歴代インプレッサ

スバルの屋台骨として、そしてモータースポーツの主役として、日本のみならず世界中で愛され続けてきたスバル インプレッサ。実用的かつ小ぶりなモデルでありながら、強靭な水平対向エンジンとシンメトリカルAWDによる圧倒的な走破性を誇ってきた名車だ。

この記事では、ラリーを席巻した初代から現行6代目に至るまでの歴史と、歴代モデルの特徴を徹底解説する。
 

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インプレッサ歴代モデルの変遷一覧。初代から現行6代目まで

スバル インプレッサは、「レガシィ」の弟分として1992年に登場して以来、30年以上にわたりスバルの思想を体現し続けてきた基幹モデル。世代ごとにキャラクターを変化させつつも、一貫して次の共通項を宿している。
 

  • ボクサーエンジン:伝統の水平対向4気筒がもたらす優れた重量バランス
  • シンメトリカルAWD:卓越した悪路走破性と高速スタビリティを誇る4WDシステム
  • 実用性:視界の良さや高剛性な骨格、早くから導入された先進安全機能

インプレッサは時代のニーズに合わせてセダンやワゴン、クーペ、SUVと多彩な展開を見せ、やがて「WRX」や「クロストレック(旧XV)」といった独立モデルの母体にもなった。以下、初代から6代目までの大まかな変遷を振り返ってみよう。
 

世代 年代 ボディタイプ・型式名 エンジン種類・型式 トランスミッション
初代 1992年11月~
2000年8月
ハードトップセダン(GC系)
クーペ(GC系)
スポーツワゴン(GF系)
1.5L水平対向4気筒NA(EJ15)
1.6L水平対向4気筒NA(EJ16)
1.8L水平対向4気筒NA(EJ18)
2L水平対向4気筒NA(EJ20)
2L水平対向4気筒ターボ(EJ20)
2.2L水平対向4気筒ターボ(EJ22改)
5速MT
4速AT
2代目 2000年8月~
2007年6月
セダン(GD系)
スポーツワゴン(GG系)
1.5L水平対向4気筒NA(EJ15)
1.5L水平対向4気筒NA(EL15)
2L水平対向4気筒NA(EJ20)
2L水平対向4気筒ターボ(EJ20)
5速MT
6速MT
4速AT
3代目 2007年6月~
2011年12月

(※1)
ハッチバック(GH/GR系)
セダン(GE/GV系)
SUV(GH系)
1.5L水平対向4気筒NA(EL15)
2L水平対向4気筒NA(EJ20)
2L水平対向4気筒ターボ(EJ20)
2.5L水平対向4気筒ターボ(EJ25)
5速MT
6速MT
4速AT
5速AT
4代目 2011年12月~
2016年10月
ハッチバック(GP系)
セダン(GJ系)
1.6L水平対向4気筒NA(FB16)
2L水平対向4気筒NA(FB20)
2L e-BOXER(FB20)
5速MT
CVT
5代目 2016年10月~
2023年4月
ハッチバック(GT系)
セダン(GK系)
1.6L水平対向4気筒NA(FB16)
2L水平対向4気筒NA(FB20)
2L e-BOXER(FB20)
CVT
6代目 2023年4月~ ハッチバック(GU系) 2L水平対向4気筒NA(FB20)
2L e-BOXER(FB20)
CVT
※ NAは自然吸気エンジン、e-BOXERはスバル独自のマイルドハイブリッドシステムのこと
※1 3代目のWRX STIは2014年8月まで継続
 

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初代:開発キーワードは「新上級大衆車」。WRCに参戦したWRXが特に人気

初代インプレッサは「レオーネ」の実質的な後継であり、兄貴分であるレガシィのコンポーネントを凝縮した「新上級大衆車」として1992年にデビュー。

ラインナップは4ドアの「ハードトップセダン」と、軽快な走りと積載力を両立した「スポーツワゴン」、そして後に加わった2ドアの「リトナ(クーペ)」で構成される。初代インプレッサの主な特徴は次の3点だ。
 

  • ボディ:取り回しやすいサイズ感と徹底的な軽量化設計
  • パワーユニット:扱いやすい1.5L/1.6L/1.8L NA、高出力な2Lターボと多彩
  • 基本性能:大衆車ながらWRC(※)で勝つための様々な要素を備えている
※WRCは世界ラリー選手権の略称
 

