1代限りで終わってしまった名車を発掘せよ!
2016/11/27
▲実はあの車もそう! 1代限りの車でも実は名車が多いのです1代で消えた車にも名車はある!
トヨタ クラウンや日産 スカイラインなど、50年以上の歴史を持つ車は間違いなく名車であることは異論はないでしょう。その一方で、1代限りで消えてしまった車というのもまた多く存在しています。
しかし、1代で消えてしまった車が評価に値しない車かというとそんなことはありません。どれも自動車メーカーが自信をもって送り出した車たちであり、ちょっとだけ時代の波に乗り切れなかっただけなのです。ということで、今回は「今でも十分通用する魅力を兼ね備えた1代限りの車」をご紹介します!
※価格帯、流通台数は2016年11月18日時点のカーセンサー.net参照
日産 180SX(1989~1998年)
現在途絶えてしまった5ナンバーサイズのFR。カスタムパーツの豊富さはピカイチ
流通量 :142台
本体価格:48.0万~321.8万円
▲ドリフト競技シーンではまだまだ一線級のマシンが180SX1代限りの車が不人気とは限らない、というのをこれ以上なく体現しているのがこの180SXではないでしょうか? 1988年に登場したS13型シルビアの兄弟車として登場した180SXは、その名のとおり1800ccのエンジンを搭載。
シルビアにあったNAエンジンはなく、ターボだけのラインナップとなっていました。1991年のマイナーチェンジではシルビアとともにエンジンを2リッターにチェンジしますが、車名は180SXのままでした。1993年に兄弟車のシルビアはフルモデルチェンジを実施。
しかし、3ナンバーサイズになったことがネックとなり販売面で苦戦。5ナンバーサイズの180SXはそのまま継続販売されることとなりました。1997年にはようやくNAエンジンモデルが追加されますが、1998年末にS14シルビアの終焉とともに姿を消すことに。
それでも、そのコンパクトなボディとハードなチューニングにも耐えうるエンジンの組み合わせは人気が高く、今でもドリフト系競技での定番車種となっています。
三菱 レグナム(1996~2002年)
ランエボ譲りのAYCとV6ツインターボエンジンの組み合わせは「海外の速いワゴン」にも負けない
流通量 :6台
本体価格:9.8万~69.9万円
▲V6ツインターボ×4WDの戦闘力は今でも十分通用するものスバル レガシィが先陣を切った「速いステーションワゴン業界」に颯爽と現れたのが三菱 レグナム。同社のスポーツセダンであるギャランのステーションワゴン版として登場したレグナムは、トップグレードにギャランと同じくVR-4を設定。
ランサーエボリューション譲りのアクティブ・ヨー・コントロールを持つリアデフを採用し、組み合わされるエンジンは2.5リッターV6ツインターボと超豪華。しかし、走りを重視し4輪マルチリンクサスペンションを採用したため、トランクスペースが小さくなるなどの弊害が出てしまうという一面も……。
1998年にはVR-4のAT車をベースに専用エアロパーツやラリーアート製マフラー、レカロシートを組み込んだ、その名も「スーパーVR-4」という特別仕様車を発売していますが、レガシィツーリングワゴンの牙城を崩すまでには至らなかったという悲運の車です。
ただ、走行性能は今でも一級品。レガシィはみんなが乗っているから……という人にぜひともオススメしたい1台です。
トヨタ プログレ(1998~2007年)
センチュリーを手掛けたチーフエンジニアが自らの理想を凝縮した小さな高級車
流通量 :107台
本体価格:5.0万~69.0万円
▲5ナンバーサイズのセンチュリーともいえるが販売面では苦戦肥大化の一途をたどる高級車業界に一石を投じる形で生まれたのがこのプログレ。5ナンバーサイズのボディに2.5リッターもしくは3リッターのエンジンを搭載し、上級車種と同等の静粛性を持ち合わせた室内は快適そのもの。
「ラージクラスの性能・品質を5ナンバーサイズに凝縮した」とメーカーがいうように、この車のチーフエンジニアである野口満之氏は、トヨタの最高級車種となるセンチュリーのチーフエンジニアも務めた人物であり、その手法を惜しむことなく投入したのがこのプログレというわけなのです。
内装には本木目パネルが惜しみなく使用され、シートは本革または高級感あふれるジャガード織物のゆったりとしたサイズのものが採用されており、長距離移動も難なくこなしてくれます。2001年のマイナーチェンジではエンジンを直噴化とATの5段化がなされ、カタログ燃費が10.4km/Lから11.6km/Lへと向上(2.5リッターモデル)したのも見逃せないポイントでした。
しかし、いまだに“高級車=大柄なボディ”という先入観の強い日本では受け入れられなかったのか、同じコンセプトを持つ車はまだ登場していません。
ホンダ HR-V(1998~2006年)
今、大流行のクラスオーバーSUVの中に混じっても引けを取らない独特の存在感
流通量 :38台
本体価格:9.0万~70.3万円
▲実は海外での評価が高かったHR-V今でこそマツダ CX-3やこれから発売されるトヨタ C-HRなどクロスオーバーSUVが人気となっていますが、それらの登場のはるか前にデビューしていたのがホンダ HR-Vです。当時のホンダのコンパクトカー、ロゴのプラットフォームをベースに大径タイヤで最低地上高を稼ぎ、SUV風のスタイリングを作り上げていました。
搭載されるエンジンはロゴよりも大きな1.6リッターのものを採用し、前輪駆動の他にデュアルポンプ式のリアルタイム4WDも用意。当初は3ドアだけのラインナップでしたが、1999年には5ドアも追加。
2003年には4ドアのラインナップのみとなりましたが、ホンダのラインナップの中にクロスオーバーSUVがなかったこともあり、2005年12月まで生産される長寿モデルとなりました。なお、HR-Vは特に海外での評価が高く、現在発売中のヴェゼルも海外の一部地域ではHR-Vの名前が使われているのです。
いかがでしょうか。どの車種もコンセプトや性能は今でも十分通用するものばかり。中にはようやく時代が追いついたという車種もありますね。こういった車をリーズナブルな価格で手にすることができるのも中古車の魅力と言えるでしょう。
【関連リンク】
日刊カーセンサーの厳選情報をSNSで受け取る
あわせて読みたい
新型トヨタ ハイラックスのお上品めなデザインに「う~ん…」ってなった人に贈る「代わりに、このガチマッチョな車どうですか?」5選
新型デリカミニの上級グレードが290万円超で絶望した人に贈る「半額で買えるこれ、代わりにどうですか?」5選
ジャパンモビリティショー2025記念! 10年前の“未来の車”を2025年の今振り返ってみよう!
フォレスター ウィルダネスの日本導入未定にがっかりしたあなたに贈る「代わりにこのタフなSUV、どうですか?」5選
2025-2026 日本カー・オブ・ザ・イヤーの10ベストカー発表! ところで去年の受賞車はいくらで買える? 中古車状況を解説
R32型 スカイラインGT-Rが50万円から? あの時買っときゃ良かった……のモデルを振り返り“後悔を楽しむ”
新型エルグランド発表! ところで3代目最終モデルの中古車状況は? モデル概要やオススメの狙い方を解説
次期型の日産 スカイライン、3.5Lターボエンジンを搭載か。NISMO版はどうなる?
【祝】『昴と彗星』1巻発売! 中古で買える“スバスバ”作中車4選
新型CX-5が待ちきれないあなたに贈る「納車までの期間、代わりにコレどうですか?」5選









