【四角いボルボが欲しいんだ!】クラシックボルボのワゴン。ラインナップと中古車の選び方を整理してみた!
2021/02/24
▲丸っこくてごちゃついたデザインの車ばかりが目立つ昨今、キリッと四角い「昔のボルボのステーションワゴン」が逆に映えるような気がします。でも昔のボルボってそもそもどんな車で、今はいくらぐらいで買えるのでしょうか? いろいろと整理してみました!近ごろ、ボルボのエステート(ステーションワゴン)が気になる!
「最近の車ってどれも丸っこいフォルムで、顔のあたりのデザインがゴテゴテしてるよなぁ……」などと考えながらぼーっと歩いているときに、街角でふと出くわし、「な、なんだ、あの四角くてシブい車は?」と驚いてしまうタイプのステーションワゴン。
そのステーションワゴンは約9割の確率で(※筆者独自算出参考値)、昔のボルボのステーションワゴンだったりします。
ここでは、そんな「四角いカタチ」が限りなくステキなボルボのステーションワゴンについて、その特徴や中古車の選び方などを考えてみたいと思います。
まず「そもそも」の話ですが、ボルボというのは北欧スウェーデンの自動車メーカー。1926年創業の老舗で、「自動車の安全性追求」という部分においても世界トップレベルの意識と実績を有するブランドです。ちなみにボルボは安全性に関わる特許を取得しても、「世のため人のため!」という感じで、その特許技術を無償で公開しちゃったりする会社でもあります。
▲今では当たり前の「3点式シートベルト」ですが、これを世界で初めて開発したのが1959年のボルボでした。で、ボルボはその特許を「誰もがこの技術の恩恵を受けられるように」ということで、無償で世界に公開したのです(写真は1959年ではなく、1970年代のボルボ 240)そしてボルボは、もちろんステーションワゴンだけでなく様々なボディタイプの車を作っており、近年のボルボ車はさほど「四角い感じ」のフォルムではありません。
皆さんが街角で見かけて「おっ? 四角くてシブいかも!」と感じたボルボのステーションワゴンは何世代か前のクラシックモデルで、おそらくは下記4モデルのうちのどれかです。
ちなみに、ボルボは昔からステーションワゴンのことを「エステート」と呼んでいます。で、これら4種類の「クラシカルで四角いボルボ製エステート」それぞれの違いや特徴などを、次章からなるべくわかりやすくご説明いたします。
▲キリッと四角いフォルムが往年のボルボエステートの魅力ですが、当時モノのインテリアもこのような感じでかなりシブいというか、今となっては「カワイイ」とも言えそうなデザインなのですボルボ 240エステート|中身も外見もリアルクラシック!
▲1974年から1993年まで長らく製造販売されたボルボ 240エステート■君の名は?|ボルボ 240エステート
■ひと言で言うと?|一番人気のシーラカンス系(?)ボルボ
■どんな人に向いてる?|デザイン性と味わいを最重要視する人
■平均本体価格は?|約132.0万円。ネオクラシックブームの影響で上昇中。
クラシック系ボルボワゴンの中で最も人気が高いのが、この240(ニイヨンマル)エステートというモデル。その基本設計は1966年(和暦でいうと昭和41年!)までさかのぼることができてしまい、240という車名で発売されたのも1974年(昭和49年)であるという、リアルに古い車です。
そして古い設計の車ですから、本来であれば後継モデルが登場する際に「引退」となる予定だったのですが、非常に人気が高かったため引退が許されず、結局は1993年(平成5年)まで、リアル70’sなデザインと設計を引きずったまま生産され続けました。
ここが、筆者がボルボ 240エステートを「シーラカンス系」と呼ぶ理由です。つまり「狙って作られたなんちゃってクラシカル」ではなく「リアルにクラシック」なのです。
とはいえ、現在の中古車マーケットで流通しているのは、細かい部分がいろいろと改良された末期型が大半。そのため、きちっと整備された車両でさえあれば、現代の車とほぼ同じニュアンスで乗り回すこともできます。
