希少性や話題性で選んだツワモノたち

「ツワモノ」をどう定義するかによって、選択肢は変わってくることでしょう。担当者が今回注目したのは、希少性や話題性です。100万円という予算は決して多い金額ではないですが、意外にも様々な車が狙える金額です。高嶺の花だった車たちも、今となっては身近になっているかもしれません。気になる車は中古車カタログや物件をチェックしてみてください。

第10位はBMW Z3(絶版)。映画「007シリーズ」に登場する“ボンドカー”なのに、なぜかあまり崇められていないように感じます。歴代のボンドカー、すべて高額で取引されているのにZ3だけ物凄く身近なんです。新車時価格の時点でそこまで現実離れしていない設定が、憧れの念を抱かせない理由なのかもしれません。それとも映画のなかで真っ二つにされたシーンが悪影響? 個人的にはそこまで走りを求めず、オープンエアを満喫するマシンとしてはイイ選択だと思います。

第9位は日産プレジデント(旧型)。かつての日産最高級車です。ある意味、唯我独尊なオーラたっぷり。当時としてはメチャメチャ長い全長、当時としてはかなりの大排気量である4.5LのV8エンジン、インフィニティQ45譲りの和風な雰囲気、バブル期の勢いを感じさせる車です。ちょっとローダウンして、ホイールをインチアップさせるだけでもカッコ良く見えるから不思議です。それほどデザインがまとまっているのかもしれません。いまだに現役に見えるのも不思議です。

第8位はトヨタマークIIブリット(絶版)。本当はクラウンエステートをオススメしたいのですが、100万円ではちょっとキツイです。というわけでマークIIブリット。クラウンエステートが高級ワゴンなら、マークIIブリットは中級ワゴンといったところでしょうか。とにかくこの手のステーションワゴン、スバルレガシィワゴンを除けば国産車では珍しい存在と化しています。乗れるうちに乗っておいて、損はないと思います。ドイツ車のステーションワゴンは人気高いんですけどねぇ。

第7位はM・ベンツSクラスクーペ(絶版)。かつてのSクラスをベースにしたクーペです。もはや希有な存在として、異質なオーラを放っています。本気でどこまでもラグジュアリィ。しかも古くなった今でも走らせれば、ちゃんとかつて高級車であったことが伝わってきます。疲れ知らずの移動ができる、数少ない車と言っても言い過ぎではありません。100万円で楽しめると考えれば、本当にコストパフォーマンスは高いです。乗り続ければ、いずれ骨董品としての価値も期待できそうです。

第6位はトヨタプログレ(絶版)。何でも試す度量があるのが、トヨタの強みでしょう。小さなセルシオを目指したといわれているプログレ。団塊世代を狙ったのでしょうが、思惑通りにはいかなかったようです。結果的にはこの1代で終わってしまいましたが、ダウンサイジングした高級車って日本では珍しい存在です。ウインカーレバーの削りだしウッドは、かなりの逸品だと聞きます。日本における高級車は大きくなきゃいけない? 個人的には登場が早すぎただけだと思うところです。

木曜日には第5位から1位を発表します。

フォトコレクション

写真:第9位:日産プレジデント(旧型)|なんでもベスト10

第9位:日産プレジデント(旧型)

写真:第8位:トヨタマークIIブリット(絶版)|なんでもベスト10

第8位:トヨタマークIIブリット(絶版)

写真:第7位:M・ベンツSクラスクーペ(絶版)|なんでもベスト10

第7位:M・ベンツSクラスクーペ(絶版)

写真:第6位:トヨタプログレ(絶版)|なんでもベスト10

第6位:トヨタプログレ(絶版)

Report / 古賀 貴司