子育てや仲間とのドライブに大活躍の「3席×2列」モデル! 個性的なムルティプラとスポーティなエディックス、あなたはどっちを選ぶ?
2020/05/30
▲コンパクトミニバンをお探しの方にぜひ注目していただきたいのが、3席×2列レイアウトのモデルだ子育て中のパパ、ママに3席×2列シート車をオススメしたい
コンパクトなミニバンを次期愛車にお探しのみなさま、もし6人乗りで事足りるなら、3席2列レイアウトのすばらしさをお知らせしたい。
すなわちフィアット ムルティプラとホンダ エディックスである。
では具体的にどうすばらしいのか? 両車に乗ったことがある筆者の経験をもとに紹介しよう。
例えば、パパなりママなりが運転席、もう片方の親が助手席、子供が真ん中と、前席に横並びに座れる。親子3人で同じ景色を見ながら走れば会話が弾むこと間違いなし。
親1人で子供と出かけるときも、運転席のすぐ隣で目が届き、飲み物を手渡したり、お膝をとんとんしてあげたりすることもできる。
ちなみに「前席にチャイルドシートを付けてはいけない」というのを聞いたことがあるかもしれないが、その理由はエアバッグ作動時に子供の位置が近すぎることで、エアバッグが子供を傷つけてしまう危険があるため。
その点、ムルティプラはエアバッグが作動しないようにOFFにしておけるので問題ない。
ただし、運転席の隣の子供がインパネのシフトレバーをキックしてニュートラルにしてしまうことがあるので、シート位置はなるべく下げておいた方がいい。シフトチェンジの際に子供に肘鉄をかましてしまうことを防ぐことにもなる。
エディックスにエアバッグOFF機構は備わらないが、前中央席は運転席・助手席より10mm後方にセットされているので、ジュニアシートなら後方にスライドさせずとも装着可能。
さらに270mm後方までスライドさせれば、チャイルドシートであってもインパネからの距離が確保され、エアバッグが干渉することはない。きちんとISOFIXロアアンカレッジとトップテザーアンカレッジも装備されているので一層安心だ。
ベビーシートやチャイルドシート、ジュニアシート2台以上の装着が必要な家族構成であっても、おじいちゃんおばあちゃんが一緒のお出かけであっても、全席が独立して十分な広さがあるのでどんとこいである。
▲こちらはエディックス。前後ともに中央のシートが後方にレイアウトされている
▲もちろん前席にチャイルドシートを装着することも可能だ乗員みんなが一体感を味わえる
子連れのファミリーだけではなく、大人ばかりで出かけるあなたにこそ知っていただきたいすばらしさもある。
SクラスやSSクラスのコンパクトなミニバンの3列目シートの居心地はというと、狭い秘密基地好きの子供ならいざ知らず、大人はちょっと遠慮したいもの。
その点、ムルティプラは6席すべてが同サイズでゆったり座れる。
エディックスは前列・後列ともに中央席の幅は左右の席に比べて55mm狭いものの、中央席だけちょっと後ろに位置するV字に配列されることで窮屈さを回避。
両車ともに6席すべてが独立していて、スライドもリクライニングもできるから快適だ。
そして友人たちを乗せてミニバンをドライブした者なら味わったことがあるであろう……2列目3列目が観光バス気分でわいわい楽しく盛り上がっている中、黙々と運転する寂しさよ!
