スクリーンを飾ったあの名車、少ししか映らなかったけれど忘れがたい車…
そんな映画に登場した“気になる車”をカーセンサーnetで見つけよう!

どこを切っても女の子だらけの妖艶なカーバトル大会!

ドリフト SPECIAL~Beauty Battle~|映画の名車
(C)ジェネオン/トルネード・フィルム
DVD『ドリフト SPECIAL~Beauty Battle~』発売中! 07年・日本 監督=神野太 出演=長崎莉奈、岩根あゆこ、堀井美月、三津谷葉子、中村果生莉、風間トオルほか 発売・販売元:ジェネオン エンタテインメント ¥3,990(税込)
数々の和製カーアクションを紹介してきた当連載だが、何かが物足りないと常々感じていた。スリルとスピード! 超絶テクニックと熱い勝負! 百花繚乱のチューニングカー! …確かに血沸き肉躍るが、それだけでいいのか? そうじゃないだろう! 車といえば女の子がセットだろう!!

そんな不満を吹き飛ばしてくれるのが昨年リリースされた『ドリフト SPECIAL~Beauty Battle~』だ。現在までに6タイトル作られている『ドリフト』シリーズ(第7弾は7月発売)のスペシャル版として登場した本作は、タイトル&ジャケ写通り女の子が大活躍するカーアクション。キャスティングが悶絶もので、長崎莉奈、岩根あゆこ、堀井美月…と、イメージDVDが売れまくっている超人気グラドルがトリプル主演しているのだ(残念ながら岩根あゆこチャンは先ごろ引退してしまったが)。

チューニングカーに興味津々の高校3年生・千夏(長崎莉奈)が、免許もないクセに近所の中古車屋に飛び込み、ハチロク・レビンと出会うことから物語は始まる。その店はクラスでも目立たない小柄な楓(堀井美月)の父親(風間トオル)が経営していたのだった。親友の麗子(岩根あゆこ)と一緒に卒業と同時に免許を所得した千夏は、車の知識にあふれ、整備もこなせる楓を巻き込み、「86エンジェルス」を結成。ドリフトのテクニックを身につけ、ライバルのレディスチームにバトルを挑む。

…とまあ、ストーリーはよく言えば王道、悪く言えばベタである。ハチロクでドリフトという時点であのビッグタイトルが頭に浮かんでしまうが、こちらはパンダトレノではなく、白いレビン。テクニック的なことに関して言えば、完全に初心者向けに作られており、ドリフトとは? スタビライザーとは? と初歩的なことを可愛い楓ちゃんが丁寧に説明して、それを美女2人がフンフンと勉強していくパターンになっている。

バトルシーンは、ずっとシリーズを手がけてきた神野太監督なので手堅いつくり。だからして、本作の見所は“3人娘のキュートさ”に尽きる。千夏役の長崎莉奈チャンは、常にニコニコしながらハチロクをドライブ(これがすこぶる可愛い! )。基本はTシャツ+短パン+スニーカースタイルなので、シフトチェンジのたびに太モモがアップになり、健康的なお色気を見せつけてくれる。麗子に扮した岩根あゆこチャンは、3人の中でも特に妖艶な雰囲気でフェロモン全開! 制服姿はお宝映像必至だろう。でもってIカップのミニモニアイドル堀井美月チャンは、メガネっ娘整備士という新しいコスプレジャンルを開拓。ファンならずとも萌えのツボを大いに刺激してくれるはずだ。

最大の見せ場である「海水浴へGO!! 」のコーナーは、もちろんたっぷりと時間を割いてある。一流グラドルが3人もそろって浜辺で戯れたら、そりゃあもう、なんの演出もいりません。男子たるもの、ただただ正座をして背筋を伸ばして鑑賞するのみ。ごっつあんです!!

映画に登場する車たち

トヨタ カローラレビン(AE86)

フダオートの一人娘、楓(堀井美月)が魂をこめて作り上げたのは83年に発売された4代目レビン。共通の車両型式番号を持つスプリンタートレノとともにハチロクの愛称で親しまれている。国産車として希少となった軽量の後輪駆動車ということで、5台目のAE92が87年に発売されて以降に存在価値が高まり、皮肉にも発売当時以上に走り屋の間で注目されるようになった。

トヨタ マークII(X90)

86エンジェルスが海水浴帰りに峠で出会い、因縁の相手となる「スピードレディ」のリーダー亮子(三津谷葉子)。彼女の愛車は、92年に発売された7代目マークII。6代目と比べて100kg近くもの軽量化に成功し、オヤジ車のイメージを一新。乗り味の評価も上々で、現在でも中古車市場で高い人気を誇っている。ちなみに亮子はスポーツグレードであるツアラーのガルウイング仕様!!

日産 シルビア(S15)

スピードレディのナンバー2、アヤ(中村果生莉)の愛車は1999年発売の7代目シルビア。先代のS14型で拡大して不評を買ったボディサイズを5ナンバー枠に戻し、スポーティさを復活。洗練されたシルエットとあいまって人気を回復した。圧倒的にポテンシャルもテクニックもアヤに劣る千夏は当然のように完敗し、「二度とこの辺をウロチョロするな!! 」という厳しい言葉を投げつけられる…。
Text/伊熊恒介