカー人気ランキングTOP5

SUVの次は、使い勝手が良く十分以上におしゃれで、それでいて経済的でもある「コンパクトカー」について、カーセンサーの独自データに基づく人気ランキングTOP5を発表します!
 

 

1位:ミニ ミニ(現行型)

●中古車流通台数:約2200台
●中古車価格:総額70万~660万円
●新車時価格:226万~576万円
 

ミニ▲ポップなデザインと俊敏な走りで大人気となっている「ミニ」。写真は現行型

輸入コンパクトカーといえばコレでしょう。イギリスの小型車だった「ミニ」を、ドイツのBMWが現代のテクノロジーとセンスで蘇らせた大人気コンパクトカーです。ボディタイプは3ドアハッチバックが基本ですが、2014年に登場した現行型(3代目)では5ドアハッチバックも選べるようになっています。

搭載エンジンは様々な出力のガソリンターボエンジンとディーゼルターボエンジンで、3ドア車の場合、ボディサイズは全長3835mm×全幅1725mm×全高1430mm。トランスミッションは途中まで6MTまたは6速ATでしたが、2018年5月のマイナーチェンジで、6速ATは7速のDCTというタイプに変更されています。

ミニの全体的な特徴は「内外装がおしゃれ」「走りが活発で気持ちいい」とい2点に集約されるでしょう。カラバリやオプション装備が豊富であるため「自分だけの1台」というものを作りやすく、グレードを問わず、まるでゴーカートのようにキビキビとした走りを堪能することができる輸入コンパクトカーです。
 

ミニ▲リアも丸みを帯びたキュートなデザイン

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2位:フィアット 500(現行型)

●中古車流通台数:約1100台
●中古車価格:総額30万~310万円
●新車時価格:179万~324万円
 

500▲往年のイタリアンコンパクトのエッセンスを現代に蘇らせた「フィアット 500」

アニメ映画『ルパン三世 カリオストロの城』などの劇中車としてお馴染みの、往年のイタリア製コンパクトカーのデザインとエッセンスを、現代の世に蘇らせた人気のイタリアンコンパクト。内外装デザインは「カワイイ系」と言えますが、決して甘口すぎるデザインではないため、年齢と性別を問わず、おしゃれに乗りこなせるはずです。

ボディサイズは全長3570mm×全幅1625mm×全高1515mmという程よい小ささで、搭載エンジンは1.2Lまたは1.4Lの4気筒ノンターボと、0.9Lの2気筒ターボというちょっと変わった方式のエンジンが中心。トランスミッションは、ごく一部のグレードでMTを選ぶこともできますが、基本的には「デュアロジック」というATです。

こちらもミニ同様にカラバリが多いため、「ボディカラーにこだわって探してみる」というのも面白いはず。またミニほどではないにしても、けっこうキビキビとした走りを楽しむこともできます。特に0.9L 2気筒ターボの「ツインエア」というエンジンは活発で、かなり気持ちの良い走りを味わえるでしょう。
 

500▲小型車だが質感の高いインテリア

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フィアット 500(現行型)× 全国
 

3位:ミニ ミニクラブマン(現行型)

●中古車流通台数:約780台
●中古車価格:総額110万~660万円
●新車時価格:290万~615万円
 

クラブマン▲ミニの全長と荷室を延長し、ステーションワゴン的なフォルムにした「ミニ クラブマン」

3ドアまたは5ドアのハッチバックである現行型ミニの全長を少し伸ばして、「やや短めのステーションワゴン」的なフォルムとしたドイツのコンパクトカーです。2015年10月まで販売された初代ミニ クラブマンは「後部ドアは右側の1枚しか付いてない」というやや特殊なパッケージでしたが、現行型(2代目)の後部ドアは普通に両側に付いています。

搭載エンジンのラインナップはハッチバックのミニとおおむね同様ですが、ボディサイズは全長4270mm×全幅1800mm×全高1470mmと、ミニ3ドアより約43cm長い作りになっています。それでいて、内外装デザインのおしゃれ感や走りの良さはハッチバックのミニとほぼ変わらないため、「走れて積めるミニ」を探している人にはぴったりな1台といえるかもしれません。
 

クラブマン▲各ドアはこのように一般的な動きで使い勝手が良い

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4位:BMW 1シリーズ(2代目)

●中古車流通台数:約700台
●中古車価格:総額60万~490万円
●新車時価格:298万~655万円
 

1シリーズ▲BMWが作るコンパクトカー「BMW 1シリーズ」。写真は2代目1シリーズの後期型

BMW 1シリーズは、スポーティなセダンやクーペを得意とするドイツのBMW社が作っている5ドアハッチバック。2019年8月登場の現行型は駆動方式がFF(前輪駆動)に変更されましたが、ここで紹介する先代(2代目)1シリーズは伝統的な後輪駆動。前輪駆動と比べると操舵感(ハンドルを切った際の感触)が上質になるのが、後輪駆動車の特徴です。

