ハイブリッド車とは?仕組みや種類、メリット・デメリットをわかりやすく解説
カテゴリー: 特選車
タグ: レクサス / トヨタ / 日産 / ホンダ / マツダ / スズキ / ダイハツ / アウディ / ノート / プリウス / ヤリス / XV / フィット / フリード / セレナ / エクストレイル / ノア / クラウン / スペーシア / ヤリス / ハスラー / フレアクロスオーバー / フレア / カローラスポーツ / ライズ / ヤリスクロス / ワゴンRスマイル / クロストレック / 田端邦彦
2026/05/14
▲カテゴリーやサイズを問わず、多くのモデルでラインナップされているハイブリッド車。燃費重視の他、パワー重視のモデルもある。写真はトヨタ プリウス(5代目)車の購入、または買い替えを検討している人の中には「ハイブリッド車に乗りたい」と思っている人も多いはず。
でも、そもそもハイブリッド車とは、どんな車のことだろう? ガソリン車との違いは? ハイブリッド車の中にもいくつかの種類があり、それぞれメリットやデメリットがある。
この記事では、ハイブリッド車の仕組みや種類についてわかりやすく解説。他の車との違いを明らかにしていく。すでにハイブリッド車に乗っているという人も、より詳しくなるために知っておきたい内容だ。
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全メーカー ×ハイブリッド車ハイブリッド車(ハイブリッドカー)とは? どんな車?
「ハイブリッド」とは「異なる種類のものを組み合わせる」という意味。
つまりハイブリッド車は、エンジンとモーターという2つの動力を搭載する車のことだ。内燃機関であるエンジン、電気で動くモーターにはそれぞれ長所と短所があり、組み合わせることで互いを補い合うことができる。
▲エンジンとモーターの長所を組み合わせることで燃費を良くし、燃料満タンでの航続距離が長くなるのもハイブリッド車の特徴だ。写真はトヨタ ノア(4代目)例えば、瞬間的に大きな力を使う発進加速にはモーター、バッテリーへの充電や巡航にはエンジンといった具合。2つの動力を組み合わせることで、燃費性能や動力性能を向上させられる。

田端邦彦ハイブリッド車の中にはモーターで走り、そのモーターを動かすための電気をエンジンで発電する方式もあります。エネルギー密度が高いガソリンや軽油を燃料とすることで、航続距離を延ばせるのです。
ハイブリッド車(ハイブリッドカー)の仕組みと種類
同じハイブリッド車といっても実は複数の種類があり、それぞれ仕組みが違う。種類によって特性も大きく異なるため、自分にはどのタイプが合っているのか、希望するモデルがどのタイプなのかを理解したうえで車を選ぼう。
各種類におけるエンジンとモーターの主な用途は以下のとおり。それぞれ詳しく解説していこう。
| システム | エンジン | モーター | |
|---|---|---|---|
| ストロングハイブリッド | シリーズ方式 | 発電用 | 走行のメイン |
| パラレル方式 | 走行のメイン | エンジンの補助 | |
| スプリット方式 | 発進加速・市街地はモーターが走行のメインで、エンジンを補助的に利用。高速道路はエンジンが走行のメイン | ||
| マイルドハイブリッド | 走行のメイン | 発進・加速時など限定的にエンジンを補助 | |
| システム | エンジン | モーター | |
|---|---|---|---|
| ストロングハイブリッド | シリーズ方式 | 発電用 | 走行のメイン |
| パラレル方式 | 走行のメイン | エンジンの補助 | |
| スプリット方式 | 発進加速・市街地はモーターが走行のメインで、エンジンを補助的に利用。高速道路はエンジンが走行のメイン | ||
| マイルドハイブリッド | 走行のメイン | 発進・加速時など限定的にエンジンを補助 | |
