【トヨタ SAIの中古車を買うなら?】オススメの選び方や相場、グレードなどを徹底解説
カテゴリー: 特選車
タグ: トヨタ / セダン / ハイブリッドカー / クルマを選び始めた人向け / SAI / 人気中古モデル徹底ガイド / 田端邦彦
2021/02/19
▲SAIはハイブリッド車の静粛性とパワーが魅力の“小さな高級車”トヨタ SAIの中古車は今
「SAI(サイ)」と聞いてパッとその姿やスペックが思い浮かぶ人は、一度は購入を検討したことのある人、あるいはセダン好き、車好きの人かもしれない。
SAIはトヨタが2009年から2017年まで約8年間生産し、1代限りとなったセダン型ハイブリッド車だ。ハイブリッドとしてはプリウスの上級車種であり、レクサス HS250hの姉妹車にあたる。インテリアには高級感がふんだんに盛り込まれており、走りも上質。国産ミドルクラス・4ドアセダンとしての価値は今なお高い。
中古車の最低価格帯は、総額50万~70万円。流通量は500台程度あり低走行車も選びやすい。
ここではSAIのオススメの選び方や特徴、現在の中古車相場について紹介する。
SAI(初代)の特徴と中古車相場
■SAI(初代) DATA
生産期間:2009年12月~2017年11月
中古車流通量:約500台
中古車価格帯:30万~220万円
▲後期型よりも全長が短く、デザインもフラットな印象だった前期型の外観■SAI(初代)の特徴
SAIがデビューしたのは2009年。トヨタとしてはプリウスに次ぐ2番目のハイブリッド車だった。
企画当初からハイブリッドを前提としたわけではなく、ミドルクラス国級セダンにふさわしい走行性能や静粛性を求めた結果のハイブリッド。国産セダンは当時から車種整理が進んでいたが、セダン人気復活を目指す新車種として投入された。
ボディサイズは全長4605(前期型)~4695mm(後期型)、全幅1770mmと手頃だが、インテリアのデザインや使われている素材、シートの質感などはクラウンにも匹敵するほど高級感がある。コンサバティブでプレミアムなセダンが好きだけど車格が大きい必要はない、という人にとってはど真ん中のモデルである。
19.8km/L(JC08モード)という燃費も、大きな魅力だ。
ハイブリッドのシステム「THSⅡ」はプリウスをベースにしているが、組み合わされるエンジンはプリウスが1.8L 直列4気筒だったのに対して、SAIは2.4Lの直列4気筒。エンジン110kW (150ps)+モーター105kW (143ps)という3Lクラスのガソリン車に相当する動力性能と、軽自動車並みの燃費を両立している。
▲センタークラスターとコンソールが一連となる稜線で表現されたインテリア。インパネの操作は画面タッチでなく、操作ノブで行う。写真は後期型のものパワーユニットはこの1種類のみで、駆動方式もFFのみ。グレード展開も16インチタイヤを装着するベーシックグレードの「S」、18インチタイヤと上級装備の「G」、それぞれにレーダークルーズコントロールやミリ波レーダー方式プリクラッシュセーフティシステムなどの先進装備をセットにした「ASパッケージ(2011年11月以降のモデルでは「Aパッケージ」に名称変更)」などのパッケージを設定する、というシンプルなものだった。
足回りやエンジンの改良、車両接近を歩行者に知らせる装置の追加など、細かな改良は何度か行われているが、大きなマイナーチェンジが実施されたのは1回のみだ。2013年8月以降の後期型は、ヘッドライトとドアのプレスライン、テールランプが一直線につながる精悍な印象の外観となっている。
この変更でハイブリッド制御が変更され、燃費が向上している他、静粛性やボディ剛性もアップした。
同時に出力やパワーステアリングを総合的に制御し、力強い加速性能をもたらす「スポーツドライブモード」も追加。前期型と同じ世代のモデルとは思えないほど、外観や走りの印象が変わっている。
▲後期型ではドアのプレスラインとヘッドランプ、テールランプが連続する伸びやかなデザインが与えられた■SAI(初代)の中古車相場
新車時の販売価格は、338万~434万円という高級車だったが、中古車の平均価格は90万円前後と手ごろな状況となっている。
流通している約500台のうち約6割が前期型となっており、総額70万円プラスαで走行距離5万km以下の物件を見つけることができる。予算重視派はまず「S」「G」のグレードに絞り、前期型からチェックするのがオススメだ。
前期型でも装備充実の「ASパッケージ」狙いなら、予算100万円が目安となる。
▼検索条件
トヨタ SAI(初代) × 前期型 × 全国2013年8月以降の後期型は120万~180万円のゾーンに幅広く分布している。外観は好みによるところだが、今買うなら精悍な印象になった後期型を、と望む人も多いことだろう。走行性能についても、後期型の方が熟成されており、高級感に加えて走りも楽しみたいという人はこちらがオススメだ。
より低走行の物件が充実しているのも、コンディション重視派にはうれしいところ。エントリーグレードの「S」や「S Cパッケージ」が中心となるが、走行距離2万km前後の物件が、予算150万円から探すことができる。
後期型で先進装備をセットにした「Aパッケージ」装着車なら、走行性能、利便性、安全性とも、現行モデルの水準に極めて近い。その中で距離5万km以下の物件を探すと、170万~200万円ほどの予算を見ておきたいところだが、装備充実の高級ハイブリッドセダンがこの値段で手に入るならオトク感は◎だろう。
▼検索条件
トヨタ SAI(初代) × 後期型 × 全国※記事内の情報は2021年6月17日時点のものです。

自動車ライター
田端邦彦
自動車専門誌で編集長を経験後、住宅、コミュニティ、ライフスタイル、サイエンスなど様々なジャンルでライターとして活動。車が大好きだけどメカオタクにあらず。車と生活の楽しいカンケーを日々探求している。プライベートでは公園で、オフィスで、自宅でキャンプしちゃうプロジェクトの運営にも参加。
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