【オンリーワンを探せ】マツダユーノスプレッソの「驚きの物件」を発見!
2014/03/31
原稿執筆時点でカーセンサーnetに1台のみ掲載されている希少車を紹介するこの企画。今回、2014年3月24日に発見したのは「マツダ ユーノスプレッソ」です。当時、マツダが展開していた高級ブランド「ユーノス」最後のモデルです。ユーノスのテレビCMでは、必ず「Project Eunos ○(数字が入る)」と明示していましたが、プレッソは「9」でした。
21年前の車なのに、走行距離2563km!?
デビュー当時、プレッソが搭載した1.8L V6エンジンは「世界最小のV6エンジン」と謳われました。このエンジンはなかなかのもので、当時としては“まぁまぁ速い”0→100km/h加速8秒台でした。まぁ、その後三菱が1.6L V6エンジンを投入し、世界最小V6ではなくなったのですが……。
当時、マツダには5系統のディーラー網がありましたが、オートラマ店からはプレッソの姉妹車「AZ-3」が1.5L 4気筒エンジンを搭載して併売されていました。「V6エンジン」であることがプレッソの差別化だったにも関わらず、後にプレッソにもこの4気筒エンジン搭載モデルがラインナップされたんです。マツダの経営はひっ迫していたので台数を捌きたかったのでしょうが、ビジネスとしては失敗に終わりました。
しかし、プレッソだけでなく、いずれのユーノス車もデザイン面ではとてもユニーク。他の国産メーカーと一線を画していました。例えば、プレッソのリアハッチのガラス処理は大胆で、ボディラインをガラス面で引き継いでいました。今見ても斬新です。
さて当該物件ですが、見た瞬間、驚きました。新車登録から21年が経過しているのに、走行距離はなんと2563km! 「あるところにはあるんだなぁ」と思わせてくれるお宝ぶりです。
いや、走行距離が少ないから「偉い」とか「壊れない」とか、言っているわけではありません。ただ、内装に関しては、如実にその違いが見てとれます。写真を見る限り、シートの本革部分にはほとんど使用感がありません。より丹念に清掃すれば「これ未使用車!?」と勘違いしてしまうレベルです(笑)。ウィンカーレンズの“焼け”も皆無ですし、車庫の中で大切に保管されてきたのでしょう。
この物件、もはや“タイムマシン”です。21年という月日を感じさせないコンディションなので、乗れば21年前の世界を疑似体験できます。
そもそも、プレッソのV6モデル自体が最近では本当に流通しなくなりました。価格も総額115万円とリーズナブルですし、かなりの掘り出し物ですよ!
Text/古賀貴司(自動車王国)
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