トヨタ ブレイド 【新型車】
カテゴリー: トヨタの試乗レポート
2007/04/03
スムーズな加速だが、欧州車に比べると走りの詰めは甘い
◆テスト車両:G
■車両価格:256万2000円
■主要諸元
●駆動方式:FF
●トランスミッション:CVT
●全長4260×全幅1760×全高1515㎜
●ホイールベース:2600㎜
●車両重量:1400㎏
●乗車定員:5人
●エンジン種類:直4DOHC
●総排気量:2362cc
●最高出力:123kW(167ps)/6000rpm
●最大トルク:224N・m(22.8㎏-m)/4000rpm
●使用燃料:無鉛レギュラー
●燃料タンク容量:60L
●10・15モード燃費:13.4㎞/L
●タイヤサイズ(前/後):205/55R16
◆コンセプト
抜けていた高級ハッチバックカテゴリーへの挑戦
カローラ派生モデルから脱却し、グローバルCセグメントを狙ったオーリスの“派生”モデル。昔風に言えば、小さな高級車がコンセプトだから、ハッチバックではあるけれど、プログレの実質的な後継モデルと言えそうだ。
押し出しの強さと派手目の演出が施されたスタイリングを除けば、オーリスとの大きな違いは3点。2.4Lエンジン搭載とリアダブルウィッシュボーンサス、そして豪華(に見える)内装である。
要するに、フルラインナップメーカーとして、これまでに“押さえた”分野を塗りつぶしていくと、ぽっかり空いていたのが今流行の高級・高性能ハッチバックというカテゴリーだけだった、というわけ。そこをしっかりと塗りつぶしてきたのだった。
◆室内&荷室空間
見映えにはこだわっているが高級感は希薄
インテリアの見映えは、企画開発陣がもっともこだわった点であろう。オーリスの一風変わったダッシュ回りのデザインを踏襲しながらも、スエード調表皮やメタリック塗装など見映えの演出にこだわっている。
特に、上級グレードのGともなれば、レザー+アルカンターラ生地のダブルステッチ付き8ウェイパワーシートを装備するなど、内容的には高級車顔負けだ。LEDの大型天井イルミネーションも、ミニバン風の遊び心があって面白い。
ただ、残念なことに、肝心の高級感がイマイチうまく伝わってこない。様々なマテリアルや色遣いがそれぞれ勝手に存在感を主張していて、まるでデザイナー不在である。特にスエード調生地の扱いははっきり言って下手。
◆ドライブフィール
気になる電動パワステのセッティングは要改善
今時のコンパクトカーにしてはやけに重いセッティングの電動パワステだな、とまず感じた。高速道路やワインディングでは時として有効だが、街中ではどうか。特にタウンスピードのやや上で乗り心地が極端に悪いと感じる速度域があるから、重さが余計にドライバーの負担となってしまう。
2.4LエンジンとCVTの組み合わせは問題ない。びっくりするほどではないが、パワフルではある。その力を利用して、峠道を攻め立てれば、リアダブルウィッシュボーンサスの好影響か、素晴らしい旋回フィールを見せる。
それなのに、ふと速度を下げてクルージングしていると、パワートレイン系から不整な振動が出てきたりして、昂揚した気分がいっきに冷めてしまうのだった。
◆こんな人にオススメ
はっきり言って今、誰かにオススメしたいレベルには仕上がっていません。V6搭載の噂もあるから、それを待ってみてはいかがでしょう? この内装と走りのレベルでプレミアムコンパクトを謳ってはいけないんだと思います。300万円ですよ! だったら王道のゴルフのほうがいいなぁ。スポーツモデルが欲しいならアクセラターボって手も。
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(Tester/西川淳 Photo/尾形和美)
◆テスト車両:G
■車両価格:256万2000円
■主要諸元
●駆動方式:FF
●トランスミッション:CVT
●全長4260×全幅1760×全高1515㎜
●ホイールベース:2600㎜
●車両重量:1400㎏
●乗車定員:5人
●エンジン種類:直4DOHC
●総排気量:2362cc
●最高出力:123kW(167ps)/6000rpm
●最大トルク:224N・m(22.8㎏-m)/4000rpm
●使用燃料:無鉛レギュラー
●燃料タンク容量:60L
●10・15モード燃費:13.4㎞/L
●タイヤサイズ(前/後):205/55R16
◆コンセプト
抜けていた高級ハッチバックカテゴリーへの挑戦
カローラ派生モデルから脱却し、グローバルCセグメントを狙ったオーリスの“派生”モデル。昔風に言えば、小さな高級車がコンセプトだから、ハッチバックではあるけれど、プログレの実質的な後継モデルと言えそうだ。
押し出しの強さと派手目の演出が施されたスタイリングを除けば、オーリスとの大きな違いは3点。2.4Lエンジン搭載とリアダブルウィッシュボーンサス、そして豪華(に見える)内装である。
要するに、フルラインナップメーカーとして、これまでに“押さえた”分野を塗りつぶしていくと、ぽっかり空いていたのが今流行の高級・高性能ハッチバックというカテゴリーだけだった、というわけ。そこをしっかりと塗りつぶしてきたのだった。
◆室内&荷室空間
見映えにはこだわっているが高級感は希薄
インテリアの見映えは、企画開発陣がもっともこだわった点であろう。オーリスの一風変わったダッシュ回りのデザインを踏襲しながらも、スエード調表皮やメタリック塗装など見映えの演出にこだわっている。
特に、上級グレードのGともなれば、レザー+アルカンターラ生地のダブルステッチ付き8ウェイパワーシートを装備するなど、内容的には高級車顔負けだ。LEDの大型天井イルミネーションも、ミニバン風の遊び心があって面白い。
ただ、残念なことに、肝心の高級感がイマイチうまく伝わってこない。様々なマテリアルや色遣いがそれぞれ勝手に存在感を主張していて、まるでデザイナー不在である。特にスエード調生地の扱いははっきり言って下手。
◆ドライブフィール
気になる電動パワステのセッティングは要改善
今時のコンパクトカーにしてはやけに重いセッティングの電動パワステだな、とまず感じた。高速道路やワインディングでは時として有効だが、街中ではどうか。特にタウンスピードのやや上で乗り心地が極端に悪いと感じる速度域があるから、重さが余計にドライバーの負担となってしまう。
2.4LエンジンとCVTの組み合わせは問題ない。びっくりするほどではないが、パワフルではある。その力を利用して、峠道を攻め立てれば、リアダブルウィッシュボーンサスの好影響か、素晴らしい旋回フィールを見せる。
それなのに、ふと速度を下げてクルージングしていると、パワートレイン系から不整な振動が出てきたりして、昂揚した気分がいっきに冷めてしまうのだった。
◆こんな人にオススメ
はっきり言って今、誰かにオススメしたいレベルには仕上がっていません。V6搭載の噂もあるから、それを待ってみてはいかがでしょう? この内装と走りのレベルでプレミアムコンパクトを謳ってはいけないんだと思います。300万円ですよ! だったら王道のゴルフのほうがいいなぁ。スポーツモデルが欲しいならアクセラターボって手も。
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