【BMWのSUV】オススメ6モデルを予算別に紹介!
カテゴリー: 特選車
タグ: BMW / SUV / クルマを選び始めた人向け / AT / プラグインハイブリッド / FF / FR / フルタイム4WD / X3 / X1 / X5 / X2 / 田端邦彦
2023/02/07
▲スポーティさを強調した新カテゴリーのSUVとして、「Xシリーズ」を展開するBMW。今、中古車で注目の6車種を紹介する価格帯別にオススメしたいBMWのSAV、SACを紹介
SUVとは異なる、独自ジャンルのSAV(スポーツ・アクティビティ・ビークル)、SAC(スポーツ・アクティビティ・クーペ)として多彩な車種をラインナップしているBMW。
X5から始まったXシリーズは今や現行型だけで12車種、歴代モデルも含めると膨大なバリエーションとなる。選択肢が多すぎて、どれを選べば良いか分からない。日本でも手軽に乗れるBMWのSAV、SACはある? という人もいるだろう。
そこで今回は “日本で乗りやすい”“中古車市場でのお買い得感が高い” をポイントに、3つの価格帯から計6車種をセレクトした。
【平均価格100万円以下~300万円未満のオススメ①】X1(初代)
・新車時価格:377万~599万円
・中古車平均価格:約90万円
▲コンパクトなサイズでBMWらしい俊敏な走りが楽しめるX1(初代)。写真はバンパーなどのデザインが変わった後期型■モデル紹介
2010年4月に登場したX1(初代)。歴代Xシリーズの中でもボディサイズは最もコンパクト(全長:4470mm × 全幅:1800mm × 全高:1545mm)。日本市場を意識して多くの機械式駐車場に収まるように設計された。
デビュー初期のモデル(~2011年9月)は2L 直4ガソリン・FR駆動(「sドライブ 18i」)と、3L 直6ガソリン・フルタイム4WD駆動(「xドライブ 25i」)の2種類。
2011年10月以降は2L 直4ガソリンターボ・フルタイム4WD駆動の「xドライブ 20i」とそのパワーアップ版である「xドライブ 28i」が従来の「xドライブ 25i」にかわり、3種類の編成となった。
X1(初代)の魅力は取り回しが良く、セダンライクにキビキビ走れること。X1も2代目ではFFベースの駆動系レイアウトとなったが、初代はFRベースでBMW本来の走りが楽しめる。
2012年9月に大きなマイナーチェンジがあり、バンパーなどのデザインが変わるとともに2L 直4ガソリンターボ・FR駆動の「sドライブ 20i」が追加された。
▲インテリアのデザインはシンプル。後期型ではジョイスティック式の8速ATが採用された■中古車の相場状況+オススメ
Xシリーズとして当時初だったFRモデルを設定し、戦略的価格を実現していたこと、そして生産終了から7年以上経過していることで、中古車相場もリーズナブル。2012年8月以前の前期型、あるいは後期型でも走行距離5万km以上の物件なら総額100万円以内から狙える。
ただし、2012年9月以前のモデルはステアリングがかなり重く、ATも6速であるなど、それ以降のモデルと比べてプリミティブな性格。トルクフルな性格でいかにもBMWらしい3L 直6ガソリン(「xドライブ 25i」)は確かに魅力的だが、一般的な乗りやすさを求めるなら2L 直4ガソリンターボ(「xドライブ 20i」、「sドライブ 20i」)が適しているだろう。
中古車市場に流通しているX1(初代)の7割近くがFRだ。「sドライブ 20i」の価格帯は総額100万~180万円、「xドライブ 20i」の価格帯は総額80万~200万円となっている。
▼検索条件
BMW X1(初代)× 全国【平均価格100万円以下~300万円未満のオススメ②】X3(2代目)
・新車時価格:624万~828万円
・中古車平均価格:約210万円
▲日本でも乗りやすいボディサイズのX3。2代目は中古車でのお買い得感高し! 写真はヘッドライトなどのデザインが変わった後期型■モデル紹介
