2代目ジムニーがイヤーカー第5位に! JA22は穴場? それとも大本命?
カテゴリー: 特選車
タグ: スズキ / ジムニー / カーセンサー・カー・オブ・ザ・イヤー / 田端邦彦
2018/12/18
▲ボクシーなスタイルが今見ても新鮮なJA22。1995~1998年とジムニーの中では比較的短命だったモデルです本気の遊び車が欲しい人に
カーセンサー・カー・オブ・ザ・イヤー2018のイヤーカー第5位に、2代目ジムニーが選出されました!
いやー本格四駆ファンとして、これほどうれしいことはないね。
新型ジムニーの人気に引っ張られて、四角いジムニーのジ・オリジンである2代目も注目された……ということなのでしょうか?
とにもかくにも、おめでとうございます!
ということで今回はイヤーカー選出を記念して、2代目ジムニーの買い得モデルを徹底フューチャーします。
実際、こんなにタフで、そのうえノスタルジックな雰囲気もある車は他にありません。
ひと通りのカーライフを経験し、そろそろ趣味性オンリーの遊び車が欲しい、渓流釣りとか自然散策などでガンガン使い倒したい、と考えている人にはぴったりなのであります。
四角いジムニーにも実はいろいろあるんです
このたび選出されたのは、1986~1998年までのジムニー。
そして1990年2月以降の個体は、変更後の軽規格に対応して660cc化された、2代目の中でも後期といわれるモデルです。
この世代のジムニーといえば現行型にも通じるボクシーなフォルムが特徴。
見た目にはどれも同じように見える(?)のですが、実は8年半という月日の中で中身がガラッと変わってます。
細かく解説するとキリがないので、ここでは超ザックリ説明しちゃいましょう。
結論から知りたい人は、次の見出しまでワープしちゃってヨシ!
>まずは骨格。
JA11(1990~1995年)のサスペンションが板状のバネで車体を支える前後リーフ・リジッドだったのに対して、JA12/22(1995~1998年)では前後コイル・リジッドという方式に改められました。
ちなみにJA11はバンのみ、JA12/22はワゴンとバンの両方あります。
続いてエンジン。
JA11はシングルカムでロングストロークのF6A型を搭載していましたが、JA22ではツインカム&ショートストローク、当時最新の設計だったK6A型に変更。
排気量こそ同じですが、両者の性格は全く異なります。
その違いを超ザックリ言うと、F6A型がタフで粘り強く、扱いやすい性格であるのに対して、K6A型はレスポンス重視の高回転型。
K6A型はツインカムだし、断然新しい設計です。
ただし、従来型を支持するユーザーの声を反映して、モデルチェンジ後もF6A型を搭載する仕様も残されました。それがJA12です。
JA11とJA12/22では顔つきも違います。
JA11は先代SJ30譲りの“真四角顔”だったのに対して、JA12/22はウインカー&ポジションランプがバンパーからフロントマスク両端に移動、その分ヘッドライトが少し内側に寄せられた“寄り目顔”。
フォグランプもグリル前面からバンパー内に移動されました。
その他、外板の細かいところや内装なども結構違います。
まぁ、年式が新しい分、JA12/22の方が少し現代的でしょうか。ちょっとだけネ。
▲こちらがJA22の先代にあたり、名車の誉れ高いJA11。今でもオフロード派に大人気!
▲そしてコチラがJA22。ワイルドウインドはアルミホイールやルーフキャリアを装備した特別仕様車ですマニアじゃない人にオススメのモデルは……
ではJA11とJA12、そしてJA22、どのモデルが優れているのか?
というと、それぞれに長所短所があって一概には言えません。
だって全然違う車なんだもの。
ちなみにオフロード通、ジムニー通が好むのは、JA11です。
悪路走行で頼もしく、粘りのあるエンジン、頑丈で安定感のある足回りなどが今でも高く評価されています。
でも、この記事を読んでくださっている皆さまにオススメするなら断然、JA22でしょう。
リーフ・リジッド時代に比べると乗り心地は圧倒的に快適ですから(それでも現代のSUVと比べちゃダメよ)。
K6A型エンジンも現代的な性格で、使い勝手よろし。
古い設計のシャシーのまま、やや強引にサスをコイルに変えちゃったせいで、悪路走破性ではJA11の方が上、とかいわれているけど、林道に行ったり、ちょっとオフロード遊びするには全然問題ないレベル。
ジムニーならではの走りを十分に堪能できます。
そもそもJA11を選ぶような人は、すでに所有しているか、こんな記事を読まずに中古車屋さんにダッシュしているはず。
マニアによるプレミア評価もJA11に比べると薄めだから、中古車相場が低めで買い得感が高いというメリットもあります。
ということで、JA22を前提に話を進めていきましょう。
ここまでで随分長く書いちゃったので、駆け足でいきます!
