日産 キューブ レトロ リノベーション ▲奈良日産が整備とカスタムを手がける「CUBE Retro Renovation」がカーセンサーnetでも掲載開始!

ディーラーが“ふた手間”加えた認定中古車

最近の車とは違う独特なフォルムと雰囲気で、今なお一部で人気が高い3代目の日産 キューブ。

2019年12月に惜しまれつつも生産終了となったわけだが、このたび日産は、いまだ根強いキューブ人気に応える意味で「新車の3代目キューブ」を20台限定で再生産することに――なんていう“誤報”を思わず流したくなるほど(ごめんなさい!)、3代目キューブの中古車をリノベした「CUBE Retro Renovation(キューブ レトロ リノベーション)」の完成度は高い。

まずは、その「中古車とは思えない仕上がり」を見てほしい。

キューブレトロリノベーション
キューブレトロリノベーション

「CUBE Retro Renovation」とは、奈良日産が販売する3代目キューブの認定中古車に、新品部品への交換やメンテナンスなどを施して内外装をリフレッシュさせ、そのうえで個性あふれる内外装にカスタマイズできるパッケージを採用した中古車物件。

メーカーである日産と販売店(ディーラー)である奈良日産による共同プロジェクトで、まずは2024年1月22日から20台のみを限定販売。その結果を精査し、今後の日産のレギュラー商材とするかどうかも検討するという。

この「CUBE Retro Renovation」を採用した物件は、2024年1月25日現在、すでにカーセンサーnetにも2台掲載があり、詳細を見ることができる。

▼検索条件

日産 キューブ(3代目) × フリーワード「Retro Renovation」
※製造・販売の状況により、物件が0台の場合もあります

外観は路面電車、内装は昭和の純喫茶をイメージ

ところで、「なんかこのデザイン見たことあるな……」と思った日産ファンはいないだろうか。実はこのパッケージ、東京オートサロン2023に日産が参考出品した「CUBE Refreshed & Retro CONCEPT」とほぼ同様の仕様を再現したものだ。

「中古車に新たな価値を」と考えていた日産と「オートサロンのコンセプトカーを見て、ぜひウチで製造・販売したい」と思った奈良日産(ディーラー)の協業で、今回のパッケージは完成したそうだ。デザインのコンセプト設計は日産のアクセサリーなどを手がけるデザインの部署が、整備や施工は奈良日産で行なった。

ベースは前述のとおり3代目日産 キューブの認定中古車。写真の取材車両は「ビターショコラ」というボディカラーだ。

キューブレトロリノベーション
キューブレトロリノベーション

ヘッドライトとワイパーアーム、ワイパーリフィル、カウルトップ(ワイパーアーム下部を左右に横断している樹脂製カバー)、ガラスランラバー(サイドウインドウの縁部分のラバー)等々の外装パーツは新品に交換され、入念なボディコーティングも実施。フロントグリルとホイールカバーもオリジナルデザインの新品部品だ。

インテリアも同様に、運転席まわりのスイッチ類とフロアマットが新品に交換される。シートには「昭和の純喫茶をイメージした」という赤みがかったブラウンのシートカバーを装着。

キューブレトロリノベーション
キューブレトロリノベーション
キューブレトロリノベーション
キューブレトロリノベーション
キューブレトロリノベーション

すべての内外装パーツを新品に交換せずとも、こういった「目に入りやすい部分と、手で触ることが多い箇所」を新品パーツに交換してやるだけで、車の印象というのは激変することを痛感させられる仕上がりだ。

これらのリフレッシュ作業を行ったうえで、ボディ全体の上半分には濃いグレーのプロテクションフィルムを貼り、路面電車風の2トーンに。リアウインドウとボディサイドには、これまた昭和の純喫茶にインスパイアされたデザインのステッカーを貼り、しゃれたルーフラックも取り付けた――というのが、「CUBE Retro Renovation」の全貌である。

キューブレトロリノベーション
キューブレトロリノベーション

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日産 キューブ(3代目) × フリーワード「Retro Renovation」
※製造・販売の状況により、物件が0台の場合もあります

これはいわゆる“全部盛り”の状態で、実際にはユーザーが「リフレッシュパッケージ」と「カスタムパッケージ」の内容を自由に選ぶこともできる。

それぞれの内容は下記のとおりだ。

●リフレッシュパッケージ

【エントリー】
・リフレッシュパック(ワイパーリフィル、バッテリーなどの消耗品交換)
・カーペット交換
費用=概算7万4835円(税・工賃込み)

【スタンダード】
エントリーの内容にプラスして、
・コーティングパック
・ワイパーアーム交換
・ガラスランラバー交換
など
費用=概算27万2595円(税・工賃込み)

【プレミアム】
スタンダードの内容にプラスして、
・ヘッドライト交換
・運転席スイッチ類交換
・カウルトップ交換
など
費用:概算39万1776円(税・工賃込み)

