トヨタ▲現時点で世界で最も販売台数の多い自動車メーカーであるトヨタ。売れるということは、それだけ魅力的な車がたくさんあるということの証しだ

トヨタ車種ランキングTOP20を発表!

トヨタ自動車は日本最大手の自動車メーカーで、国内のみならず世界を代表する企業のひとつ。グループの販売台数は、2020~2022年の3年間連続で世界トップを誇っている。

もちろんお膝元である日本でも売れまくっていて、トヨタブランドだけでみても2022年の実績では、軽自動車を含めた国内販売台数の約30%を占めている。実に3台に1台がトヨタ車というわけだ。

そのため中古車も豊富で、カーセンサー掲載台数の20%以上を占める約12万台がトヨタ車だ。しかもコンパクトカーからミニバン、SUV、スポーツモデルなど車種が豊富。新車でも買える現行型モデルだけで、執筆時点でなんと50車種以上もある。
 

RAV4(現行型)▲シティ派から本格モデルまで、人気ジャンルのSUVのラインナップも豊富。写真はRAV4
ヴォクシー(現行型)▲ファミリー層から支持されているミニバンもコンパクト~ラージサイズまでラインナップ。写真はミドルサイズミニバンのヴォクシー

今回は、カーセンサーのデータを基にした人気モデルをランキング形式で紹介! 新車で購入できる現行モデルTOP15に加え、中古でしか買えない旧型モデルTOP5も紹介するので、ぜひ愛車選びの参考にしてほしい。
 

 
 

トヨタの現行型車種人気ランキングTOP15

現在カーセンサーでどんなトヨタ車が人気なのか。まずは新車も販売されている現行型に絞り、TOP15にランクインしたモデルを解説していこう。バリエーションも豊富で、きっと気になる1台が見つかるはずだ。
 

 

第1位|トヨタ アルファード(3代目・現行型)
「大空間高級サルーン」を標榜する“あがり”のミニバン

●生産期間:2015年1月~
●新車時価格:319.8万~1607.2万円
●中古車平均価格:約446万円
●中古車流通台数:約3000台
 

アルファード(現行型)▲キーを持って近づくだけでスライドドアが開く機能や、周囲の映像を確認する際に自車が透けて見えるシースルービュー機能、同じく駐車支援機能(インテリジェントパーキングアシスト2)など、先進装備も充実

家族や知人たちと一緒に出かけやすい、広い室内が魅力のミニバン。中でも国内最大級のサイズを誇るアルファードは、ミニバンに乗る人からすれば“あがりの1台”として絶大な人気を誇り、見事ランキング1位に輝いた。

トヨタのミニバンの中で最上位に位置するアルファードは、ミニバンではなく「大空間高級サルーン」を標榜する。そのため「豪華で勇壮」を表現したエクステリアデザインはもとより、車内は豪華で、快適装備も充実している。

例えば、16色から好きな色を選んで車内のルーフ全体を彩れる、LEDルーフカラーイルミネーション機能は全車に標準装備されている。さらに、2列目の快適性を高めたグレード「エグゼクティブラウンジ」や、VIP送迎を想定した新車時1500万円超の「ロイヤルラウンジ」も用意された。

パワートレインは、2.5Lと3.5Lの2種類のガソリンエンジンと、2.5L+モーターのハイブリッドシステムという3種類がある。
 

アルファード(現行型)▲7人乗りと8人乗りがある。「サルーン」を標榜するだけあり、助手席と2列目シートには車内で足を伸ばしてくつろげるようオットマン機構が用意された。3列目シート下には148Lという大容量のラゲージ床下収納がある

原稿執筆時点の掲載台数は約3000台。平均走行距離は約3.2万kmと、まだまだこれからという中古車がたくさんある。

パワートレインの種類は3種類あるが、2.5Lガソリンエンジン車が8割以上を占めていて選びやすい。走行距離5万km未満で2.5LのXやSなら支払総額260万円前後から狙える。
 

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トヨタ アルファード(3代目・現行型)×全国
 

第2位|トヨタ ハイエースバン(2代目・現行型)
約20年前にデビューして以降、根強い人気を誇る商用バン

●生産期間:2004年8月~
●新車時価格:170.6万~529.5万円
●中古車平均価格:289万円
●中古車流通台数:約3930台
 

ハイエースバン(現行型)▲ボディバリエーションが豊富なので、どれがいいかあらかじめ調べておいた方がいいだろう。ボディ長はロング/スーパーロング、ボディ幅は標準/ワイド、ルーフ形状は標準/ハイルーフ、フロア形状は標準/ジャストロー(荷室にタイヤの張り出しがない代わりに床が高い)がある

20年近くもフルモデルチェンジが行われていないにもかかわらず、根強い人気を誇るのが、商用車のハイエースバンだ。

そもそもは工事現場などへ向かうような、働く人々のための商用車だ。しかし信頼性&安全性の高い造りと、様々な職種に対応できる使い勝手の良い室内が、キャンプやアウトドアスポーツユーザーなどにも注目されるようになり、現在では2位に食い込むほど幅広い層から支持を得ている。

2004年8月に登場して以来、幾度かマイナーチェンジが行われている。直近のマイナーチェンジは2013年11月。内外装デザインが変更された他、バックドアのイージークローザーや両側電動スライドドアのオプション設定など、装備の充実化が図られた。

2017年11月~現在のエンジンは2Lと2.7Lガソリンエンジン、2.8Lディーゼルターボの3種類が用意されている。
 

ハイエースバン(現行型)▲乗車定員もバリエーションがあり、2/3/5/6/9人がある(現時点の新車の場合)。フロア形状が(荷室にタイヤの張り出しがない代わりに床が高い)ジャストローの場合、床下に収納スペースが備わる