初期のモデルは1.6Lまたは2Lの4気筒ターボエンジンを搭載。2015年5月のマイナーチェンジでエクステリアがカッコいい感じに変わり、1.5Lの3気筒ターボエンジンなどを追加しています。予算次第ではありますが、ビジュアル的なオススメは2015年5月以降の後期型です。
 

1シリーズ▲こちらは前期型の1シリーズ

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5位:フォルクスワーゲン ゴルフ(7代目)

●中古車流通台数:約1100台
●中古車価格:総額70万~550万円
●新車時価格:249万~599.9万円
 

ゴルフ▲「実用車の世界的な規範」とすらいえるフォルクスワーゲン ゴルフ。写真は先代モデル

フォルクスワーゲン ゴルフは「実用ハッチバック車の世界的な定番」といえるドイツのコンパクトカー。初代は1970年代に登場して一大センセーションを巻き起こし、現在は8代目のゴルフが現行型新車として販売されています。

ここで紹介するゴルフは先代にあたる7代目で、十分以上に現代的な各種のテクノロジーを備えていつつ、現行型のように極端な電動化が進んでいるわけでもないという、非常にちょうどいいニュアンスの世代です。

搭載エンジンには様々な種類がありますが、中心となるのは1.2Lまたは1.4Lの直4ターボ。排気量の数字だけを見ると「……しょぼい?」と感じるかもしれませんが、実際の動力性能は十分以上というか、かなりパワフルです。そしてさすがはハッチバックの世界的定番ということで、乗り心地や積載性能なども大いに良好。「隙のない1台」と評することができます。
 

ゴルフ▲こちらはGTIグレードのインテリア

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輸入車(海外車)スポーツカー人気ランキングTOP5

続いては、「秘めたる圧倒的動力性能」と「それを体現する流麗でセクシーなフォルム」が魅力となるスポーツカーについて、カーセンサーの独自データに基づく人気ランキングTOP5を発表します!
 

 

1位:ポルシェ 911(991型)

●中古車流通台数:約320台
●中古車価格:総額800万~4600万円
●新車時価格:1117万~3656万円
 

911▲先代モデルにあたる991型が1位にランクイン

ポルシェ 911は、ドイツのポルシェ社が1960年代から作り続けている「スポーツカーの代名詞」ともいえる存在。水平対向方式の6気筒エンジンを、通常の車とは違って車の後部に搭載し、後輪を駆動させて走ります。

一番人気となった先代911は、車好きの間では「991型」という型番で呼ばれることが多い世代で、基本となるグレードは後輪駆動のベースグレードである「カレラ」と、その高出力版である「カレラS」で、4WD版の「カレラ4」と「カレラ4S」も人気を集めています。

その他にも「ターボ」や「GT3」など、かなりハイパフォーマンスなグレードも存在しますが、そちらは値段の方も“かなりのもの”ですので、一般的にはカレラ系またはカレラS系が狙い目となるでしょう。

前期型は3.4Lの自然吸気エンジン、2015年9月以降の後期型は3Lのツインターボエンジンが搭載されていますが、いずれの世代も、圧倒的なまでの硬質感と爆発的な走行性能、それでいてけっこう十分な実用性が両立されています。
 

911▲内装はおおむねこんな感じです

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2位:ポルシェ 911(997型)

●中古車流通台数:約200台
●中古車価格:総額450万~1300万円
●新車時価格:1046万~2209万円
 

911▲2位も911がランクイン。こちらは2世代前のモデルの997型

やはり「911」の人気は圧倒的なようで、1位に続いて2位もポルシェ 911ということになりました。こちらは2004年8月~2011年10月まで販売された2世代前にあたるポルシェ 911で、車好きからは「997型」と呼ばれています。

これの前の「996型」という世代は異型ヘッドランプを採用したことで、デザインの面では「やや微妙」と評価されることも多いのですが、こちら997型はポルシェ 911伝統の丸形ヘッドランプに回帰したことで、「これぞ911のデザイン!」というニュアンスで高い評価を得ました。

走りの方も996型から進化し、基本となるカレラのエンジンは3.6Lのそれが996型から踏襲されましたが、高出力版であるカレラSは新開発の3.8L水平対向エンジンを搭載。またカレラSにはアクティブサスペンションである「PASM」も標準装備となります。
 

911▲991型にも採用されている象徴的な5連メーター

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3位:ポルシェ 911(992型)

●中古車流通台数:約160台
●中古車価格:総額1500万~3700万円
●新車時価格:1335万~3234万円
 

911▲3位も911! こちらは現行型モデルの992型

第3位となったのもやっぱりポルシェ 911ですが、こちら「992型」はポルシェ 911の現行モデルであるため中古車価格もまだかなり高いせいか、3位という順位に落ち着きました。