Xシリーズの中ではコンパクトだけど走りや高級感は本格的なX3の2代目。生産期間は2011年3月~2017年9月と比較的長めのモデルライフとなった。
X3(2代目)は全車フルタイム4WD。デビュー当初のモデルには3L 直6ガソリン(「xドライブ 28i」)と同ガソリンターボ(「xドライブ 35i」)、という2種類のパワーユニットだったが、デビュー翌年の2012年3月にエントリーモデルとなる2L 直4ガソリンターボ(「xドライブ 20i」)を追加。
同年5月には、「xドライブ 28i」のエンジンを2L 直4ガソリンターボのハイパワー版とした。
同年9月には待望の2L 直4ディーゼルターボ(「xドライブ 20d」)も追加。パワーユニットの豊富さはX3を中古車で購入するうえでの魅力だろう。
2014年6月に大きなマイナーチェンジがあり、フロントまわりの印象がガラッと変わるとともに、衝突被害軽減ブレーキなどの先進安全装備が標準装備された。
▲衝突被害軽減ブレーキなどが標準化されたのは2014年6月以降の後期型から■中古車の相場状況+オススメ
中古車市場に流通している台数は170台前後。全車フルタイム4WDで、このクラスにしては装備内容が充実。624万円~だった新車価格を考えると、現在の中古車価格はオトクだ。
「BMWは直6じゃなきゃ!」というマニアックな人でなければ、実用的な2L 直4ガソリンターボ車(「xドライブ 20i」「xドライブ 28i」)、もしくはディーゼル車(「xドライブ 20d」)がオススメ。
ディーゼル車は流通している物件の過半数を占めており、選択肢は充実している。
先進的な安全装備と洗練されたデザインを求めるなら、2014年6月以降の後期型が狙い目だ。後期型ディーゼル車の価格帯は総額210万~410万円となっている。
▼検索条件
BMW X3(2代目) × 全国【平均価格300万~500万円未満のオススメ①】X2(現行型)
・新車時価格:518万~728万円
・中古車平均価格:約340万円
▲クーペライクなフォルムと、オフロード車のディテールを融合させたデザインが斬新なX2(現行型)。写真はバンパーをツートーンカラーとしたMスポーツX■モデル紹介
X2はSUVよりもクーペに近い斬新なスタイリングの新ジャンルとして、2018年4月にデビューしたモデル。
Xシリーズの中でも異色の存在として下部が広がった台形のキドニーグリル、深くえぐられたボディサイドなど、独創的なデザインを数多く採用している。
ボディサイズは全長:4375mm × 全幅:1825mm × 全高:1535mmと日本でも扱いやすい大きさ。外観同様にドライビングポジションもクーペに近く、SUVを運転しなれていない人でも違和感なく扱えるだろう。
エンジンを横向きに搭載する駆動系レイアウトで、デビュー当初は1.5L 直3ガソリンターボのFF(「sドライブ 18i」と2L 直4ガソリンターボのフルタイム4WD(「xドライブ 20i」)をラインナップ。
2019年1月に2L 直4ディーゼルターボ(「xドライブ 18d」)と、ハイパワー版の2L 直4ガソリンターボ(「M35i」)、ともにフルタイム4WD仕様が追加された。
▲個性的なデザインの外観に比べると、インテリアは落ち着いた印象■中古車の相場状況+オススメ
個性的なモデルであるにもかかわらず、中古車流通台数は約260台となかなかの充実ぶり。最近のSUVでは珍しく、ディーゼル車よりもガソリン車の比率が圧倒的に高い。
中古車平均価格は約340万円だが、「sドライブ 18i」なら走行距離5万km未満で総額250万円以下から狙える物件もある。新車価格の半額以下だ。
中古車市場においてはFF車よりフルタイム4WD車の比率が若干高いが、オススメはFFでリーズナブルな価格帯の「sドライブ 18i」。
他モデルが通常の8速ATなのに対して、「sドライブ 18i」は7速DCT(ダブル・クラッチ・トランスミッション)を採用しており、MT感覚のスポーティなドライブが楽しめる。X2のキャラクターにも合ったグレードと言えるだろう。
