▲ヘビーデューティーなアメリカンスタイルはもちろん、ラグジュアリーな雰囲気も様になるアメリカンピックアップトラック。街で見かけない分、注目度はかなり高いです! ▲ヘビーデューティーなアメリカンスタイルはもちろん、ラグジュアリーな雰囲気も様になるアメリカンピックアップトラック。街で見かけない分、注目度はかなり高いです!

アメリカを象徴する存在「ピックアップトラック」

今、SUVカテゴリーが盛り上がっています。

街中でも使いやすいコンパクトサイズからフルサイズまで、世界中のメーカーが新型車を続々投入しています。ここまで流行ってしまうと、「ちょっと自分が乗るのは違うな」と思う人も出てくるもの。とくに流行感度が高くファッションや持ち物にこだわりがある人は「猫も杓子もSUV」という今の状況に食傷気味になっているかもしれません。そんな人に注目してほしいのが「アメリカンピックアップトラック」です。

ピックアップトラックは、コルベットなどと同じくらいアメリカを象徴する車で、大衆車はもちろんラグジュアリー性を高めたモデルも多く存在しています。

一方で、日本ではイマイチ盛り上がらず、国産・輸入車で正規販売されている新車はゼロという状況。感度の高い一部の人が楽しむモデルとなっています。それだけに、街で同じ車とすれ違うことは滅多になく、特別感のあるオシャレな車生活を存分に楽しむことができますよ!

今回は、そんなピックアップアトラックを探す際、知っておきたい言葉とオススメ車種をご紹介します。

▲ビンテージ感漂うピックアップトラックも雰囲気があります。このような車を手に入れたい人はいつ輸入されたか、アメリカでどのくらい走ったものかをなるべく確認したいところ(写真は1975年式フォード F-150) ▲ビンテージ感漂うピックアップトラックも雰囲気があります。このような車を手に入れたい人はいつ輸入されたか、アメリカでどのくらい走ったものかをなるべく確認したいところ(写真は1975年式フォード F-150)

探す前に知っておきたい用語

【1】ボディ形状用語

「シングルキャブ」
…レギュラーキャブとも呼ばれる、キャビンに後部座席がないタイプ。乗車人数は2~3人

「キングキャブ」
…クラブキャブ、エクステンドキャブなどとも呼ばれる。キャビンを伸ばし前席の後ろに小さな座席を設けたもの。ただしこの座席に大人が座るのはかなりつらい。車種によっては観音開きのドアが付いていることも

「ダブルキャブ」
…クルーキャブ、クワッドキャブとも呼ばれる。キャビンが広く後部座席にも大人がしっかり座れるように作られている。もちろんキャビンのドア数は4枚。米国トヨタのタンドラには後席を思い切り広くしラグジュアリーさを高めたモデル「クルーマックス」も設定されている


【2】輸入方法用語

「新車並行車」
…アメリカから新車を並行輸入し、販売された中古車。輸入後、まだ国内登録されていない新車も存在する

「中古並行車」
…アメリカから中古車を並行輸入し、販売された中古車。例えば2010年に製造された車でも2015年に日本へと輸入され最初に登録された場合は“初度登録2015年”として車検証に記載される。(カーセンサーnetでは年式欄に日本での初度登録ではなく本国での製造年を記載)

冒頭でも書いたとおり、現在日本には正規輸入されるピックアップトラックはありません。そのため流通しているのは正規以外のルートで日本に輸入された並行輸入車になります。アメリカからの並行輸入車のスピードメーターはkm/hではなくマイル表示がメインになり、正規ディーラーがないので整備などは車を買った販売店などに依頼します。


これだけ理解しておけば、より理想の1台を探しやすくなるはず。では、オススメモデルをご紹介しましょう!

トヨタ タンドラ

流通台数:180台前後
価格帯:120万~700万円

▲タンドラのボディサイズは全長5814mm×全幅2030mm! 2014年のマイナーチェンジでグリルまわりが一段と強調された押しの強いデザインになりました ▲タンドラのボディサイズは全長5814mm×全幅2030mm! 2014年のマイナーチェンジでグリルまわりが一段と強調された押しの強いデザインになりました

トヨタ自動車のアメリカ法人である米国トヨタが、2000年から製造しているフルサイズピックアップトラック。

モデルチェンジのたびにグリルが巨大化し、2代目となる現行型はアメリカのビッグスリーのピックアップに引けを取らない迫力あるスタイルとなっています。

搭載されるエンジンは、最高出力381hpを発生する5.7L V8エンジンと4.6L V8エンジンがあり、ボディタイプもレギュラーキャブ、3種類のダブルキャブがありますが、日本ではダブルキャブの中でも後席のラグジュアリー性を高めたクルーマックスが人気。