ストロングハイブリッド「シリーズ方式」
車を走らせる動力源としてはモーターを使い、エンジンはバッテリーへの充電、つまり発電専用とする方式。動力源は100%モーターなので走行音は極めて静か、かつ滑らかだ。
ハイブリッドでなく、電気自動車の一種とされることもある。ただ、外部から充電する必要がなく、ガソリン車と同じように使えるのがメリット。日産の「e-POWER」、ダイハツの「e-SMARTハイブリッド」などが、これにあたる。
シリーズ方式を採用する代表的なモデル
- ●日産 ノート(3代目)
- ●日産 エクストレイル(4代目)
- ●日産 セレナ(6代目)
- ●トヨタ ライズ(初代)
- ●ダイハツ ロッキー(2代目)
▲シリーズ方式の中には、アクセルのオンオフだけで加減速しやすくした「ワンペダルドライブ」を採用したモデルも。日産 ノート(3代目)▼検索条件
日産 ノート(3代目) × 日産 エクストレイル(4代目)×日産 セレナ(6代目) × トヨタ ライズ(初代) × ダイハツ ロッキー(2代目) ×ハイブリッド車ストロングハイブリッド「パラレル方式」
エンジンとモーターの両方を駆動力として使う方式。エンジンをメイン動力とし、モーターはエンジンの補助的な役割を担うシステムが多い。
そのため、走行感覚はガソリン車に近く、初めてのハイブリッド車でも違和感が少ないだろう。さらに、モーターや駆動用バッテリーが小さいため、スプリット方式(後述)などに比べて軽量かつ安価になりやすいのが利点だ。
パラレル方式を採用する代表的なモデル
- ●ホンダ フィット(3代目)
- ●ホンダ フィットシャトルハイブリッド(初代)
- ●スバル XV(初代)
- ●スバル インプレッサハッチバック(2代目)
▲パラレル方式の多くは、トランスミッション内部などにモーターを組み込み、エンジンの動力をアシストするシステムを採用。写真はスバル XV(初代)▼検索条件
ホンダ フィット(3代目) × ホンダ フィットシャトルハイブリッド(初代)×スバル XV(初代) × スバル インプレッサハッチバック(2代目) ×ハイブリッド車ストロングハイブリッド「スプリット方式(シリーズ・パラレル方式)」
必要に応じてパラレル式になったりシリーズ式になったりするハイブリッド方式。メカニズム的にはエンジンとモーター、それぞれの動力を融合、あるいは振り分ける装置を備えているのが特徴だ。
動力を分けるので「スプリット式」とも呼ばれる。トヨタの「THS-II」やホンダの「e:HEV」がスプリット式の代表格。燃費性能と動力性能を両立できるのが魅力だ。一方で、機構が複雑で高額になりやすいネックもある。
スプリット方式を採用する代表的なモデル
- ●トヨタ プリウス(5代目)
- ●トヨタ アルファード(4代目)
- ●ホンダ フィット(4代目)
- ●ホンダ ヴェゼル(2代目)
- ●スバル クロストレック(初代)S:HEV車
▲こちらはプリウスに採用されているTHS-IIのカットモデル。遊星ギアを用いることでエンジンとモーターの動力を使い分ける▼検索条件
トヨタ プリウス(5代目) ×トヨタ アルファード(4代目) × ホンダ フィット(4代目)×ホンダ ヴェゼル(2代目) × スバル クロストレック(初代)S:HEV車 ×ハイブリッド車マイルドハイブリッド
すべての車にはエンジンの力を使って発電し、補機用バッテリーに充電するためのオルタネーターという装置が備わっている。このオルタネーターに、駆動力をアシストする機能と、減速時のエネルギーで発電する機能を加えたのがマイルドハイブリッドだ。
エンジンをメイン動力とするため、「パラレル方式」の一種と見なすこともある。
専用のモーターや動力分割機構が必要ないため、省スペースかつ低コストというメリットがあり、軽自動車などに多く採用されている。
マイルドハイブリッドを採用する代表的なモデル
- ●スズキ ワゴンR(6代目)