ボディサイズは先代(991型)より20mm延長されましたが、ボディ前後の樹脂部分を除いて外板パネルにはすべてアルミが採用されたため、十分軽量に仕上がっています。

先行して上陸した「カレラS/カレラ4S」は従来どおり3Lターボエンジンを搭載しますが、最高出力は従来型を30ps上回る450psに増強。少し遅れて上陸した「カレラ」は、同じく3Lターボですが、最高出力は385psに抑えられています。とはいえカレラでも十分以上に速いので、過剰に気にする必要はないでしょう。

現行型からは運転支援システムも充実し、衝突被害軽減ブレーキや自動再発進機能付きACC、レーンキープアシストなどを装備する他、ハイビーム照射を自動で配光する「マトリクスLED」ヘッドライトも採用されました。
 

911▲シフトまわりなどが近代的なデザインに進化

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4位:アウディ TT(2代目)

●中古車流通台数:約230台
●中古車価格:総額50万~260万円
●新車時価格:440万~576万円
 

TT▲1999年から生産されるアウディのスポーツカーで、2代目モデルがランクイン

アウディ TTシリーズは、ドイツのアウディ社が1999年から作り始めたスポーティなクーペモデル。いちおう4人乗りではありますが、後席は大人が座るのはちょっとキツい空間です。しかしラゲージスペースは意外と広いという特徴も持ち合わせています。

ランキング4位に入ったこちらの世代は2006年10月~2015年7月まで販売された2代目のアウディ TTで、当初のパワーユニットは2L直4ターボと3.2L V6自然吸気。いずれもそれなり以上にパワフルですが、超本格的なスポーツカーであるポルシェ 911と違い、アウディ TTは「スポーティに走るのが得意なクーペ」といったニュアンスの車です。

2010年9月にマイナーチェンジを行い、3.2L V6自然吸気エンジンを廃止。2013年7月からは1.8Lにダウンサイジングされた直4ターボエンジンも、2Lターボに加えて採用されました。駆動方式はFFと4WDの双方が用意されています。
 

TT▲黒を基調としたスポーティなインテリア

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5位:ポルシェ 718ケイマン(現行型)

●中古車流通台数:約150台
●中古車価格:総額649万~1900万円
●新車時価格:619万~1425万円
 

718ケイマン▲911よりポジションが1つ下のスポーツクーペ

ポルシェ 718ケイマンは、かなりざっくりいうと「ポルシェ 911の1つ下のポジションとなるクーペモデル」です。とはいえリアエンジン・リアドライブを採用している911より、エンジンを車体の中央付近に置くミッドシップレイアウトを採用している718ケイマンの方が「スポーツカーとしてはより本格的である」という見方もできるため、このあたりは一概にはいえません。

様々な超ハイパフォーマンスグレードも存在するポルシェ 718ケイマンですが、基本となるグレードは最高出力300psの2L水平対向4気筒ターボエンジンを搭載する「718ケイマン」と、同350psの2.5L水平対向4気筒ターボエンジンを積む「718ケイマンS」です。高額な超ハイパフォーマンスグレードは言わずもがなですが、この718ケイマンと718ケイマンSでも、十分以上の速さと切れ味を有しています。
 

718ケイマン▲911に負けず劣らずスポーティなインテリア

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輸入車(海外車)ミニバン人気ランキングTOP5

「ミニバン王国」ともいえる日本と比べれば種類はやや少なめですが、それでも、魅力的な輸入ミニバンは多数存在しています。カーセンサーの独自データに基づく人気ランキングTOP5を発表しましょう!
 

 

1位:メルセデス・ベンツ Vクラス(現行型)

●中古車流通台数:約230台
●中古車価格:総額70万~1200万円
●新車時価格:535万~1330万円
 

Vクラス▲メルセデス・ベンツのミニバンVクラスが堂々1位

メルセデス・ベンツ Vクラスは、ドイツのメルセデス・ベンツが1998年から製造販売を続けている3列シート車。現在は、2015年10月に発売された3代目のVクラスが現行モデルとして販売されています。

搭載エンジンは、日本専用に開発された2.2Lの直4ディーゼルターボ。最高出力は163psと控えめですが、最大トルクは4L車並みの380N・mを発生させるという、かなり力強いパワーユニットです。

ボディは全長4905mm×全幅1930mm×全高1880mmの「標準ボディ」と、幅と高さはそのままに全長を+245mm延長させた「ロングボディ」、同じく全長を+475mm延長させた「エクストラロングボディ」の3種類が存在しますが、乗車定員はいずれも7人です。

2019年10月にはエクステリアデザインを変更し、翌2020年7月には先進安全装備のセットである「レーダーセーフティパッケージ」を標準化。これ以前の中古車は比較的安価ですが、デザイン変更後の世代はさすがにいささか高額です。
 

Vクラス▲ミニバンでも高級感バッチリのインテリア

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2位:BMW 2シリーズグランツアラー(現行型)

●中古車流通台数:約180台
●中古車価格:総額110万~420万円
●新車時価格:358万~495万円
 

2シリーズグランツアラー▲セダンのイメージが強いBMWにもミニバンは存在しています

BMW 2シリーズグランツアラーは、“走り”に強いドイツのBMWが作った初めての7人乗りミニバンとして2015年6月に登場。以来、マイナーチェンジを経て「走れるミニバン」を求めるユーザー層から高く支持され続けています。

