新型スープラと同じくらいの価格で買える! ヨーロッパの本格スポーツカー3選
2019/08/16
490万~690万円で狙える独・英・伊の2シーター後輪駆動
「待望の復活」という声もあるトヨタ スープラ。国産車としては久々の新型スポーツカーだし、もはや数が少なくなった2シーター後輪駆動モデルだ。
世の中の車が電動化や自動化へと着々と進んでいる中、車好きの一人としてもこれを機にスポーツカーがもっともっと盛り上がってほしいと思う。
でもスープラ1台だけじゃなかなかスポーツカー気分が盛り上がらない。やはりジョコビッチがどんなにすごくても、今年のウィンブルドンが盛り上がったのは、フェデラーの活躍があったからこそ。錦織やナダルだって忘れちゃいけない。(テニスの話ね)
つまりライバルが必要だってこと。とはいえ、いくらスープラが「718ケイマンをターゲットに開発しました!」といっても、スープラのトップグレードがようやく718ケイマンのベースグレードと同じくらいの価格……。しかも、他のライバルは、もっと高いし。
そこでオススメしたいのが、中古車まで視野を広げることだ。これなら、スープラの新車時の車両本体価格490万~690万円と同じ価格で、十分購入妄想バトルが繰り広げられる。
ジョコビッチは強いけど、やっぱり熟練のフェデラーはすごいし、錦織はやっぱり応援したくなるけれど、クレーコートじゃナダルが優位……って、スープラが誰に該当するかは置いといて。
というわけで、支払総額490万~690万円で購入できる2シーター後輪駆動スポーツカーを集めてみた。
自然吸気の水平対向6気筒を搭載したスポーツカー
ポルシェ ケイマン(2012年12月~2016年4月生産モデル)
スープラが開発ターゲットに掲げたのは、現行型の718ケイマン。中古車ならターゲット価格でも高年式&少走行距離が狙えるが、今回はあえて718を名乗る前のケイマンを取り上げた。
なぜなら、このモデル(981型)が自然吸気のフラット6(水平対向6気筒)をミッドに載せているからだ。これはポルシェ好きにはたまらないポイントだろう。
718ケイマンではフラット4(同4気筒)ターボに換装され、911も旧型(991型)の後期モデルからツインターボ化されているので、長らくポルシェのイメージを作ってきた自然吸気フラット6が消滅しかけているのだ。
先日登場した718ケイマンGT4や911 GT3には自然吸気フラット6が搭載されているが、新車価格で1000万円超。その点、このケイマンなら! というわけ。
しかも718ケイマンは、フラット4ターボに載せ替える際に名称に718を加えた、いわば981型の後期モデル。つまり718ケイマン(982型)と基本は同じ車なのだ。
もちろん「最新のポルシェが最良のポルシェ」という言葉があるとおり、性能を求めるならば718ケイマンだが、その前期モデルにあたる当のケイマンはというと、原稿執筆時点で見ると支払総額約460万円で2012年式ながら走行距離3.3万kmという物件が狙える。
デビュー時の車両本体価格が612万円からということを考えれば、他のポルシェ同様あまり値落ちしていないが、自然吸気フラット6モデルだけに、今後もリセールバリューが期待できそうだ。
▼検索条件
ポルシェ ケイマン(2012年12月~2016年4月生産モデル)×総額490万~690万円×全国モータースポーツの名門が復活ののろしをあげた1台
ジャガー Fタイプクーペ(現行型)
トヨタにとってのスープラのように、Fタイプクーペはジャガー久々のスポーツカーだ。
ジャガーというと高級車ブランドと思う人も多いが、昔からル・マンやF1をはじめ、今ではフォーミュラEにも参戦するなど数々のレースで活躍し、高性能スポーツカーを販売してきたメーカーだ。
Fタイプクーペは2014年に日本でデビュー。スープラ同様、フロントにエンジンを置くFRスポーツカーだ。エンジンはすべてスーパーチャージャー付きで、ベースグレードとSクーペには3LのV6、Rクーペには5LのV8が搭載される。いずれもミッションは8速AT。
2016年にはRクーペの4WDモデルとSクーペの6速MTモデルが、2017年にはRクーペの4WDの高性能版というべきSVRも加わった。さらに2018年には300psを発揮する2Lの4気筒ターボモデルも加わるなど、ラインナップが増殖している。
思いのままクイクイと曲がるので、ステアリング操作が楽しくなるピュアスポーツカーであることに加え、V6モデルでも0-100km/hは同時期のポルシェ ケイマンの5.4秒より速い5.1秒と加速感も十分にある。
新車時価格800万円超だが、原稿執筆時点でベースグレードなら2014年式の走行距離約2万kmで支払総額約460万円から狙える。
▼検索条件
ジャガー Fタイプクーペ(現行型)×総額490万~690万円×全国レーシングカーのような刺激がたまらない
アルファロメオ 4C(現行型)
「手の届くスーパーカー」を標榜するアルファロメオ 4C。240psを発揮する1742ccの4気筒ターボをシートの背後に載せ後輪を駆るMRだ。
数字だけ見ると大したことはないように思えるかもしれないが、何しろスーパーカーみたいにカーボンモノコックやガラス繊維強化樹脂の外板を採用し、乾燥重量で950kg(日本仕様は装備も含めると1100kg)の軽量ボディだ。0-100km/hは4.5秒という俊足。
ミッションはデュアルクラッチの6速AT。路面や走行状況に応じてシャシーやエンジンなどを統合制御するアルファD.N.A.システムで、オールウエザー/ナチュラル/ダイナミック/レースモードの4モードから選べる。
座ると目線は低く、エンジンをかければエグゾースト音は爆音で、ダイレクト感ある走りはレーシングカーのように刺激的だ。
デビュー時の車両本体価格は、ベース車が783万円。同時に発売されたローンチエディションが891万円。原稿執筆時点では2015年式の走行距離2万kmが支払総額約600万円で見つけることができる。
▼検索条件
アルファロメオ 4C×総額490万~690万円×全国確かに最近はスポーツカーの数が少ないが、こうして見るとそれぞれキャラクターの際だったモデルたちばかり。
ポルシェもジャガーも電気自動車を作る時代になってきたことだし、今のうちにガソリン車の、古典的な後輪駆動スポーツカーを味わってみてはどうだろうか。
ライター
ぴえいる
『カーセンサー』編集部を経てフリーに。車関連の他、住宅系や人物・企業紹介など何でも書く雑食系ライター。現在の愛車はルノーのアヴァンタイムと、フィアット パンダを電気自動車化した『でんきパンダ』。大学の5年生の時に「先輩ってなんとなくピエールって感じがする」と新入生に言われ、いつの間にかひらがなの『ぴえいる』に経年劣化した。
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