ボルボ V40 T5 Rデザイン【試乗レポート】(藤野太一)
2015/01/15
▲外観、内装の数々の専用部品に、新しくなったセンサスと呼ばれるマルチメディアシステム、安全装備のインテリセーフ10、これら全部ひっくるめて436万円。絶対値は安くはないけど、そうとう戦略的で魅力的。フツーのV40狙いの人も我儘言う価値あり
速さと上質さ、その両方を同時に手に入れた
2015年モデルの特徴をひとことで表すとするならば、“洗練”だ。
先に60シリーズから導入された新世代パワートレイン「Drive-E」2L 4気筒ターボ「T5」エンジンを得た新型はすべてがスムーズになった。
▲新パワートレインを搭載し、省燃費走行モードが選択可能に。コースティング機能も備わる
これまでの「T5」は直列5気筒エンジンだった。それがボルボの特徴でもあったし、また特有の振動などをスポーティととらえることもできた。一方で新型は少々物足りないと感じてしまうくらいフラットだ。しかし、従来型比で32ps/50Nmも出力向上しながら、燃費は約14%も改善されている。新開発のアイシンAW製8速ATはパドルシフトを駆使してスポーツモードで行くも良し、車任せでエコモードでも行くも良し、あらためて多段ATの良さを感じるものだ。
従来モデルでは硬さが気になるという声もあった足回りにも変化があった。ボルボの広報担当によると部品などの変更はないというが、新しいパワートレインとのマッチングの良さか、製造工程における修練度の高まりか、明らかにマイルドになっている。
そしてボルボお得意の安全装備の10種盛り合わせを「インテリセーフ10」として標準装備する。特に全車速追従機能付アダプティブ・クルーズ・コントロールの効果は絶大で、個人的にはもはやこの機能なしでの長距離ドライブはご遠慮したいくらいだ。
「R-DESIGN」というグレード名を与えられており、その外観からもスポーティなものを想像するが、上質なレザーシートや洗練された乗り味などその実は、上級グレードの立ち位置にあると思っていいと思う。
▲マルチメディアシステム(センサス)も進化、ネット接続やボイスコントロールなどの機能を追加
▲スポーティなエクステリアには新たにLEDドライビングライトを採用。リアビューカメラを標準化した
【SPECIFICATIONS】
■グレード:T5 R-DESIGN ■乗車定員:5名
■エンジン種類:直4DOHCターボ ■総排気量:1968cc
■最高出力:180(245)/5500[kW(ps)/rpm]
■最大トルク:350(35.7)/4800[N・m(kgf・m)/rpm]
■駆動方式:FF ■トランスミッション:8AT
■全長×全幅×全高:4370×1800×1440(mm) ■ホイールベース:2645mm
■車両重量:1510kg
■JC08モード燃費:15.1km/L
■車両本体価格:436万円(税込)
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