ミニ ▲過日発表されたファッションデザイン界の巨匠、ポール・スミス氏とミニがコラボした「ミニ クーパーSE ポール スミス エディション」

他の人とかぶらないミニはポール・スミス エディションだけじゃない!

過日のジャパンモビリティショー2025にて、英国を代表するファッションブランド「ポール・スミス」とミニのコラボモデル「ミニ クーパーSE ポール スミス エディション」が発表されました。

筆者も実物を見てきましたが、2色の限定色を含むおしゃれなボディカラーや、ルーフの後部にあしらわれているポール・スミスのシグネチャーストライプ等々がめっちゃ素敵でした!

そしてどうやら“続編”もあるようなので、ますます楽しみですね。
 

ミニ▲こちらがジャパンモビリティショー2025で発表されたミニ クーパーSE ポール スミス エディション

しかしミニには、今回発表されたポール スミス エディション以外にも、実はたくさんの超絶おしゃれな限定車がラインナップされてきました。

この記事では、MINIクーパーSEポール・スミス エディション的な「他の人とかぶらないおしゃれな車を探している」という人のため、ミニがこれまでにリリースしてきた「素敵すぎる限定車たち」をご紹介いたします!
 

▼検索条件

ミニ ミニ(4代目)クーパーSE ポール スミス エディション
※流通状況により、物件が表示されない場合があります。
 

素敵すぎる限定車①|ローバー ミニ(初代)ポールスミス
→想定予算:総額180万~430万円

ミニという車は、もともとは英国で作られていたコンパクトカーで、英国時代のそれは一般的に「クラシックミニ」と呼び表されています。

で、実はクラシックミニの時代にもミニとポール・スミスはコラボレーションを行なっていて、そのときの限定車が、1998年に1800台のみが生産された「ローバー ミニ ポールスミス」です。
 

ミニ▲クラシックミニ(英国製の元祖ミニ)をポール・スミス氏が再構成した「ローバー ミニ ポールスミス」。右側に写っている男性は1998年当時のポール・スミス氏ご本人

ボディカラーは「ポールスミス・ブルー」という名前の特別な青と、ブラック、イングリッシュホワイトの3種類。いずれもステキな色味ですが、特にポール・スミス氏自身が選定したブルーは超ステキで、ボディカラーをメーカーに指示した際、自身が着ていたシャツの端をカットして渡したとのこと。

そしてインテリアでは、ボディカラーと同色にペイントされているグローブボックスのフタを開けると、ボックスの内部はポール・スミスのシンボルカラーであるシトラスグリーンになっていて、フタの裏面には「Paul Smith」のタグプレートが貼られているというおしゃれっぷり。

ちなみにこのシトラスグリーンの仕掛けは、ボンネットやトランクを開けた際にも楽しむことができます。
 

ミニ▲こちらは1999年にクラシックミニ の誕生40周年を記念して、ポール・スミス氏が26色・86本のストライプをボディに施した世界に1台だけのポールスミスバージョン

その他にも、ポール・スミス氏自身がデザインし、宝石職人が七宝焼きで仕上げたボンネットエンブレムが付いていたり、ジャッキを入れておく工具袋がデニム生地であったりと、隠れたおしゃれポイントがたくさんあるのがこの車の魅力。つまり「決してこれ見よがしではない」という、究極のおしゃれCARなわけです。

現在、ローバー ミニ ポールスミスのカーセンサーnet掲載台数は約20台で、支払総額は180万~430万円といったところ。安くはありませんが、「高すぎて手が出ない」というプライス感でもないということで、かなりのオススメです!
 

