新型トゥインゴが“カマボコみたいな目”で「あれ……?」となった人へ! 60万円台から狙える3代目は買いなのか、徹底解説!
2025/12/18
▲新型トゥインゴが欧州で発表されましたが、「目がカマボコみたい」という意見もある模様。ならば、どこからどう見てもかわいい3代目トゥインゴの中古車を狙ってみては?新型トゥインゴは「目」の形がカマボコみたい?
今から30年前の1995年に初代モデルが発売されて以来、正直一度も「大ヒット」にまでは至っていないものの、一部の人には確実に愛され続けてきたフランスのコンパクトカー、ルノー トゥインゴ。
ミニマムなサイズの中に十分以上の実用性と思いのほか本格的な走行性能を詰め込み、そして、いかにもパリの街角がよく似合いそうな内外装デザインを採用し続けたことで、ここ日本でも「好きな人は大好きな車」という確固たるポジションを得るに至っています。
そんなルノー トゥインゴの新型モデル「トゥインゴ E-Tech Electric」が過日、欧州で発表されました。1995年に登場した初代トゥインゴを思わせるそのデザインはとても愛らしいのですが――見る人によっては「目(ヘッドランプ)がカマボコみたい……」とも感じるようです。
▲こちらが2025年11月8日に発表されたルノー トゥインゴE-Tech Electric。そういわれてみると、確かに目がちょっとカマボコっぽいかも……?まぁ新型トゥインゴの目がカマボコのようであるかどうかはさておき、BEV(電気自動車)へ生まれ変わることになった新型は、日本のユーザーにはちょっと縁遠い存在になってしまうのかもしれません。
となれば、がぜん気になってくるのが先代にあたる3代目ルノー トゥインゴの存在です。3代目ルノー トゥインゴの中古車は今、どんなモノがいくらぐらいで買える状況なのでしょうか? そのモデル概要を振り返るとともに、オススメの狙い方を検討してみることにしましょう。
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ルノー トゥインゴ(3代目)モデル概要:RRレイアウトを採用したコンパクトハッチバック
日本では2016年9月に発売された3代目ルノー トゥインゴは、ルノーのエントリークラスを担うAセグメント(最も小さなクラス)のコンパクトカー。
初代および2代目のトゥインゴは一般的なFF方式(フロントエンジン・フロントドフライブ)を採用していましたが、「スマート フォーフォー」と基本設計を共有することになった3代目はRR方式(リアエンジン・リアドライブ)を採用しています。
日本仕様のボディサイズは全長3620mm×全幅1650mm×全高1545mmで、基本となるパワーユニットは最高出力90psの0.9L直3ターボ。トランスミッションは、6速EDCという名称のデュアルクラッチ式ATがデフォルトとなります。
▲こちらが3代目ルノー トゥインゴの初期モデル
▲全長3620mm×全幅1650mm×全高1545mmと小ぶりなサイズで、最小回転半径は驚異の4.3m!
▲インテリアは、ボディカラーに合わせて「ブルー」「ルージュ」「ブラン」という3色の装飾パーツとシートカラーが組み合わされた当初用意されたグレードは「インテンス」と、そのキャンバストップ版のみでしたが、上陸翌年の2017年1月には、最高出力71psの1L 直3自然吸気エンジンに6速EDCまたは5MTを組み合わせた「ゼン」というエントリーグレードを追加。
また同年9月には、最高出力109psの活発な0.9L 直3ターボに5MTを組み合わせた「GT」を200台限定で発売。このGTは、翌2018年2月にはカタログモデルに昇格しています。
2019年8月にはマイナーチェンジを行い、内外装デザインを変更するとともにインフォテインメントシステムなどを刷新。グレードは「EDC」と、そのキャンバストップ版のみに整理されました。
▲C字状に光る新デザインのLEDヘッドランプが採用された2019年8月以降の後期型
▲こちらは後期型EDCのキャンバストップ2020年2月にはゼンに代わる5MTのエントリーグレード「S」が追加され、2021年5月には、EDCに代わる上級グレードとして「インテンス」および「インテンス キャンバストップ」を投入。
そして2022年3月にはインテンスに5MT版を追加し、2023年いっぱいまで日本向け仕様の生産を続行。しかし、在庫車がなくなった2024年末頃、ついに新車としての販売は終了した――というのが、3代目ルノー トゥインゴの大まかなモデルヒストリーです。
中古車状況:流通台数はそれなりに豊富で、平均総額もお手頃
3代目ルノー トゥインゴの延べ掲載台数は、じわじわと400台に迫る勢いで増加中。
平均総額は約170万~180万円付近のレンジで推移していますが、カーセンサーnetの流通状況に見てみると、総額60万円前半程度の予算で狙える物件も流通しているようです。
▲2024年12月から2025年11月までの延べ掲載台数推移
▲2024年12月から2025年11月までの平均総額推移つまり「流通台数はそれなりに豊富」で、「平均総額はお手頃であり、さらに安価な物件も流通中である」ということですが、さすがに総額60万円前後というのは、若干安すぎるような気がしないでもありません。果たして超お手頃価格の3代目トゥインゴは“買い”なのでしょうか?