- ●スズキ スペーシア(3代目)
- ●スズキ ハスラー(2代目)
- ●日産 ルークス(3代目)
- ●三菱 デリカミニ(2代目)
▲2代目ハスラーのように、極低速時にモーターのみで走行できる機能を備えたマイルドハイブリッド車もある▼検索条件
スズキ ワゴンR(6代目)× スズキ スペーシア(3代目) ×スズキ ハスラー(2代目) × 日産 ルークス(3代目)×三菱 デリカミニ(2代目) × ハイブリッド車欧州車の「48Vハイブリッド」はマイルドハイブリッド
主に欧州車で見られる「48Vハイブリッド」とは何か? 実はこれ、構造的に前述のマイルドハイブリッドと同じ。発電用のオルタネーターに、動力の補助と減速エネルギーの回収機能を兼用させる方式だ。
マイルドハイブリッド車との大きな違いとなるのは、バッテリーの電圧。マイルドハイブリッド車の多くは電圧を12~24Vとしている。対する48Vハイブリッドはその名のとおり、48Vまで高めており、モーターのアシスト力を強化しているのだ。
ハイブリッド車(ハイブリッドカー)と他の車との違い
ここからは一般的なガソリン車/ディーゼル車との違い、またプラグインハイブリッド車(PHEV)や電気自動車(EV)との違いをより詳細に説明していく。
ガソリン/ディーゼル車との違い
ガソリン/ディーゼル車といった燃料車とハイブリッド車の根本的な違いは「タイヤを駆動するためのモーターが備わっているか否か」だ。ガソリン車などがエンジンのみで駆動するのに対して、ハイブリッド車はモーターでも駆動する。
また、駆動系の設計にも違いがある。燃料車の場合、4WD車ではエンジンと前後のタイヤをつなぐための「プロペラシャフト」という部品が不可欠だ。
しかし、ハイブリッド車の一部には前輪をエンジン(もしくはエンジンとモーター)で、後輪をモーターで駆動し、プロペラシャフトをもたないタイプがある。こうすることで2WD同様、駆動系をコンパクトに設計可能。車室床面を平らにできるのだ。
▲プロペラシャフトがないとセンタートンネル(床面中央を前後に貫く盛り上がり)のないフラットな床面を実現できるプラグインハイブリッド車(PHEV)との違い
プラグインハイブリッド車(PHEV)の「プラグイン」とは車に電源ケーブルをつなぐことで、駆動用バッテリーに給電できる仕組みを指す。つまりPHEVとは、家庭用電源や専用充電設備から給電できるハイブリッド車と言える。
特筆すべきは、通常のハイブリッド車に比べて大きなバッテリーを搭載していること。モーターの走行範囲が広く、モーターで長距離を走れるのが特徴だ。
PHEVは電気自動車の一種と捉えるケースもある。しかし、PHEVはスプリット方式が主流で、電気自動車のようにモーターだけで走る(=シリーズ式である)車種は少数派だ。

田端邦彦電気自動車には、航続距離を延ばすために小型エンジンを備えた「レンジエクステンダーEV」があります。構造上はシリーズ式PHEVと似ていますが、レンジエクステンダーEVはエンジンが航続距離延長用の補助装置であるのに対し、シリーズ式PHEVは外部充電とエンジン発電を併用する前提で設計されている点が異なります。
電気自動車(EV)との違い
エンジンとモーターを併用するハイブリッド車に対し、電気自動車(EV)はモーターのみで走行をする。
EVのエネルギーコストは自宅で充電するか、外部の充電器を利用するかなどの条件によって大きく変わるため、ガソリン車やハイブリッド車と単純比較することはできない。
多くの場合、電気自動車の方が維持費を抑えられるが、一方で「航続距離に制限がある」「充電場所が限られる」などのデメリットもある。
▲多くの電気自動車は、良くも悪くも走行感覚が独特。その点でハイブリッド車を選ぶ人も少なくないだろう。写真はスバル トレイルシーカー(初代)逆に言うと、ハイブリッド車は「航続距離や給油場所を気にしなくてよい」というガソリン車の利便性と、静かな走りや燃費の良さなど電気自動車のメリットを両立した“イイトコ取りの車”とも表現できる。