この素性の良さこそが、後のスバルの黄金期を切り開くことになった。それぞれのボディタイプを見ていこう。
 

伊達軍曹

ライター・伊達軍曹カーセンサーnetでは「WRX」はインプレッサ(またはスポーツワゴン)内のグレードとして扱われている他、STIコンプリートカーの「WRX STI」などはセダン・ワゴンを問わず独立車種として登録されているので、ご留意ください。

ハードトップセダン(GC系)は5ナンバー枠に凝縮された本格スポーツセダン

インプレッサ▲1992年11月に発売された初代スバル インプレッサのハードトップセダン。パワーユニットは1.5L/1.6L/1.8Lの水平対向4気筒

サッシュレスドア(ガラスまわりに窓枠がないドア)を採用したスマートなデザインと、取り回しの良い5ナンバーサイズが特徴となるハードトップセダン。

日常の扱いやすさを備えた大衆セダンでありながら、高いボディ剛性と軽快なハンドリングで、当時のファミリーセダン層からも高い支持を集めた。
 

インプレッサ▲1996年9月以降の後期型。フロントまわりのデザインが変更され、パワーユニットも改良を受けた

中古車の流通量はかなり減少しており、原稿執筆時点では1台。価格は総額で約125万円と、おおむねコンディション相応の価格が付けられている。
 

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スバル インプレッサ(初代)

GC系のWRXは「走りの爽快感」なら歴代最強

インプレッサ▲当初は最高出力240psだったが、その後は280psまで徐々に出力を向上させていった水平対向4気筒ターボエンジンを搭載するWRX

最高出力240ps(最終的には自主規制いっぱいの280ps)をマークするEJ20型ターボエンジンを搭載し、そのラリーカーはWRCで3連覇を達成した伝説のモデル。

軽量ボディとターボの組み合わせがもたらすダイレクトな加速と操縦性により、ファンの間では「爽快感なら歴代最強」と語り継がれている。

中古車の流通台数は約25台と少なめだが、それでもベース車両よりは見つけやすい。価格は総額で約130万~440万円となっている。
 

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スバル インプレッサ(初代)WRX系 & スバル インプレッサSTI(初代)

クーペ「リトナ」(GC系)はアメリカ市場を見据えたパーソナルな2ドア

インプレッサ▲輸出向けの仕様だった2ドアクーペを国内で販売するにあたり、「インプレッサリトナ」という車名が付けられた

「リトナ」は1995年に追加された2ドアクーペ。主に北米市場の需要や女性層を意識したスタイリッシュなパーソナルカーで、パワーユニットは1.5L/1.6Lの控えめなものを搭載している。

後にこの2ドアボディをベースに、名車「22B-STiバージョン」などのモータースポーツ直系モデルが生み出された点も見逃せない。
 

インプレッサ▲世界ラリー選手権で3連覇を成し遂げた「インプレッサWRC97」を、2ドアクーペのロードカーとして再現した「22B-STi Version」

カーセンサーnet上では「インプレッサクーペ」の名称で登録されている。中古車の流通台数は約15台で、価格は総額で約225万~900万円とプレミア価格となっている。
 

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スバル インプレッサクーペ(初代)

スポーツワゴン(GF系)は実用性とスポーツ性を高度に両立させた先駆者

インプレッサ▲レガシィ ツーリングワゴンよりひと回りコンパクトで扱いやすいサイズ感が特徴の「スポーツワゴン」。パワーユニットは1.6Lまたは1.8Lの水平対向4気筒NAが基本

当時ブームだったステーションワゴンの利便性を、取り回しやすいコンパクトサイズに落とし込んだモデル。

ラゲージスペースはレジャーユースには十分な広さを確保し、街乗りからアウトドアまでこなす万能ワゴンとしてヒットを記録。のちのクロスオーバー路線の礎となった。
 

インプレッサ▲1995年10月に登場した、初代スポーツワゴンの車高を上げてRV風に仕立てた「グラベルEX」。これこそが、後のXVやクロストレックの元祖的存在かも?

