Aクラスセダン ▲本格オフローダーでありながら「都市で映える存在」であるトヨタ ランドクルーザー250。デビューから半年以上が経過したことで、最近は中古車の流通量も増えてまいりました。ここらでひとつ「ランクル250の直近の中古車事情」を確認してみることにしましょう!

新型トヨタ ランドクルーザーの中古車流通台数は「150台」に迫ってきた

2024年4月に発売となったトヨタ ランドクルーザー250は、ランドクルーザーファミリーの中では「ライトデューティ」と呼ばれる系統に属するSUV。従来型の「ランドクルーザー プラド」が高級&豪華路線へシフトしていったのに対し、後継にあたる250は「原点回帰」をキーワードに、質実剛健さを追求した1台に。そしてその質実剛健さ=シンプルで美しいデザインにより、発売されるやいなや(正確に言うと発売前から)超絶大人気となりました。

そんな大人気のランドクルーザー250ですが、登場から半年以上が経過したことで、直近の中古車流通量は「150台」に迫る勢いとなっています。

Aクラスセダン▲2024年6月~2024年11月の中古車流通台数の推移

やっとある程度は普通に狙えるようになってきたランドクルーザー250のモデル概要をおさらいしつつ、最新の中古車流通状況をチェックしてみることにしましょう!
 

▼検索条件

トヨタ ランドクルーザー250(現行型) × 全国
 

モデル概要:悪路もオンロードもイケるライトデューティ系ランクルの最新世代

トヨタ ランドクルーザー250は、「ランドクルーザー プラド」の後継にあたるライトデューティ系のランドクルーザー。車両骨格は上級モデルである「ランドクルーザー300」と同じボディ・オン・フレーム構造のGA-Fプラットフォームで、優れた悪路走破性と耐久性は十分以上。ランドクルーザー初となる電動パワーステアリングを採用し、フロントサスペンションにはスタビライザーのロック/フリーを切り替えられる「SDM(Stabilizer with Disconnection Mechanism)」を装備。悪路走破性能と、オンロードでの高い操縦安定性が両立されています。
 

Aクラスセダン▲こちらがトヨタ ランドクルーザー250
Aクラスセダン▲ボディサイズは全長4925mm×全幅1980mm×全高1925mm
 

日本仕様のパワートレインは2種類。ひとつは最高出力204ps/最大トルク500N・mの 2.8L直噴ディーゼルターボ+8速ATで、もうひとつは同163ps/同246N・mの 2.7Lガソリンエンジン+6速ATという組み合わせです。駆動方式はローレンジ付きのフルタイム4WDになります。

シートレイアウトは「2列5人乗り」と「3列7人乗り」の2タイプがあり、7人乗り仕様の2列目シートと3列目シートの間隔は951mmと、十分以上の広さを誇っています。また電動格納式の(※ZXの場合)5:5分割フロア格納サードシートやバックドアガラスハッチなども、このSUVの好ましい特徴といえるでしょう。

ランドクルーザー250は運転支援システムも大いに充実しています。公道でのリスクを先読みしてドライバーの操作をアシストする「プロアクティブドライビングアシスト」や、車両や歩行者、自転車に加えて、自動二輪車(昼)も検知可能な「プリクラッシュセーフティ」などからなる最新式の予防安全パッケージ「トヨタセーフティセンス」は全車標準装備。また渋滞時にドライバーの認知、判断、操作を支援する「アドバンストドライブ(渋滞時支援)」も設定されています。
 

Aクラスセダン▲ランドクルーザー250の運転席まわり。写真の最上級グレード「ZX」には、シフトパドルやフル液晶メーター、JBLのプレミアムサウンドシステムなどが装備される
Aクラスセダン▲最廉価グレードの「GX」は2列シート/5人乗りだが、それ以外のグレードは3列シート/7人乗り。「VX」と「ZX」のシート表皮は本革で、運転席は8wayのパワーシート。3列目シートは5:5の分割可倒式で、その格納と展開は「VX」だと手動式だが、「ZX」では電動式になる
 

グレード構成:カタログモデルは4種類。デビュー時は特別仕様車も登場

トヨタ ランドクルーザー250には現在、下記の4グレードがカタログモデルとして設定されています。

●GX(ディーゼル車・5人乗り)
特徴:シンプルな装備のエントリーグレード
中古車状況|2024年12月下旬現在、流通なし

●VX(ガソリン車・7人乗り)
特徴:充実装備の中間グレード。エンジンは2.7Lガソリン
中古車状況|流通台数:51台|中古車価格:総額760万~1030万円

●VX(ディーゼル車・7人乗り)
特徴:充実装備の中間グレード。エンジンは2.8Lディーゼルターボ
中古車状況|流通台数:11台|中古車価格:総額910万~1030万円