パワートレインのラインナップは、最高出力136psを発生する1.5L直3ターボの他、同192psを発生する2L直4ターボ、同150psを発生する2L直4ディーゼルターボの3種類を用意。組み合わされるトランスミッションは3気筒モデルが6速ATで、それ以外は8速ATでしたが、2018年6月のデザイン変更時に、1.5L直3ターボの「218i」は7速のデュアルクラッチ式トランスミッションに変更されました。

また当初の駆動方式はFFのみでしたが、2017年1月以降はディーゼルターボモデルにおいて4WDも選べるようになっています。
 

2シリーズグランツアラー▲3列目は若干タイト

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3位:フォルクスワーゲン シャラン(現行型)

●中古車流通台数:約170台
●中古車価格:総額60万~510万円
●新車時価格:379万~549万円
 

シャラン▲フォルクスワーゲンのラージサイズミニバンであるシャラン

ドイツのフォルクスワーゲン社が作っているラージサイズミニバンです。1990年代後半のごく短い間、フォードと共同開発された先代のシャランが日本でも販売されていましたが、現行型はフォルクスワーゲンが独自開発したもので、15年ぶりのフルモデルチェンジを受けて2010年11月に再上陸しました。

ボディサイズは全長4855mm×全幅1910mm×全高1750mmという堂々たるもので、この余裕あるボディサイズとパワースライドドアなどにより、優れた使い勝手が実現されています。2列目に3席、3列目に2席用意されるシートはすべて独立式で、個別のシート調節や折りたたみが可能。2列目と3列目を倒せば、最大2297Lのラゲージスペースが確保されます。

組み合わされるエンジンは1.4L DOHCにスーパーチャージャーとターボという2つの過給機が組み合わされたダウンサイズユニットが基本。モデルライフの途中で何度も先進安全装備などのアップデートを重ね、2019年8月には、よりパワフルでより低燃費な2Lディーゼルターボエンジンも追加されています。
 

シャラン▲開放感のあるインテリアも魅力的

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4位:フォルクスワーゲン ゴルフトゥーラン(初代)

●中古車流通台数:約90台
●中古車価格:総額35万~180万円
●新車時価格:259万~391万円
 

トゥーラン▲こちらは中期型モデルのトゥーラン

フォルクスワーゲン ゴルフトゥーランは、5ドアハッチバックの世界的定番である「ゴルフ」のプラットフォームをもとに作られた、3列シートの7人乗りミニバン。現在は2代目のゴルフトゥーランが新車として販売されていますが、ランキング4位に入った初代ゴルフトゥーランは2004年2月、5代目ゴルフのプラットフォームをベースにして作られました。

2004年から2007年2月までの前期型はかなり安価に狙うこともできますが、今となってはいささか旧態依然とした1.6Lまたは2Lのガソリン自然吸気エンジンで、ビジュアルも少々古く感じます。

これから初代ゴルフトゥーランを買うのであれば、2007年3月以降の1.4Lツインチャージャーユニットを搭載した世代か、ビジュアルもぐっと現代的になった2011年1月以降の世代がオススメとなります。
 

トゥーラン▲後期型はかなり現代的なデザインに進化

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5位:フォルクスワーゲン ゴルフトゥーラン(現行型)

●中古車流通台数:約180台
●中古車価格:総額120万~430万円
●新車時価格:284.7万~489.4万円
 

トゥーラン▲先代よりキリっとしたフロントフェイス

初代ゴルフトゥーランの後を受けて2016年1月に登場した、2代目のフォルクスワーゲン ゴルフトゥーラン。初代が2004年に登場した「ゴルフ5」のプラットフォームを使用していたのに対し、2代目はフォルクスワーゲンの新世代モジュラープラットフォームである「MQB」を採用しています。

ボディは全長4535mm×全幅1830mm×全高1660mmという程よいサイズに拡大されて、工夫がこらされたシートアレンジも加わったことで、利便性はより向上しています。また旧型とは打って変わってシャープな印象となった内外装デザインにより、いわゆる上質感も大幅に向上しました。

基本となるパワーユニットは最高出力150psのオールアルミ製1.4Lダウンサイジングターボで、7速DSG(ツインクラッチ式AT)との組み合わせにより燃費性能も向上。2018年9月には待望の2Lディーゼルターボエンジンも追加されました。

安全装備に関しては、プリクラッシュブレーキシステムや、事故が起きたときに車にブレーキをかけて二次衝突を防ぐポストコリジョンブレーキシステムなどをデビュー当初から全車に標準装備。その後も、先進安全装備の類は年々充実していきました。
 

トゥーラン▲シートレイアウト次第では長物の運搬も容易

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フォルクスワーゲン ゴルフトゥーラン(現行型)× 全国
 

予算別! 輸入中古車評論家オススメ10選

データに基づいたランキングという観点でSUVとコンパクトカーの人気モデルをご紹介してまいりましたが、ここから先は輸入中古車記者歴25年の不肖筆者が経験をもとに考える「予算別オススメ輸入車10選」を発表いたします。