WRXではセダンと同じ2LのEJ20型ターボエンジンを搭載。痛快な走りを味わえた。

中古車の流通台数は約15台と少なめで、通常モデルとWRX系の比率はおおむね半々。価格は総額で約45万~365万円だ。
 

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スバル インプレッサスポーツワゴン(初代) & スバル インプレッサスポーツワゴンSTI(初代)
 

2代目:WRC色を強めた革命児。丸目・涙目・鷹目と改良型も多彩

2000年に登場した2代目インプレッサは、衝突安全性向上とねじり剛性の大幅アップを目的に新設計ボディが採用された。

ラインナップはセダンとスポーツワゴンの2本立て。セダンはトレッド拡大に伴い、一部グレードを除いて3ナンバー登録となった一方、ワゴンは日本の道路環境に配慮して5ナンバー枠を堅持していた。

2代目インプレッサの主な特徴は次のとおりだ。
 

  • ボディ:剛性が強化された新環状力骨構造で、走りと安全性が格段に底上げ
  • 足回りとAWDシステム:モータースポーツでの実戦経験を通じて進化
  • 顔つき:丸目(アプライドA/B)、涙目(同C/D/E)、鷹目(同F/G)と刷新

フロントマスクが大胆に3回変わり、そのたびにファンの間では激しい議論が巻き起こったが、基本性能は年次改良ごとに確実にアップデートされていった。
 

セダン(GD系)は高剛性3ナンバーボディを手に入れた質実剛健セダン

インプレッサ▲2000年に登場した2代目インプレッサのセダン。ヘッドランプの形状は当初「丸目」で、2002年11月から通称「涙目」となり、2005年6月以降は写真上の通称「鷹目」に変更

先代から一転、ワイドなトレッドを備えた3ナンバーボディを採用。剛性アップによる車両重量増をものともしない重厚かつスタビリティの高い走りが特徴だった。

実用セダンとしての居住性は格段に向上し、高速巡航時の静粛性と安心感も際立つ1台となった。
 

インプレッサ▲2代目インプレッサ セダンの運転席まわり。トランスミッションは写真の4速ATの他、5速MTもラインナップされていた

中古車の流通台数は7台と少なめ。価格は総額で約80万~120万円となっている。
 

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スバル インプレッサ(2代目)

GD系のWRXは熟成されたメカニズムがもたらすトラクション最強の“戦闘機”

インプレッサ▲エンジンのみならず、すべての部位に高度なチューニングが施されている2代目WRX。写真は2002年11月以降の、いわゆる「涙目」世代

WRCでの勝利を目指し、6速MTの導入や電子制御DCCD(ドライバーズコントロールセンターデフ)の進化など、ハイテクとメカニカルな技術が高度に融合。

特にモデルライフ後半のSTIは足回りと駆動系の熟成が極まり、「トラクションの安定感なら歴代最強クラス」との声も聞かれる出来栄えだ。

中古車流通台数は約185台。価格は約80万~890万円と幅広く、高額帯はWRX STIのコンプリートカーが中心となっている。
 

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スバル インプレッサ(2代目)WRX系 & スバル インプレッサSTI(2代目)

スポーツワゴン(GG系)は5ナンバーサイズを守り抜いた俊足ユーティリティ

インプレッサ▲2代目インプレッサ スポーツワゴン。パワーユニットは1.5Lまたは2Lの水平対向4気筒NA、WRX系には2Lターボも設定された。写真は2005年6月以降の「鷹目」になった世代

2代目セダンが3ナンバー化されたのに対し、スポーツワゴンは2代目になっても全幅1695mmという5ナンバーサイズを維持。狭い路地などでの扱いやすさと、ステーションワゴンとしての積載性を両立した。

セダン同様にフロントマスクが丸目・涙目・鷹目へと進化。WRXおよびWRX STIも設定されており、スポーティな走りをカジュアルに楽しめるワゴンとして親しまれた。

中古車は約45台が流通しており、価格は総額で約20万~230万円。残念ながらWRX STIは見つけられないが、WRXは探すことができる。
 

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スバル インプレッサスポーツワゴン(2代目) & スバル インプレッサスポーツワゴンSTI(2代目)
 

3代目:多彩なラインナップを展開。現在の礎を築いた

2007年登場の3代目インプレッサは、従来のセダン&ワゴンという構成から「5ドアハッチバック」を主軸に据える大改革を断行。

欧州Cセグメント市場を見据えた合理的なパッケージングを採用しつつ、リアサスペンションはダブルウィッシュボーン式に刷新している。その特徴は、次の3点に集約されるだろう。
 

  • パッケージング:使い勝手と室内空間を最大化するハッチバック主体の設計に刷新
  • シャシー:ダブルウィッシュボーン式リアサスなどで、しなやかな乗り心地に進化
  • 派生モデル:セダンからクロスオーバーSUVまで幅広い設定でユーザー層を拡大

