RR&四輪独立サスを採用した最後のスバルオリジナルサンバー。すでにプレミアが付いているので、狙っている人は急げ!
カテゴリー: 特選車
タグ: スバル / 軽トラック / 貨物自動車 / サンバーディアスワゴン / サンバー / サンバートラック / サンバーディアスバン / 小鮒康一 / c!
2020/05/15
▲今回紹介するのは、登場以来一貫して我が道を貫いてきたスバル サンバーシリーズ。7代目以降はダイハツが制作するOEMモデルになったため、6代目までのスバル製サンバーには多くのファンが存在します(写真は2011年に登場した限定モデルの「WRブルーリミテッド」)RRに四輪独立サスを採用した軽トラ&バン
一家に一台、なくても困らないけれど、あると大変助かるのが軽バン、および軽トラックでしょう。
ホームセンターでのまとめ買いや大きな家具の購入、粗大ゴミを指定の場所まで運ぶときなど、広い荷室と圧倒的な小回り性能をもつ軽バン、軽トラックは非常にありがたい存在です。
また、ワンボックスタイプのバン(もしくはワゴン)であれば、シートを倒せば大人が十分横になることができるほどの広大なスペースが生まれ、趣味の相棒や車中泊にもピッタリですね。
それでは数ある軽バン、軽トラの中からどの車種をピックアップするのか? という問題にブチ当たりますが、今回は最後まで我が道を貫いたスバル サンバーをオススメさせてください!
現在はダイハツが製造するハイゼットのOEM車となったサンバーですが、2012年まで製造されていたスバルオリジナルの6代目サンバーは、他社のモデルにはない独自のメカニズムが多く採用されていました。
サンバーは初代から一貫してリアにエンジンを搭載し、リアを駆動する(4WDモデルも有)RRレイアウトと、四輪独立サスペンションを採用し続けてきました。
そのためトラクション性能も高く、荒れた路面でも四輪がそれぞれ凹凸にしなやかに対応するため、安定性が高いという特長があります。
また、最後までフルキャブ(運転席の下にフロントタイヤがくるレイアウト)を採用していたため、足元が広く、軽バン、軽トラにありがちな無理な運転体勢になる可能性が低いというのも美点でしょう。
▲初代~6代目までの歴代サンバーは、すべてRRレイアウトと四輪独立サスペンションを採用していました
そんな6代目サンバーは、軽自動車のボディサイズ規格が拡大された後の1999年に登場。
エンジンはこちらもこの時期のスバル軽の伝統である4気筒エンジンで、NAとスーパーチャージャーの2種類をラインナップ。
組み合わされるミッションは5速MT(トラックのみエクストラロー付き)と3速ATとなり、4WDモデルはMT車がパートタイム、AT車がフルタイム方式となっています。
デビュー当初のラインナップは、商用車登録のトラックとバン、そしてバンをベースに乗用ユースを意識し、機能的で快適性を高める装備を充実させたディアスの大きく3グレードで、99年10月には5ナンバー登録のワゴンであるディアスワゴンクラシックが登場。
これは過去のサンバーでも人気だった、丸目とメッキグリルをもつクラシカルなエクステリアが特徴的なモデルでした。
2002年のマイナーチェンジではディアスワゴンクラシックが消滅し、通常シリーズと同一の顔をもつディアスワゴンにバトンタッチ。
2009年には一足先に乗用モデルはアトレーワゴンのOEMとなり、バンとトラックのみ2012年3月まで生産が続けられました。
▲丸いヘッドライトとメッキグリルが特徴的なサンバーディアスワゴンクラシック
▲こちらは2009年9月以降の最終型サンバートラックデビューから生産終了まで13年という長寿モデルだった6代目サンバーには、何度か特別仕様車の設定がなされましたが、その中でもずば抜けて注目度が高かったのが、2011年7月にサンバー発売50周年を記念してリリースされた「WRブルーリミテッド」です。
バン、トラック合わせて1000台限定でリリースされたこの特別仕様車は、その名のとおりスバルのラリーカーなどでお馴染みの「WRブルー・マイカ」の専用色をまとい、専用のブラックの表皮をもったシートにはイエローのステッチが施される非常に凝ったもの。
そのため、発売早々に完売した伝説のモデルなのです。


▲WRブルーリミテッドのシートは、ブラック表皮にイエローステッチが入った専用品になります今、サンバーを狙うならどのくらいの予算が必要?