▼検索条件
BMW X2(現行型)× 全国【平均価格300万~500万円未満のオススメ②】X5(3代目)
・新車時価格:919万~1343万円
・中古車平均価格:約390万円
▲精悍なフロントマスクが印象的。全体のフォルムも3列シート仕様があるとは思えないほどスタイリッシュだ■モデル紹介
SAVの元祖にして、2019年にX7が登場するまでは最大サイズのXシリーズだったX5。2013年11月に登場した3代目は全長:4910mm × 全幅:1940-1985mm × 全高:1760mmにまでボディサイズが拡大された。国産SUVならトヨタ ランドクルーザー300に迫る大きさだ。
主力となるパワーユニットは3L 直6ガソリンターボ(「xドライブ 35i」)および3L 直6ディーゼルターボ(「xドライブ 35d」)。直列6気筒のエンジンを縦置きする余裕こそX5の真価だ。
ハイパワーモデルには4.4L V8ガソリンツインターボ(「xドライブ 50i」)を設定。2015年にはプラグインハイブリッドの「xドライブ 40e」が追加された。
デザイン面ではヘッドライトが薄型となり、キドニーグリルとつながったことで先代よりもシャープな印象のフロントマスクとなっている。2列シート5人乗り仕様の他、「xドライブ 35i」「xドライブ 35d」には3列シート7人乗り仕様も設定された。
▲大柄なサイズではあっても運転席からの視界は広く、運転しやすい■中古車の相場状況+オススメ
2019年まで現行型だったXシリーズのフラッグシップが、中古車なら平均価格約390万円で狙える状況。X5(3代目)は6年のモデルライフを通じて大きなマイナーチェンジがなく、デビュー年に近い年式でも性能面、デザイン面で大きな差がないのも魅力だ。
中古車流通台数は100台前後とやや少なめだが、その8割近くを3L 直6ディーゼルターボ(「xドライブ 35d」)が占めている。選択肢の多さ、大柄なボディとの相性、経済性を考えてもディーゼルは賢明な選択だろう。
「xドライブ 35d」は走行距離5万km以内の物件で総額310万円台から狙える。ガソリン車、プライグインハイブリッドの流通量はごくわずかだ。
なお、現在の中古車市場にはほとんど流通していないが、最廉価グレードとして設定されていた「xドライブ 35d SE」には衝突被害軽減ブレーキなどの先進安全機能が装備されていなかった(その他のグレードには標準装備)ので注意されたい。
▼検索条件
BMW X5(3代目)× 全国【平均価格500万~900万円未満のオススメ①】X3(現行型)
・新車時価格:721万~931万円
・中古車平均価格:約530万円
▲デザインが洗練され、X5に迫る風格となったX3(現行型)。写真はバンパーなどのデザインが変更された後期型■モデル紹介
X5のスモール版としてデビューした初代X3だったが、3代目ではボディサイズが全長:4720-4730mm × 全幅:1890-1895mm × 全高:1675mmにまで拡大。日産 エクストレイルなどの国産ミドルクラスを優に超え、全幅ではトヨタ ランドクルーザープラドをも上回るサイズだ。
外観は一層りりしく、インテリアも豪華になっているが、X3らしい走りの軽快感、優れたパッケージは健在。2列シートSAVとして最適解を求めたのがX3(3代目)という車だと思っていいだろう。
パワーユニットでは当初、2L 直4ガソリンターボ(「xドライブ 20i」)と2L 直4ディーゼルターボ(「xドライブ 20d」)のみを設定。
2018年9月にハイパフォーマンスモデルの3L 直6ディーゼルターボ(「M40d」)が、2020年3月に3L 直6ガソリンターボ(「M40i」)が追加された。
2021年10月にフロントバンパーやヘッドライト、フロントグリルなどのデザインを変更するとともに、プライグインハイブリッドモデルである「xドライブ 30e」が追加された。
