オートキャンプ▲自動車・カーライフに関する調査研究機関「リクルート自動車総研」の膨大な統計データを基に、ユーザーの購買行動や世の傾向を勝手に予想したり解説したりするコラム

運転支援システムへの関心が高まる可能性大

コロナの影響で、密を避けやすい野外でのレジャーに注目が集まっている。その影響もあって、今年の夏はオートキャンプ場含むキャンプ施設が活況だった。

それと同じ文脈なのだろうか、ゴルフ場も緊急事態宣言が解除されてから利用者が前年度を超える勢いで増えているという。

その背景には、野外レジャーへの欲求だけではなく、昼食を取らないスループレーや、2サム(2人1組)または1人でもプレーできるように対応を変更するなど、ニューノーマルに即したゴルフ場側の様々な対応も奏功しているようだ。

同様に、これからのシーズンはスキーやスノーボードといったウインタースポーツの人気が高まる可能性も十分に考えられる。また、暖かくなればサーフィンやボート、釣りといったマリンスポーツを新たに始める人が増えてくるかもしれない。

このように、コロナによってこれまで以上に野外レジャーが活況を呈するようになると、移動手段としての車に求められる性能も変わってくるのではないだろうか。

例えば、ゴルフバッグやキャンプ用品など、大きな荷物を積める積載性が重要視されるようになるのは想像に難くない。

それに加え、移動距離が延びることによって、長距離をより快適に走れる性能にもスポットが当てられるようになるかもしれない。

ロングドライブを快適に走ることを目的とした車は、GT(グランドツーリング)カーと呼ばれることが多い。

また、燃費や加速などと同様に、長距離走行での快適性を示す言葉として「GT性能が高い」といった表現が用いられることもある。

そうしたモデルは、エンジンやサスペンション、ボディ、シートといったハード面で、より作り込まれたり高級な素材が使われたりするため高額になりがち。GTカーに高級セダンが多いのはその表れと言える。
 

リクルート自動車総研グラフ

さらに最近では、全車速追従のオートクルーズ機構やレーンキープアシスト、自動ブレーキといった進化の著しい運転支援システムも、安全かつ快適なロングドライブの実現に重要な役割を担ってくるはずだ。

グラフ①にあるとおり、運転支援システムに対するユーザー側の興味・関心も少しずつ高まってきている。

ウィズコロナでの余暇の過ごし方として野外レジャーを選び、長距離を運転する機会が増えてくれば、この勢いがさらに加速すると考えられる。

一方で、ただでさえ高額なGTカーに高度な運転支援システムが付くとなると、車両価格の高騰は避けられない。欲しくとも手が出しづらいケースも出てくるだろう。

そんなときこそ中古車の出番だ。新車よりも安く買えるだけでなく、同じ予算でより上位のグレードを手に入れることができるのが最大の魅力。

つまり、GTカーのように新車時価格が高いモデルや、GT性能を高める運転支援システムを装備した上級グレードを狙う際に、こうした中古車のメリットが遺憾なく発揮されるというわけだ。

グラフ②が示すように、ユーザーの多くもこうした中古車の魅力を理解している。

ということは、野外レジャーを暮らしに取り入れる層が今後も増えてくると、長距離を快適に走れるGT性能と、たくさんの荷物を積める積載性を両立したモデルの中古車に、人気が集まる可能性は十分にありうるだろう。
 

野外レジャーに最適! 予算200万円で狙える“イマドキGTカー”3選

1:トヨタ ハリアー(3代目)

トヨタ ハリアー ▲高級車の快適性とSUVの機動力を高い次元で両立した人気モデル。重要なGT性能のひとつである高い静粛性も魅力。予算200万円で運転支援システム付きグレードも見つかる
 

2:スバル レヴォーグ(初代)

スバル レヴォーグ ▲全グレードにGTと名乗るだけあり長距離はお手のもの。ステーションワゴンゆえの積載性も◎。運転支援システム「アイサイト」付きは、まさにイマドキGTカーの決定版だ!
 

3:トヨタ アルファード(2代目)

トヨタ アルファード ▲広い室内空間と質感、そしてGTカーに比肩する快適性を併せ持った人気ミニバン。予算200万円あれば内外装がブラッシュアップされた2011年11月以降の後期型も射程圏内
 
文/編集部、写真/photoAC、トヨタ、スバル