新型BMW 1シリーズが発売されたが、先代なら190万円から狙える! 中古車価格や流通量、オススメの買い方・選び方を紹介
2025/01/07
新型は48Vマイルドハイブリッドシステムを採用
通算4代目となる新型BMW 1シリーズが2024年10月、ついに発売されました。
先代と同じくFFシャシーを採用しつつも、特徴的なキャラクターラインや長く見えるノーズなどでスポーティなイメージを強調。そして新デザインのヘッドランプやグリルがシャープなフロントフェイスを印象づけるという、なかなかカッコいい仕上がりとなっています。
ボディサイズは先代とほぼ同一の全長4370mm × 全幅1800mm × 全高1465mm。
インテリアにはメーターパネルとセンターディスプレイを一体とした「BMWカーブドディスプレイ」を採用するとともに、シフトレバーを廃止。操作系のスイッチ類はセンターコンソールに集約するという、今どきのつくりになっています。
パワートトレインは先代と同じくグレードによって異なり、120i系は最高出力156psの1.5L直3ターボに同20psのモーターを組み合わせた48Vマイルドハイブリッドシステムを搭載。
高出力な4WDモデル「M135 xドライブ」に搭載されるのは同300psの2L直4ターボです。運転支援機能としては、ストップ&ゴー機能付きのアクティブクルーズコントロールやレーンチェンジウォーニング(車線変更警告システム)などを標準で装備。一定の条件下において手放し運転が可能となる「ハンズオフ機能付き渋滞運転支援機能」も備わっています。
つまり新型BMW 1シリーズは「魅力的な1台である」ということです。
でも、先代1シリーズも依然として魅力的なのでは?
とはいえ「先代」となったF40型の1シリーズも、いまだ十分に魅力的であるように思えます。
同世代のBMW車と同様のデザインとなる大型シングルフレームデザインのキドニーグリルや、4灯式デザインのLEDヘッドライト、L字型をモチーフとしたテールランプなどは依然としてなかなかクールです。
インテリアデザインも、今どきのデジタル車のデザインとは方向性が少し異なりますが、これはこれで魅力的。標準は5.1インチの液晶型メーターパネルとセンターコンソール上部の8.8インチのコントロールディスプレイですが、オプションで10.25インチの「BMWライブ・コックピット」を装着している中古車もたくさんあります。
そしてFFシャシーを用いたゆえの広めな車内は新型とおおむね同じであり、48Vマイルドハイブリッドシステムは付いていませんが、1.5L直3ターボと2L直4ディーゼルターボの力感も、普通に十分以上です。
また、2021年6月以降であればアダプティブ・クルーズコントロール(ACC)は標準装備で、それ以前の年式であっても、オプションとしてACCを装着した中古車は多数流通しています。
そしてそれより何より重要なのは「価格」です。
新型1シリーズの新車を買うとなると最安グレードでも総額500万円を越えますが、先代(F40型)の中古車であれば、走行距離1万km台の物件であっても総額190万円付近から見つけることができます。
もちろん「それでも自分は新型のBMW 1シリーズが欲しい!」という人を、無理やり止めるつもりはありません。しかし「よく考えると先代の中古車の方が、自分にとっては高コスパかも……?」と考える一部の人に向け、今このタイミングであえて「先代BMW 1シリーズの選び方」を考えてみたいと思います。
中古車を絞り込むうえで知っておくべきグレードの差異は?
先代BMW 1シリーズのグレード構成はきわめてシンプルであるため、下記の項目さえ軽く頭に入れておけば、中古車を絞り込む際に混乱してしまうことはまずないでしょう。
先代1シリーズは、まずは「内外装の見た目」によって2系統に分けることができます。
標準的なデザインの内外装を採用しているのが「スタンダード」または「プレイ」で、スポーティなイメージが強い内外装となるのが「Mスポーツ」または「M135i xドライブ」です。
先代1シリーズには合計4種類のパワートレインが用意されました。
ひとつは、最高出力140ps/最大トルク220N・mの1.5L直3ガソリンターボ+7速DCTで、これは車名に「118i」と付くグレードに搭載されています。
もうひとつは、最高出力150ps/最大トルク350N・mの2L直4ディーゼルターボ+8速AT。こちらは車名に「118d」と付くグレードに搭載されます。
2022年9月に追加されたのが、118iと同じく1.5L直3ガソリンターボですが、最高出力を109psに抑えたパワーユニットです。こちらは「116i」に搭載されています。
さらにもう1種類あるのが、最高出力306ps/最大トルク450N・m+8速ATという組み合わせで、こちらは「M135i xドライブ」に搭載されますが、その中古車の流通量は少なめで、なおかつ価格も高額となる場合がほとんどです。
シンプルなグレード構成となる先代1シリーズの中で唯一ややわかりづらいのは、118d プレイと118d Mスポーツに存在する「エディション ジョイ プラス」というグレードでしょう。
結論から言うと、これの中身や装備は118d プレイや118d Mスポーツとまったく同じです。
エディション ジョイ プラスというのは、BMWジャパンがクリーンディーゼル車の販売を促進するために新車価格を大きく下げたグレードで、今となっては話をややこしくするだけのグレード名です。とにかく中身は「118d プレイ」または「118d Mスポーツ」とまったく同じであると覚えてください。
中古車のオススメ①|手頃な価格帯のガソリンターボを狙うなら?