なお、3代目ではWRXにワイドフェンダーを備えた専用ボディ(ハッチバックはGR系、セダンはGV系)が与えられ、標準車(GH/GE系)とは異なる型式となった。
 

伊達軍曹

ライター・伊達軍曹カーセンサーnetでは、標準の5ドアハッチバックモデルは「インプレッサハッチバック」という車名で登録されています。

セダン「インプレッサアネシス」(GE系)は落ち着きある上質なノッチバック

インプレッサ▲3代目インプレッサ(ハッチバック)のデビューからやや遅れて2008年10月に追加されたセダン

2008年に追加された4ドアセダンには「アネシス」のサブネームが与えられた。ハッチバックをベースに独立したトランクスペースを確保し、上質で落ち着きのあるサルーンとしての使い勝手を提案。

パワーユニットは1.5Lまたは2LのNAで、落ち着いたスタイリングと性能を好むユーザー層に選ばれた。
 

インプレッサ▲インプレッサアネシスのキャビン。後方のトランクルームにはゴルフバッグ4セットを積載可能

中古車は希少だが、それでも7台が流通。価格は総額で約45万~80万円と、インプレッサの中では比較的控えめだ。
 

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スバル インプレッサアネシス(初代)

GV系のWRXは空力と安定性を突き詰めたハイパワーサルーン

インプレッサ▲3代目インプレッサのWRX STIは当初ハッチバックのみだったが、2010年7月には写真上の4ドアセダンバージョンを追加した

アネシス追加から遅れて2010年に登場したセダン版WRX STI(GV系)は、大型リアスポイラーとワイドフェンダーで武装。

ハッチバックゆずりの強靭な走りに、セダンならではの空力特性が加わり、高速域でのスタビリティは歴代トップレベルの完成度を誇る。

人気ゆえか、中古車は約105台とアネシスより多めに流通しており、価格は総額で約110万~795万円と幅広くなっている。
 

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スバル インプレッサSTI(3代目)

ハッチバック(GH系)はグローバル基準へと脱皮した実用パッケージ

インプレッサ▲5ドアハッチバックへと変貌した、2007年登場の3代目インプレッサ。ボディも全幅1700mmを超える3ナンバーサイズとなり、「ミドルサイズの車」にステップアップ

ショートオーバーハングの5ドアハッチバックとして刷新されたことで、後席の居住性と荷室の使い勝手は大幅に改善。また、欧州車に匹敵するしなやかな乗り味を手に入れ、日常使いからロングドライブまでを快適にこなすグランドツーリング性能を確立した。

パワーユニットは1.5Lまたは2Lの水平対向4気筒NAが基本。
 

インプレッサ▲すっきりとしたデザインとなる運転席まわり。トランスミッションは4速ATと5速MTの2種類が用意された

中古車は約115台が、約15万~230万円という価格で流通している。
 

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スバル インプレッサハッチバック(初代)

GR系のWRXは俊敏な回頭性とダイナミクスが際立つ新世代ハッチ

インプレッサ▲GRB型WRX STI。トランスミッションは当初6速MTのみだったが、2009年には同300psの2.5Lユニットに5速ATを組み合わせた「WRX STI Aライン」も追加

歴代で初めて5ドアハッチバックボディを採用したGRB型WRX STI。最高出力308psの2L水平対向4気筒エンジンが搭載された。

俊敏な回頭性と圧倒的なパワーを兼ね備え、コーナーを鋭く切り裂く気持ちよさもあることから、「個人的には歴代最強!」と感じているファンも多い名機だ。

中古車は約95台はまずまず流通しており、価格は約90万~780万円となっている。
 

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スバル インプレッサハッチバックSTI(初代)

SUV「インプレッサXV」は現在のクロストレックへと続くクロスオーバーの元祖

インプレッサ▲2010年に追加された「インプレッサXV」。パワーユニットは1.5Lまたは2Lの水平対向4気筒NAで、駆動方式はフルタイム4WDの他、FWDもラインナップ

ハッチバックをベースに専用ルーフレールやホイールアーチモール、専用グリルを装着し、アクティブなクロスオーバーSUVテイストを盛り込んだモデル。

最低地上高は標準車と同一だったものの、のちに世界的大ヒット車種となる「クロストレック」の原点となった。
 

インプレッサ▲後輪にはインプレッサXV専用セッティングのスタビライザーが採用されている

インプレッサXVとしての生産期間は短かったため、中古車の流通台数は1台と希少。価格は総額で約50万円だ。
 

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スバル インプレッサXV(初代)
 