原稿執筆時点の掲載台数は約3930台。デビューからもう20年近く経っているのに加え、仕事やアウトドアでの使用が多いこともあり、平均走行距離は約6.9万km。10万km超が3割近く、走行距離5万km未満は5割近くを占める。

パワートレイン別ではディーゼル車が5割以上と多い。10万km超なら支払総額100万円以下で、走行距離5万km未満なら支払総額130万円前後から狙える。
 

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トヨタ ハイエースバン(2代目・現行型)×全国
 

3位|トヨタ ライズ(初代・現行型)
4mを切るサイズながら車内は広々、使い勝手もいいSUV

●2019年11月~
●新車時価格:167.9万~232.8万円
●中古車平均価格:約196万円
●中古車流通台数:約2050台
 

ライズ(現行型)▲「スマートアシスト」には誤発進抑制機能や車線逸脱警報機能などが備わる。ヘッドライトは全車LED。ラゲージは荷物の量やカタチに合わせてラゲージフロアの高さを変えられる

ダイハツ ロッキーのトヨタ専売モデルがライズだ。ダイハツが両車とも生産し、先進安全運転支援機能もダイハツの「スマートアシスト」が全車に標準装備されている。SUVらしい力強い見た目と取り回しやすいコンパクトなサイズ、しかも燃費が良いため、街乗りが中心という人には魅力的な1台だ。

しかも全長4mを切るサイズながら、広いラゲージ容量(369L)が確保されていて、荷物に合わせてデッキボードを調整することができるなど、買い物やアウトドアでの使い勝手がいいのも人気の一因だろう。

デビュー時のエンジンは1Lターボのみだったが、2021年11月に1.2L+モーターのハイブリッド車が追加された。合わせて、1.2Lエンジン搭載車も加えられた。
 

ライズ(現行型)▲スマートフォンのアプリを画面で操作できる、ディスプレイオーディオが全車にオプションで用意されている。4WD全車と2WDの一部グレードには運転席・助手席シートヒーターが標準で備わる

原稿執筆時点の掲載台数は約2050台、平均走行距離は約1.8万kmで、登録済未使用車も、数は少ないが1割近くある。

パワートレイン別では1Lターボ車が8割以上と圧倒的に多い。また、2WD:4WDの割合は約8:2だが、もともとの台数が多いため4WDの選択肢も多く選びやすい。走行距離3万km未満で、1LターボのX Sなら支払総額約150万円前後から狙える。
 

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トヨタ ライズ(初代・現行型)×全国
 

第4位|トヨタ ランドクルーザープラド(4代目・現行型)
世界トップレベルの悪路走破性&実用性が本物志向な人に刺さる

●生産期間:2009年9月~
●新車時価格:315万~554.3万円
●中古車平均価格:約442万円
●中古車流通台数:約2270台
 

ランドクルーザープラド(現行型)▲車載カメラの映像から周囲の路面状況を確認できる「マルチテレインモニター」は当時世界で初めて採用された。バックドアを開けずにラゲージから荷物を取れるガラスハッチが備わるなど使い勝手もいい

道なき道も進める本格的なSUV、ランドクルーザー&ランドクルーザープラド(以下プラド)。上級車仕様のワゴン系がルーツのランドクルーザーに対し、プラドは70系というヘビーデューティ系を祖にもつ、実用車仕様と言えるモデルだ。

もちろん、路面状況に応じて駆動・制動の制御を切り替えられるマルチテレインセレクトをはじめ、世界でもトップレベルの悪路走破性を備えている。こうした“本物”感が、昨今のキャンプブームなどを背景にした本格的なSUV人気の高まりの中で、ウケている一因だ。

さらに昔から、下取り価格が期待できる、いわゆるリセールバリューの高い車だったが、上記の影響で人気がさらに高まり、人気ランキングでも堂々の4位にランクインした。

デビュー時に搭載されたエンジンは2.7Lと4Lのガソリンエンジンだったが、2015年に4Lに代わって2.8Lディーゼルターボが設定された。
 

ランドクルーザープラド(現行型)▲2列5人乗り仕様と、3列7人乗り仕様がある。7人乗りの3列目シートはスイッチで格納・復帰ができる電動機構が採用された

原稿執筆時点の掲載台数は約2270台、平均走行距離は約2.3万kmと、デビュー年を考えると意外と少ない。実に8割以上が5万km未満で、コンディションに期待できそうだ。

パワートレイン別では2.7Lガソリン車が7割以上を占めるが、2.8Lディーゼル車も3割近くを占める。

リセールバリューが高いということは、中古車価格も高いということ。値落ちが緩やかなため、走行距離5万km未満で最も安いのは約10年落ちの2.7Lガソリン車で、支払総額約250万円前後から狙える。
 

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第5位|トヨタ ハリアー(4代目・現行型)
プレミアムな内外装と機能が魅力のミドルクラスSUV

●生産期間:2020年6月~
●新車時価格:299万~620万円
●中古車平均価格:約392万円
●中古車流通台数:約2300台
 

ハリアー(現行型)▲吸遮音材や制振材、高遮音ガラスなどによって車内は静粛性が高められている。乗り心地だけでなく、ドライバーの視線がブレることで疲れないような足回りが開発された

日本専用の高級SUV、ハリアー。同じトヨタのRAV4をはじめ、ライバルのひしめくミドルクラスSUVの中で、先進的なプレミアムSUVとして人気が高い。

流麗なフォルムに加え、 “プレミアム”な機能や仕様が採用されているのがハリアーの魅力のひとつだろう。中でも前後録画機能付きのデジタルインナーミラーと、シェードがなくても調光によって日差しを遮る調光パノラマルーフは、トヨタ車で初めて現行型ハリアーに採用された機能だ。