まずは予算100万円以下のオススメ3選、次に予算200万円以下のオススメ4選、最後に予算300万円以下のオススメ3選の順でお届けします。
 

 

【予算100万円以下のオススメモデル】
 

1:スマート フォーフォー(2代目)

●予算目安:70万~100万円
●中古車流通台数:約140台
●新車時価格:209万~324万円
 

フォーフォー▲こちらは4ドアのフォーフォーで、2ドアはフォーツーとなる

総額100万円以下の予算でもミドルサイズ以上の輸入車を買うことはできます。しかし「大柄で高額だった輸入車が、古くなったゆえに安くなったもの」というのは、メンテナンスが正直ちょっと大変だったりします。そのため、この予算帯では順当に「輸入コンパクトカー」を中心に検討するのが得策です。

そんな輸入コンパクトカーの中でオススメしたいモデルのひとつが、人気コンパクトカーランキングでは圏外だった「スマート フォーフォー」です。

スマートというブランドは、時計でお馴染みのスウォッチとメルセデス・ベンツのコラボで生まれた超コンパクトカー専門のブランドで、途中からはメルセデス・ベンツのみがスマートブランドを運用するようになりました。

ここでご紹介する2代目のスマート フォーフォーは、ルノーの現行型トゥインゴというフレンチコンパクトとプラットフォームを共有する4人乗りのコンパクトカー。

基本となるパワートレインは最高出力71psの1L 3気筒ガソリンエンジン+6速デュアルクラッチ・トランスミッションの組み合わせで、パワーと車重の関係は日本のターボ付き軽自動車に近いものがあります。
 

フォーフォー▲カラフルでかわいらしいインテリア

しかし体に感じるボディ剛性の高さと乗り心地の良さに関しては「圧倒的!」といって良いほど、2代目スマート フォーフォーの方が上です。そして内外装デザインのセンスについても同じく圧倒的で、エンジンをリアに積んでいる関係上、最小回転4.1mとかなり小回りが利きますので、市街地で使う際にはかなり重宝するはず。

途中から追加されたターボ付きエンジン搭載グレードを選びたい場合は総額110万円~が予算目安となってしまいますが、普段づかい中心で考えるのであれば、総額70万~100万円のゾーンで狙えるノンターボ車で十分だと言えます。
 

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2:ミニ ミニ(2代目)

●予算目安:80万~100万円
●中古車流通台数:約940台
●新車時価格:217万~570万円
 

ミニ▲2007年から2014年まで販売された2代目のミニ

輸入コンパクトカーの人気ランキングで1位となった「ミニ」も、当然ながらオススメしたいコンパクトカーのひとつです。

しかしランキングのコーナーでご紹介した現行型は、今のところ総額100万円以下の物件数が少ないため、ここでのオススメは先代(2007~2014年)となります。

もちろん総合的な性能は現行型よりも若干劣る先代ミニではありますが、常にキープコンセプトであるエクステリアデザインは「似たようなもの」と言うこともできますし、諸性能についても「違うといえば違うが、似たようなものといえば似たようなもの」と言えます。
 

ミニ▲センターメーターは大きな丸形デザインでかわいらしいものです

様々なグレードがある先代ミニですが、総額100万円以下で探す場合は中間グレードである「クーパー」がちょうどいいでしょう。クーパーであれば、装備内容やエンジンパワーにもほとんど不満は出ないはずです。

ただ、先代ミニの中古車を買う場合は「タイミングチェーン」という部品が、おおむね6万kmぐらいの時点で交換されているかどうかを確認するようにしてください。走行6万km以下の中古車を買う場合は「納車までにタイミングチェーンが新品に交換されるかどうか」を、販売店に確認するようにしてください。
 

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3:フォルクスワーゲン クロスポロ(2代目)

●予算目安:80万~100万円
●中古車流通台数:約50台
●新車時価格:260万~294万円
 

クロスポロ▲先代のフォルクスワーゲン ポロをSUV的なルックスに仕立てた「フォルクスワーゲン クロスポロ」

フォルクスワーゲン ポロは、ドイツのフォルクスワーゲンが製造している「ゴルフ」よりひと回り小さな5ドアハッチバック。その諸性能は、世界的な定番であるゴルフにさほど劣りません。

で、ここでオススメする「クロスポロ」というのは、先代のフォルクスワーゲン ポロをSUV風のデザインに仕立てたモデルです。

あくまでSUV“風”ですので駆動方式はFF(前輪駆動)であり、決して悪路をガンガン走れるタイプの車ではありません。しかし、そもそも「悪路をガンガン走りたい」という人もあまりいないと思いますし、クロスポロは最低地上高も15mm高くなっているため、街中でも、駐車場の車輪止めなどのことをあまり気にせず運転できるというメリットがあります。
 

