ホンダ バモス・バモスホビオ▲ホンダの軽ワンボックス「ストリート」の後継として登場し、約20年にわたって生産されたバモス

バモス・バモスホビオの中古車は今

「軽自動車のワンボックス=商用車」というイメージを覆し、プライベートユースを意識して開発された「バモス」。生産期間は1999年から2018年までと、国産車では異例にロングランモデルだった。

2003年からは積載量を増した派生モデル「バモスホビオ」と「バモスホビオバン」も加わっている。

いずれも趣味のトランスポーターとしてガンガン使いたい、ちょっとレトロな雰囲気を楽しみたい人にはぴったりのモデルであり、箱型の実用的なスタイリングはカスタマイズ派にも人気だ。

バモスは流通台数が多く、価格帯のボリュームゾーンは総額50万~90万円。走行距離5万km以内の物件も100台程度あり、予算、コンディションともに条件に合ったものを探しやすい。

バモスホビオとバモスホビオバンは総額30万円程度から見つかるものの、流通台数が少ないこともあり、コンディション優先なら予算80万円程度が目安になる。


ここではバモスと、その派生モデルであるバモスホビオ、バモスホビオバンの特徴、中古車を選ぶ際のポイントや現在の中古車相場について解説していく。
 

 

バモスの特徴と中古車相場

■バモス(初代)DATA
生産期間:1999年6月~2018年5月
中古車流通量:約750台
中古車価格帯:10万~120万円

 

ホンダ バモス・バモスホビオ ▲鮮やかなボディカラーやメッキパーツが印象的な外観。写真は2012年マイナーチェンジ時のもの

■バモス(初代)の特徴
商用軽貨物車である「アクティ」をベースに、普段使いもできる軽乗用車として1999年に発売されたバモス。直列3気筒エンジンをリアアクスル前に配置する、ミッドシップ・後輪駆動(4WDもあり)の手法は、ホンダの軽トラックで伝統的なものだ。プライベートユースを想定して積載能力よりも乗り心地や機敏さを優先させたサスペンション、キーレスエントリーなどの快適装備、そしてボディ同色パーツやメッキパーツを多用した豪華な外装が特徴である。

20年近いモデルライフの中で基本設計はほとんど変わっていないが、内外装の仕立ては見直されてきた。デビュー当初はNA(自然吸気)エンジンのみで、シンプル装備の「M」と、メッキパーツやボディ同色ミラー、キーレスエントリーなどを装備した豪華な「L」という2グレード。そこにそれぞれ5速MT or 3速AT、後輪駆動 or フルタイム4WD(5速MTのみ)というラインナップになっていた。

翌年からターボモデルと、フルタイム4WDの4速ATが追加され、乗り心地も改善されている。なお、この初期モデルでは後席の格納方法に、シートバックと座面を前に倒す方式を採用されている。
 

ホンダ バモス・バモスホビオ ▲プライベートユースを意識し、軽ワンボックスながら洗練されたインテリアが魅力

2001年9月以降のモデルでは、後席格納方法にフォールダウン機構(フロアに格納されるタイプ)を採用。荷室の使い勝手が大幅に向上している。

2007年2月には外装が大きく変更され、バンパーなどが流麗なデザインになった。車高を下げた「ローダウン」グレードが選べるのも、これ以降のモデルだ。その後、2010年8月以降のモデルでは「ローダウン」が全車標準仕様になっている。

さらに、2012年6月にはグレード構成を大幅に見直し、13インチアルミホイールやメッキグリルなどを装備した「G」のみに、エンジンもNAだけに絞られた。
 

ホンダ バモス・バモスホビオ ▲2001年9月以降のモデルでは2列目シートがフロアに格納できるようになり、フラットで広い荷室が確保可能に
ホンダ バモス・バモスホビオ ▲水がしみこまない「ワイパブルマット」は、アウトドアユーザーからも人気

■バモス(初代)の中古車相場
生産が終了したのは2018年だが、流通している物件の多くは2011年以前のモデルだ。2010年以降のモデルではローダウンしか選べなくなり、さらに2012年以降はモノグレードとなって選択肢が減り、新車の販売量が減った影響が大きいと思われる。

年式が古めの物件が多い中古車市場だが、近年の軽バン需要の高まりを受けて相場は高めに推移している。例えば、人気の「ローダウン」がラインナップされた2007年以降の年式で、走行距離5万km前後の物件を探すとなると、ボリュームゾーンは総額70万~90万円ほどになる。