デビュー時のパワートレインは2Lと、2.5L+モーターのハイブリッドシステムという2種類。いずれも全グレードで2WD/4WDが選べる。4WDのシステムはガソリン車とハイブリッドで異なるが、どんな路面状況でも安心して、かつドライバーの狙いどおりのラインになるよう前後輪のトルクを変えてくれる方向性は同じだ。

2022年9月には2Lターボが、2022年9月には外部給電が可能なプラグインハイブリッドモデルも追加された。
 

ハリアー(現行型)▲車内もプレミアムSUVとして高級感にあふれている。なお、ハイブリッド車には100V・1500Wのコンセントが設定されている

原稿執筆時点の掲載台数は約2300台、平均走行距離は約1.8万kmで、登録済未使用車も、数は少ないが1割近くある。

パワートレイン別では2Lガソリン車が約7割、ハイブリッド車が約3割。走行距離3万km未満で、2Lガソリン車のSなら支払総額約260万円前後から狙える。
 

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第6位:トヨタ RAV4(4代目・現行型)
見た目も走行性能も無骨でワイルドなミドルクラスSUV

●生産期間:2019年4月~
●新車時価格:260.8万~563.3万円
●中古車平均価格:約327万円
●中古車流通台数:約2040台
 

 RAV4(現行型)▲デザインは標準と、オフロード感を強調した「アドベンチャー」の2種類がある。アドべンチャーには専用フロントグリルやバンパー、スキッドプレートなどが備わる。写真はアドベンチャー

同じプラットフォームを使用するハリアーが国内専用モデルなのに対し、RAV4はグローバルモデルだ。デザインもハリアーとは方向性が異なり、無骨でワイルドなSUVスタイルが与えられている。

見た目に沿ってオフロード性能もハリアーとは異なる。ガソリン車の4WDモデルには走行状況に応じて後輪トルクを左右独立で制御することで旋回性能を高める機能と、4WD走行が不要なときは自動的にFF走行になる機能を備えた4WD「ダイナミックトルクベクタリング4WD」が備わる。

ハイブリッド車の4WDモデルには、走行状況に応じて前100:後0~前20:後80の間で自動的にトルクを配分してくれる電気式4WDが備わる。

デビュー時のパワートレインは2Lガソリンと2.5L+モーターのハイブリッドシステムの2種類。4WDの他に2WDもある。

2020年6月には外部給電が可能なプラグインハイブリッドモデルも追加された。
 

 RAV4(現行型)▲デビュー時はオーディオレスが標準だったが、2020年8月にディスプレイオーディオが全車標準装備となった。ラゲージ容量はクラストップレベルの580Lあり、濡れた物をそのまま放り込むことも可能

原稿執筆時点の掲載台数は約2040台、平均走行距離は約2.6万kmとまだまだ少ない。

パワートレイン別では2Lガソリン車が約7割以上で、残りはほとんどがハイブリッド車。プラグインハイブリッド車はほとんど流通していない。また、4WDが8割以上を占める点が、他の街乗り中心のSUVとは異なる点だ。

走行距離3万km未満で、2Lガソリン車のXなら支払総額約240万円前後から狙える。
 

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第7位|トヨタ ヤリスクロス(初代・現行型)
デザイン重視でも4WDは意外と悪路走破性が高いコンパクトSUV

●生産期間:2020年8月~
●新車時価格:179.8万~243.5万円
●中古車平均価格:約244万円
●中古車流通台数:約1630台
 

ヤリスクロス(現行型)▲ヤリスクロスの最低地上高は同じクラスであるライズの185mmより低い170mm。といっても悪路走破機能は充実していて、例えばガソリン・ハイブリッドとも4WD車は一定速度で坂を下れるダウンヒルアシストを装備している

トヨタのコンパクトハッチバックであるヤリスの、SUV版がヤリスクロスだ。人気ランキング3位のライズと同じクラスだが、ベーシックなライズに対して、デザイン重視のヤリスという立ち位置になる。どちらも街で取り回しやすいサイズのSUVだ。

パワートレインは1.5エンジンと1.5L+モーターのハイブリッドシステムという2種類。いずれもFFと4WDが用意されている。

デザイン重視といっても、4WD車にはSUVらしい4WDシステムが備わる。ガソリン車とハイブリッド車で異なり、ガソリン車の4WDは泥濘地&砂地/岩場&ダート/ノーマルの3モードから路面状況に応じて任意に選べる。その他にスノーモードも装備。

一方、ハイブリッド車はスノーモードの他、タイヤが空転した際に空転側にブレーキをかけて、接地している側に駆動トルクを伝えることで脱出するトレイルモードが備わるなど、いずれもこのクラスのSUVとしては高い悪路走破性が備わる。
 

ヤリスクロス(現行型)▲ウインタースポーツを楽しむ際などに便利なステアリングヒーターとシートヒーターなどが用意されているのも同車の特徴のひとつ。ラゲージのフロアボードは6:4分割式で、左右どちらでも外すと床が深くなり、背の高い荷物を載せやすい

原稿執筆時点の掲載台数は約1630台、平均走行距離は約1万kmで、登録済未使用車は3割近くある。

パワートレイン別では1.5Lガソリン車とハイブリッド車はほぼ同数で、原稿執筆時点では1.5L車の方が若干多い程度。また、駆動方式別では2WD:4WDの割合は9:1と2WDが圧倒的に多い。

走行距離1万km未満で、1.5L車のZなら支払総額約180万円前後から狙える。
 

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第8位|トヨタ ヴェルファイア(2代目・現行型)
「大胆不敵」な装いをまとった「大空間高級サルーン」志向のミニバン