▲1300ccのエンジンを搭載し、ワイドとレッド化したジムニーシエラというモデルもありましたコンディションの良いJA22は必ず見つかる!
2代目の中では後期のモデルとはいえ、JA22がデビューしたのは1995年。もう23年も前になるんだねぇ。
いくらレトロ嗜好っていっても、少しでも新しい方がいいに決まってるから、狙うべき年式は1997年5月~1998年10月生産の最終型で決まり!
トランスファーレバーを4WDにシフトしたとき、いちいち車外に出る必要がない(1997年のマイチェン以前は4WDにする際、フロントホイールのハブを手動で回す必要があった!)のも便利だしね。
続いてトランスミッションをどうするかが問題。
当時からATも設定されていて、確かに人気だったのだけれど、ここは誰が何といおうとマニュアル一択です。
当時のATは3速しかなく、シフトショックも大きく、とにかくカッタルイ印象しかなかった。
遊び車なんだからマニュアルでいいでしょ。
クラッチの操作に慣れてない人は、この車で練習してください。
グレードについては、正直どれも大差ないんだけど、シンプル装備が個性のジムニーでもさすがにアルミホイールくらい欲しいよね。
ってことで、ここは1997年に発売された特別仕様車のワイルドウインドを狙っておきましょうか。
1998年のランドベンチャーでもいいよ。
特別仕様車のボディカラーは3色あったけど、シルバーあたりが錆や塗装のハゲが目立たなくて無難です。
▲JA22のインパネは先代に比べると洗練された。シンプルさが魅力!年式や距離よりも個体のコンディションで見極めたい
年式が年式だけに、走行距離が進んでいるのは致し方ないところ。
もちろん低いに越したことはないけど、20万kmくらいは許容範囲内と思っといてください!
そんなことより、もっと大事なことがあるんです。
それは現時点までどんな整備がされてきたか?
年式が古いだけに各部品が傷んでくるのは当然、ちゃんと整備、修理されていればいいんです。
ちゃんとオイル交換されてきたかなどが整備手帳に記録されているのが理想です。
特にK6A型はターボ付きで、F6A型よりも繊細な作りなので、そこはこだわりたいところ。
タイミングチェーンは30万kmまで交換不要ですが、走行距離が進んでいると伸びて異音が出ている場合もあります。試乗時にチェックしましょう。
足回りは頑丈な作りですが、激しくブツけた跡がないか、ステアリングブッシュなどが潰れてガタが出ていないか、などを要確認。
下まわりに潜らせてもらえればベターですが、最近はスマホのカメラで撮る、という手もあります。
ちゃんと4WDに入るかどうかも確認しておきましょう。
程度の悪いノーマル車よりは、程度の良い改造車の方が良いのはジムニーの常識。
ですが、それでも3インチ以上の車高アップ仕様は乗りにくいので、初めての人は避けた方が無難。
とにかく、契約前の試乗は必須です。試乗させてもらえないなら、こんな古い年式のモデルは買えません。
さて、本当に長くなってしまいましたが、最後、予算については、車両本体価格で70万円程度見ておくと、まあまあのコンディションを保ったやつが買えます。
▲年式が古いだけに程度は個体によって様々。できれば複数の個体を乗り比べて選ぼう!ということで2代目ジムニー理想の条件をまとめると…
・K6A型エンジンを搭載したワゴン、JA22一点狙い
・年式はオートフリーハブが付いた1997年5月以降のモデル
・グレードは特別仕様車のワイルドウインド(もしくはランドベンチャー)が狙い目、ボディカラーはシルバー
・走行距離は20万kmでもOK。むしろ個体の程度を重視しよう!
えー、20年落ちのモデルにしては高すぎるって?
そう、ジムニーの中古車は同年式の乗用車などに比べると圧倒的に高いんです。
エンジンオーバーホール、ボディ全塗装とかしてあると150万円超えることもザラですから。
でも、裏を返せば、時を経ても価値があり、人気も高いってこと。
JA22には現代のモデルでは感じられない、ジ・オリジンとしての魅力があるのです!
▼検索条件
スズキ ジムニー(2代目)×1997年5月以降モデル×ワイルドウインド/ランドベンチャー×シルバー系×MTこの記事で紹介している物件
スズキ
ジムニー 660 ランドベンチャー 4WD 5MT リフトアップ 新品TOYOオープンカントリーR/T 新品シートカバー 新品前後バンパー 社外フロントグリル 最終型 3.1型K6Aエンジン搭載
本体価格149.8万円
支払総額165万円
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