そのあたりを中心に次章以降、3代目ルノー トゥインゴのオススメの狙い方を考えてまいります。
中古車のオススメ①:慎重に吟味するなら「総額100万円以下の前期型インテンス」でもOK
価格重視で、つまり3代目ルノー トゥインゴをなるべく安価に入手したいと考える場合は、「総額100万円以下」という予算感がひとつの目安となるでしょう。
そして結論から申し上げると、総額100万円以下の3代目トゥインゴは「狙い方次第ではアリ」ということになります。
▲やみくもに買えばいいわけでは決してないが、慎重に吟味できるのであれば、フタケタ万円の物件も十分アリだと考えられる現在、総額100万円以下のプライスで流通している3代目ルノー トゥインゴの数は約40台。そのうちの約7割が0.9L 直3ターボエンジンを搭載する最初期グレード「インテンス」または「インテンス キャンバストップ」で、残りの約3割が1L 直3の自然吸気エンジンを搭載する初期のエントリーグレード「ゼン」です。
これらのうちゼンは、決して悪い車ではないのですが、「非力なエンジン+シンプルな装備内容」という類の車をあえて存分に楽しめるのは、ハッキリいって重度のフランス車マニアだけです。そのため一般的には、それなりのターボエンジン+それなりの装備内容となる「インテンス」または「インテンス キャンバストップ」を選ぶべきでしょう。
▲前期型の上級グレードに該当する「インテンス キャンバストップ」で、総額60万~99万円ぐらいで狙えるインテンス系のコンディションは、まさに玉石混交です。
もちろん新しめの物件でも7年落ちぐらいにはなるカテゴリーですから、いずれの物件もそれなりに使用感というか中古車感を放ってはいます。しかし、歴代オーナーから丁寧に扱われ、なおかつ正規ディーラーや腕利きの専門工場で定期的な点検と整備を受けてきた個体であれば、フタケタ万円の格安中古車であっても、そのコンディションはまずまず良好です。
とはいえ、同程度の年式および走行距離だったとしても、点検と整備を含めて雑に扱われてきた個体は、正直あちこちがけっこうくたびれています。そして本来なら交換されているべき消耗部品が、まだ交換されていない可能性もあるでしょう。
そんな状況下において「マトモなトゥインゴ」を総額100万円以下で購入するには、前述したような「歴代オーナーから丁寧に扱われ、なおかつ正規ディーラーや専門工場で定期的な点検と整備を受けてきた個体」を探し出すしかありません。
▲走行距離の多寡ではなく「ちゃんと整備されてきた個体かどうか」が重要だ丁寧に扱われてきたかどうかは、主には「内装のコンディション」と「整備履歴」に表れる場合が多いものです。
走行距離の多寡にはこだわらず、とにかく正規ディーラーかフランス・イタリア車の専門工場で定期的な整備を受けてきたかどうかを記録簿で確認し、それと同時に、内装に手荒く扱われた痕跡(妙に多い各部の小キズや大キズ、あるいは染み付いた異臭など)がないかを確認します。
そしてそのうえで、可能であれば試乗して、6速EDCの変速やエンジン、足回りなどに異常が出ていないことを確認できた個体であれば、総額100万円以下のインテンスまたはインテンス キャンバストップであっても、特に大きな問題はなく維持していける可能性は高いと考えられます。
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ルノー トゥインゴ(3代目) × 総額100万円未満中古車のオススメ②:コスパ重視で選ぶなら総額100万円台半ばの後期型EDC系
総額100万円以下のお手頃予算で3代目トゥインゴの初期年式を狙ってみるのも、決して悪くはない話です。しかし、もう少し高年式でコンディションの良いものを、とはいえなるべく手頃な予算で入手したい――というニーズもあるかもしれません。つまりは「コスパの良い選択をしたい」というニーズです。
その場合には、2019年8月のマイナーチェンジを機に発売された「EDC」または「EDC キャンバストップ」という後期型グレードに注目してみるといいでしょう。
▲こちらがマイナーチェンジを受けて登場した2019年式の「EDC」2019年8月に登場した「EDC」または「EDC キャンバストップ」は(※超正確にいうと、キャンバストップの方は同年12月発売ですが)、パワーユニットこそ前期型と同様の0.9L 直3ターボですが、内外装デザインはより現代的なものに修正され、インテリアにはインフォテインメントシステム「EASY LINK(イージーリンク)」の7インチタッチスクリーンを装備。
このシステムはApple CarPlayとAndroid Autoのミラーリング機能に対応しており、タッチスクリーンで携帯端末の各種機能にアクセスできる他、SiriやGoogleアシスタントを利用した音声操作も可能となっています。
▲2019年8月のマイナーチェンジで7インチのタッチスクリーンを採用し、続いて2020年5月には写真上のリアカメラとバックソナーも標準装備となったまたその他にも、フロントカメラで車両前方の白線を検知し、車線をはみ出しそうになった際にアラームで注意を促す「車線逸脱警報」と、走行中にタイヤの空気圧低下を感知するとメーターパネルの表示灯が点灯してドライバーに異常を知らせる「タイヤ空気圧警報」も、地味にありがたい新装備かもしれません。
そんな後期型EDCの中古車価格は「EDC」が総額130万~260万円で、「EDC キャンバストップ」が総額130万~190万円といったところですが、どちらのグレードも総額150万~170万円付近にて、程よく良コンディションな物件を見つけることが可能。
おしゃれで高コスパなフレンチコンパクトを手に入れるための金額としては、きわめて妥当であると考えますが、いかがでしょうか?