●生産期間:2015年1月~
●新車時価格:319.8万~1607.2万円
●中古車平均価格:約350万円
●中古車流通台数:約1940台
 

ヴェルファイア(現行型)▲アルファードのデザインテーマが「豪華で勇壮」なのに対し、ヴェルファイアは「大胆不敵」。アルファード同様、標準ボディとエアロボディがあったが、後期型はエアロボディのみ(ゴールデンアイズIIとIII)となる。写真は2019年12月の一部改良時のZG(エアロボディ)

第1位のアルファードと双璧をなす「大空間高級サルーン」が、ヴェルファイアだ。トヨタのミニバンの中で最上位に位置するだけに、広い室内空間や豪華な内外装デザイン、充実した快適装備が魅力だ。

基本的にはアルファードとデザインが異なる程度だったのだが、現行型では次第にヴェルファイアのグレードが絞られているので、選ぶ際には注意しよう。

アルファード同様、デビュー時は2.5Lと3.5Lのガソリンエンジン車と、2.5L+モーター+電気式4WDのE-Fourを搭載するハイブリッド車があった。

しかし2021年5月の一部改良で、ヴェルファイアのみ3.5L車の設定が廃止されている。また、2.5L車とハイブリッド車ともにグレードが、装備充実のゴールデンアイズIIのみとなった(2022年5月よりゴールデンアイズIIIへ進化している)。
 

ヴェルファイア(現行型)▲最大1160mmもスライドする助手席スーパーロングスライドシートが一部グレードの7人乗り仕様に備わる。ラゲージ&3列目シート下に148Lの床下収納が用意されている

原稿執筆時点の掲載台数は約1930台。平均走行距離は約4.9万kmなので、コンディションを重視したいならそろそろ本腰を入れて探した方が良さそうだ。

パワートレイン別では2.5Lガソリン車が8割以上あって選びやすい。一方、ハイブリッド車は1割ちょっとなので、ハイブリッド車が欲しい場合、じっくり探してみよう。走行距離5万km未満で、2.5Lガソリン車なら支払総額約250万円前後から狙える。
 

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第9位|トヨタ ルーミー(初代・現行型)
両側スライドドアを備えたコンパクトなトール2ボックス

●生産期間:2016年11月~
●新車時価格:146.3万~209万円
●中古車平均価格:約142万円
●中古車流通台数:約3220台
 

ルーミー(現行型)▲デビュー時のルーミーは、現在のルーミーカスタムのようなデザインのみ。2020年9月のマイナーチェンジ以降、従来の厚みのあるフロントグリルを備えたカスタム系と、大開口のアンダーグリル(従来のタンクと同じ方向のデザイン)を備えたノーマル系の2モデル体制となった。写真はカスタムG-T

トヨタ ルーミーは、コンパクトながら背が高いため室内が広く、後席に両側スライドドアを備えたトール2ボックス。もともとスズキ ソリオ/ソリオバンディットが開拓したといえる市場へ、2016年に参入した。

ルーミーはトヨタの盟友ダイハツが開発・生産するトールの、いわばトヨタ版で、トヨタにはもう1台、デザインの異なるタンクがあった。しかし、2020年9月のマイナーチェンジでトヨタ版はルーミーのみに絞られている。

後席の両側スライドドアは、一部グレードを除き両側とも電動だ。全長約3.7mながら前後乗員間距離は1105mmと、後席は広々としている。また、最小回転半径は軽自動車並みの4.6mに抑えられるなど、街中で取り回しやすさと、広々とした室内を両立。搭載されているエンジンは1Lの自然吸気と、1Lターボの2種類。
 

ルーミー(現行型)▲リアシートを前へ最大限スライドさせると、ラゲージに5名分の機内持ち込み用スーツケースを4つ積める。後席シートはリクライニング可能で、前に倒すと床にダイブするように下がるので、傾きのないフラットな空間を作ることができる

原稿執筆時点の掲載台数は約3220台。平均走行距離は約2.6万kmとまだまだ少ない。走行距離3万km未満が5割以上あり、前期型のGSやGXが支払い総額100万円から狙える。
 

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第10位|トヨタ C-HR(初代・現行型)
迫力ある個性的なスタイルが魅力のコンパクトSUV

●生産期間:2016年12月~
●新車時価格:229万~315.5万円
●中古車平均価格:約206万円
●中古車流通台数:約3270台
 

 C-HR(現行型) ▲まるでガンダムのモビルスーツのような個性的なデザインがヒットの一因。2017年6月からツートーンのボディカラーも設定された

メリハリが利いた筋肉隆々のフォルムで登場したC-HR。全長約4.4mと小回りが利くSUVで、燃費が良かったこともありヒットした。その後、同じトヨタからヤリスクロスやカローラクロス、ライズなど、サイズが若干異なるものの、街乗りしやすい低燃費のSUVが追加されたことで当初の勢いはなくなったが、それでも魅力は今も色あせていない。

旧型プリウスに次いでトヨタの新プラットフォーム「TNGA」を採用した第2弾ゆえ、実は走りもいい(一般的にTNGAのようにプラットフォームに特化して開発すると、時間やリソースをたくさん投入できるので、性能を高めやすい)。

パワーユニットは旧型プリウスと同じ1.8Lエンジン+モーターのハイブリッドシステムと、1.2Lターボエンジンの2種類。ハイブリッドは2WDのみの設定で、ガソリン車は4WDだったが、2018年にガソリン車にも2WDが追加された。2019年10月にはスポーツモデルのGRスポーツも追加されている。
 

