ミニ ▲ポップなデザインと小気味よい走りで大人気の3代目(現行型)ミニですが、その中古車平均価格がこの1年で35万円近くダウンしたとのこと。これはもう買うしかないタイミングかも? ということで、今狙うべきオススメの年式とグレードをニーズ別に考えてみることにしましょう!

その平均価格は昨年12月比で約35万円ダウン

2014年に上陸した通算3代目の現行型ミニ。愛らしくてポップな内外装デザインと、それとは裏腹のキビキビとした走行フィールが堪能できるということで、登場以来、ここ日本でも圧倒的と言えるほどの人気を博している一台です。

そんな現行型ミニの中古車平均価格が今、昨年12月比で33.3万円ほど大きくダウンしています。

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もしもこれを機に現行型ミニの中古車を狙うとしたら、何年式のどんなグレードをいくらぐらいで狙うのが、結論として得策になるのでしょうか?

次章以降、考えてみることにしましょう。
 

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モデル概要:軽量&高剛性となって「ゴーカートフィール」はより顕著に

新世代のミニとしては通算3代目にあたる現行型ミニが上陸したのは2014年4月。ボディサイズは全長3835mm×全幅1725mm×全高1415mmと従来型よりひとまわり大きくなり、居住空間と荷室容量が拡大。とはいえ「インテリジェント・ライトウェイト構造」というボディ構造の最適化により、ほとんどのグレードが先代より軽く仕上がりました。

車台ではサスペンションを大幅に改良しつつ、電動パワーステアリングも見直したことで、ミニ特有の「ゴーカートフィーリング」と呼ばれるキビキビとしたハンドリング特性はさらに高まっています。
 

ミニ▲こちらが登場時の3代目ミニ3ドア。写真のグレードはクーパー
ミニ▲荷室は決して広いわけではないが、従来型より51L多い211L分の荷物を収容可能
ミニ▲従来からのデザインを踏襲しつつ、新解釈も加えられた運転席まわり。前期型クーパー/クーパーSのトランスミッションは6MTまたは6速AT
 

まずはガソリンエンジンを搭載するクーパー(1.5L直3ターボ/最高出力136ps)とクーパーS(2L直4ターボ/同192ps)の3ドアモデルで2014年4月に販売を開始し、同年7月には最高出力102psの1.2L直3ターボを搭載するエントリーグレード「ワン」を追加。

そして、2014年10月にはクーパーとクーパーSに5ドアモデルを追加し、翌2015年3月にはハイパワーエンジンを積むスポーツグレード「ジョン・クーパー・ワークス」を追加。こちらのエンジンはクーパーSと同じ2L直4ターボながら231psの最高出力をマークし、足回りなどにも専用品が使われています。

2016年4月にディーゼルエンジンを搭載するクーパーD(1.5L直3ディーゼルターボ/最高出力116ps)とクーパーSD(2L直4ディーゼルターボ/最高出力170ps)を追加したのち、2018年5月にはマイナーチェンジを実施。内外装デザインの手直しを行うとともに、クーパーおよびクーパーSのオートマチックトランスミッションを、それまでの6速ATから7速DCT(ツインクラッチ式AT)に変更。ジョン・クーパー・ワークスのATは6速から8速になりました。またこの時に、エントリーグレードであるワンのエンジン排気量が1.2Lから1.5Lに拡大されています。

そして直近では、2021年5月に再びマイナーチェンジを行い、エクステリアデザインをそこそこ大幅に手直ししつつ、運転支援システムも強化した――というのが3代目ミニの、登場から2023年12月時点までの超大まかなモデルヒストリーです。
 

ミニ▲こちらは2018年5月に最初のマイナーチェンジを受けた世代のクーパーS
ミニ▲そしてこちらは2021年5月に2回目のマイナーチェンジを受けた最新世代のクーパーS
 

価格状況&考察:平均価格ダウンの要因は「単に歳月のせい」か

2023年12月中旬現在、3代目ミニの中古車平均価格は約219万円。この数字は前年12月比で33万円ほど平均価格が下がっていることを意味しますので、「何か問題があって下がったのか?」と不安に思う方もいるかもしれません。

しかし、結論から申し上げるとそのような“問題”は特になく、発売から9年が経過したということで、ごく当たり前の自然現象としてそれぞれの中古車の価格が下がってきただけのことのようです。