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全メーカー ×ハイブリッド車ハイブリッド車(ハイブリッドカー)のメリット
ガソリン/ディーゼル車に比べたときの、ハイブリッド車のメリットを見ていこう。以下が主なメリットだ。
ハイブリッド車の主なメリット
- ●燃費性能が優れている
- ●モーターで静かに走れる
- ●走りが良くなる
- ●税制優遇を受けやすくなる
- ●環境にやさしい
燃費性能が優れている
ハイブリッドを採用する最大の利点は、燃費性能の向上だ。モーターはエンジンよりもエネルギーの効率が高い。さらにエンジンとモーター、それぞれが得意とする領域を使い分けることができるため、低燃費となる。
以下、コンパクトカーのトヨタ ヤリス(初代)、コンパクトミニバンのホンダ フリード(3代目)、ミドルクラスミニバンの日産 セレナ(6代目)の燃費を、ガソリン車およびハイブリッド車の2WDで比較してみた。
| モデル | グレード | 方式 | 燃費(WLTCモード) | |
|---|---|---|---|---|
| ガソリン | ハイブリッド | |||
| 初代ヤリス | Z | スプリット方式 | 20.3km/L | 35.4km/L |
| 3代目フリード | AIR | スプリット方式 | 16.5km/L | 25.6km/L |
| 6代目セレナ | X | シリーズ方式 | 13km/L | 20.3km/L |
| モデル | グレード | 方式 | 燃費(WLTCモード) | |
|---|---|---|---|---|
| ガソリン | ハイブリッド | |||
| 初代ヤリス | Z | スプリット方式 | 20.3km/L | 35.4km/L |
| 3代目フリード | AIR | スプリット方式 | 16.5km/L | 25.6km/L |
| 6代目セレナ | X | シリーズ方式 | 13km/L | 20.3km/L |
燃費性能は当然モデルによって異なるが、7.3~15.1km/Lもの差が生じている。コンパクトカーだけでなく、車両重量の重いミニバンでもハイブリッド車の燃費向上が見込めるとわかるだろう。

田端邦彦ハイブリッド車でも頻繁なアクセルのオンオフを繰り返す、高速道路でアクセルをベタ踏みするなど、走り方によっては燃費が悪化するケースもあります。車の性能に頼らず、エコな運転を心がけることが大切です。
モーターで静かに走れる
ハイブリッド車はエンジンの稼働時間、回転数を抑えながら、稼動音の静かなモーターで走ることができる。そのため、通常のガソリン車やディーゼル車より静かなことも長所だ。
特にシリーズ式ハイブリッドはエンジンを充電時にしか使わず、一定の回転数をキープできるために静粛性が高い傾向にある。
こうしたメリットから、最近ではミニバンやセダンでもハイブリッドを採用するモデルが多くなった。
▲国産高級車の代表格であるクラウンも16代目で、ほとんどのモデルがハイブリッド車になった走りが良くなる
エンジンは一定の力を安定的に出すのが得意。一方でモーターは瞬間的に力を出せるのが強みだ。この強みを組み合わせることで、シーンを選ばない力強い走りが得られる。
パラレル方式とスプリット方式は、発進時や加速時などはモーターが駆動をアシスト。高速走行中はエンジンを使って、伸びやかに加速する。
▲トルクの太いモーターによる走りで、オフロード走行も得意。写真は日産 エクストレイル(4代目)最近ではF1やWRCなどモータースポーツでもマシンがハイブリッド化されていることからも、動力性能ではハイブリッド車に利があることは明らかだ。

田端邦彦シリーズ式の走りは電気自動車と似た傾向にあり、低回転から大きな力を発揮。パワフルに加速できます。
税制優遇を受けやすくなる