 C-HR(現行型)▲エクステリア同様、インテリアも先進的で、上質感もある。2019年10月のマイナーチェンジ時に、スマートフォンと連動できるディスプレイオーディオが全車に標準装備された

原稿執筆時点の掲載台数は約3270台。平均走行距離は約4.1万kmで、十分コンディションの良い中古車を期待できる。

パワートレイン別ではハイブリッド車が7割以上を占める。走行距離5万km未満で、ハイブリッド車なら支払総額約150万円前後から狙える。
 

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第11位|トヨタ ヴォクシー(4代目・現行型)
扱いやすさと車内の広さを両立させたミドルサイズミニバン

●生産期間:2021年12月~
●新車時価格:309万~396万円
●中古車平均価格: 約383万円
●中古車流通台数: 約620台
 

ヴォクシー(現行型)▲ノアが標準とエアロボディの2種類設定されているのに対し、ヴォクシーは迫力ある1ボディのみ。バックドアを開いた際に任意の角度で止めることができる「フリーストップバックドア」は、車の後方にあまりスペースがないときでも荷物を取り出しやすくて便利だ

2021年12月にフルモデルチェンジして登場したヴォクシー。同社を代表する、ミドルサイズのミニバンだ。中身は同じでデザインが異なる兄弟車にノアがあるが、細い目(ヘッドライト)に大開口フロントグリルで迫力があるヴォクシーの方が人気は高い。

新しいプラットフォーム(車の土台)が採用され、全幅が全車1730mmとなった。そのためすべて3ナンバー車となるが、その恩恵で走行性能や乗り心地が向上している。

他社にはない安全運転支援機能が充実しているのも現行型の魅力のひとつだ。「歩行者が飛び出してくれるかもしれない」などリスクを先読みしてステアリングやブレーキ操作をサポートする機能や、交差点での右左折時に歩行者や自転車、左右から来る車やバイクなどとの事故を回避する支援機能も用意された。

パワートレインは2Lエンジンと、1.8L+モーターのハイブリッドシステムの2種類がある。
 

ヴォクシー(現行型)▲グレードはガソリン車、ハイブリッド車とも2グレード。上級グレードのS-Zは7人乗りのみで、2列目のセパレートシートの間に充電用USB端子の付いた折り畳み式大型サイドテーブルが備わる

原稿執筆時点の掲載台数は約620台。平均走行距離は約0.2万kmで、登録済未使用車が4割以上と多い。

パワートレイン別では2L車が全体の約7割を占め、さらにそのうちの7割以上が登録済未使用車という状況だ。

登録済未使用車で見ると、2Lガソリン車の2.0S-Gが支払総額約320万円から、ハイブリッド車のS-Gなら支払総額約380万円前後から狙える。どちらも新車時価格とあまり差がないので、オプションなど装備の有無やボディカラーを確認して選ぶようにしよう。
 

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第12位|トヨタ ヤリス(初代・現行型)
軽快な走りを目指したグローバルコンパクトハッチバック

●生産期間:2020年2月~
●新車時価格:139.5万~254.8万円
●中古車平均価格:約167万円
●中古車流通台数:約1590台
 

ヤリス(現行型)▲ハイブリッド車にはAC100V・1500Wのコンセントがオプションで用意された。これを備えれば旅先や災害時などに電気ポットやドライヤーを使うことができる

ヤリスは世界中で販売されているトヨタのコンパクトハッチバック。コンパクトカー用のプラットフォーム(車の土台)「GA-B」が用いられた初めての車で、コンパクトカーならではの軽快なハンドリングが目指された。

パワートレインは1Lと1.5Lのガソリンエンジン、それと1.5L+モーターのハイブリッドシステムという3種類が用意された。また、軽快なハンドリングを楽しめるようにと、1.5Lガソリン車には6速MTの設定がある。さらに、モータースポーツ用のGRヤリスも追加されている。

一方、ハイブリッド車はWLTC燃費36.0km/Lで、当時の国内量販車としては低燃費ナンバー1だ。

その他、交差点での右折時に対向直進車や横断者を検知したり、低速時の急加速を抑制する機能など、トヨタ車初の安全機能が盛り込まれたのもヤリスの魅力のひとつだ。
 

ヤリス(現行型)▲スマートフォンと連携するディスプレイオーディオは全車に標準装備されている。2022年8月にドライブレコーダー付きインナーミラーが設定された

原稿執筆時点の掲載台数は約1590台。平均走行距離は約1.6万kmで、コンディションの良い中古車を探しやすそうだ。

パワートレイン別ではハイブリッド車が約4割、1Lと1.5車がそれぞれ約3割を占める。最も手頃なのは1L車のXで、走行距離3万km未満なら支払総額約100万円から、走行距離1万km未満なら支払総額約120万円から狙える。
 

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第13位|トヨタ カローラクロス(初代・現行型)
カローラに初めて設定された広い車内を備えるSUV

●生産期間:2021年9月~
●新車時価格:199.9万~319.9万円
●中古車平均価格:約297万円
●中古車流通台数:約700台
 

カローラクロス(現行型)▲電動ロールシェード付きの大開口のパノラマルーフが設定されている。ガソリン車は2WDのみで、ハイブリッド車は後輪をモーターで制御する4WD(E-Four)も用意されている

世界中で販売されるグローバルモデルの代表格、カローラに初めて設定されたSUVがカローラクロスだ。全長はカローラのワゴンであるカローラツーリングとほぼ同じ約4.5mだが、全幅はカローラツーリングよりもさらに拡幅されて1825mmある。