もちろん中古の機械モノですから、年月がたてば、使われている部品類は必ず消耗したり劣化したりします。そのため、後述するような問題が出ている個体がないわけではありません。しかし「3代目ミニ全体の傾向」を考えますと、深刻で救いようのない問題が頻出しているわけでは決してありません。そのため平均価格がこの1年でやや大きくダウンしたことについては、特に神経質になる必要はないでしょう。

それでは次章、「具体的にはどのグレードを選ぶべきなのか?」という問題について整理してみることにします。
 

ミニ▲細かな機械と消耗部品の集合体である「車」であるため、経年により部品交換の必要性が生じてくるというのは確かにあるが、3代目ミニは、これといった「大問題」を抱えている車種ではない
 

中古車のオススメ1:コスパ重視で選ぶなら前期型クーパーまたはクーパーS

コスパ重視で、つまり「なるべくいい感じのモノを、なるべくお安く」というニュアンスで現行型ミニを探すのであれば、選ぶべきは2018年5月のマイナーチェンジが行われる前の前期型クーパーまたはクーパーSです。これの走行3万km台までの物件を、総額90万~140万円ぐらいの手頃な予算感で探すのが得策となるでしょう。ちなみに「3ドアか5ドアか?」というのは、人それぞれのお好みと事情に応じて決めればいいだけの話です
 

ミニ▲こちらは前期型クーパーの3ドア
ミニ▲前期型クーパーSの5ドア。3ドアモデルより全長は165mm長く、ホイールベースも70mm延長されている。後席の足元スペースも、3ドアモデルと比べて4cmほど長い

1.2Lエンジンを搭載するワンであれば、1.5Lエンジンを積むクーパーよりも少々お安く狙うことはできるのですが、両者の中古車価格にはさほど大きな差はありません。そのため、ワンの軽快さも魅力的ではあるものの、より装備が充実していて、なおかつエンジンパワーにも余裕があるクーパーを選んだ方が、なんだかんだで満足感は高いはず。そしてクーパーより10万~20万円ほど高くなることを許容できるなら、さらに高出力なクーパーSにしてみるのも悪くない話です。

走行距離は、必ずしも「走行3万km台まで」にこだわる必要はなく、そもそも走行距離だけを中古車選びの指針とするのもナンセンスな話です。しかし現行型に限らずミニは、走行距離がかさんでいる個体は消耗部品の劣化状態がやや気になるところであるため、できれば3万km台ぐらいまでの物件を選んでおきたいところなのです。

もちろん、ご自分で重要な消耗部品の交換履歴などを確認できる自信がある人であれば、走行距離の多寡に過剰に神経質になる必要はありません。
 

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ミニ ミニ(現行型) × 前期型 × クーパー × 全国

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ミニ ミニ(現行型) × 前期型 × クーパーS × 全国
 

中古車のオススメ2:燃費重視で選ぶなら走行少なめのクーパーDまたはクーパーSD

燃費良好なディーゼルターボエンジンを搭載するミニを選びたい場合は、必然的にクーパーD(最高出力116ps/最大トルク270N・m)か、より高出力なクーパーSD(最高出力170ps/最大トルク360N・m)のいずれかを選ぶことになります。
 

ミニ▲写真は前期型のクーパーSD 5ドア
 

「クーパーDか、それともクーパーSDか?」はどちらでもいいと思いますし(その人がどのぐらいの速さや力感を車に求めるかにより、答えは変わってきます)、「3ドアか5ドアか?」というのもガソリンターボ車の場合と同じく、好みや状況に応じて各自お決めになればいいでしょう。

それ以上に重要なのは「走行3万km台ぐらいまでの物件を選ぶ」ということです。

もちろんこれも走行距離だけで区分するのは本来ナンセンスなのですが、ざっくりとした傾向としては、ディーゼルターボエンジンのミニは、走行距離がかさんでくるとEGRバルブという部品の中にカーボンが詰まってしまうことがあります(これはミニに限った話ではなく、クリーンディーゼルエンジンの宿命のようなものです)。

EGR関係の交換履歴やクリーニング実績などをご自身で確認できるならば、「走行3万km台ぐらいまで」にこだわる必要はありません。しかしそうでないならば、おおむね3万km台までの物件に絞って購入するのが基本的には安全策となるでしょう。その場合の、グレード別および世代別の中古車価格目安は下記のとおりです。