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ルノー トゥインゴ(3代目) × 総額200万円未満 × 2019年8月~2024年12月生産モデル × EDC系中古車のオススメ③:MT車を狙うなら、わかりやすくホットなGTか、マニアックな1L自然吸気か?
3代目ルノー トゥインゴという車は、今となっては希少な「MT車」を選ぶことができるというのも要注目なポイントです。
興味のない人はまったく興味がないマニュアルトランスミッション(MT)ですが、「やっぱりフレンチコンパクトはMTでなきゃ!」と考える人にも、3代目トゥインゴはしっかり応えてくれるのです。
▲様々なグレードでMT車をラインナップしている3代目トゥインゴ。写真は「GT」のシフトレバーとはいえ最初に押さえておかなければならないポイントは、「3代目ルノー トゥインゴのMT車は、大きく分けて2種類が存在している」ということです。同じトゥインゴのMT車でも、その2種類はキャラがまったく異なっているのです。
昔ながらの伝統的フレンチホットハッチの系譜につらなるタイプのMT車は、2017年9月から2019年まで販売された「GT」です。
▲2017年9月にまずは200台の限定車として登場し、2018年2月にはカタログモデルとなった「GT」こちらは0.9L 直3ターボエンジンを最高出力109ps/最大トルク170N・mまで強化している他、専用のアクセルマッピングを採用することで、より鋭いスロットルレスポンスと素早い加速を実現。そしてアクセルオフ時のいわゆる「回転落ち」も、スポーツグレードらしい鋭いものとなっています。
もうひとつのタイプは、ホットハッチ系ならぬ「フランス現地の大衆小型車っぽいニュアンスのMT車」です。
▲3代目トゥインゴには、最高出力70ps級の自然吸気エンジンに5MTを組み合わせたマニア向け(?)グレードもいくつか存在している。写真はそんなグレードのひとつである「S」「ゼン」と「S」、そして「後期型インテンス」のMT車がこのタイプに該当するわけですが、こちらはパワフルな0.9Lターボエンジンではなく1Lのまったりとした自然吸気エンジンで、その最高出力も――グレードや時期によって微妙に異なるのですが、65~73psぐらいのほのぼの系です。
そしてほのぼのとした「現地の大衆実用車っぽい感じ」であるため決して速くはないというか、むしろ遅いのですが、やや非力な車を、MTを駆使して元気よく走らせるというのはまさにフランス車の真骨頂。マニアックな喜びに満ちているともいえます。
▲ハイパワーなエンジンより、非力なエンジンを高回転域まで引っ張りながら走るほうが楽しい! とする見方もあるはず。写真は最高出力わずか65psの2021年式S伝統的なホットハッチ系を選ぶか、それとも「現地っぽい感じ」をマニアックに楽しむかは人それぞれでしょうが、いずれにせよ3代目ルノー トゥインゴMT車の中古車価格と流通量の目安は下記のとおりです。もしもビビビッとくるものがあれば、ぜひカーセンサーnet掲載物件の詳細をチェックしてみてください。
●GT(5MT)|総額160万~250万円|約10台
●ゼン(5MT)|総額80万~100万円|約3台
●S|総額150万~190万円|約11台
●インテンス(5MT)|総額200万~280万円|約17台
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ルノー トゥインゴ(3代目) × MT車▼検索条件
ルノー トゥインゴ(3代目)
自動車ライター
伊達軍曹
外資系消費財メーカー日本法人本社勤務を経て、出版業界に転身。輸入中古車専門誌複数の編集長を務めたのち、フリーランスの編集者/執筆者として2006年に独立。現在は「手頃なプライスの輸入中古車ネタ」を得意としながらも、ジャンルや車種を問わず、様々な自動車メディアに記事を寄稿している。愛車はスバル レヴォーグ STIスポーツR EX Black Interior Selection。
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ルノー
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支払総額115万円
ルノー
トゥインゴ サンドレ 認定中古車 限定車 ドラレコ ETC ハーフレザーシート シートヒーター 純正ディスプレイオーディオ アップルカープレイ アンドロイドオート クルーズコントロール スピードリミッター オートエアコン
本体価格198.9万円
支払総額219.9万円
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