そのため5ナンバーサイズではないけれど、代わりに車内は広々。通常時のラゲージ容量は、ひと回り大きいハリアー(409L)を凌ぐ487Lもある。しかも単に広いだけじゃなく、床下収納を作れる“上げ底機能"が用意されていて、荷物を隠せる他、後席を倒した際の段差を解消してくれるから車中泊もラクになる。キャンプなど、アウトドアライフを楽しみたい人に便利な1台だ。

搭載されるパワートレインは1.8Lと、1.8L+モーターのハイブリッドシステムの2種類。
 

カローラクロス(現行型)▲基本的にインテリアデザインは他のカローラシリーズと同じ。5人乗りの状態でもゴルフバッグを4つ載せることができる。ハイブリッド車にはAC100V/1500Wのコンセントがオプションで用意されているから、キャンプ地で電気ポットやドライヤーも使える

原稿執筆時点の掲載台数は約700台。平均走行距離は約0.5万kmで、登録済未使用車が3割以上を占める。

パワートレイン別では1.8Lガソリン車とハイブリッド車がほぼ半々。1.8Lガソリン車で走行距離3万km未満なら支払総額約220万円から、ハイブリッド車で走行距離3万km未満なら支払総額約280万円から狙える。

新車時価格とあまり差がないので、オプションの有無などを確認して選ぶようにしよう。
 

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第14位|トヨタ カローラツーリング(初代・現行型)
グローバルモデルながら日本専用のボディが与えられたワゴン

●生産期間:2019年9月~
●新車時価格:197.6万~308.3万円
●中古車平均価格:約226万円
●中古車流通台数:約1160台
 

カローラツーリング(現行型)▲ドアミラーの取り付け位置の工夫で、ミラー格納時の車幅を旧型同様に、またドアの開口角度の工夫でドア開け幅も旧型同様となるなど、そこかしこに日本専用の工夫が施された

世界150以上の国と地域で販売されているグローバルモデルであり、1966年に誕生したロングセラーでもあるカローラ。そのワゴンがカローラツーリングだ。現行型は、新しいプラットフォーム(車の土台)「TNGA」の採用によって、乗り心地がよく、高い操縦性能も手に入れている。

一方、新プラットフォームの採用により全幅は1700mmを超えたため3ナンバーサイズとなるが、日本の道路事情に合わせた日本専用モデルが販売されている。具体的には海外で販売されるモデルより全長・全幅・ホイールベースが短くなっている。また、最小回転半径は15インチタイヤで5.0mと旧型同様の取り回しやすさを実現した。

パワートレインは1.2Lターボと1.8L、さらに1.8Lターボ+モーターのハイブリッドシステムの3種類。1.2Lターボ車は6速MTのみとなる。
 

カローラツーリング(現行型)▲ラゲージ容量は5名乗車時で392Lあり、ゴルフバッグが4つ積める。背もたれにあるレバーを操作すると後席が倒れて簡単にラゲージを拡大できる。ハイブリッド車にはAC100V/1500Wのコンセントがオプションで用意されている

原稿執筆時点の掲載台数は約1160台。平均走行距離は約2.7万kmで、十分コンディションの良い中古車が狙えそうだ。

パワートレイン別ではハイブリッド車が6割以上、1.8Lガソリン車が4割近くで、1.2Lターボ車はほとんど流通していない。1.2Lターボ車を狙うならじっくり探すようにしよう。

走行距離3万km未満で、1.8Lガソリン車なら支払総額約160万円から、ハイブリッド車なら支払総額約180万円から狙える。
 

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第15位|トヨタ ハイエース(2代目・現行型)
商用バンよりも乗り心地は快適、エンジンは2.7Lガソリンエンジンのみ

●生産期間:2004年8月~
●新車時価格:226.8万~540.2万円
●中古車平均価格:約389万円
●中古車流通台数:約1090台
 

ハイエース(現行型)▲ボディバリエーションが多様なハイエースバンと比べて、ハイエース(ワゴン)は比較的シンプルだ。ボディ幅はワイドのみで、ボディ長はロング/スーパーロング、ルーフ形状はハイルーフ/ミドルルーフ、フロアは標準のみで床下収納はない

人気ランキング2位にランクインしている、商用車のハイエースバンだけでなく、その乗用車版であるハイエース(ワゴン)も根強い人気がある。

基本的にハイエースバンとハイエース(ワゴン)は同じ車だが、細かな違いがある。例えば商用車であるハイエースバンはラゲージの床面積を一定以上とらないといけないし、ラゲージ(荷室)に備わる座席は折り畳み式か脱着式であることが求められる。

対して、乗用車のハイエース(ワゴン)は人を乗せることを目的としているため、ハイエースバンより座り心地のよいシートが備わる。その他、商用車の車検は1年ごとだし、税金の額も異なるなどの違いがあるので、購入前にどちらが自分に合っているか、調べておいた方がいい。

マイナーチェンジや一部改良の時期や内容はハイエースバンと同じだ。直近のマイナーチェンジは2013年11月。内外装デザインが変更された他、バックドアのイージークローザーや両側電動スライドドアのオプション設定など、装備の充実化が図られた。

2017年11月~現在のエンジンは、ハイエースバンが3種類あるのと異なり、ハイエースワゴンは2.7Lガソリンエンジンのみとなる。
 

ハイエース(現行型)▲乗車定員もハイエース(ワゴン)は10名のみとシンプル。また、ステアリング上のオーディオスイッチやフルオートエアコンが全車標準装備となるなど、ハイエース(ワゴン)の方が装備は充実している

原稿執筆時点の掲載台数は約1090台。平均走行距離は約3.5万kmで、走行距離5万km未満が7割以上を占める。ハイエースバンの約6.9万kmと比べて少なく、十分コンディションの良い中古車が狙えそうだ。

