ゴルフヴァリアント▲2025年にマイナーチェンジした3代目ゴルフヴァリアント。パワートレインは、1.5Lガソリンターボ+モーターのマイルドハイブリッド、2Lディーゼルターボ、2Lガソリンターボ「R」の3種類

高速走行で驚くほど伸びるディーゼルの燃費

ハイブリッドが隆盛を極めるが……

一般社団法人 日本自動車会議所の報告によると、2024年の新車の電動車(乗用車、登録車と軽自動車の合計)販売は214万3746台でした。けん引役はハイブリッド車で、204万181台を販売したそうです。

ハイブリッド人気の理由は恐らく「燃費」でしょう。ストップ&ゴーの多い通勤や“日常のアシ”として使うことを前提として車を検討する人は、「ハイブリッド」が最有力候補になることが多いと思います。

ゴルフヴァリアント▲ホイールベースが長く直進安定性に優れながら、軽快なドライビングフィールも楽しめるゴルフヴァリアント(3代目)。ディーゼルモデルは中古車市場に60台超とそこそこの数が出回っている

しかし、せっかく車を買うのであれば遠出もしたくなるものです。

そこで注目してほしいのが、「ディーゼル」という選択肢。ディーゼル車の燃料となる軽油はレギュラーガソリンよりも燃料単価が安いうえに、ターボとの組み合わせにより力強さもガソリン車に勝っています。

ゴルフヴァリアント▲広いラゲージスペースもゴルフヴァリアントの魅力。荷物ガシガシ積載してもパワフルなディーゼルエンジンなら余裕

加えて、構造上低回転からパワーが出るエンジンなのでアクセルをあまり深く踏み込むことなく加速させることができ、結果的に燃費も良いエンジンなのです。さらに昨今のディーゼル車は静粛性も高く、静かになっています。

ということで、ディーゼルの実力を今一度確認してみるべくフォルクスワーゲン ゴルフ ヴァリアントTDI(ディーゼル車)でプチ旅行を想定した実走テストを行ってみました。テストドライブの区間は東京と愛知県豊橋市の往復、さらに東京と群馬県渋川市の往復という計962kmです。
 

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フォルクスワーゲン ゴルフヴァリアント(3代目) × ディーゼル
ゴルフヴァリアント▲こちらが実際テストドライブにチョイスしたゴルフヴァリアントTDI Rライン。排気量2Lのディーゼルターボに7速ATを組み合わせたステーションワゴン。背の高いSUVに慣れしてしまった今、荷室はSUV同等の広さを誇る実用性を備えながらも全高は低く、低重心かつパワーのあるステーションワゴンは、はっきり言って運転の楽しさでは勝ると思う

2名乗車で東京⇔静岡県豊橋市の約600kmを往復

金曜日の10時30分頃、編集部員2名は目的地の遠さにちょっと重い気分になりながらもゆるゆると出発し、首都高環状線から東名高速へアクセス。合流や追い越し時の力強い加速と気持ち良さに思わず気づけば気持ちも前向きに! しかもとても静かで、音に関してはガソリン車との差はあまり感じませんでした。

神奈川県川崎市付近で数km程度の自然渋滞に巻き込まれるもののアクセルを軽く踏むだけでグイグイと前へ出ていくので、断続的なストップ&ゴーもストレスフリーです。
 

ゴルフヴァリアント▲ナビは巨大だが視認性が良くクセのないインパネまわり。必要なものが必要な場所にちゃんと収まっている感があるのはさすが「ゴルフ」

昼食を取るべく、途中静岡県沼津市で高速を下り沼津港へ。30km/hから60km/hの範囲で加減速を繰り返す一般道でもエンジン回転数は低回転域だけでOK。当然エンジンのうなり音を聞くことなくスイスイと走っていきます。

沼津港で腹を満たしたところで再び東名高速へ。新東名の速度120km/h区間ではさらに胸をすくような加速と力みなぎる巡行を体験できました。たぶん180km/hくらいの巡行も楽勝なんだろうなあ、と感じさせるほどの余裕でした。
 