→第1候補は総額190万~250万円の「118i プレイ」
先代BMW 1シリーズの中古車は総額190万~650万円の広いレンジで約450台が流通していますが、新型が登場した今となっては400万円以上などの高額を拠出するのではなく、「ちょっとお安い価格で手に入れたい」と考えるのが人情というものでしょう。
そして先代BMW 1シリーズを「ちょっとお安い価格で手に入れたい」と考えるならば総額190万~250万円まで、つまり「総額200万円台の前半ぐらい」をチェックするのが現実的な方策となります。
2024年12月下旬現在、総額250万円までの予算で購入可能なガソリンターボ車の価格と流通状況は下記のとおりです。
●116i|0台|―万円
●118i|9台|総額190万~230万円
●118i Mスポーツ|14台|総額220万~240万円
●118i プレイ|30台|総額190万~250万円
●M135i xドライブ|0台|―万円
この価格帯では流通していない116iとM135i xドライブは論外として、いかにもお安く狙えそうなのは「118i(スタンダード)」です。しかし118iスタンダードは自動ブレーキも付いていないぐらい装備が貧弱ですので、正直オススメできません。
となると118i Mスポーツか118i プレイの二択になるわけですが、流通台数が多いゆえに吟味と取捨選択がしやすくなるのが118i プレイです。もちろん個人的な好みに応じて、流通量がやや少ないMスポーツを探してもいいのですが、118i プレイの方が「順当に探しやすい(選びやすい)」という結果にはなるでしょう。
ちなみに、118i Mスポーツとプレイの違いは「スポーティな内外装装備」と「サスペンション(MスポーツはM スポーツ・サスペンション)」「ホイールの径とデザイン(プレイは16インチのスタースポーク・スタイリング、Mスポーツは18インチのM ライト・アロイ・ホイール・ダブルスポーク・スタイリング)」だけで、基本装備と快適装備の部分については同一です。
▼検索条件
BMW 1シリーズ(3代目) × 118i Mスポーツ & 118i プレイ × 全国中古車のオススメ②|手頃な価格帯のディーゼルターボを狙うなら?
→総額230万~299万円の「118d Mスポーツ」または「118d プレイ」
トルクフルで経済的でもあるディーゼルターボエンジンを搭載する先代BMW 1シリーズを狙う場合でも、できれば「総額250万円まで」で収まるとありがたいのですが、残念ながら118d系は、厳密に「総額250万円まで!」と予算を切ってしまうと、選べる数が極端に少なくなります。
そのため比較的手頃なディーゼルターボエンジン搭載車を探したい場合は、「総額200万円台後半までは許容」という予算感で臨むべきです。
2024年12月下旬現在、総額299万円までの予算で購入可能なディーゼルターボ車の価格と流通状況は下記のとおりです。
●118d Mスポーツ(エディション ジョイ プラスを含む)|69台|総額230万~299万円
●118d プレイ(エディション ジョイ プラスを含む)|45台|総額210万~299万円
Mスポーツにするかプレイにするかは完全に「お好み次第」ですが、200万円台後半の予算を拠出するのであれば、わかりやすくカッコいいMスポーツを狙ってみたくなるかもしれません。「流通台数が多いゆえに吟味と取捨選択がしやすくなる」という意味でも、ここでの基本的なオススメは118d Mスポーツまたは同エディション ジョイ プラスとなるでしょう。
▼検索条件
BMW 1シリーズ(3代目) × 118d Mスポーツ & 118d Mスポーツ エディション ジョイ プラス × 全国以上のとおり、比較的お安い(というか現実的な)予算で「BMWならではの味と世界観」を堪能できてしまうのが、先代BMW 1シリーズという存在です。
新型であるF70型が登場したタイミングではありますが、だからこそ逆に、先代F40型にもご注目いただけましたら幸いです。
▼検索条件
BMW 1シリーズ(3代目) × 全国自動車ライター
伊達軍曹
外資系消費財メーカー日本法人本社勤務を経て、出版業界に転身。輸入中古車専門誌複数の編集長を務めたのち、フリーランスの編集者/執筆者として2006年に独立。現在は「手頃なプライスの輸入中古車ネタ」を得意としながらも、ジャンルや車種を問わず、様々な自動車メディアに記事を寄稿している。愛車はスバル レヴォーグ STIスポーツR EX Black Interior Selection。
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