4代目(GP/GJ系):ハッチバックとセダンの2本立てに。先進安全装備も導入

2011年に登場した4代目インプレッサは、デザインを一新するとともに環境性能と安全性を飛躍的に高めた世代。「ニュー バリュー クラス」をコンセプトに居住性の向上と、Aピラーを前出ししたことによる良好な視界を実現した。

この世代から「アイサイト(ver.2 / ver.3)」が本格展開されているのもトピックだろう。そんな4代目インプレッサの主な特徴は次のとおりだ。
 

  • パワーユニット:「FB型」エンジン搭載。燃費性能と低中速域のトルクを改善
  • 安全装備:クラストップレベルの衝突被害軽減ブレーキを普及
  • ラインナップ:5ドアハッチバックと4ドアセダンという、わかりやすい2系統に

なお、4代目の登場に合わせて「WRX」およびクロスオーバーの「XV」はインプレッサという枠組みから離れ、それぞれ独立した車種として歩み始めた。
 

※XV(GP系)はカーセンサーnetではインプレッサXV(2代目)として登録
 

セダン「インプレッサG4」はフォーマルさと端正な走りを両立した正統派

インプレッサ▲それまでの「アネシス」から「G4」へとサブネームを変更したセダン。搭載されるパワーユニットは1.6Lまたは2Lの水平対向4気筒NA

トランクをもつ4ドアセダンは、新しい車名(サブネーム)に「G4」を採用。

端正でプレーンなフォルムと、広大なトランクスペースを備える落ち着いたセダンでありながら、シンメトリカルAWDによって悪天候時の安心感は優れている。
 

インプレッサ▲フロントのスタビライザーは従来型より大径化され、2Lモデルはリアにもスタビライザーが採用された

中古車の流通台数は約120台と多めで、価格は総額で約35万~165万円。5速MT車以外は比較的見つけやすいだろう。
 

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スバル インプレッサG4(初代)

ハッチバック「インプレッサスポーツ」は高い利便性を誇るスタイリッシュな主軸モデル

インプレッサ▲販売の主軸となるハッチバックの「インプレッサスポーツ」

ハッチバックには「スポーツ」のサブネームが冠され、スタイリッシュなワゴン風シルエットと、荷物の積み降ろしが容易な大開口ラゲージを採用。

ファミリーユースからアクティブな趣味まで幅広く応えることが可能な、インプレッサの主力モデルとなった。
 

インプレッサ▲1.6Lの4WD車では5速MTも選択できたが、基本となるトランスミッションは新開発されたリニアトロニック(CVT)

中古車の流通台数は約480台と充実。価格も総額で約20万~165万円と、お手頃価格の物件が数多く流通している。


 

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スバル インプレッサスポーツ(初代)
 

5代目(GT/GK系):進化したプラットフォームで日本カー・オブ・ザ・イヤー受賞

2016年に登場した5代目インプレッサは、新開発された「SGP(スバルグローバルプラットフォーム)」を初採用し、歴史的転換点となった世代。車体剛性は一気に1.7~2倍近くまで引き上げられ、操舵応答性と乗り心地の質感は劇的に向上した。

国産車初となる歩行者保護エアバッグも全車標準装備するなど、世界最高水準の安全性を掲げ「2016-2017日本カー・オブ・ザ・イヤー」も受賞している。そんな5代目インプレッサの主な特徴は以下のとおりだ。
 

  • 基本性能:「SGP」によって、上級セダンに迫る静粛性とフラットな乗り心地
  • 安全性能:歩行者保護エアバッグとアイサイトver.3を標準化
  • パワーユニット:マイルドハイブリッド導入でスムーズな発進と環境性能を強化

インプレッサG4はクラスを超えた静粛性と操縦安定性を手に入れたサルーン

インプレッサ▲SGP(スバルグローバルプラットフォーム)を採用して登場したインプレッサG4。パワーユニットは1.6Lおよび2Lの水平対向4気筒NA

SGPの恩恵をダイレクトに享受し、直進安定性と静粛性が大幅に底上げされた4ドアセダン。

クラスの枠を超えた剛性感と滑らかなハンドリングは、長距離ドライブを好むドライバーから高い評価を得ている。
 

インプレッサ▲インプレッサG4の運転席まわり。運転支援システム「アイサイト」と歩行者保護エアバッグは全グレードに標準装備

中古車の物件数は約60台で、価格は総額で約55万~215万円となっている。
 

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スバル インプレッサG4(2代目)

インプレッサスポーツは意のままの走りと上質さを極めたマルチパーパスハッチ

インプレッサ▲5ドアハッチバック版である「インプレッサスポーツ」。スバルの新デザインフィロソフィーである「ダイナミック × ソリッド」を全面採用し、よりスタイリッシュな印象に