クロスポロ▲こちらは海外仕様の内装です

それでもって各種の実用性や性能は「ポロそのもの」ですのできわめて優秀ですし、SUV風デザインであるという“今っぽさ”も感じられるということで、フォルクスワーゲン クロスポロは、総額100万円以下で狙える輸入車の中ではぜひご注目いただきたいモデルのひとつなのです。
 

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【予算100万~200万円のオススメモデル】
 

1:フィアット 500X(現行型)

●予算目安:150万~200万円
●中古車流通台数:約180台
●新車時価格:286.2万~423万円
 

500X▲「フィアット 500」とよく似たデザインのコンパクトSUV、フィアット 500X

総額100万円台の予算であっても「流行りのSUV」で、なおかつ「そこそこ新しい年式の輸入車」を探すことは十分に可能です。例えばそれは「フィアット 500X」というイタリアンブランドのクロスオーバーSUVです。

フィアット 500Xは、車名も見た目もコンパクトカーである「フィアット 500」とよく似ていますが、中身は「ジープ レネゲード」というジープブランドのSUVとほぼ同じ、全長4250mm×全幅1795mm×全高1610mmという程よいサイズのSUV。搭載エンジンは最高出力140psの1.4Lガソリンターボです(※2019年5月のマイナーチェンジ以降は同151psの1.3Lターボ)。

駆動方式はFF(前輪駆動)の他に4WDもありますが、総額100万円台で探せる中古車はほとんどがFFです。とはいえ、このスタイリッシュなSUVで悪路をガンガン走りたいという人も少ないかと思いますので、FFでも何ら問題はありません。というか軽量で抵抗が少ないFF車の方が燃費は伸びますので、普通に使う分にはFFの方がむしろ好都合でしょう。
 

500X▲「ポップスター プラス」グレードは、インパネがボディ同色になります

乗り味もなかなか良好なフィアット 500Xですが、何より魅力的なのが、この愛らしくてポップなデザイン。このデザインを見ていれば毎日の気分がアガるはずですし、最低地上高が高いということで、街中でも車輪止めなどの段差をあまり気にすることなく、ラクな気持ちで運転することができます。
 

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2:ミニ クロスオーバー(初代)

●予算目安:130万~190万円
●中古車流通台数:約630台
●新車時価格:265万~502万円
 

ミニ クロスオーバー▲こちらが初代ミニ クロスオーバー。写真はマイナーチェンジを経た後期型

2代目のミニをベースに作られた、比較的コンパクトなクロスオーバーSUVです。2代目のミニは素敵な車ではあるのですが、「ドアが2枚しかない」「荷室が狭い」という、ファミリーで使うには若干の難点もあるのも事実。しかしミニ クロスオーバーであれば「4枚のドア」と「そこそこ広い荷室」を備えていますので、ご家族がいる方でも割と普通に使うことができます。

走行性能や全体のしっかり感のようなものは、これの次の世代にあたる「2代目(現行型)ミニ クロスオーバー」の方が上なのですが、初代も年を追うごとにしっかり感は増していきましたので、2014年9月のマイナーチェンジを受けた後期型であれば、特にそのディーゼルターボエンジン搭載グレードであれば、現行型と比べてもさほど遜色ない走りや実用性を味わうことができるでしょう。
 

ミニクロスオーバー▲エクステリアはいかつめですが内装はミニらしいポップな印象です

個人的には「ジャングルグリーン」という後期型のボディカラーが大好きなのですが、まぁ筆者の好みはどうでもいいとして、素敵な色が揃っているというのも、この車のナイスな特徴です。
 

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3:メルセデス・ベンツ CLAクラス(初代)

●予算目安:150万~200万円
●中古車流通台数:約230台
●新車時価格:335万~556万円
 

CLA▲流麗なクーペスタイルの4ドアモデル

初代メルセデス・ベンツ CLAクラスは、メルセデス・ベンツの新世代のFF車用プラットフォームをもとに生み出された4ドアクーペ。比較的コンパクトに見えますが、全長4685mm×全幅1780mm×全高1430mmというまずまずの存在感があるボディサイズで、特に全長は、同世代のCクラスよりも長いぐらいです。

モデルラインナップは、最高出力122psの1.6L直4ターボエンジンを積む「CLA180」と、同211psの2L直4ターボを積む「CLA250」、その4WD版である「CLA250 4MATIC」が基本。全車に7速のデュアルクラッチ式トランスミッションが組み合わされました。

2016年8月のマイナーチェンジでデザインが若干変更され、マイチェン後の後期型が欲しい場合は総額210万円~が予算目安となってしまうのですが、さほど大幅なデザイン変更が行われたわけでもないので、「レーダーセーフティパッケージ」という先進安全装備のパッケージオプションが付いている中古車であれば、前の世代でも十分満足できるはずです。
 

CLA▲メルセデス・ベンツらしい雰囲気をもつインテリア

100万円台という現実的な予算で輸入車が欲しいけど、「コンパクトカー」には乗りたくない……と考えている人にとって、流麗な4ドアクーペフォルムと存在感とを併せ持った初代CLAクラスは、なかなか絶妙な選択肢となるはずです。
 