3席2列レイアウトはそんな切ない「ミニバンあるある」の呪縛からも解き放ち、ドライバーを置き去りにすることなく、一体感のある楽しいドライブ空間へといざなってくれる。
それでは、両車についてさらに詳しく見ていこう。
超個性的な前期型か、普遍的な後期型か
フィアット ムルティプラ(初代)
▲超個性的なフロントフェイスが特徴の前期型ムルティプラ
▲6席ともシートのサイズが同じため、余裕をもって座ることができる
2003年4月に日本導入され、2007年10月まで生産されたムルティプラは、2004年11月にマイナーチェンジを受けた。
このマイチェンにより、世界で最も醜い車にも選ばれたというつぶれた鏡餅のような変顔がプント系の普通顔へと劇的に変わったのだが、デザイン変更により全長90mm、車重30kgが増えただけで、約4mの全長に全幅1875mm、全高1670mm、ホイールベースも2665mmとディメンションはほぼ変わらない。
丸い形で構成されたポップなデザインでグレーのプラスチックを愉快にねじ伏せたインパネはじめ、内装もそのままだ。
パワートレーンも変わらず、前後期モデル通して用意されるのは103psと14.8kg・mを発生する1.6L直4エンジンに5MTの組み合わせのみ。
要はATにするには非力なエンジンで、ドライバーがうまいことおいしい回転数をつないで走ってねっていうことなのだが、これがめっぽう楽しい。
目の前で繰り広げられる楽しげなシフトチェンジに、子供はきっと運転することにワクワクするだろう。
▲ちなみにこちらが後期型のムルティプラ。良くも悪くも“普通”の見た目となった
▲“丸”で構成された特徴的なインテリア
やや幅があるが最小回転半径は5.5mと、まずまずの取り回し。着座位置は高く、サイドウインドウも肩の下まであるので視界は明るい。それでいて身のこなしは腰高な印象もなく、1人でもフル乗車でもいい感じにこなす足回りは頼りがいがある。
ちなみに運転席以外が取り外し可能なため、大量の荷物を積載するときには活躍するだろう。その外したシートどこに置いておくかは悩むところであるが……。
前期型の変顔も日本では希少なMTのみの設定も、好きな人は好きだし嫌いな人は無理という「くさや系」のムルティプラ。
ざっと眺めた中古市場の本体価格は30万円切るものから120万円まで、平均50万円といったところだが、玉が少ないだけにボリュームゾーンがどことはいい難い。
走行距離も10万km界隈が中心だが、お好きな方には手に入れられる今のうちに、ぜひめくるめく沼にはまっていただきたい。
▼検索条件
フィアット ムルティプラ(初代)×前期型(2003年4月~2004年10月生産モデル)×全国▼検索条件
フィアット ムルティプラ(初代)×後期型(2004年11月~2007年10月生産モデル)×全国ワイド&ローのスポーティな見た目
ホンダ エディックス(初代)
▲全幅はワイドながら、全長が短いため高い取り回し性を実現している
▲フロント/リアの各シートは独立してスライドが可能でセンターシートへの圧迫感は少ない
ATの方がいいし、イタ車はちょっとハードルが高い……という向きにはエディックスを。
こちらは2004年7月~2009年8月まで販売されたモデルだ。
デビュー時には1.7L直4(130ps、15.8kg・m)と2L直4(156ps、19.2kg・m)というエンジン展開だったが、2006年11月のマイナーチェンジ以降の後期型は2L直4と2.4L直4(162ps、22.2kg・m)に変更され、フロントグリルなどにプチフェイスリフトを受けた。
前列中央席を前に畳んでできる大きなアームレストに、4つの収納式カップホルダーの付くラウンジテーブルが装備されたのもこのマイチェン時となる。
3種のエンジンそれぞれにFFと4WDが用意されるのも、アクティブ派にうれしい選択肢だ。2.4LエンジンFFモデルには5ATが、それ以外には4ATが組み合わせられる。
正直なところ1.7Lの4ATだと、フル乗車時には「がんばれー!」っていう感じになるが、普段は親子2人か3人しか乗らないというなら、まあ必要十分ともいえる。

全幅1795mmながら最小回転半径は4.9mと、現行型モデルでいうならフリードやシエンタの5.2mをぐっと下回る扱いやすさ。全長は4285mmと長からず短からず。
3列目がない恩恵で6人乗車時もラゲージルームは439L確保され、後席をダイブダウンすれば1049Lとなる。
この内容にして外観はワイド&ローにしてスポーティな印象に仕上げているのがステキだ。子供ができたからってかわいい車に乗らなきゃいけないなんてこたあない。「24S」というローダウンモデルもあるので要チェック!
▲リアシートは可倒式で、ラゲッジルームを広げることが可能だ
流通する物件の本体価格は10万円未満から80万円台、平均で30万円弱といったところ。20万円台がボリュームゾーンで、20万円切ると走行距離がぐんと延びる傾向が見受けられる。
ムルティプラほどではないが玉数も少ないので、やはり乗れるうちに乗るしかない、「今でしょ」なやつである。
▼検索条件
ホンダ エディックス(初代)×前期型(2004年7月~2006年10月生産モデル)×全国▼検索条件
ホンダ エディックス(初代)×後期型(2006年11月~2009年8月生産モデル)×全国唯一無二ならぬ唯二無三の3席2列。この希少レイアウトならではのすばらしくハッピーなドライブをぜひ!

自動車ライター
竹井あきら
自動車専門誌『NAVI』編集記者を経て独立。雑誌や広告などの編集・執筆・企画を手がける。プジョー 306カブリオレを手放してから次期愛車を物色しつつ、近年は1馬力(乗馬)に夢中。
この記事で紹介している物件
フィアット
ムルティプラ ELX プラス D車 右H 走行39.676km タイミングベルト W/P スパークプラグ コイル プラグコード O2センサー交換済み クラッチOH済み ミシュランオールシーズンタイヤ装着
本体価格98.0万円
支払総額121.7万円
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