しかし、ベースは頑丈な商用車であり、エンジンや駆動系などのメンテナンスさえきちんと行っていれば長く乗れることから、コンディションを見極めたうえで価格重視という作戦もある。その場合は、エンジンや後席の格納方式が変更された、2001年9月以降のモデルがメインターゲット。走行距離7万km以下の物件を、予算40万円程度から探すことができる。

アウトドアユースなどで長距離や未舗装路を走る機会が多い人は、グレードが整理された2012年以降のフルタイム4WDがオススメ。後輪駆動仕様のATはバモス、バモスホビオとも最後まで3速だったが、4WD車のみ4速となっているからだ(バモスもターボモデルは4速だったが、2010年に廃止)。

いずれにしてもワンボックスという性格上、商用として酷使されてきた可能性もあるので、物件選びの際にはコンディションをしっかり見極めたい。走行10万kmを超えている場合は、タイミングベルトが交換されているか、またはその時期も確認しておきたい。
 

▼検索条件

ホンダ バモス(初代) × 全国
 

バモスホビオ・バモスホビオバンの特徴と中古車相場

■バモスホビオ(初代)DATA
生産期間:2003年4月~2018年5月
中古車流通量:約170台
中古車価格帯:20万円~180万円


■バモスホビオバン(初代)DATA
生産期間:2003年4月~2018年5月
中古車流通量:約100台
中古車価格帯:20万円~100万円

ホンダ バモス・バモスホビオ ▲バモスのハイルーフ版がバモスホビオ。こちらは乗用車登録だが、商用車登録のバモスホビオバンも同時にデビューした
ホンダ バモス・バモスホビオ ▲天井を高くしたことで積載性がアップ

■バモスホビオ(初代)・バモスホビオバン(初代)の特徴
全高を高くし、積載量を増した派生モデルとして登場したバモスホビオ。そしてその商用モデルとして、より積載性に特化しているのがバモスホビオバンだ。

両モデルともエンジンは660ccのみ。トランスミッションが3速AT、4速AT(ターボ付と4WDのみ)、5速MTの3種類が用意されている。なお、ターボモデルがあるのはバモスホビオのみだ。

バモスホビオのグレード構成はバモスと同じだが、ローダウン仕様の設定はない。一方のバモスホビオバンは、「プロ」のみのグレード構成となっている。
 

ホンダ バモスホビオバン ▲商用車としての使い勝手に特化したバモスホビオバン

■バモスホビオ・バモスホビオバンの中古車相場
バモスホビオはバモスに比べて台数こそ少ないものの、装備が充実された2012年以降の比較的新しいモデルもまんべんなく流通している。

MT、ATともに総額40万円程度から探すことができるが、全体の4割弱が走行距離10万kmを超えるということもあり、このゾーンでも多走行距離の物件が多い。

コンディション重視なら、2012年以降のモデルがオススメ。総額70万~90万円で、走行距離4万km以下の物件ならお得度は高いといえるだろう。

また、数は少ないもののキャンピングカーとして改造されたものが、車両価格140万~180万円のゾーンで見つけることができる。
 

▼検索条件

ホンダ バモスホビオ(初代) × 全国

バモスホビオバンは、さらに流通台数が少なくなる。MTを希望する場合、選択肢が30台程度と絞られるため、好条件の物件はより早い者勝ちの様相を呈する。

ATでも、走行距離5万km以下の物件は20台弱と多くはない。2WDの3速ATと4WDの4速ATでは、前者の方が流通台数が多いため、4WDがマストでなければ2WDモデルを優先的に探した方が好条件の1台を見つけやすいだろう。
 

▼検索条件

ホンダ バモスホビオバン(初代) × 全国

※記事内の情報は2021年6月11日時点のものです。
 

文/田端邦彦 写真/ホンダ
田端邦彦(たばたくにひこ)

自動車ライター

田端邦彦

自動車専門誌で編集長を経験後、住宅、コミュニティ、ライフスタイル、サイエンスなど様々なジャンルでライターとして活動。車が大好きだけどメカオタクにあらず。車と生活の楽しいカンケーを日々探求している。プライベートでは公園で、オフィスで、自宅でキャンプしちゃうプロジェクトの運営にも参加。