●ZX(ディーゼル車・7人乗り)
特徴:数々のハイエンド装備が加わった最上級グレード。エンジンは2.8Lディーゼルターボ
中古車状況|流通台数:13台|中古車価格:総額950万~1160万円

上記のカタログモデルの他、ランククルーザー250のデビュー時には特別仕様車として「VX ファーストエディション」と「ZX ファーストエディション」も発売さました。それぞれの主な特徴と中古車状況は下記のとおりです。

●VX ファーストエディション(ディーゼル車およびガソリン車)
特徴:中間グレードの「VX」をベースに、専用外板色「サンド」と内装色「ダークチェスナット」を特別採用。先進運転支援システムとして「緊急時操舵支援(アクティブ操舵機能付き)+フロントクロストラフィックアラート+レーンチェンジアシスト」と「アドバンストドライブ(渋滞時支援)+ドライバーモニターカメラ」を設定。

中古車状況|流通台数:27台|中古車価格:総額800万~1200万円
 

Aクラスセダン▲中間グレードであるVXをベースとする「VX ファーストエディション」。写真のボディカラーはブラック
 

●ZX ファーストエディション(ディーゼル車)
特徴:最上級グレードである「ZX」をベースに、クラシックな丸目型のヘッドランプ(丸目型Bi-Beam LEDヘッドランプ<オートレベリング機能付き>+LEDクリアランスランプ<おむかえ照明機能付き>&LEDデイタイムランニングランプ)や、マットブラック塗装のアルミホイール、265/70R18サイズのオフロードタイヤなどを特別装備。

中古車状況|流通台数:10台|中古車価格:総額1000万~1300万円
 

Aクラスセダン▲こちらは最上級グレードのZXがベースとなる「VX ファーストエディション」。クラシックな丸目型のヘッドランプも特徴となる。写真のボディカラーはサンド×ライトグレー
 

中古車状況:当初より平均価格は下がったが、依然としてプレミアム価格

デビュー当初は当然ながら希少だった中古車流通台数ですが、ここ最近は「150台」に迫ってきており、徐々に選びやすい状況にはなってきています。一方、中古車平均価格は当初よりダウンしているものの、依然として「プレミアム価格」になっているという実情はあります。

Aクラスセダン▲2024年7月~2024年11月の中古車支払総額の推移

とはいえランククルーザー250の新車を今から注文しても、納期は依然として2年ほどはかかってしまう模様。であるならば「今すぐランクル250が欲しい!」という方は、“中古車”を狙ってみるのもオススメではあります。
 

 

「ファースト エディション」の中古車状況は?

「中古のランクル250」を狙う場合、最も流通量が多いのは、中間グレードである「VX(ガソリン車・7人乗り)」です。それを狙ってみるのも悪くはないのですが、実は今、中間グレードであるVXであってもけっこうなプレミア値が付いてしまっています。そのため「中間グレードを、わざわざプレミアム価格を乗っけて買うのはちょっと……」という心理的な抵抗を覚える人は多いかもしれません。

しかし、特別仕様車である「ファースト エディション」を選ぶようにすれば、ある程度以上の納得感は得られるはずです。先ほどもご紹介しましたが、VXおよびZXのファースト エディションは洒落た装備とゴージャスな装備、そして充実した運転支援システムも搭載されているため、「高いお金を出すだけの価値」は十分に感じられるはずなのです。
 

Aクラスセダン▲専用加飾が施されているZX ファーストエディションの本革シート
 

そんなVX ファースト エディションおよびZX ファースト エディションは現在、カーセンサーnet上に37台ほど掲載されており、総額800万~1300万円ほどのレンジで推移しています。

非常に納得感の高い内容を伴っている「ファースト エディション」であれば、あえてその中古車を狙ってみるのもアリかもしれません。ぜひ一度、チェックしてみてください!
 

▼検索条件

トヨタ ランドクルーザー250(現行型) × ファースト エディション × 全国

▼検索条件

トヨタ ランドクルーザー250(現行型) × 全国
文/伊達軍曹 写真/トヨタ
伊達軍曹

自動車ライター

伊達軍曹

外資系消費財メーカー日本法人本社勤務を経て、出版業界に転身。輸入中古車専門誌複数の編集長を務めたのち、フリーランスの編集者/執筆者として2006年に独立。現在は「手頃なプライスの輸入中古車ネタ」を得意としながらも、ジャンルや車種を問わず、様々な自動車メディアに記事を寄稿している。愛車はスバル レヴォーグ STIスポーツR EX Black Interior Selection。