▼検索条件

ローバー ミニ(初代)×ポールスミス
 

素敵すぎる限定車②|ミニ(2代目)インスパイアード バイ グッドウッド
→想定予算:総額480万~540万円

ミニという車は、ご存じのとおり「ラグジュアリー」というよりは「ポップ」という言葉が似合うタイプの車です。

しかし2代目のミニには、ラグジュアリーな車の頂点にあるといっても過言ではない「ロールスロイス」とコラボした限定車がありました。それがこちらの「ミニ インスパイアード バイ グッドウッド」です。
 

ミニ▲ロールスロイスとミニのコラボによって誕生した「ミニ インスパイアード バイ グッドウッド」

車名にあるグッドウッドというのは英国の地名で、ロールスロイス社の本社がある場所です。つまりこの限定車は「ロールスロイスにインスパイアされて出来上がったミニ」で、もちろん勝手にインスパイアされたわけではなく、ロールスロイス社のチーフ・インテリアデザイナーであるアラン・シェパード氏が内装デザインを担当し、超ラグジュアリーな世界観を作り上げています。

ダッシュボードなどに貼られたウッドパネルはロールスロイスの車に使われているものとまったく同じで、本革シートの表皮もロールスロイス製。ちなみにこのレザーはダッシュボードとドア内張りにも使われています。

そして足元のフロアマットはロールスロイスと同レベルの最高品質となるラムウール。さらにサンバイザーと天井内張りの素材は、なんとカシミアです。
 

ミニ▲まさにロールスロイスをそのまま小さくしたかのようなインテリア。使われているウッドパネルは、ロールスロイス車のそれと同じモノ、同じ加工方法が用いられている
ミニ▲シートの本革もロールスロイスと同じ
ミニ▲サンバイザーと天井内張りには、まさかのカシミアを使用
ミニ▲土足で踏むのが怖くなる(?)ラムウールのフロアマット!
 

エクステリアでは「ダイヤモンド・ブラック・メタリック」というカラーも実はロールスロイスの専用色で、深いブラックの中にうっすらと細かなメタリックが感じられる色味と反射は、涙が出るほど上品かつおしゃれです。

そんな「ミニ インスパイアード バイ グッドウッド」の中古車はさすがに希少ですが、それでも現在、いちおう3台の同車がカーセンサーnetに掲載されており、その支払総額は480万~540万円といったところ。

「人と(たぶん)絶対にかぶらないミニ」を探している人は、ぜひご注目ください!
 

▼検索条件

ミニ ミニ(2代目)×インスパイアード バイ グッドウッド
※流通状況により、物件が表示されない場合があります。
 

素敵すぎる限定車③|ミニ ミニクラブマン(2代目)サヴィル ロウ エディション
→想定予算:総額300万~330万円

現在は販売終了となっていますが、ミニファミリーには「クラブマン」という、やや小ぶりなステーションワゴンといえるボディタイプが存在していました。

そんなミニ クラブマンの2代目モデルに設定された、ミニと「ISETAN MEN’S」がコラボした限定車がこちらの「ミニ クラブマン サヴィル ロウ エディション」です。
 

ミニ▲男性ファッションの聖地ともいえる伊勢丹新宿メンズ館とコラボした「ミニ クラブマン サヴィル ロウ エディション」

ミニ クラブマン サヴィル ロウ エディションのベースとなったのは「クーパーD」という2Lディーゼルターボエンジン搭載グレード。

そこに、ワンランク上のオプションシリーズである「MINI Yours(ミニユアーズ)」の上質なレザーステアリングやインテリアトリム、標準より1インチアップとなる18インチホイールなどを特別装備したうえで、ISETAN MEN’Sとミニがデザインしたヘリンボーン柄のボンネットストライプとサイドストライプなどをあしらったのが、この非常にシックな限定車。
 

ミニ▲サヴィル ロウ エディションのインテリアはおおむねこのような感じ
ミニ▲写真のボディカラーは「MINI Yours」のエニグマティック・ブラック・メタリック。この他にホワイト・シルバー・メタリックもラインナップされた

ちなみに「サヴィル ロウ(Savile Row)」というのは、ロンドン市内のほぼ中心に位置するメイフェアにある通りの名称で、英国紳士に背広を仕立てる高級テーラーが集まることで有名な場所。そして日本語の「背広(セビロ)」は、この通りの名称に由来しているともいわれています。

