150万円で手に入れた最強のソロキャン相棒。“味のある”トヨタ サクシード
2026/06/24

【連載:どんなクルマと、どんな時間を。】
車の数だけ存在する「車を囲むオーナーのドラマ」を紹介するインタビュー連載。あなたは、どんなクルマと、どんな時間を?
人とは違うモノに引かれる
車好きには大きく2つのタイプがいると思う。車そのものを追求する人と、自分のライフスタイルに合う1台を探し続ける人だ。吉澤さんは後者だろう。
これまで乗り継いできた愛車は、日産 シルビア(S13)、セドリックバン、BMW 3シリーズ、トヨタ プレビア(エスティマの北米モデル)、そしてボルボ V70など。
共通しているのは、少し人とは違う車に引かれてきたこと。例えばボルボ V70も、あまり見かけない左ハンドル車だったからこそ選んだ1台だったという。

若い頃はスタイリッシュさや希少性に魅力を感じていたが、年齢を重ねるにつれて価値観が変化し、現在の愛車であるサクシードワゴンへ行きついた。そのきっかけとなったのは「キャンプ」だ。
「たまたま失効間近だったポイントサービスの残高で1人用テントを購入したんです。それがきっかけでのめり込みましたね」

豊かな自然の中でのんびり過ごす時間の心地よさに引かれ、その後も少しずつキャンプ道具を揃えるようになった。
当初はボルボ V70でキャンプへ出かけていたが、輸入車ならではの維持費や故障への不安もあり、次第に「もっと気軽に使える車が欲しい」と考えるようになったという。そうして候補に挙がったのが、トヨタが誇る商用ライトバンのプロボックス/サクシードだった。

自分好みに仕上げたことで愛着が湧いた
ネットで偶然見つけたカスタム仕様のサクシードに興味を持ち、専門ショップを訪れたところ、お目当ての車両はすでに売約済み。しかし、店頭には程度の良い黒のサクシードワゴンが残されていた。
その車両をベースに、自分好みの仕様へ仕立てた場合の見積もりを依頼すると、総額は約150万円。予算内に収まることが分かり、その場で購入を決意した。
「ベース車両は黒だったんですが、色のイメージをショップに伝え、わざわざ調色してもらいました」
明るすぎず暗すぎない絶妙なくすみ感のあるブルー、たしかに市販車の純正色にはない独特の存在感を放っている。グレーも候補だったそうだが、最終的には柔らかな印象をもつ現在のカラーを選択した。
「多少の女子ウケも考えて、この色にしました(笑)」


バンパーやドアミラーには耐久性が高いラプターライナー塗装を施し、足元には塗装仕上げのスチールホイールとオールテレーンタイヤを組み合わせることで、無骨なタフさを演出している。
車内は商用モデルがルーツなだけに実にシンプルである。
「いまの車って先進装備が盛りだくさんですけど、自分にはそこまで必要ないというか。極端な話、Bluetoothが使えるオーディオがあれば事足りちゃいます」


荷室がフラットになるため積載性は申し分なし。その気になれば荷室にローチェアを置き、そこに座ってコーヒー片手にゆったり過ごすこともできる。
また、車中泊用に網戸を自作するなど、自分なりに工夫できる“余白”があるところも魅力だという。

車も時間も「何かと張り合っていない」のがいい
キャンプスタイルはソロが中心だ。
テントを張り、椅子を設置し、お気に入りのお酒を飲みながら、ただゆっくりと過ごす。それが基本スタイルである。
ビールから始まり、ワインを味わい、最後は焼酎で締める。料理も特別なものは作らず、アヒージョなどの簡単なものだけ。「自然というスパイスがあるから」と吉澤さんは笑う。
もともと吉澤さんは、カメラやサウナといった趣味を楽しんできた。とはいえ、それらは「良い写真を撮る」あるいは「何セット入る」など、常に何かしらの目標や課題を持ちながら向き合うものだったという。しかし、キャンプは違った。
「始めたばかりの頃は料理にも凝ってたんですけど、いちばん楽しいのって、日々の喧騒から離れ、何も考えずにぼうっとたき火を眺めながら杯を重ねている時間なんです。ただリラックスするだけ。スーパー銭湯で過ごす感覚に近いですね」

「キャンプサイトにサクシードワゴンを横づけすると、テントやキャンプギアとも絶妙に調和してうれしくなる」と吉澤さん。
キャンプが愛車の魅力を引き出し、愛車がキャンプの時間を豊かにする。“味のある車”がキャンプに加わったことで、オフの時間がより素敵なものになっている。

▼検索条件
トヨタ サクシード(初代)
吉澤さんのマイカーレビュー
トヨタ サクシード(初代)
●年間走行距離/約5000km
●購入額:約150万円
●マイカーの好きなところ/他のユーザーとかぶらないオリジナルカラー
●マイカーの愛すべきダメなところ/オートライト機能が無いところ
●マイカーはどんな人にオススメしたい?/アウトドアイメージで手軽にカスタマイズしたい人

ライター
佐藤旅宇
オートバイ専門誌と自転車専門誌の編集記者を経て2010年よりフリーライターとして独立。様々なジャンルの広告&メディアで節操なく活動中。現在の愛車はフォルクスワーゲン クロスUP!と日産 ラルゴの他、バイク(HONDA)とたくさんの自転車。
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