上記にある「など」というのは、ベースとなる認定中古車それぞれのコンディションによって要交換となる箇所が変わってくるため、このような書き方になるわけだ。また同時に、それによって費用も「概算」ということになってしまう。

とはいえ、販売店である奈良日産いわく「中古車の状態に応じて費用が際限なく上がってしまうということは決してなく、おおむねこのぐらいの額に収まると思っていただいてOKです」とのこと。

この「リフレッシュパッケージ」によって“新車のようなビジュアル”に生まれ変わった3代目キューブ認定中古車に加える「カスタムパッケージ」は、下記の3種類が用意されている。

●カスタムパッケージ

【エントリー】
・ホイールカバー
・シートカバー
費用=10万6430円(税・工賃込み)

キューブレトロリノベーション▲エントリーパッケージの一例イメージ

【スタンダード】
エントリーの内容にプラスして、
・2トーンボディステッカー(グレー色)
・グリル
費用=57万3698円(税・工賃込み)

キューブレトロリノベーション▲スタンダードパッケージの一例イメージ

【プレミアム】
スタンダードの内容にプラスして、
・ステッカー2種類(リアウインドウ、ボディサイド)
・インテリア加飾
費用=75万764円(税・工賃込み)

キューブレトロリノベーション▲プレミアムパッケージの一例イメージ

【その他、個別オプション】
・ベースキャリア&ルーフラック
費用=13万9800円

計6種類のパッケージと個別オプションをどう選ぶかによって総額は変わってくるが、ひとつのケースとして提示されている「参考例」は下記のとおりである。

・ベース車両:70万円
・リフレッシュパッケージ「スタンダード」:27万2595円
・カスタムパッケージ「スタンダード」:57万3698円
・個別オプション:なし(0円)
・諸費用(自賠責保険、重量税、車検費用、リサイクル費用など):13万9000円
●総額:168万5293円

これはあくまで一例だが、販売店である奈良日産いわく「多くの場合で総額100万円から200万円の範囲に収まるようにしたい」とのこと。

つまり、総額100万円台からという現実的な予算にて……

・そもそもコンディションの良い認定中古車で
・さらにリフレッシュも行われ
・メーカー系販売店の確実な技術によるレトロ系カスタマイズが行われた


――という3代目日産 キューブを手に入れられるのが、今回の20台のトライアル販売なのだ。


売れ行き次第では他車種への展開の可能性も?

キューブレトロリノベーション▲写真右が「中古車に新たな価値を」と考えた日産グローバルアフターセールス商品開発&エンジニアリング事業本部の初鹿野本部長。左が「オートサロンのコンセプトカーを見て、ぜひウチで製造・販売したい」と考えた奈良日産自動車株式会社の神田取締役

日産が今回のテストマーケティングを行うことにした理由は、エコ意識や「モノを大切にしたい」という風潮の高まりと、自動車メーカーとしての「我々の車をより長く、安心・安全に乗り続けてもらいたい」との想いをミックスさせて考えた結果、「中古車の魅力」をより向上させる施策を打ってみるべきと考えたからだという。

そしてもちろん、その施策が仮にうまくいけば、日産としては“商売”のひとつになる。

現段階では、この施策が日産の正規事業として成り立つのか、そして成り立つとしたら、いつ・どのぐらいの規模で事業をスタートさせるのか、未定であるという。すべては今回のテストマーケティングの結果次第だ。

しかし先ほども申し上げたとおり、特に若い世代の間で顕著な「次から次へと出てくる新しいモノに飛びつくのは正直いかがなものか。もっとこう『自分らしいモノを長く使う』というライフスタイルの方が、これからの時代は素敵なのではないか?」というメンタリティーに、「CUBE Retro Renovation」はよく合っているように思える。

また、このプロジェクトは何も「レトロなスタイル」だけに特化したいわけではなく、仮に展開する車種ラインナップが広がる場合には、「その車種に合ったスタイル」のカスタマイズを提案していくつもりだという。

いずれにせよ、これだけのコンディションの3代目キューブを2024年に手に入れられるというのは――しかも総額100万円台の予算でも手に入れられるというのは――「最新の車より、ちょっと前の車のデザインの方が好き」という人間にとっては僥倖というほかない。

気になる方はぜひ一度、カーセンサーnetからチェックを!

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日産 キューブ(3代目) × フリーワード「Retro Renovation」
※製造・販売の状況により、物件が0台の場合もあります

文/伊達軍曹 写真/三浦孝明
伊達軍曹

自動車ライター

伊達軍曹

外資系消費財メーカー日本法人本社勤務を経て、出版業界に転身。輸入中古車専門誌複数の編集長を務めたのち、フリーランスの編集者/執筆者として2006年に独立。現在は「手頃なプライスの輸入中古車ネタ」を得意としながらも、ジャンルや車種を問わず、様々な自動車メディアに記事を寄稿している。愛車はスバル レヴォーグ STIスポーツR EX Black Interior Selection。