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4:プジョー 308SW(2代目)

●予算目安:150万~190万円
●中古車流通台数:約80台
●新車時価格:299万~390.9万円
 

308SW▲フランスのプジョーが作っている「308」というモデルの先代で、「308SW」はそのステーションワゴン版。ディーゼルターボエンジンは特に絶品

あまり華はない車かもしれませんが、これのディーゼルターボエンジン搭載車はかなりの実力派です。

プジョー 308はフランスのプジョーが以前から作っている「フォルクスワーゲン ゴルフぐらいのサイズのハッチバック」で、308SWというのはそのステーションワゴン版です。

特にこれといったハイテクが駆使されているわけでもないのですが、足回りの感触は「……電子制御サスペンションか?」と思うほど極上で、ソフトにも、ハードにも走ることができます。また1.6Lと2Lの2種類があるディーゼルターボエンジンもこれまた極上で、どこからでもモリモリと力強いトルクが湧き、なおかつスポーティで気持ちの良いフィーリングでもあります。

「アリュール ブルーHDi」という1.6Lディーゼルターボ搭載グレードも、「GT ブルーHDi」という2Lのディーゼルターボ搭載グレードも、どちらでも十分以上に素敵ですので、とにかく「コンディションのいいやつ」を探してみるといいでしょう。
 

308SW▲小径なステアリングホイールはプジョー車全般の特徴

ただし難点は「中古車の流通量があまり多くない」ということ。そのため、ステーションワゴンである308SWが見つからなかった場合は、5ドアハッチバックである「308」のブルーHDiを探してみるという手もあります。
 

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【予算200万~300万円のオススメモデル】
 

1:フォルクスワーゲン T-Roc(現行型)

●予算目安:270万~300万円
●中古車流通台数:約340台
●新車時価格:355万~627.7万円
 

T-Roc▲こちらがフォルクスワーゲン T-Roc。コンパクトというか、ミドルサイズに近いSUVだ

総額200万円台というのは、決して安くはない「まずまずの大金」であるといえるでしょう。そういった大金を拠出するのであれば、正直「輸入車である」という以上の付加価値も欲しいところです。

ならば、「今流行りのSUVで、なおかつ最新モデルでもある」という付加価値も持つフォルクスワーゲン T-Rocでどうでしょうか?

フォルクスワーゲン T-Rocは、日本では2020年7月に販売開始となったドイツ製のコンパクトSUV。コンパクトといっても「ドイツの基準でいうとコンパクト」ということですので、実際のボディサイズは全長4240mm×全幅1825m×1590mm。国産の中型SUVであるスバルXVの寸法と(全長以外は)あまり変わりませんので、車内や荷室の広さ、あるいは車としての存在感などは「十分!」といえます。

フォルクスワーゲン T-Rocには途中からガソリンターボエンジンも追加されましたが、中古車市場で主に探せるのは、当初から用意されていた2Lディーゼルターボエンジンを搭載するグレード。非常に力強いエンジンですので動力性能に不満を覚えることはまずないはずですし、最新世代のSUVですから、運転支援システムなども大いに充実しています。
 

T-Roc▲コントロールパネルもメーターもすべてデジタルとなります

総額200万円台後半の予算で、そんな「しゃれた最新の輸入SUV」が買えるのですから、これはもう「ある意味割安」と言ってもいいでしょう。「最新」「流行」という2つのキワードにこだわりたい人にオススメの1台です。
 

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2:BMW 3シリーズツーリング(F31型)

●予算目安:200万~270万円
●中古車流通台数:約390台
●新車時価格:431万~872万円
 

3シリーズツーリング▲BMWの中核モデル「3シリーズ」のステーションワゴンである、BMW 3シリーズツーリング(2012年9月~2019年8月生産モデル)

「最新」というキワードの重要度を少し落としても構わないのであれば、フォルクスワーゲン T-Roc以上に「プレミアム感」が強い輸入車を総額200万円台で見つけることができます。

いつくかの候補がありますが、もっともオススメとなるのは先代のBMW 3シリーズツーリングでしょう。

BMW 3シリーズは、ドイツのBMW社の中核モデルといえるプレミアムなスポーツセダンで、そのステーションワゴン版が「3シリーズ ツーリング」です。3シリーズセダンのスタイリッシュさや走行性能の良さはそのままに、ワゴンとしての使い勝手の良さをプラスしたのがこの車ですが、近年では「セダンよりも、むしろステーションワゴンの方がスタイリッシュ」といえるのかもしれません。

先代3シリーズツーリングの「走り」は、BMWですから、これはもう当然ながら非常に優秀で、インテリアの質感やセンスなどもかなりハイレベル。そして運転支援システムは当初からそれなりに充実していますし、新しい年式であればあるほど、より充実しています。
 