▲現行型X5などと同じく、六角形の意匠を採り入れてデザインされたインテリア■中古車の相場状況+オススメ
X3(現行型)の中古車市場流通台数は470台以上と、とても充実している状況。全体の9割近くはディーゼル車(「xドライブ 20d」)だが、全体のボリュームが多いためにハイパフォーマンスモデル(「M40d」「M40i」)も60台以上が流通している。
シェアが示しているように、2L 直4ディーゼルターボの「xドライブ 20d」はパワー&トルク、経済性、価格のバランスに優れているモデルだ。前期型なら走行距離5万km未満の物件でも総額350万円から狙える。
後期型(2021年10月~)の物件数はまだ少なめだが、それでも60台以上が流通。後期型で追加投入されたプラグインハイブリッド「xドライブ 30e」も悪くない選択肢だろう。現在20台弱の物件が掲載されており、価格は走行距離3万km程度の物件で総額560万円~。新車価格より約300万円も安い。
▼検索条件
BMW X3(現行型)× 全国【平均価格500万~900万円未満のオススメ②】X5(現行型)
・新車時価格:1030万~1612万円
・中古車平均価格:約820万円
▲デザインこそ3代目からのキープコンセプトだが、ボディサイズは大幅にアップ。車内空間が格段に広くなった■モデル紹介
4代目となる現行型X5は先代からホイールベース+40mm、全長+25mm、全幅+65mm、全高+10mm拡大され、以前にも増して堂々とした風格となった。もちろん居住空間は余裕たっぷり。先代同様、一部グレードには2列シート5人乗り仕様に加えて3列シート7人乗り仕様も用意された。
全長は2019年に導入されたX7の方が長いものの、全幅は5mmほどX5(現行型)の方が広い。X7は居住性を優先したリムジン的な性格なのに対して、X5はBMWらしい走りを重視したモデルだ。
もちろん装備内容も充実しており、先進安全機能はもちろん、前進した道を記憶して全く同じ軌跡を自動的にバックする「パーキング・アシスタント」機能まで搭載されている。
パワーユニットは当初、3L 直6ディーゼルターボ(「xドライブ 35d」)のみだったが、デビュー同年12月にハイパフォーマンスモデルの4.4L V8ガソリンターボ(「M50i」)と、プラグインハイブリッド(「xドライブ 45e」)を追加。
2022年2月には、よりハイパワーな3L 直6ディーゼルターボ(「xドライブ 40d」)が追加された。
▲Xシリーズのフラッグシップたるにふさわしい上質感を備えつつ、華美でない上品なインテリア■中古車の相場状況+オススメ
X5(現行型)の中古車市場流通台数は約140台。全体の7割弱がディーゼル車、3割弱がプラグインハイブリッド車、残りがガソリン車という内訳だ。
選択肢が多く、価格的にリーズナブルなのは、やはりディーゼルの「xドライブ 35d」。マイルドハイブリッドとなっており、燃費も11.7km/L(WLTCモード)と車格から想像するほど悪くない。多くの人にオススメできるモデルだ。
プラグインハイブリッド(「xドライブ 45e」)の人気が高めなのもX5(現行型)の特色だろう。こちらは2022年式・走行距離1万km未満の物件で総額750万円台から狙える。新車価格が約1120万円なので400万円近くも安い計算だ。
▼検索条件
BMW X5(現行型)× 全国※記事内の情報は2023年2月1日時点のものです。

自動車ライター
田端邦彦
自動車専門誌で編集長を経験後、住宅、コミュニティ、ライフスタイル、サイエンスなど様々なジャンルでライターとして活動。車が大好きだけどメカオタクにあらず。車と生活の楽しいカンケーを日々探求している。プライベートでは公園で、オフィスで、自宅でキャンプしちゃうプロジェクトの運営にも参加。
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