ルノー ルーテシアGT【試乗レポート】(森口将之)
カテゴリー: ルノーの試乗レポート
2014/09/08
コンパクトな5ドアの右ハンドル2ペダルだから、全国民に全力推しできる。とくに走り好きの人。クラストップのフットワークを味わってほしい。まずはルノーに対する偏見を捨てて、まっさらな気持ちで車と向き合うべし
ルノー・スポールが手がけた非R.S.系ベストルーテシア
ルノー・スポールが手がける最速のルーテシアはたしかにR.S.(ルノー・スポール)だけれど、最良のルーテシアはこのGTかもしれないと思った。
現行型が上陸して1年。フォーミュラルノーからEVのトゥイジーまで多種多様な自動車を担当する彼らが開発したこのグレードは、スタンダードの最上級車インテンスやR.S.のシャシースポールと同じ17インチのホイール/タイヤにベストなシャシーセットを与えたルーテシアだと思った。
つまり価格ではR.S.とスタンダード(アクティフ/ゼン/インテンス)の中間に位置するGTだが、モデル名からも分かるとおり、いわゆる中間グレードではないというわけ。
パワートレインはR.S.以外と同じで、1.2L直列4気筒直噴ターボに6速デュアルクラッチ・トランスミッションを組み合わせた右ハンドル。だから加速感そのものは変わらない。
しかし走り出すとその足さばきが違うとすぐに分かる。低速で段差を通過したときには硬さを感じるけれど、速度を上げていくとこれまでのどのルーテシアより、路面からのショックをしっとり吸収するようになる。ベスト17インチと書いたのはそのためだ。
ルノー・スポールが手がけたサスペンションを装着。専用のフロントバンパーやリアアンダースポイラーも備わる
でもハンドリングは両車の中間ではない。ステアリングレスポンスはR.S.より穏やかで、コーナーではリアのグリップが安定しきっている。アクセルやブレーキ、ステアリングできっかけを作りテールスライドに持ち込めるR.S.とは天と地ほども違う。
グランドツーリングの頭文字を取った車名で分かるように、長距離を楽しみながら移動するというルノーらしいシーンで最良の結果を出すルーテシアだ。
エンジン特性をノーマル/スポーツに選択可能なR.S.ドライブを装備、パドルシフトでの変速も楽しめる
ルノー・スポールと同形状のスポーツシートを採用。ヘッドレストにGTのロゴが入っている
【SPECIFICATIONS】
■グレード:LUTECIA GT ■乗車定員:5名
■エンジン種類:直4DOHCターボ ■総排気量:1197cc
■最高出力:120/4900[ps/rpm] ■最大トルク:190/2000[N・m/rpm]
■駆動方式:FF ■トランスミッション:6DCT
■全長×全幅×全高:4095×1750×1445(mm) ■ホイールベース:2600mm
■車両重量:1210kg
■車両本体価格:259万円(税込)
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