走行距離5万km未満で、ロング・ミドルルーフ仕様なら支払総額約200万円から狙える。
 

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トヨタの旧型車種人気ランキングTOP5

ここまでは現行型のトヨタ車人気ランキングを見てきたが、もちろん旧型モデルもカーセンサーでは人気が高い。ここからは「中古車でしか買えない」トヨタ車の人気ランキングTOP5を見ていこう。
 

第1位|トヨタ プリウス(3代目)
当時世界トップの低燃費で大ヒットしたハイブリッド専用モデル

●2009年5月~2015年11月
●新車時価格:205万~343.5万円
●中古車平均価格:約70万円
●中古車流通台数:約3680台
 

プリウス(3代目)▲ムーンルーフに備えられたソーラーパネルを使って室内の換気を行うトヨタ初の「ソーラーベンチレーションシステム」や、車外からリモートキーで車内のエアコンを作動できる世界初の「リモートエアコンシステム」など、先進技術も用意されていた

旧型・4代目と比べてクセのない、シンプルなデザインが人気の3代目プリウス。2つ前のモデルということもあり、経年で価格が手頃になってきた。価格の割に低燃費ということもあり、今も旧型(4代目)より人気が高い。

搭載された1.8L+モーターのハイブリッドシステムは、当時世界トップの38.0km/L(JC08モード燃費)という低燃費を発揮した。

モーターのみで走るため夜間の帰宅時に近所迷惑にならない「EVモード」や、2.4L並みの動力性能のあるハイブリッドシステムを生かして俊敏な走りを楽しみたいときの「パワーモード」もあり、ハイブリッド=エコ一辺倒、ではないところが特徴のひとつだ。

2011年11月のマイナーチェンジ時には、足回りに専用チューニングが施されたスポーティモデルの「S ツーリングセレクション G’s」が追加された。
 

プリウス(3代目)▲世界初の「タッチトレーサーディスプレイ」が一部グレードに標準またはオプションで用意された。いちいち手元を見なくても、指先が触ったステアリング上のスイッチが、エアコンの温度を上げるか下げるかなどをセンターメーターディスプレイに表示してくれる機能だ

原稿執筆時点の掲載台数は約3680台。平均走行距離は約8.7万kmなので、コンディションを確認してお気に入りの1台を選ぼう。

最も多いグレードは装備充実G系で、約6割を占める。走行距離5万km未満で探すなら、S系なら支払総額約50万円から、支払総額約70万円から狙える。
 

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第2位|トヨタ アクア(初代)
低燃費で取り回しやすい、初のハイブリッド専用コンパクトハッチバック

●生産期間:2011年12月~2021年6月
●新車時価格:169万~261万円
●中古車平均価格:約93万円
●中古車流通台数:約7110台
 

アクア(初代)▲全長約4mというコンパクトなボディだが、車内は見た目以上に広々としている。ラゲージ容量は305Lと現行型(300L)より若干広い。写真は2017年6月のマイナーチェンジ時

トヨタがプリウスで17年間培ってきた知見を基に開発した、コンパクトなハイブリッド専用車がアクアだ。2代目プリウスと同じく1.5Lエンジン+モーターのハイブリッドシステムを搭載し、当時の世界トップの35.4km/L(JC08モード燃費)という低燃費を実現した。

夜間の帰宅時など、騒音が気になるシーンで便利なモーターのみで走れるEVモードも装備。2013年11月にはシステムの改良でJC08モード燃費は37.0km/Lまで向上した。

約10年という長きにわたり生産されたが、その間燃費や安全運転支援機能の向上が随時図られた他、アウトドアニーズを受けたクロスオーバースタイルや、スポーツモデルなどバリエーションも増やされた。
 

アクア(初代)▲速度などの他、エコ運転を促す機能も備えたセンターメーターが採用された。デビュー時に用意された内装色のバリエーションは4色もある。写真は2017年6月のマイナーチェンジ時

原稿執筆時点の掲載台数は約7110台と多くて選びやすい。平均走行距離は約5.7万kmと、デビュー年の割に、まだまだコンディション的に期待できそうな中古車を十分探せそうだ。

最も多いグレードは装備充実のG系で、3割近くを占める。台数で言えば約2000台もあるので、お気に入りの1台を見つけやすいだろう。

走行距離5万km未満で、S系なら支払総額約50万円から、G系なら約70万円から狙える。
 

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第3位|トヨタ プリウス(4代目)
乗り心地や操縦性が向上、初めて4WDも設定されたハイブリッドカーの代表格

●生産期間:2015年12月~2022年11月
●新車時価格:202.9万~404.4万円
●中古車平均価格:約184万円
●中古車流通台数:約5280台
 

プリウス(4代目)▲アグレッシブなデザインが特徴のひとつである旧型(4代目)。2018年12月のマイナーチェンジでフロントランプやグリル、バンパーなどが一新され、マイルドな顔つきになった

トヨタの新世代プラットフォーム(車の土台)「TNGA」が採用された旧型・4代目プリウス。3代目同様、1.8L+モーターのハイブリッドシステムを搭載し、JC08モード燃費40.8km/Lという驚異的な数値を実現した。当時の、プリウスよりコンパクトな初代アクア(後期)の37.0km/Lよりも低燃費だ。

また新プラットフォームの採用もあり、乗り心地や操縦性などが大きく進化。さらにプリウスとして初めて4WD車がラインナップされたことで、降雪地域でも選びやすくなった。

先進安全運転支援機能も、全車速追従機能付きACCをはじめ、3代目と比べて進化。2017年11月に「トヨタ・セーフティ・センスP」が全車標準装備されるなど、随時機能向上が図られた。