しかし、基本となる部分の設計はやはり「大昔」ですので、乗り味はけっこう無骨な感じです。その無骨な感じと、味のある最高の(?)デザインとを天秤にかけ、買うか否かをご自身で決めてください。ただ、筆者の個人的な意見としては「クラシックボルボの中ではイチ推し!」です。
そのステキなデザインゆえに人気が高く、相場も上昇中ですので、もしも買うのであれば早めに動くに越したことはないでしょう。
▼検索条件
ボルボ 240エステート×全国
▲昭和の邸宅の「応接間」にあったソファのような、フカフカのシートもかなりシブいです!ボルボ 940エステート|クラシックとモダンのいいとこどり
▲1990年から1998年にかけて製造販売されたボルボ 940エステート■君の名は?|ボルボ 940エステート
■ひと言で言うと?|微妙に新しいが微妙にクラシカルでもある、絶妙な世代
■どんな人に向いてる?|ある程度現代的な乗り味を求める人
■平均本体価格は?|93.4万円。ネオクラシックブームの影響で上昇中
先述した240エステートの後継(になるはずだった)モデルとして、1984年に「740エステート」というのが発売されました。しかし、今や740エステートの中古車流通は皆無に近いためまるっと省略し、740の後継モデルとして1990年に登場した「940エステート」についてご説明します。
240エステートの基本設計が1960年代や1970年代までさかのぼってしまうのに対し、940エステートは1980年代に開発され、そして1990年から1998年まで販売されたモデルです。そのため940は、240エステートのような「機械としての古くささ」はあまりなく、現代の車とおおむね似たようなニュアンスでスムーズに走らせることができます。
しかしその半面、デザイン面での「クラシカルな味わい」に関しては240エステートの方が1段上だとは言えるでしょう。ですが940もご覧のとおり「十分クラシカルで、十分四角い」と言える造形ですので、これはこれでステキです。いや「むしろ240よりこっち(940)の方が好みかも?」という人も多いかもしれません
▲インテリアも、240エステートと比べるといささか現代的。これを「モダンで好ましい」とするか、「中途半端に新しいかも?」と感じるかは、まぁ人それぞれでしょう日本仕様に搭載されたエンジンは2.3Lの直列4気筒で、ターボ付きが2種類(ハイプレッシャーとロープレッシャー)と、1種類のノンターボがあります。
乗って速いのはもちろんハイプレッシャーターボエンジンを搭載するグレードですが、今さらボルボ 940エステートでギュンギュン飛ばす人も少ないと思いますので、エンジンの種別にこだわる必要はあまりありません。それよりも「全体のコンディションと整備履歴がなるべく良好な個体」を選ぶことの方が、こういった年式の中古車においては100倍ぐらい重要です。
そして940エステートの中古車相場も240と同様、世間のネオクラシックブームのせいで上昇中。安っぽくあおるつもりはないのですが、やはりもしも買うのであれば「早め」の方がいいでしょう。
▼検索条件
ボルボ 940エステート×全国ボルボ 960エステート|940エステートの6気筒版
▲940エステートと同時期に販売された、その6気筒バージョンであるボルボ 960エステート■君の名は?|ボルボ 960エステート
■ひと言で言うと?|940エステートの上級6気筒エンジン版
■どんな人に向いてる?|クラシカルな見た目と裏腹な「余裕ある走りと装備」を求める人に
■平均本体価格は?|46.2万円(←流通量が少ないため、あくまでご参考)
ボルボ 960エステートというのは、要するに「940の6気筒エンジン版」です。940エステートや、その前身である740エステートがベーシックな4気筒エンジンを搭載するのに対し、760や960エステートは「より上級なモデル」として、気筒数の多いエンジンを搭載したのです。
生産期間は1990年から1997年で、1995年モデルでは外観や足回りなどを変更してグッといい感じになりましたが、いずれにせよ960エステートの中古車流通量はかなり少なめです。いい車であることは間違いありませんが、「どうしても940じゃなくて960じゃなきゃダメなんだ!」というほどの差はありませんので、無理やり960エステートに絞って探す必要はないでしょう。
