日産 フーガはビッグマイナーチェンジを受け、大幅に“質”が進化した
2015/03/17
▲フロントマスクが精悍になった。エンブレムはインフィニティとなり存在感が増した。写真はハイブリッドモデル
マイナーチェンジで精悍さが高まった
2009年に登場した2代目フーガが2015年2月にマイナーチェンジされた。インフィニティブランドのアイデンティティであるフロントグリルが採用され、さらに精悍さが高まっている。グリル開口部の両脇とヘッドライトの目頭を近づけ、ヘッドライトを低く見せるデザインとなった。
リアスタイルは質感のあるテールライトやバンパーとトランクリッドの形状を変え、存在感が増した。上手なマイナーチェンジだと感じる。
乗り心地と静粛性が向上
ハイブリッドモデルの前期型には、優れた加速力に反し燃費が良好なことと、走行中のエンジンノイズが少々目立っていた印象があった。
しかしマイナーチェンジ後のモデルは、エンジン始動から全く別物の印象を受けた。かすかに聞こえてくるエンジンの音に心地よさと上質感がある。EV走行に切り替わったときの静粛性も向上し、高級車として申し分ないレベルだ。
内装は、以前からこのクラスでは群を抜いて質感が高い。市街地での試乗だったが、サスペンションはしなやかに動いて路面から伝わる小刻みな振動を吸収しており、乗り心地は上品だ。マイナーチェンジであっても本気で取り組めば、これほどまでに上質な仕上がりになるという良い例だろう。
剛性感が増し、よりスポーティに
続いてガソリン仕様だ。試乗したのは370GT type S。乗り始めから分かる進化はボディ剛性の向上だ。ボディ剛性は、サスペンションの働きを最大限に生かし、路面から伝わる振動をコントロールできることにつながる。それは大径の20インチホイールを装着しているにも関わらず、下からの突き上げを最小限に抑えていることから感じ取れる。路面からのノイズも低減されており、静粛性も申し分ない。
ハンドリングはスポーティだが、車体の挙動はしっとりと落ち着いており、ドライビングフィールは軽やかである。搭載される7速ATの変速リズムは最適で、加速が気持ちいい。マイナーチェンジであるが、フーガは質の違った1台へと変貌した
▲モーターとエンジンの制御は、力強いモーターから加速してエンジンにバトンタッチをする欧州車のようなセッティングでメリハリがある
▲あえてひとつ苦言があるとすれば、搭載しているバッテリーによりこのクラスのセダンにしてはトランクルームが狭いということだ
▲ハイブリッドモデルのインテリア。落ち着きがあり高級車としての質感は高い
▲370GT type Sは、フロントバンパーの形状がハイブリッドモデルと異なる。さらに大口径の20インチアルミホイールが採用されているが、乗り心地は損なわれていない
▲質感のあるテールライトとバンパーとトランクリッドの形状が変更されている。それにより存在感あるデザインとなった
【SPECIFICATIONS】
■グレード:HYBRID ■乗車定員:5名
■エンジン種類:V6DOHC+モーター ■総排気量:3498cc
■最高出力:225(306)/6800[kW(ps)/rpm]+50(68)[kW(ps)]
■最大トルク:350(35.7)/5000[N・m(kgf・m)/rpm]+290(29.6)[N・m(kgf・m)]
■駆動方式:FR ■トランスミッション:7AT
■全長×全幅×全高:4980×1845×1500(mm)
■ホイールベース:2900mm ■車両重量:1850kg
■JC08モード燃費:18.0km/L
■車両本体価格:620万5680円
■グレード:370 GT type S ■乗車定員:5名
■エンジン種類:V6DOHC ■総排気量:3696cc
■最高出力:245(333)/7000[kW(ps)/rpm]
■最大トルク:363(37.0)/5200[N・m(kgf・m)/rpm]
■駆動方式:FR ■トランスミッション:7AT
■全長×全幅×全高:4980×1845×1500(mm)
■ホイールベース:2900mm ■車両重量:1770kg
■JC08モード燃費:8.9km/L
■車両本体価格:562万2480円
【関連リンク】
あわせて読みたい
あの名車は今? その後継モデルたちは……20年という時の流れは車をどう変えたのか。SL、ムルシエラゴ、911…
アコードの平均総額が1年で60万円以上ダウン! プレリュードが気になるけど実用性も欲しい諸兄にオススメのフラッグシップセダン
スバル クロストレック ウィルダネスエディションが抽選500台のみに絶望した人に贈る「この小型クロカン、代わりにどう?」3選
ジープ コマンダーが400万円台前半で狙えるけど買っても平気なの? グランドチェロキーより安い7人乗りSUVの中古車状況、オススメの狙い方を解説
3代目BMW X1が支払総額400万円台で狙える! 中古車市場に登場してから2年半、今のオススメの買い方・選び方は?
R32型 スカイラインGT-Rが50万円から? あの時買っときゃ良かった……のモデルを振り返り“後悔を楽しむ”
新型CX-5が待ちきれないあなたに贈る「納車までの期間、代わりにコレどうですか?」5選
トヨタ ランドクルーザー300にPHEVを導入か? 3列シートのパッケージは……
トヨタ センチュリーがブランド化! クーペタイプも公開された今、改めて歴代モデルを振り返ってみよう!
M・ベンツ GLEの現行型(2代目)が600万円から狙える! プレミアムSUVの今オススメの買い方・選び方は?









