▲洗車マシンはもちろん高圧洗浄機や掃除機、フロアマットクリーナーなどはないけれど…… ▲洗車マシンはもちろん高圧洗浄機や掃除機、フロアマットクリーナーなどはないけれど……

駐車料金だけで24時間誰でも利用できる

東京都内からコイン洗車場が少なくなってきている。そもそも集合住宅で暮らす人の割合が多い都心では、洗車のできるカースペースを保有している人の割合は極めて少ない訳で、ならば洗車場のニーズも一定数ありそうなものなのだが……。

仕方なくガソリンスタンドで洗車をすることになるのだが、自分はなんだかあの洗車機というやつがちょっと苦手だ。最新型の洗車機は進化して、ボディに傷をつける心配はないとわかっていても、やはりなんだかちょっと怖い。できれば自分の手で洗いたい。洗車のためのスペースと蛇口と排水設備があればいいんだけど。

そんな手洗い洗車派の自分に最適の洗車場が、なんと東京都心のど真ん中にあるのだ。首都高速が経営している駐車場が都内に5ヵ所あるのだが、そのうち4つには洗車場が用意されているのである。

そのうちの1つ、日本橋兜町駐車場に行ってみた。場所はその名のとおり、東京証券取引所のある兜町に位置している。首都高C1都心環状線の下に作られており、1F・B1F・B2Fの三層構造だ。洗車場は一番下のB2Fの最南端(銀座寄り)にあった。

▲場所は江戸橋JCTと宝町ランプの間。電車で行くと日本橋駅と茅場町駅の間。オフィスが建ち並ぶエリアだ ▲場所は江戸橋JCTと宝町ランプの間。電車で行くと日本橋駅と茅場町駅の間。オフィスが建ち並ぶエリアだ

一見、タクシーや業務用車両専用の洗車スペースのように見えるのだが、実は誰でも使っていいことが首都高速のホームページにも記載されている。ホースがついた蛇口があるだけの超シンプルな洗車場で、洗剤やスポンジなどはすべて持ち込まなければならないが、手洗い派にはこれで十分だ。

必要な料金は15分100円の駐車料金のみ。ちなみに、汐留駐車場、日本橋本町駐車場、銀座一丁目駐車場(白魚橋駐車場)でも駐車料金のみで洗車場を利用できる(こちらの駐車料金は30分200円)。自分の場合、たいてい1時間くらいで拭き取りまで完了するので400円で洗車できる計算だ。なお、銀座一丁目駐車場(白魚橋駐車場)には出入口が2ヵ所あり、洗車場があるのは西側のみなのでご注意を。

▲実際に車を止めてみるとこんな感じ。個人的な感覚では、基本的にいつ行っても空いている印象 ▲実際に車を止めてみるとこんな感じ。個人的な感覚では、基本的にいつ行っても空いている印象

▲兜町駐車場にはEVやプラグインハイブリッドのオーナーに嬉しい急速充電器も設置。利用料金は現在のところ無料だ ▲兜町駐車場にはEVやプラグインハイブリッドのオーナーに嬉しい急速充電器も設置。利用料金は現在のところ無料だ

霞ヶ関や銀座も徒歩圏内! 日比谷公園の下にも洗車場が

実はこうした手洗い洗車場を設置しているのは首都高速だけではない。皇居や霞ヶ関のオフィス街に隣接した日比谷公園の下にある日比谷駐車場にもB2Fに無料の洗車場がある。NEXCO東日本が運営している駐車場だ。

▲日比谷駐車場は、日比谷公園の地下に存在する。出入口の目の前は帝国ホテル、銀座へも徒歩圏内という絶好の立地 ▲日比谷駐車場は、日比谷公園の地下に存在する。出入口の目の前は帝国ホテル、銀座へも徒歩圏内という絶好の立地

▲洗車スペースは4台分。こちらは首都高の駐車場に比べ、日中を中心に若干賑わっている印象だ ▲洗車スペースは4台分。こちらは首都高の駐車場に比べ、日中を中心に若干賑わっている印象だ

こちらも駐車料金のみで利用できる。首都高と違うのは料金体系。8~22時は30分300円とちょっと割高だが、22~8時は30分150円と若干お得となっている。ホースの先に切り替え式のノズルがついているのもちょっと嬉しい。

何が何でも手洗いしたい! という都内在住のこだわり手洗い洗車派な方、ぜひ利用してみてはいかがでしょう。

text/渡瀬基樹