「最先端」の中に「古き良き」も感じる メルセデス・ベンツ Sクラス
カテゴリー: メルセデス・ベンツの試乗レポート
タグ: メルセデス・ベンツ / Sクラス / EDGEが効いている
2018/04/01
▲フラッグシップサルーンのSクラスがマイナーチェンジ、インテリジェントドライブがさらに進化した。レーダーセンサーやステレオマルチパーパスカメラ、超音波センサーにより自車周囲を監視する複合的センサーシステムを搭載。アクセル、ステアリング、ブレーキを自動アシストし、ドライバーの負担を軽減してくれる「古き良き」と「新しき良き」の共存
思えばもう4年。2013年に登場したW222型 Sクラスがマイナーチェンジした。
ハイライトは、パワートレインの刷新と、Eクラスが先行していた高速での自動レーンチェンジ機能など先進安全運転支援システムを含むインテリジェントドライブのアップデートだ。
エクステリアでは、フロントグリルの横桟が全車ツインルーバータイプに。ドアロックを開閉するとヘッドライト内に走る3本の光ファイバーがブルーに輝く。と同時にリアのLEDライトも流れるように光る仕組みを取り入れた。
Sクラスに、古き良き威厳に溢れたイメージを抱く身としては、少々演出過多にも思えた。が、のちに、新機能である車外からスマートフォンを操作して縦列、並列駐車したり、狭い駐車場で前進後退が可能なリモートパーキングアシストを試して合点がいった。
車が起動または停止したことをドライバーにわかりやすく伝える必要があるというわけだ。
この駐車システム、まだあらゆる場面で使えるというわけではないが、ドアを開閉しづらい狭い駐車スペースではかなり有効だ。今後、駐車シーンでの自動運転化はさらに加速するだろう。
ラインナップは標準の「S400」以外は「S560 ロング」をはじめ、すべてホイールベースが130mm延長されたロングボディだ。前期型にはあったハイブリッドやPHVは今のところ用意されていない。
Sの売れ筋の大半がロングボディ+V8ゆえの設定というが、自ら運転をするのであれば、やはり標準ボディの方が軽快で乗り心地もいい。
標準といってもS400の3L V6ツインターボは、367ps/500N・mを発揮するし、新しい9速ATとの組み合わせで実にスルスルと滑らかに走る。古き良きSらしさも味わえるというわけだ。
▲前後デザインを変更。フロントはツインルーバーとなったグリルやワイドなエアインテークを採用。リアは「クリスタルルック」と呼ばれるLEDリアコンビランプ、バンパー下部に左右エグゾーストを結ぶクロームトリムが備わった
▲メーター部とインフォテインメント部の2つのモニターを一体化させたコックピットディスプレイを採用。ステアリングにはタッチコントロールボタンが備わった
▲64色を備えたアンビエントライトは、色が緩やかに変わっていくマルチカラーアニメーションを新たに備え、室内をよりくつろぎの空間に仕立ててくれる【SPECIFICATIONS】
■グレード:S560 4MATIC long ■乗車定員:5名
■エンジン種類:V8DOHCターボ ■総排気量:3982cc
■最高出力:469/5250-5500[ps/rpm]
■最大トルク:700/2000-4000[n・m/rpm]
■駆動方式:4WD ■トランスミッション:9AT
■全長x全幅x全高:5255×1900×1495mm(mm) ■ホイールベース:3165mm
■車両価格:1699万円
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