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中古SUVといえども、予算100万円では選択肢が少ない

予算100万円でSUVは買えるのか? ……答えはもちろん「イエス」

だがその後には、“ただし”に続く、いささか悩ましい条件が付いてくる。

まずひとつ覚えておきたいのは、予算100万円でSUVを手に入れるとするなら、中古車で選ぶことが大前提となること。したがって、上記の“ただし”には「中古車だけどね」というフレーズが続く。

まあ、このあたりはみなさんもすでにご存じのことだろう。問題は、その先だ。

残念ながら、たとえ中古車であっても予算100万円で狙えるSUVの選択肢は少ない。

例えば、スズキのジムニーやハスラー、三菱 パジェロミニなどの軽自動車を除き、1車種の単1世代で中古車の流通量が全国で200台を超えるのはわずか5モデルのみ。具体的には以下のとおりだ。

・トヨタ ハリアー(2代目)
・日産 エクストレイル(初代)
・日産 エクストレイル(2代目)
・日産 ジューク(現行型)
・スバル フォレスター(2代目)


SUVの中でも、クロカン風味の濃いカジュアルな“遊び車”が好みなら、初代&2代目エクストレイルと2代目フォレスターという、そこそこ厚めの選択肢から選べるのでまだいいだろう。

▲こちらは、日産 エクストレイル(2代目) ▲こちらは、日産 エクストレイル(2代目)
▲こちらが、スバル フォレスター(2代目) ▲こちらが、スバル フォレスター(2代目)

運転ビギナーでも安心なコンパクトSUVに興味があるなら、ジュークだけではなく軽自動車にも目を向ければ選択肢はグッと広がる。

▲こちらが、日産 ジューク(現行型) ▲こちらが、日産 ジューク(現行型)

2代目ハリアーと合わせて検討したい初代ムラーノ

だが、大きめボディで走りも快適、しかもデザインが都会的な、今一番人気のラグジュアリー系SUVに目を向けると、途端にハードルが高くなる。

新車時価格の高いモデルが多いため、中古車が予算100万円圏内で狙えるようになるには、新車時の人気や中古車市場での残存価値など、険しい条件をパスしていなければならない。

そういった意味でも、2代目ハリアーの存在はとても貴重である。予算100万円でラグジュアリー系SUVを探しているなら、2代目ハリアーを視界から外すことは避けるべきだ。

▲トヨタ ハリアー(2代目) ▲トヨタ ハリアー(2代目)
▲旧型といえど、インテリアまでしっかり作りこまれた正真正銘のラグジュアリーSUV ▲旧型といえど、インテリアまでしっかり作りこまれた正真正銘のラグジュアリーSUV

それでも、手持ちのカードは1枚のみ。それだけでラグジュアリー系SUVを攻略するのは難しい。

そこで注目したいのが日産 ムラーノ(初代)だ。

厳しい条件下では初代ムラーノが有利なケースも!

生産期間は2004年9月~2008年8月。エンジンは2.5L直4と3.5L V6の2タイプ。ボディサイズは2代目ハリアーよりやや大きい。もともと北米マーケット向けモデルだったゆえか、デザインは個性的だ。

似ている車が他にないため、いまだにその存在感は色あせていない。

また、本革シートを標準装備するなど、よりラグジュアリー度の高い3.5L車が予算100万円圏内で狙えるのもナイスなポイント。

しかも「本革シート付き」「走行距離8万km以下」「修復歴無し」という厳しい条件下では、2代目ハリアーより対象物件が多くなるというミラクルもある。

▲こちらが、日産 ムラーノ(初代) ▲こちらが、日産 ムラーノ(初代)
Photo:日産
▲ミラクルが起これば、本革シートもゲットできる……!? ▲ミラクルが起これば、本革シートもゲットできる……!?

いずれにせよ、初代ムラーノは流通量が少ないのでエース級のカードとは言いがたい。

それでも、予算100万円×ラグジュアリー系SUVという厳しい戦いで、奇跡の逆転劇を起こしてくれるかもしれないワイルドカードとして、手の内に控えておきたい魅力的な選択肢だ。

text/中野剛
photo/日産、スバル、トヨタ

▼検索条件

日産 ムラーノ(初代) × 総額100万円以下 × 全国