足腰の弱った親と一緒にドライブを楽しみたい。そんな人にオススメしたいのが、助手席や後席が回転&昇降するので乗り降りしやすくなっているミニバンだ。今回取り上げるホンダ ステップワゴンの助手席またはサイドリフトアップシート車もそんな1台。助手席リフトアップシート車なら最大8名、サイドリフトアップシート車なら7名まで乗ることができるから、家族一緒にお出かけもできる。

ベースであるホンダ ステップワゴン(2005年5月~2009年9月)は、5ナンバーサイズを目一杯に使った広々した室内が魅力のミニバン。後席には両側スライドドアが備わる。同社お得意の低床&低重心プラットフォームを採用し、同クラスでトップの390mm(2列目)という低床な地上高を実現したことで、子どもが乗降しやすいのが特徴だ。

またワンアクションで簡単に折りたためる2列目シートなど、シートアレンジがしやすい。さらに5ナンバーサイズであることと、サイドミラー横に大型の三角窓があるため運転席からの視界がよく、取り回しやすいのも特徴だ。

このステップワゴンに用意されたのが、回転&昇降シートを助手席に設けた助手席リフトアップ車と、2列目に設けたサイドリフトアップシート車。どちらも電動でシートが車外へ回転&スライドするので、足腰の弱った方が両足を揃えてお尻から座ったり降りたりすることができる。いずれも昇降能力は100㎏まで対応。助手席リフトアップ車ならノーマル車とほぼ同様のシートアレンジが行える。またサイドリフトアップシート車なら乗降時にサポートしやすいと、それぞれ特徴がある。

原稿執筆時点でカーセンサーnetを確認すると、助手席リフトアップシート車が1台、サイドリフトアップシート車が3台見つかった。価格は約60万円~140万円。例えば2008年式/7.3万km/修復歴なしで98万円だ。通常のステップワゴンと比べても価格差はほぼない。だとしたら、両親のことも考えて助手席またはサイドリフトアップシート車を選んでみるのはどうだろう。

乗車定員/8名(助手席リフトアップシート車)、7名(サイドリフトアップシート車)
リフト能力/100kg(シートを除く)
シート下降時最低着座面高さ/425mm(2WD)
シートの車外飛び出し量/875mm(助手席リフトアップシート車)、845mm(サイドリフトアップシート車)
ドア開口角度/76度(助手席リフトアップシート車)
回転時足元スペース/315mm(助手席リフトアップシート車)、295mm(サイドリフトアップシート車)
シートスライド量/70mm(サイドリフトアップシート車)

Text/籠島康弘

助手席リフトアップシート車。エンジンは2Lのみとなる。ミッションは4ATで2WDと4WDが用意されていた

助手席リフトアップシート車。エンジンは2Lのみとなる。ミッションは4ATで2WDと4WDが用意されていた

サイドリフトアップシート車。シート下に回転&昇降のスイッチがあり、任意の高さで止めることもできる

サイドリフトアップシート車。シート下に回転&昇降のスイッチがあり、任意の高さで止めることもできる