13年という長い間販売されてきた6代目サンバーだけに、価格の幅は非常に広くなっています。
ただ、最終型といわれる2009年9月以降のモデルに関しては、バンもトラックも高値安定。
もはや高値というよりはプレミア価格となっており、スーパーチャージャー付きの5速MTで距離の少ないものともなると、新車価格を超えるものも少なくなく、総額で180万円前後というものも存在するほど。
その一方で、安いものでは総額10万円台から見つけることができますが、安いものは低年式であったり、過走行であったり、仕事で使われていたのか、かなりくたびれた印象のものが中心となります。
仕事のパートナーとしてはまだまだ活躍してくれると思いますが、レジャーのお供と考えるともう少しパリッとしたものが欲しいと思えてしまいます。
となると、予算的には60万~70万円程度は用意しておきたいところ。
このくらいの予算があれば、人気の高い装備充実ディアスのスーパーチャージャー付き、MT車で10万km未満も十分射程圏内に入ってきます。
逆にNAモデルの3速ATでも構わないということであれば、10万~15万円ほど低い45万~60万円くらいでもイケそうな感覚となります。
トラックの方もおおむね同じような相場感となっていますが、バンに比べてスーパーチャージャー付きの個体数が圧倒的に少なく、仕事で使われていた率も高くなるので、程度の良いものを探すには少々根気が必要となりそうです。
▲上位グレードには、直列4気筒エンジンにスーパーチャージャーが装着されます
気になる特別仕様車の「WRブルーリミテッド」ですが、コレクターズアイテム化していることもあるのか、市場には数台が存在するだけ、といった感じ。
どれも100万円は下らないプレミア価格となっていますが、実はベース車はスーパーチャージャーなしのグレードだったため、走りにこだわるのであればあえてのスルーでもいいかもしれません。
なお、サンバーには年式やグレードによってパワーウインドウやパワーステアリング、エアコンが標準装備でないものもあったため、安いと思って買ったらエアコンレスだった……という悲劇が起こる可能性もあります。
そのため、車両をチェックするときはそういった快適装備が備わっているかどうかも忘れずにチェックしましょう。
また、サンバーの持病としてはエンジンからのオイル漏れが挙げられます。
展示してある場所の地面にオイル漏れの跡があるような個体は論外ですが、エンジンルームを見てオイルまみれになっていないかどうかは確認しておきたいところです。
そして、エンジンルームを見るついでにリアバンパーの状態もチェック!
リアエンジンのサンバーは通常の車と異なり、リアバンパーがボンネット代わりとなるため、鉄板でできており、雑に扱われてきた個体はここがベコベコになっていることも少なくないのです。
▲グレードによって装備が大きく異なるので、しっかりとチェックしましょう!
▲リアバンパーを開けることで、エンジンにアクセスします
ということで、すでにプレミア価格となりつつある最後のRRレイアウトサンバー。
今後はこういった軽商用車が登場する可能性も低く、程度の良い個体は日に日に減少していく一方なので、欲しいと思った今が買い時なのかもしれません。
▼検索条件
スバル サンバー(1999年2月~2012年3月生産モデル)×全国▼検索条件
スバル サンバートラック(1999年2月~2012年3月生産モデル)×全国▼検索条件
スバル サンバーディアスワゴン(1999年2月~2009年12月生産モデル)×全国▼検索条件
スバル サンバーディアスバン(1999年2月~2007年6月生産モデル)×全国
自動車ライター
小鮒康一(フナタン)
スキマ産業系自動車ライター。元大手自動車関連企業から急転直下でフリーランスライターに。中古車販売店勤務経験もあり、実用車からマニアックな車両まで広く浅く網羅。プライベートはマイナー旧車道一直線かと思ったら、いきなり電気自動車を買ってしまう暴挙に出る。愛車は日産 リーフ、初代パルサー、NAロードスター。
この記事で紹介している物件
スバル
サンバー 660 ディアス スーパーチャージャー 4WD 切替式4WD 660ディアス スーパーチャージャー 1オーナー ETC マニュアル車 フルフラットシート タイミングベルト交換済
本体価格54.0万円
支払総額64万円
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