初代を含めて約180台の中古車が流通しているので、予算に応じて選ぶことができます。

▲2012年10月、現役を退いたスペースシャトル“エンデバー”をケネディ宇宙センターからカリフォルニア科学センターまで陸送するというミッション。最難関となる橋の勾配を上る際にけん引車両に選ばれたのが2代目タンドラでした。このミッションを成功させ、タンドラは国民車として受け入れられたともいわれています ▲2012年10月、現役を退いたスペースシャトル“エンデバー”をケネディ宇宙センターからカリフォルニア科学センターまで陸送するというミッション。最難関となる橋の勾配を上る際にけん引車両に選ばれたのが2代目タンドラでした。このミッションを成功させ、タンドラは国民車として受け入れられたともいわれています

トヨタ タコマ

流通台数:60台前後
価格帯:120万~500万円

▲荷台部分(アメリカではベッドと呼びます)の長さが2種類あり、標準車の全長は5392mmでロングベッドは5727mm! ▲荷台部分(アメリカではベッドと呼びます)の長さが2種類あり、標準車の全長は5392mmでロングベッドは5727mm!

タンドラより一回り小さいミドルサイズのピックアップトラック。現行型は2016年にフルモデルチェンジされ、搭載エンジンは3.5L V6と2.7L直4があります。

ボディタイプは、ダブルキャブとアクセスキャブがありますが、利便性を考えるとダブルキャブがベスト! オフロード性能を高めたTRDオフロードも見つけやすくなっています。

フォード F-150

流通台数:30台前後
価格帯:80万~510万円

▲現行型F-150のサイズはスーパークルーが5890mm、全幅は2029mmとなります。F-150は他のモデルとグリルが異なるスポーツグレードのラプター(写真)がクール! ▲現行型F-150のサイズはスーパークルーが5890mm、全幅は2029mmとなります。F-150は他のモデルとグリルが異なるスポーツグレードのラプター(写真)がクール!

2016年、アメリカで最も売れた車がフルサイズピックアップトラックのフォード F-150。

その歴史は長く、初代は1948年にデビューしました。通算13代目となる現行型は2014年にデビュー。大きなグリルとライトに食い込むスリットが特徴的です。

現行型のエンジンは5L V8の他、3.5L V6のエコブーストを用意。日本に入ってきているF-150はキャビンを広くしラグジュアリー性を高めたスーパークルーとスーパーキャブ(一般的なダブルキャブ)が多くなっています。

シボレー シルバラード

流通台数:20台前後
価格帯:80万~650万円

▲現行型シルバラードのサイズは全長5842mm×全幅2032mm。旧型の中古車には排気量6000ccオーバーのものもあります ▲現行型シルバラードのサイズは全長5842mm×全幅2032mm。旧型の中古車には排気量6000ccオーバーのものもあります

2010年、日本に“正規輸入”されたこともあるシボレーのフルサイズピックアップトラック。最新モデルはライトまわりがフルLEDになっています。

日本に並行輸入されている物は、シルバラード1500が多く(他にシルバラード2500HD、シルバラード3500HDがあります)、シルバラード1500の搭載エンジンは4.3L V6、5.3L V8、6.2L V8の3種類。

日本に入ってきている物は、現行型だとダブルキャブが中心ですが、旧型にラインナップされたリアドアが観音開きになるエクステンドキャブも雰囲気があってオススメです!

キャデラック エスカレードEXT

流通台数:10台前後
価格帯:140万~620万円

▲リンカーンナビゲーターとともに富裕層から支持されるエスカレード。2002年に登場した2代目エスカレードのEXTは映画『マトリックス リローデッド』のハイウェイでの銃撃シーンでザ・ツインズが乗っていた車として有名です ▲リンカーンナビゲーターとともに富裕層から支持されるエスカレード。2002年に登場した2代目エスカレードのEXTは映画『マトリックス リローデッド』のハイウェイでの銃撃シーンでザ・ツインズが乗っていた車として有名です

これまで紹介したのは正統派のピックアップトラックですが、最後に紹介するのは高級SUVであるキャデラックエスカレードの荷室部分を荷台にしてしまったエスカレードEXTです。

元がラグジュアリーカーなので、乗り心地は他のトラックとは一線を画します。そしてSUVともピックアップトラックとも違う独特なスタイルが醸し出す存在感は圧倒的なものと言えるでしょう。

ピックアップトラックでしか味わえない世界に飛び込もう!

いかがでしたか?

ピックアップトラックというボディタイプは日本ではなかなか根付きませんでした。でもこれは裏を返せば街で見かけることが滅多にないため、いつまでも鮮度が高い状態で乗り続けられるとも言えます。中でもアメリカンピックアップは独自のカルチャーを築いており、ヘビーデューティーな乗り方からスポーツに振った楽しみ方まで、自分の好みに仕上げることができます。

フルサイズのピックアップトラックは都市部の駐車場などで苦労する場面がありそうですが、それを差し引いてもあり余るほどの楽しい世界が待っているはずですよ!

text/高橋 満(BRIDGE MAN)
photo/米国トヨタ、フォード、シボレー、キャデラック