電気自動車やPHEVなどのエコカーには、新車購入後1年間の自動車税が全額免除となる「グリーン化特例」や、登録車検時・初回車検時の重量税が全額免除となる「エコカー減税」が用意されている。
ハイブリッド車の場合、残念ながらグリーン化特例は適用外。しかしエコカー減税なら、燃費性能および排出ガス性能次第で軽減・免税の対象になる。新車を買う人には大きなメリットとなるだろう。
また、自動車重量税には新車登録から13年経過すると課税額が増える「重課制度」があるが、エコカー減税の対象であったハイブリッド車には適用されない。中古車を選ぶ人にとって見逃せないポイントだ。
環境にやさしい
ご存じのとおり、ガソリン車などから排出される二酸化炭素は、地球温暖化を進める温室効果ガスの一種。世界的に削減が求められているが、ハイブリッド車は一般的なガソリン車より燃費が良い分、排出ガスも少なくて済む。
つまり、ハイブリッド車を選ぶことは地球環境の保全に貢献することでもあるのだ。
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全メーカー ×ハイブリッド車ハイブリッド車(ハイブリッドカー)のデメリット
良いところばかりに思えるハイブリッド車だが、見方によってはイマイチな点もある。代表的なデメリットについて解説していこう。
ハイブリッド車の主なデメリット
- ●車両価格が高い
- ●車両が重くなる
- ●室内・荷室が少し狭くなる場合がある
- ●メンテナンス費用が高くなりやすい
車両価格が高い
一般的にハイブリッド車はガソリン車よりも新車時の車両価格が高く、中古車でも高めになっている。燃費性能を比較した初代ヤリスと3代目フリード、6代目セレナで、新車価格を比較してみよう。
| モデル | グレード | 新車価格(車両本体価格) | |
|---|---|---|---|
| ガソリン | ハイブリッド | ||
| 初代ヤリス | Z | 230万1200円 | 266万9700円 |
| 3代目フリード | AIR | 262万3500円 | 302万2800円 |
| 6代目セレナ | X | 278万5200円 | 329万3400円 |
| モデル | グレード | 新車価格(車両本体価格) | |
|---|---|---|---|
| ガソリン | ハイブリッド | ||
| 初代ヤリス | Z | 230万1200円 | 266万9700円 |
| 3代目フリード | AIR | 262万3500円 | 302万2800円 |
| 6代目セレナ | X | 278万5200円 | 329万3400円 |
差額は36万8500~50万8200円と、モデルによって大きく異なる。この差額がデメリットになるか否かは、走行距離や保有期間の長さによるだろう。
もちろんハイブリッド車のメリットは燃費性能だけではない。その他のメリットも踏まえ、総合的に判断することが重要だ。
車両が重くなる
エンジンとモーターの両方を搭載する都合上、車両重量が重くなるのはハイブリッド車の“宿命”と言える。例えばヤリスの場合、ガソリン車よりハイブリッド車の方が約60kg重い。走行シーンによっては、ハンドリングや乗り心地に悪影響を及ぼすこともある。
最近では各部の軽量化によって重量増をできるだけ抑えたモデルもあるが、できれば通常のガソリン車と乗り比べたうえで購入を決めたい。また、重量税の区分が変わり、税額が高くなっていないかもチェックしよう。
室内・荷室が少し狭くなる場合がある
ハイブリッド車には駆動用バッテリーやモーター、コントロールユニットなどガソリン車では必要ない部品が多数搭載されている。それらを配置する都合上、室内や荷室が狭くなることも。
多くの装置はシート下などにレイアウトされているが、荷室容量などは差が出やすい部分。ガソリン車とハイブリッド車でシートアレンジに違いがあるモデルもあるので、事前に確認しておきたい。