【走行3万km台までの前期型】
・クーパーD|総額150万~200万円
・クーパーSD|総額170万~240万円

【走行3万km台までの中期型】
・クーパーD|総額200万~260万円
・クーパーSD|総額220万~280万円

 

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ミニ ミニ(現行型) × クーパーD × 走行距離4万km未満 × 全国

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ミニ ミニ(現行型) × クーパーSD × 走行距離4万km未満 × 全国
 

中古車のオススメ3:ジョン・クーパー・ワークスは好みと予算次第でご自由に

スペシャルな2L直4ターボエンジンとスペシャルな足回り、そして専用のデザインをまとった「ジョン・クーパー・ワークス」は、スポーティなミニを欲している人にとってはベストグレードだといえるでしょう。
 

ミニ▲最高出力231psの2L直4ターボエンジンを搭載するジョン・クーパー・ワークス。最大トルクは320N・mだが、オーバーブースト時には350N・mまで高められる。トランスミッションは6MTと6速ATで、コーナリング性能を高めるエレクトロニック・ディファレンシャル・ロック・コントロールなどの電子制御システムは標準装備
ミニ▲カーナビやヘッドアップディスプレイなどの快適装備もあらかじめ備わっているジョン・クーパー・ワークスのコックピット。スポーツシートやステアリングホイール、ドアシルプレートなども専用デザインだ
 

3代目ミニのジョン・クーパー・ワークスを狙う場合、進むべき方向は下記の4つに分かれます。

●前期型の6MTを狙う
価格は総額240万~360万円とまずまず手頃。ただし流通量はかなり少ない。

●前期型の6速ATを狙う
価格は総額180万~310万円と、6MTよりもお手頃。流通量もまずまず。

●中期型の6MTを狙う
価格は総額270万~420万円。流通量は前期型6MTと同程度に希少。

●中期型の8速ATを狙う。
価格は総額230万~540万円と、ばらつきが大きい。流通量は非常に豊富。

この4グループの中で筆者個人が「これがベストかな」と思うものはありますが、それは筆者の個人的な嗜好やおサイフ事情に基づくベストであり、決して客観的なものではありません。

それと同様に、こういったスポーツモデルに対する嗜好は人それぞれであり、おサイフ事情も当然ながら人それぞれであるため、「これがベスト!」とここで断定するのはナンセンスでしょう。各自の好みと予算感に応じて、そして物件のコンディションを確認しながら、お好きなモノを選べばそれでOKです。

まったくご参考にはならないかもしれませんが、筆者であれば、総額200万円台後半の予算で「前期型の6MT」を探すでしょう。MTを選ぶのは「せっかくジョン・クーパー・ワークスに乗るならMTがいい」ぐらいの個人的な理由でしかありません。そして前期型を選ぶ理由は、単に予算の問題です。

そして前述のとおりMT車の流通量は少ないわけですが、ミニのジョン・クーパー・ワークスはそんなにたくさんの数が頻繁に売れる車種でもありません。そのため狙いを定めた物件に問い合わせを入れれば、ちょっと遠方の販売店になってしまうかもしれませんが、まぁ普通に買えるのではないかと思います。

ぜひ、各自で楽しくご検討ください。
 

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ミニ ミニ(現行型) × ジョン・クーパー・ワークス × 2014年4月~2018年4月 × 6MT × 全国

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ミニ ミニ(現行型) × ジョン・クーパー・ワークス × 2014年4月~2018年4月 × 6速AT × 全国

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ミニ ミニ(現行型) × ジョン・クーパー・ワークス × 2018年5月~2021年4月 × 6MT × 全国

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ミニ ミニ(現行型) × ジョン・クーパー・ワークス × 2018年5月~2021年4月 × 8速AT × 全国

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ミニ ミニ(現行型) × 全国
文/伊達軍曹 写真/BMW、尾形和美
伊達軍曹

自動車ライター

伊達軍曹

外資系消費財メーカー日本法人本社勤務を経て、出版業界に転身。輸入中古車専門誌複数の編集長を務めたのち、フリーランスの編集者/執筆者として2006年に独立。現在は「手頃なプライスの輸入中古車ネタ」を得意としながらも、ジャンルや車種を問わず、様々な自動車メディアに記事を寄稿している。愛車はスバル レヴォーグ STIスポーツR EX Black Interior Selection。