その他、3代目ではラゲージにあった駆動用バッテリーが4代目では後席の下に移ったことで、ラゲージ容量は+56Lの502L(4WD車は457L)と使い勝手も向上した。
 

プリウス(4代目)▲歴代同様、センターメーターを採用しているが、左右で表示が分かれている。右側は速度などの基本情報が表示され、左側はステアリングスイッチで表示を切り替えられるマルチインフォメーションディスプレイが備わる

原稿執筆時点の掲載台数は約5280台と多くて選びやすい。平均走行距離は約5万kmだから、コンディション重視ならそろそろ本気で探したいタイミングだ。

最も多いグレードは装備充実のS系で、6割以上を占める。走行距離5万km未満で、S系なら支払総額約140万円から狙える。
 

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第4位|トヨタ ヴォクシー(3代目)
3兄弟の中でもクールなエクステリアが人気のミニバン

●生産期間:2014年1月~2021年11月
●新車時価格:218万~344.3万円
●中古車平均価格:約224万円
●中古車流通台数:約4740台
 

ヴォクシー(3代目)▲標準ボディは5ナンバーサイズだが、エアロボディのグレード「ZS」は全幅が1700mmを超えるため3ナンバーとなる。また、ボディカラーにトヨタ初のガラスフレークを採用してギラギラ感を出した新色「ブラッキッシュアゲハガラスフレーク」が用意された

広々とした車内と取り回しやすさで人気の5ナンバーサイズの箱型ミニバン。トヨタはヴォクシーとノア、さらに同時期にはエスクァイアと3兄弟を揃えていたが、中でも人気なのは、アグレッシブなデザインのヴォクシーだ。

旧型・3代目はデビュー当時クラストップとなる室内高(1400mm)と車内が広々していて、スライドドアの乗り込み高さが360mmと低くて乗降しやすく、7人乗り仕様の2列目シートは810mmもスライドできるなど、ファミリーがミニバンに求める機能がたっぷりと詰め込まれていた。

搭載されたパワートレインは2Lエンジンと、当時クラス初となる1.8Lエンジン+モーターのハイブリッドシステムという2種類。ガソリン車は2WD/4WDや7人乗り/8人乗りがあるが、ハイブリッド車は7人乗りの2WDのみとなる。

ヴォクシー(3代目)▲7人乗りの2列目シートのスライド量は810mm、8人乗りは580mm。8人乗りは2列目シートを前方に折り畳むようにスライドさせると、ラゲージに自転車など、最大1770mmの長尺物を積載できる

原稿執筆時点の掲載台数は約4740台。平均走行距離は約5万kmだから、コンディション重視ならそろそろ本気で探したいタイミングだ。

約8割を占める2Lガソリン車の方が選びやすいが、約2割とはいえハイブリッド車も、台数で言えば約1000台あるから、十分探しやすいはずだ。

最も多いグレードはエアロボディ系のZS系で、7割近くを占める。走行距離5万km未満で、2LガソリンのXかVなら支払総額約130万円から、ZS系なら約160万円から狙える。
 

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第5位|トヨタ シエンタ(2代目)
コンパクトなボディに両側スライドドアと3列シートを備えたミニバン

●生産期間:2015年7月~2022年7月
●新車時価格:169万~264.6万円
●中古車平均価格:約153万円
●中古車流通台数:約4000台
 

シエンタ(2代目)▲ドアノブのスイッチを押すだけで開閉するスライドドアが、グレードにより両側または助手席側に備わる。2列目乗降口の床の高さは330mmと低いので子供や高齢者が乗降しやすい

コンパクトクラスのミニバン、シエンタ。旧型・2代目は旧型プリウスよりも短いボディに3列シートを備えているが、それでも3列目シートを床に収納すれば広いラゲージが生まれ、さらに2列目を畳んで前方に跳ね上げれば自転車をそのまま載せることも可能だ。

パワートレインは1.5Lエンジンと、1.5L+モーターのハイブリッドシステムという2種類。ハイブリッドシステムのバッテリーは2列目下に収納されるため、ラゲージの広さはガソリン車と変わらない。

2列目シートはセパレートとベンチシートの2種類があり、それにより6人乗り/7人乗りとなる。さらに2018年9月のマイナーチェンジで、3列目シートを外して広いラゲージを備え、車中泊も可能にした5人乗りのグレード「ファンベース」も追加された。
 

シエンタ(2代目)▲後ろにいくほど着座位置が高くなるシアターレイアウトが採用された。2列目シートは前後105mmのスライド機能と、36度までのリクライニング機能が備わる

原稿執筆時点の掲載台数は約4000台、平均走行距離は約4万km。

パワートレイン別の割合は、1.5Lガソリン車が約6割、ハイブリッド車が約4割と、どちらも台数が多くて選びやすい。また、乗車定員別では2列目がベンチシートになる7人乗りが7割以上と多く、5人乗りと6人乗りはほぼ同数といったところ。

走行距離5万km未満で、1.5LガソリンのGなら支払総額100万円以下からから狙える。
 

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トヨタ シエンタ(2代目)×全国

※記事内の情報は2023年5月23日時点のものです。
 

文/ぴえいる、写真/トヨタ、尾形和美、篠原晃一

ぴえいる

ライター

ぴえいる

『カーセンサー』編集部を経てフリーに。車関連の他、住宅系や人物・企業紹介など何でも書く雑食系ライター。現在の愛車はアウディA4オールロードクワトロと、フィアット パンダを電気自動車化した『でんきパンダ』。大学の5年生の時に「先輩ってなんとなくピエールって感じがする」と新入生に言われ、いつの間にかひらがなの『ぴえいる』に経年劣化した。