▲ガソリン車とハイブリッド車でシートスライド量などに差があるモデルもあるので要注意。写真はホンダ フリード(3代目)メンテナンス費用が高くなりやすい
定期的な点検やオイル交換、車検などの費用はガソリン車と大差ないことがほとんど。しかし、経年劣化によって多額の交換費用がかかるケースもある。
その代表例が駆動用バッテリーの交換。タイヤやオイルなど、ハイブリッド車専用品への交換が推奨されている部品も少なくない。事前にメンテナンス費用を見積もったうえで購入を検討したい。
ハイブリッド車(ハイブリッドカー)でよくある誤解
最後に、世間でよくいわれるハイブリッド車への誤解について解説する。ぜひ知っておこう。
誤解①:ガソリン車より必ず経済的
ハイブリッド車の燃費性能がガソリン車よりも優れているのは、前述したとおり。ただ、新車車両価格が高いのも事実であり、この差額を燃料代など維持費の安さで回収できるか否かは、モデルや使用状況によるところだ。
例えばヤリスの場合、ガソリン車とハイブリッド車における燃費性能の差は15.1km/L。年間1万km走る人なら、ガソリン代は約3万5700円安くなる(ガソリン価格170円/Lで算出)。
しかし、新車時の自動車重量税が約2万2500円優遇されても、ハイブリッド車はガソリン車より購入時点で約34万6000円高い。これをガソリン代の節約効果が回収しようとすると約9万7000km以上、つまり10年弱は乗り続けなければならないのだ。
また、駆動用バッテリーの交換など、多額のメンテナンス費用が発生した場合も同様。維持費の面でハイブリッド車は有利と言えるが、「必ず経済的」とまで断言できない。
誤解②:ハイブリッド車は冬場に弱い
これもよくいわれることだが、一概には言えない。確かに冬場はバッテリー保護や暖房によってエンジンの稼働率が増えるため、燃費が悪化しやすいのは事実だ。
しかし、年間を通してガソリン車より燃料代が高くなるケースは、まず考えられない。トータルのランニングコストでは、やはりハイブリッド車に分がある。
一方で雪道での走行性能は、モデルによるところ。車両重量が重く、トルクが大きいというハイブリッド車の特性は雪道で有利に働くケースが少なくない。
上記2点を踏まえると、「ハイブリッド車が冬場に弱い」というのは言いすぎだろう。冬場でもガソリン車と同等かそれ以上……と考えるのが妥当だ。
▲ハイブリッド車の多くには4WDが設定されており、実際に雪国でも多くのハイブリッド車が利用されている。写真はトヨタ プリウス(4代目)誤解③:中古のハイブリッド車は買ってはいけない
メンテナンス費用が高くなるケースがあるのは事実としても、だからといって「中古のハイブリッド車を避けるべき」という結論にはならない。
よくいわれる理由は「駆動用バッテリーの交換費用が高いから」だ。ただ多くの場合、駆動用バッテリーなどが本来の寿命を迎える前に交換が必要になっても、メーカーの特別保証で無償交換できる。
中古車でも「カーセンサーアフター保証」のように駆動用バッテリーを範囲内とする保証が用意されている。ハイブリッド車もガソリン車も製品寿命は同程度といわれているので、「中古車だから損」ということはない。

田端邦彦駆動用バッテリーの寿命で交換が必要になる場合でも、その修理費用を見込んだうえでリーズナブルな中古車を購入すれば、大きな負担にはならないでしょう。
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全メーカー ×ハイブリッド車
自動車ライター
田端邦彦
自動車専門誌で編集長を経験後、住宅、コミュニティ、ライフスタイル、サイエンスなど様々なジャンルでライターとして活動。車が大好きだけどメカオタクにあらず。車と生活の楽しいカンケーを日々探求している。プライベートでは公園で、オフィスで、自宅でキャンプしちゃうプロジェクトの運営にも参加。
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