そんなSavile Rowをモデル名に採用することで「伝統的な美学」と「仕立ての良さ」を表現したこちらの限定車のカーセンサーnet掲載台数は、現在で5台。支払総額は約300万~330万円というイメージです。

もしもシックな世界観を愛する人であるならば、いわゆる紳士に限らず「すべての人」に注目してほしい、希少でおしゃれな限定車だといえるでしょう。
 

▼検索条件

ミニ ミニクラブマン(2代目)×サヴィル ロウ エディション
※流通状況により、物件が表示されない場合があります。
 

素敵すぎる限定車④|ミニ ミニクラブマン(2代目)ブルーノート トーキョー エディション
→想定予算:総額195万~250万円

中古車の流通量はかなり希少なのですが、「他の人とかぶらないおしゃれなミニ」を語るうえでは絶対に外せないのがこちら。

ミニと名門ジャズクラブ「Blue Note Tokyo」がコラボした限定車、その名も「ミニクラブマン クーパー D ブルーノート トーキョー エディション」です。
 

ミニ▲なんと、ミニは「ブルーノート東京」ともコラボしていた!
 

こちらのベースとなったのは2代目ミニ ミニクラブマンのクーパーD(2Lディーゼルターボエンジン搭載グレード)で、そこに「ジャズ」をテーマとする様々なあしらいを施したのがこの限定車。

具体的には、漆黒のピアノをイメージさせる「ミッドナイト・ブラック・メタリック」と、スポットライトを浴びたブラス(管楽器)隊をイメージした限定色「ホワイト・シルバー・メタリック」という2種類のボディカラーそれぞれに、五線譜と楽器の弦をモチーフにしたオリジナルデザインのボンネット&サイドストライプを装着。

ストライプは色味を抑えた上品なシルバーですが、Blue Note Tokyoのイメージカラーであるブルーのアクセントラインが微妙に入っているのがおしゃれポイント。
 

ミニ▲こちらのボディカラーは「スポットライトを反射し華やかにステージを演出するブラスセッションをイメージした」というホワイト・シルバー・メタリック
ミニ▲ミッドナイト・ブラック・メタリックに入る五線譜をイメージしたストライプはこのような感じ
ミニ▲上の写真と同じシルバーのストライプに見えるが、実はボディカラーに応じて微妙に異なるシルバーが使われている

室内はBlue Note Tokyoの空間をイメージして全体をブラックで統一し、LEDのイルミネーションがドアトリムの曲線を美しく浮かび上がらせるという仕組み。

深いブラックの室内空間の中でほのかに青く光るイルミネーションが作り上げる雰囲気は、まさにBlue Note Tokyoのモダンでシックな世界観に近いといえるでしょう。
 

ミニ▲漆黒の中に「ブルー」の光がほのかに浮かび上がるブルーノート エディションのインテリア
ミニ▲Cピラーに配されるブルーのロゴ入り専用エンブレムも「限定感」を高めてくれる
 

とはいえ冒頭と申し上げたとおり、この限定車は中古車の流通量が少ないのが玉にキズで、現在、わずか2台が総額約195万~250万円で掲載されているという状況です。しかし、この記事が公開されたタイミングで売約済みになってなければ狙うことはできますし、今後、また別の個体が市場に出てくる可能性も十分にあります。

ジャズ的な、そしてBlue Note Tokyo的な世界観がお好みの方は、ぜひ「ブルーノート トーキョー エディション」に注目してみてください。
 

▼検索条件

ミニ ミニクラブマン(2代目)×クーパー D ブルーノート トーキョー エディション
※流通状況により、物件が表示されない場合があります。
 

素敵すぎる限定車⑤|ミニ(3代目)レゾリュート エディション
→想定予算:総額250万~400万円

ここまでは、ミニと人気ブランドなどがコラボした限定車を取り上げてまいりました。それらの限定車はとってもおしゃれではあるのですが、中古車の流通量がいささか少ないのが難点ではあります(前述したブルーノート トーキョー エディションに至っては、掲載台数わずか2台でしたし……)。