スタンスとしては「940エステートを探している最中に、たまたまいい感じの960エステートと巡り合ったならラッキー」ぐらいで十分かと思います。
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ボルボ 960エステート×全国ボルボ 850エステート|中身はけっこう現代的な「四角いボルボ」
▲まずはセダンのみで登場し、1993年からステーションワゴンも追加されたボルボ 850エステート■君の名は?|ボルボ 850エステート
■ひと言で言うと?|中身はけっこう新世代な「四角いボルボワゴン」
■どんな人に向いてる?|カタチは四角い方がいいけど、乗り味は現代的な方が好きな人
■平均本体価格は?|90.2万円。ネオクラシックブームの影響で上昇中
240や940などと同じ「四角いボルボワゴン」ですが、中身的には大きく異なるのがこの850エステートです。
それまでのボルボ車は「シーラカンス型」である240を筆頭に、昔ながらの構造を随所に残したまま進化してきました。しかし、1991年にまずはセダンから発売された850シリーズで、その基本構造が現代的なものへと大きく変わったたのです。
具体的には「エンジンを縦方向に置いて後輪を駆動させる」という古典的な構造から、「エンジンを横方向に置き、前輪を駆動させる」という、現代の車としては最も一般的な構造に変わったのです(※4WD版もありますが)。
それと同時にビジュアルも現代的に、つまり「丸っこい感じ」に変わったのですが、2021年の今、あらためて850エステートを見ると……ぜんぜん丸くないですね。当時は「ボルボも丸くなったものだ!」なんて思いましたが、今となっては立派な(?)四角くてクラシカルなステーションワゴンだと言えます。
▲850エステートのインテリアはかなりモダンなテイスト。00年代あたりの車の内装デザインと大差ないかも?セダンに続いて1993年に発売された850エステートのエンジンはすべて直列5気筒で、ターボ付きが数種類と、ノンターボも数種類が存在します。現在流通している主なグレードは、おおむね下記のとおりです。
●GLT/2.5 20V・・・2.5L DOHC20バルブのノンターボエンジンを搭載するグレード
●ターボ・・・最高出力225psの2.3Lターボエンジンを搭載するグレード
●T-5R・・・ターボをベースに、エンジンと足回りなどに専用チューンを施した、1995年に500台のみ販売された限定モデル。最高出力は240ps
●R・・・T-5Rと同様のエンジンおよび足回りを採用した、1996年に700台限定で発売されたモデル
240エステートや940エステートよりは年式も基本設計も新しいため、「比較的安心して乗れる」と言えなくもない850エステートですが、それでも「20年以上前の古い車」であることは間違いありません。そのため、車両価格や走行距離などの数字だけを見るのではなく、「全体のコンディション(雰囲気)」と「これまでの整備履歴」を重視しながら探してみてください。
そして中古車相場は、他の四角いボルボ同様に上昇中です。ちょっと前までの850エステートは「中途半端に新しい」ということでさほどの人気モデルではなかったのですが、ここへきて相対的なクラシカル感が増したことで、けっこう人気が出ているのでしょう。ということで850もまた、さらに値上がりしてしまう前に検討を始めた方がいいかもしれませんね。
▼検索条件
ボルボ 850エステート×全国
自動車ライター
伊達軍曹
外資系消費財メーカー日本法人本社勤務を経て、出版業界に転身。輸入中古車専門誌複数の編集長を務めたのち、フリーランスの編集者/執筆者として2006年に独立。現在は「手頃なプライスの輸入中古車ネタ」を得意としながらも、ジャンルや車種を問わず、様々な自動車メディアに記事を寄稿している。愛車はスバル XV。
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