ゴルフヴァリアント ▲地場魚の刺身や海鮮丼推しの店であえての天丼を発注。新鮮な素材をカラッと揚げたそのおいしさと言ったらもう……
ゴルフヴァリアント ▲港の食堂で海を眺めながら食べる刺身は絶品! おいしさ3割増し! 初日の出発2時間後ですでに大金星確定

翌日は午後4時くらいに豊橋を出発しSAで1回だけ休憩を取りましたが、寄り道なしで一路東京へ。

復路は9割以上が高速区間となりましたが、往復で628kmを完走。都内で満タン給油したところ使った軽油量は29.67L。計算した結果実燃費は21.17km/Lというとんでもない燃費をたたき出しました。

ゴルフヴァリアント ▲地域の名物「うなぎ」を食べていないことに気づき慌ててSAでプチ贅沢休憩。ほのかな香ばしさとかば焼の甘いタレ、そしてふっくらとした身のコラボレーションに思わず「はい! 優勝!」

ワインディングを含む東京⇔群馬県渋川市の往復約320km

日曜日の朝は東京から出発し、目的地の群馬県渋川市までの往復約320kmの実走テストを敢行。

首都高から関越自動車道へアクセスし、駒寄PAスマートICで一般道へ。

ゴルフヴァリアント▲ホールド性の高いシート。長距離ドライブでもワインディングでも体への負担が少ない

伊香保温泉地まではそこから約20kmの道のりで、ほぼ上り坂のクネクネ道です。

道中、週末の榛名山に向かうツーリング軍団のスポーツカーたちに挟まれる形でのドライブとなりましたが、スポーツカーにおいていかれることなくバッチリ追走できます。それほどディーゼルのパワーがあるということです。しかもグイグイというよりスイスイと上っていけるのです。

ゴルフヴァリアント ▲伊香保温泉街の近くには数店のうどん屋が点在する。日本三大うどんのひとつ「水沢うどん」だ。のど越しの良いつるつる感とほどよい触感がたまらなくうまい!

帰路は帰省客の波にのまれてしまい関越自動車道で断続的な自然渋滞に巻き込まれました。ただ、余裕あるパワーによって不思議と長時間運転の疲れもなく淡々と渋滞を抜け3日目の往復334kmのテストドライブを完遂。

群馬往復の消費燃料は15.2L。燃費を計算してみると21.7km/L。あっぱれ!

3日間で走った距離は962km。使用燃料は44.87Lとなり、燃費は21.44km/Lとなりました。

軽油の単価を147円/Lとすると燃料代は6596円。仮に同じ燃費のハイブリッド車ならレギュラーガソリン(単価159円として)で7134円、同条件のハイオク(単価170円として)車だと7628円となり、燃料単価による最大差額は1000円以上となります。

仮に、年間走行距離が5000km、1万km――、それが3年、5年では――、と想像してみれば燃料単価の安さと燃費の良さ、そしてパワーにも余裕があるという3つの強みをもつディーゼル車の魅力がうっすらと見えてきませんか?

ハイブリッドも良いですが、用途によってディーゼルは相当に賢い選択になることもあるということです。ぜひディーゼル車にも目を向けてみてはいかがでしょうか。

ゴルフヴァリアント ▲物価高が進む昨今、軽油も高くなったとはいえハイオクやレギュラーガソリン単価と比べると安い。「軽油満タン入ります!」というスタンドのお兄さんの声に、思わずニヤリ。「ハイオクとは違うのだよ、ハイオクとは!」

実走データ

東京~豊橋(往復):走行距離:628km 消費燃料:29.67L 燃費:21.17km/L
東京~渋川(往復):走行距離:334km 消費燃料:15.2L 燃費:21.7km/L
合計:走行距離:962km 消費燃料:44.87L 燃費:21.44km/L

文/編集部 写真/フィルクスワーゲン・編集部
※記事内の情報は2026年7月1日現在のものです。

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