インテグラタイプRにはホンダスピリットの神髄が詰まっている
2015/06/26
ホンダの“レーシングスピリット”に再注目!
ここのところ、ホンダのレーシング部門が話題です。マクラーレン・ホンダでF1に参戦しているのは周知のとおりですが、バイクのF1とも呼ばれる「MotoGP」に参戦しているホンダのレーシングマシン「RC213V」が、なんと市販化されるというじゃないですか。しかも公道を走れる仕様だというから驚きです。
加えてシビックタイプRも復活するなんてニュースも飛び込んできました。一時期ホンダは「ミニバンメーカー」などと揶揄された時期がありましたが、S660の発売など、やっぱりホンダはレーシングスピリットにあふれる技術屋集団だったようです。
そこで、真紅のエンブレムがやる気にさせるタイプRシリーズの中でも、生粋のFFクーペとなるインテグラタイプRの最終型に注目しました。
▲インテグラタイプRのデザインテーマは「シャープ&ソリッド」でした。立体的で空力性能に優れたフォルムが特徴です。また、4連の複眼ヘッドライトもシャープな印象を与えてくれます
いまだ輝き続ける最終型インテグラタイプR
インテグラタイプRは、NA(自然吸気)ファンの間ではもはや神格化された存在です。初代は1.8Lでありながら、最高出力は200psを発揮。高性能NAエンジンの目安だった100ps/Lを上回る数値に誰もが驚いたものでした。
さらには市販される前のプロトタイプに試乗した某レーシングドライバーが「これってレーシングマシンじゃない。こんなの市販しちゃっていいの?」と語ったという逸話も残っています。
ご紹介するのは、そのDNAをガッチリ継承している最終型です。エンジンは2Lとなり、最高出力は220psとさらにパワーアップ。8000回転でこのパワーを発揮するという超高回転型エンジンです。ミッションはショートストロークでスコスコ小気味良く入る6MTを搭載。キビキビしたフットワークが魅力です。
また、高回転域での吸気慣性を重視した単管等長ショートインテークマニホールドを採用したり、高回転対応のコンロッドや高剛性のクランクシャフトを使ったりするなど“走り”に特化したパーツが多く用いられています。
▲先代タイプRの1.8Lエンジンに比べ、排気量がアップしながらも、約10kgの軽量化を実現したi-VTECエンジン。220ps/21.0kg・mを発揮します
もちろんパワートレイン以外も走り仕様です。シートはレカロで、ステアリングはMOMOの本革。フロントブレーキにはブレンボと共同開発した対向4ポットキャリパーが採用されています。
▲MOMO製の本革ステアリングやレカロのバケットシートがスポーツムードをより高めます。ペダル類もアルミで軽量化されています
赤いエンブレムを、今のうちに堪能しよう
さて、こんなロードゴーイングレーサーのようなマシンも、絶版となってから約9年が経過しました。今、インテグラタイプRを手に入れようとすると、当然ですが、中古車しかございません。
カーセンサーnetを検索してみると、2015年6月25日現在では最終型は69台掲載されていました。平均車両価格/平均走行距離は約123万円/約8万4000km。車両価格のボリュームゾーンは80万円~130万円となっています。
気になるのは中古車相場の動きです。5月中旬では平均車両価格が約114万円でしたので、約1ヵ月で9万円も上昇しています。とはいえ、現在は値下がり傾向に転化しており、車両価格60万円台の物件もあるので、総額100万円以下でも狙えます。
オススメなのはカーセンサーアフター保証対象車。数は少ないですが、総額150万円以下でも手に入れることができます。万が一の際も範囲内であれば保証修理を受けられるので、購入後も安心です。
ホンダのレーシングスピリットがギッシリ詰まったこの1台。物件の走行距離もジリジリと上昇していますし、今のうちに味わってみてはいかがでしょう。
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