3シリーズツーリング▲スタイリッシュな印象のインテリア

搭載エンジンの排気量は様々で、ガソリンデターボ/ディーゼルターボという種別もあるのですが、総額200万円台の前半から半ばぐらいで狙えるのは2Lディーゼルターボの「320d」か、2Lガソリンターボの「320i」または「318i」になります。

力強さを求めたいならディーゼルターボの320dがイチ推しですが、2Lガソリンターボの軽快さも捨てがたいものはあります。320iと318iでは、同じ2Lでも最高出力が違うのですが、ややスペックが劣る318iも十分以上に速い車です。そのため、320iか318iのどちらにするべきかは「どちらでもいい」というのが答えになるでしょう。状態のいい中古車を、見つけてください。そうすれば、かなり満足できるはずです。
 

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3:アウディ TT(現行型)

●予算目安:250万~300万円
●中古車流通台数:約240台
●新車時価格:469万~771万円
 

TT▲ドイツのアウディが90年代から製造しているスタイリッシュなクーペ「TT」の現行型(3代目)

「居住性や積載性うんぬんよりも、とにかくスタイリッシュでスポーティな輸入車をカッコよく乗りこなしたい」という方もいるでしょう。一概にはいえない問題ですが、2人での生活を楽しんでらっしゃる若いご夫婦などでは、そういったニーズもあるはずです。

そういったニーズを総額200万円台の予算で実現させたいと思うなら、これはもう現行型の「アウディTT」しかないでしょう。

アウディ TTは、ドイツのアウディ社が作っている2+2(←4人乗りだが、後席はかなり狭いという意味)のスタイリッシュなクーペ。現在は3代目のTTが現行型新車として販売されています。

1999年に登場した初代アウディ TTも相当スタイリッシュでしたが、3代目の現行型は「それに輪をかけてスタイリッシュ」といった趣で、なおかつ最新世代のMQBという基本骨格に刷新されたため、走りの方も超絶クールです。具体的には「めっちゃスポーティなのに、めっちゃ上質でもある」といったニュアンスなのです。
 

TT▲現行型TTのインテリアはおおむねこんな感じ

搭載エンジンは2Lまたは1.8Lの直4ターボで、総額250万~300万円付近のゾーンでその両方を見つけることができます。基本的には「どちらでもOK」と言える両者ですが、「よりスポーティな音や加速感」を求めるのであれば、オススメは2Lターボの2.0 TFSIです。とはいえ「カタチ的にはスポーティな車が好みだが、走行フィールは落ち着いた感じのものの方が好み」という人には、1.8Lターボの1.8 TFSIもハマるはずです。
 

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【Q&A】中古の輸入車(海外車)購入でよくある質問

Q. 輸入車は国産車と比べれば壊れやすく、修理代も高いのでは……?
A. 輸入車の方がマイナートラブル(ちょっとした故障)は多いという傾向はあるかもしれませんが、「絶対にそうだ」と言い切れるほどではありませんし、最近のモデルは特に、国産車との差は少なくなっています。エンジンオイルを定期的に交換し、12ヵ月に一度は整備士による点検を受けるようにすれば、恐れる必要はありません。

ただし「修理代が高い」というのは確かにそのとおりです。海外から輸入することになる「部品」の値段が、どうしても国産車用の部品よりも高くついてしまうわけです。

とはいえ安価な部品を探すこともできますし、そもそも、一部の高額車を除けば「目ン玉が飛び出るほど修理代が高い」というわけではありません。

Q. 輸入車を中古で選ぶ際のポイントは?
A. まずは「車両全体に手荒く扱われてきた痕跡はないか?」を確認してください。外装や内装に少々の小キズがある程度なら問題ないのですが、それが妙に多かったり、嫌なにおいが車内にしみついている車両は「歴代オーナーの扱い方が荒かった」と推測できます。そして内外装を手荒く扱われた車というのはたいていの場合、エンジンや足回りもろくな整備を受けていなかったりすることが多いのです。

車両全体の“印象”をしっかり観察した後は、整備記録簿にて「2年に一度、できれば正規ディーラーで点検を受けていたこと」を確認し、車内の異臭の有無を確認します。さらにはエンジンをかけてみて、変な音や振動、異臭などが出ていないかを確認すれば、中古の輸入車であっても、そうそう悪い結果にはならないものです。

※ランキング結果は、カーセンサーの独自データを基に算出しています
※記事内の情報は2023年4月13日時点のものです
 

文/伊達軍曹 写真/篠原晃一、向後一宏、BMW、メルセデス・ベンツ、アウディ、ステランティス、ポルシェ、フォルクスワーゲン
伊達軍曹

自動車ライター

伊達軍曹

外資系消費財メーカー日本法人本社勤務を経て、出版業界に転身。輸入中古車専門誌複数の編集長を務めたのち、フリーランスの編集者/執筆者として2006年に独立。現在は「手頃なプライスの輸入中古車ネタ」を得意としながらも、ジャンルや車種を問わず、様々な自動車メディアに記事を寄稿している。愛車はスバル レヴォーグ STIスポーツ。