日常の使いやすさはそのままに、SGPによってドライバーの意図に忠実なライントレース性能を獲得。

後期にはマイルドハイブリッド「e-BOXER」搭載車も加わり、街乗りでのスムーズさと軽快な走りを高い次元で両立させた。
 

インプレッサ▲インストルメントパネルにはステッチが施され、随所に金属調パーツをあしらうなど、インテリアは質感の向上も図られている

中古車の流通台数は約585台と歴代モデルで最多。取捨選択は非常に行いやすい。価格は総額で約55万~255万円だ。
 

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6代目(GU系):5ドアハッチバックに一本化。車名はインプレッサに回帰

2023年に登場した6代目インプレッサはセダンであるG4が廃止され、5ドアハッチバックのみに集約。同時にサブネームが整理され、再びシンプルに「インプレッサ」と名乗ることとなった。

フルインナーフレーム構造を採用したSGPによるボディ剛性のさらなる強化や、最新の広角単眼カメラを採用した新世代アイサイトの搭載など、歴代モデルが積み上げてきた動的質感と安全性能の集大成となっている。
 

伊達軍曹

ライター・伊達軍曹カーセンサーnetでは以前からの世代分け独自ルールを引き継ぎ、「インプレッサハッチバック」の2代目モデル(2023年4月~)としてカタログ登録されています。

インプレッサは歴代の知見を結集した動的質感の到達点

インプレッサ▲「インプレッサ」という車名に回帰した6代目。パワーユニットは2L NAと、同エンジンに最高出力13.6psのモーターを組み合わせたマイルドハイブリッドの2本立て

6代目のインプレッサは、人間工学に基づいた新設計シートや優れた防音・防振対策により、長時間の運転でも疲れ知らずの仕上がり。

2L e-BOXERによるリニアな加速と高剛性シャシーの組み合わせも、派手さこそないものの、「日常領域での動的質感や快適性の高さなら歴代最強」と呼ぶにふさわしい円熟の走りを実現している。
 

インプレッサ▲縦型の11.6インチディスプレイをダッシュボードのセンターに配置。高精度な360度センシングを実現した最新の「アイサイト コアテクノロジー」を全車に搭載

中古車は約190台が流通。価格は総額で約140万~360万円だが、初期の年式であれば手頃な予算で手に入る。


 

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スバル インプレッサハッチバック(2代目)
 

サイズ・馬力など歴代モデルの主要スペックを比較

最後に、世代ごとのサイズ感やエンジンスペックの違いを振り返れるよう主要諸元をまとめた。購入を検討している方や歴代の変遷を比較したい方は、ぜひ参考にしてほしい。
 

世代 ボディサイズ パワートレイン
全長 全幅 全高 最高出力 最大トルク
初代 4340~
4595mm
1690~
1770mm
1390~
1470mm
95~300ps 129.4~363N・m
2代目 4405~
4475mm
1695~
1740mm
1410~
1475mm
100~320ps 142~432N・m
3代目 4415~
4605mm
1740~
1795mm
1465~
1520mm
110~320ps 144~431N・m
4代目 4415~
4585mm
1740~
1755mm
1465~
1490mm
ガソリン:115~150ps
e-BOXER:エンジン150ps/モーター13.6ps
ガソリン:148~196N・m
e-BOXER:エンジン196N・m/モーター65N・m
5代目 4460~
4640mm
1775mm 1455~
1515mm
ガソリン:115~154ps
e-BOXER:エンジン145ps/モーター13.6ps
ガソリン:148~196N・m
e-BOXER:エンジン188N・m/モーター65N・m
6代目 4475mm 1780mm 1450~
1515mm
ガソリン:154ps
e-BOXER:エンジン145ps/モーター13.6ps
ガソリン:193N・m
e-BOXER:エンジン188N・m/モーター65N・m

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文/伊達軍曹 写真/スバル
※記事内の情報は2026年9月28日時点のものです。
伊達軍曹

自動車ライター

伊達軍曹

外資系消費財メーカー勤務を経て出版業界に転身。輸入中古車専門誌複数の編集長を務めたのち、フリーランスの編集者/執筆者として2005年に独立。現在は「手頃なプライスの輸入中古車ネタ」を得意としながらも、ジャンルや車種を問わず、様々な自動車メディアに記事を寄稿している。愛車はスバル レヴォーグ STIスポーツR EX Black Interior Selection。

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