“スポーツMC”が愛するパーフェクトな車、シボレー アストロ
2020/09/16

車の数だけ存在する「車を囲むオーナーのドラマ」を紹介するインタビュー連載。あなたは、どんなクルマと、どんな時間を?
“スポーツMC”という存在
アリーさんは二輪・四輪のモータースポーツ、スノーボード、自転車競技、球技など、様々なスポーツの大会でMCとして活躍している。
「ラジオDJが音楽に精通しているのと同じように、スポーツの経験が豊富な人がMCを務めれば競技の魅力をさらに引き出せると思うんです。スポーツに特化したMCという存在を多くの人に知ってもらおうと“スポーツMC”を肩書きに活動しています」

元々スノーボードの選手だったというアリーさん。担当する競技は必ず一度は体験してみるのがモットーなのだとか。
「外から眺めているだけではその競技の神髄や選手の本当のすごさを理解することは難しいんですよ。以前、マウンテンバイクのダウンヒル競技のMCをやることになったとき、友だちに頼んでダウンヒルコースに連れていってもらったんです。急斜面の崖みたいなところをマウンテンバイクで下るわけですが、それはもう派手に転んで散々な目にあいました(笑)」

「でも、こうした体験を通じて『ダウンヒル競技の選手たちはこんなヤバいことをやってるんだ』ってよく分かりますし、MCをやるうえでの説得力も変わってくると思ってます」
平日は週末に開催されるイベントに向けて準備を行っていることが多い。
競技のルールや予測される試合展開、選手のプロフィールなどを限られた時間の中で徹底的に頭にたたき込むという。
「本番は一発勝負ですから。事前にどれだけ予習・練習したかで心の余裕が違うんです。精いっぱいやっていれば現場を楽しめるようになる。そういう意味では試合に挑むアスリートと似ているかもしれません」

興奮して話しているように見せつつ、内面では常に会場の状態に気を配りながら進行するのが大事とアリーさん。
「選手の様子、会場の空気をクールに見極めて、淡々と実況するべきか、あおって盛り上げるべきかを瞬時に判断します。観客と選手、運営スタッフが一体となって気持ち良くなれる空間づくりを心掛けていますね。僕は近江商人の心得になぞらえて『三方良し』なんて言ってますけど」
アストロがパーフェクトである理由
スポーツイベントの会場は公共交通ではアクセスしにくい場所が多く、場合によってはPA機材も持っていく必要があるため、車は必需品だという。
アストロは現在所有する個体で2台目。かれこれ10年近くはアストロとともに過ごしているという。
「イベントスタッフの愛車といえば、人と荷物をたくさん載せられるハイエースが定番ですが、みんな同じだと面白くないなと思ってアストロにしました。スノーボードをやっていたからアメリカンカルチャーへの憧れもありましたしね」
▲アリーさんのアストロは2002年式の2代目モデル。すでに20年近く前の車だが、いまのところ大きなトラブルはなし
「それでいざ乗り始めたらフワフワしたアメ車独特の乗り味がすっかり気に入ってしまいました。ちゃんとメンテナンスしていれば路上で止まるようなトラブルはまずないですし、燃料もレギュラー指定で、燃費も皆さんが思うほど悪くないです。意外と実用的なんです」
▲機材が大量なときでも、非常に広い荷室をもつアストロなら積むことができる
アストロを含め、アリーさんがこれまで購入した車のほとんどは中古車だという。
「事務仕事に疲れたら中古車を見るのが息抜きになってるんです。『イベント会場で見かけたあの車、今の相場はどうなっているんだろう』って。それで心の中ではいろいろ盛り上がるんですが、まず買わない(笑)。そうやって妄想すること自体が僕にとって娯楽であり、気分転換になってるんでしょうね」

アリーさんの愛車は四駆仕様の「LT」。90年代に一大ブームを起こしたアストロだが、カスタムベースとして人気だったため、ホイールまでノーマルの個体は今では珍しい。
「僕にとってはパーフェクトな車です。荷物がたくさん積めて、車内で仮眠もでき、大きすぎず、雪道も走れ、存在感もある。現場に行くときはリハーサルも兼ねて1人でしゃべりながら運転していますよ(笑)」


スポーツMCアリーさんのマイカーレビュー
シボレー アストロ(2代目)
●購入金額/約90万円
●年間走行距離/約20000㎞
●マイカーの好きなところ/人も荷物もたくさん載るところや、ゆったりとした走り、クルーズコントロールなど
●マイカーの愛すべきダメなところ/ハッチバックの雨漏りが止まらないところ
●マイカーはどんな人にオススメしたい?/アウトドア(波乗りや雪山)が好きな方にオススメです。走行性能も良いし、他にはない存在感ですし

ライター
佐藤旅宇
オートバイ専門誌『MOTO NAVI』 、自転車専門誌『BICYCLE NAVI』の編集記者を経て2010年よりフリーライターとして独立。様々なジャンルの広告&メディアで節操なく活動中。現在の愛車はスズキ ジムニー(81年式)とスズキ グランドエスクードの他、バイク2台とたくさんの自転車。
【関連リンク】
日刊カーセンサーの厳選情報をSNSで受け取る
あわせて読みたい
オフロードもなんのその!趣味も日常も共に走り抜けるイタリアンコンパクト フィアット パンダ
6台を所有する根っからのスポーツカー好きのイチオシは、“ノーマル戻し”のトヨタ スープラ70
アーティストカップルのカントリーライフを支える“いなたい”相棒 スバル レガシィアウトバック L.L.Bean エディション
【祝】『昴と彗星』1巻発売! 中古で買える“スバスバ”作中車4選
他人とかぶりたくない! 中古の輸入車が買えるほどチューニングしたオレンジのトヨタ 86
【頭文字D 特集発売中】本気で買いたい人に贈る 中古で手に入る作中車5選
頭文字Dの再現度が圧巻! 世界中の人たちとつながれたトヨタ スプリンタートレノとの出合い
ラジコンカーを買ってもらえなかった幼少期。その悔しさをバネに、今は憧れのスーパーカーオーナーに!
アストンマーティン DBSスーパーレッジェーラで全国行脚! 1000万円で買ったディーノ246のレストアから始まったスーパーカー人生!
“しごデキ”彼女の愛車はポルシェ ケイマン。車どっぷり人生は、偶然から必然へ!