そのためファッションブランドなどのことはいったん忘れ、普通の(?)限定車の中からなるべくおしゃれなモノで、なおかつそれなりの流通量が確保されているモデルを選ぶとしたら、2022年9月に発売された3代目ミニの限定車「レゾリュート エディション」が有力候補となるでしょう。
 

ミニ▲こちらが3代目ミニの「レゾリュート エディション」。写真のグレードはクーパーS 3ドア

3代目ミニの3ドアハッチバックと5ドアハッチバック、そして同世代のコンバーチブルに設定されたレゾリュート エディションは、「毅然とした」という意味を持つResoluteという英語をテーマに作られた特別仕様車――というご説明も我ながら若干謎ですが、要するにエクステリアカラーとインテリアの色味がとってもステキな限定車です。

流通の中心となるボディカラーは、クラシックな英国のレーシングカーからインスピレーションを得た「レベル・グリーン」で、ルーフとミラーキャップには、それとは対照的なペッパーホワイトを配置。

そしてボンネットストライプやラジエターグリルなどに専用カラーの「レゾリュート・ブロンズ」を置くことで、往年のクラシック感と現代的な上質感とが絶妙なミクスチャーを見せています。
 

ミニ▲深みのある「レベル・グリーン」とブロンズカラーのストライプやヘッドライトリングなどによる絶妙にシブいコーディネートがステキ

そしてボディカラー以上にステキなのがインテリア、特にシートの色味とデザインです。ファブリックとレザレット(人工皮革)のコンビネーションとなるこちらのシートは、「ライトチェッカード」と呼ばれるファブリック部分のやや落ち着いた黄色のチェック柄や、レザレット部分に入っている同色のステッチが、前述したレベル・グリーンというボディ色と絶妙に調和しています。

さらにダッシュボードの「レゾリュート・ブロンズ」が深みを加えているという、なんとも絶妙なあんばいなのです。
 

ミニ▲レゾリュート エディション各モデルの運転席まわりはこのようなデザイン
ミニ▲ライト・チェッカードとブラックパールのコンビネーションシートがひたすらおしゃれで、レベル・グリーンというボディカラーとの対比も絶妙
 

現在、ミニ レゾリュート エディションのグレード別カーセンサーnet掲載台数とそれぞれの支払総額は下記のとおりです。クラシックとモダンとが絶妙に交錯しているミニがお好きな人であれば、きっとレゾリュート エディションを気に入るでしょう!

●ミニ クーパー 3ドア レゾリュート エディション|3台|総額250万~340万円
●ミニ クーパーS 3ドア レゾリュート エディション|9台|総額270万~350万円
●ミニ クーパー 5ドア レゾリュート エディション|9台|総額280万~320万円
●ミニ クーパーS 5ドア レゾリュート エディション|9台|総額310万~370万円
●ミニコンバーチブル クーパーS レゾリュート エディション|4台|総額390万~400万円
 

▼検索条件

ミニ ミニ(3代目)×レゾリュート エディション系
※流通状況により、物件が表示されない場合があります。

▼検索条件

ミニ ミニコンバーチブル(3代目)×クーパーS レゾリュート エディション
※流通状況により、物件が表示されない場合があります。

▼検索条件

ミニ ミニ×全世代
文/伊達軍曹 写真/MINI
※記事内の情報は2025年11月26日現在のものです。
伊達軍曹

自動車ライター

伊達軍曹

外資系消費財メーカー勤務を経て出版業界に転身。輸入中古車専門誌複数の編集長を務めたのち、フリーランスの編集者/執筆者として2005年に独立。現在は「手頃なプライスの輸入中古車ネタ」を得意としながらも、ジャンルや車種を問わず、様々な自動車メディアに記事を寄稿している。愛車はスバル レヴォーグ STIスポーツR EX Black Interior Selection。