【試乗】新型 日産 ノート e-POWER|見た目も走りもしっかり進化しているが、まだまだ改良の余地はある
2021/01/28
▲2020年12月に発売となった新型日産 ノート e-POWER。自動車テクノロジーライターの松本英雄氏による、テストコースでの試乗の様子をお届けしよう新たなプラットフォーム採用でどう進化したか?
日産が誇る人気車種であり、日本での屋台骨ともいえるノート。
その中でも2代目が2016年11月にマイナーチェンジを受けた際に登場した、シリーズ型ハイブリッドモデルのe-POWERは、一気に売り上げを伸ばした日産の功労車である。
初めて横浜で試乗した際、その出来栄えの良さに感動したことは今でも覚えている。
販売数が伸びるモデルに共通する要因はいくつかあるが、2代目ノートe-POWERに試乗したときはそのパッケージングの良さを高く評価した。
加速、乗り心地、そして燃費に至っても良好で、このサイズではトータルパフォーマンスが優れているモデルと言える。
そして3代目のノートが登場。しかもe-POWERのみというラインナップだ。
CMF-Bという新たなプラットフォームを用いて、フルに刷新したモデルである。
今回は生産拠点である日産追浜工場に隣接するテストコース、GRANDRIVEにて試乗し性能を確認したのでお伝えしていこう。
e-POWERはしっかり進化しているが、剛性は今一歩
まずはエクステリアを見ていこう。
3代目ノートのデザインは、今後登場が予定されているクロスオーバーEV「アリア」の流れをくんだものである。
フロントマスクと流行を取り入れたリアデザインを見ると、先代までのデザインとは決別した印象がある。
新たなNISSANのロゴを採用してリリースされる初のモデルということで、勢いを感じるデザインだ。
運転席に乗り込むと、先代よりもかなり質感が高められていることがわかる。
ステアリングやダッシュパネルからは、新たなインテリジェンスを感じる。


▲こちらは2021年中に日本国内での発売が予定されているクロスオーバーEVの日産 アリア
▲市販モデルとしては初めて新たなメーカーロゴが付くモデルとなる
パワーボタンをONにして発進だ。
最初の周回はドライブモード「ノーマル」で走ってみる。
加速はとても滑らかで、以前よりもゆとりを感じさせる。
コースのアスファルトの質が良いということもあるが、ストレートでの静粛性は申し分ない。
発電時のエンジンの始動はとてもスムーズだ。
アクセルペダルのON・OFFで加減速をコントロールする「e-Pedal」モードにする。
ハイブリッド車特有の、回生を伴う強めのエンジンブレーキは弱くなり、ガソリンモデルを意識していることがうかがえる。

▲システムを大幅に刷新しパワーアップした第2世代の「e-POWER」を採用しているスラロームを走り性能チェックだ。
CMF-Bというプラットフォームは、同グループルノーの新型ルーテシアと共通のものだが、期待していたような剛性の高さは感じられない。
フロントの剛性はかなり向上しており、ステアリングのスタビリティに安心感があるが、ルーテシアの質感の方が高いのが残念である。
フロントとリアの剛性感の差が気になる。
コスト削減のための、ボディの板厚変更などが原因だろう。
また、装着されたタイヤが燃費優先のものだということもあるが、路面が一般道に近いアスファルトの状況では、クオーターパネルからのロードノイズとバイブレーションを感じる。

続けて、ドライブモードを「スポーツ」にしてみる。
エンジンが始動しやすい状態になるため、静粛性は多少犠牲になる。
しかし、アクセルを戻したときの減速が強いので、スラロームやタイトなカーブではアクセルの閉じ方ひとつで楽しく走らせることができそうだ。
今後の改良で、さらに走りの質感が向上することに期待したい。
▲専用パーツを装着するカスタムカー「AUTECH」もラインナップされる【試乗車 諸元・スペック表】
●1.2 X
| 型式 | 6AA-E13 | 最小回転半径 | 4.9m |
|---|---|---|---|
| 駆動方式 | FF | 全長×全幅×全高 | 4.05m×1.7m×1.52m |
| ドア数 | 5 | ホイールベース | 2.58m |
| ミッション | その他AT | 前トレッド/後トレッド | 1.49m/1.49m |
| AI-SHIFT | - | 室内(全長×全幅×全高) | 2.03m×1.45m×1.24m |
| 4WS | - | 車両重量 | 1220kg |
| シート列数 | 2 | 最大積載量 | -kg |
| 乗車定員 | 5名 | 車両総重量 | 1495kg |
| ミッション位置 | 不明 | 最低地上高 | 0.12m |
| マニュアルモード | - | ||
| 標準色 |
スーパーブラック、ブリリアントシルバー、ダークメタルグレーメタリック、バーガンディ―パールメタリック、オペラモーブメタリック、オリーブグリーンチタンメタリック |
||
| オプション色 |
ピュアホワイトパール3コートパール、ガーネットレッドカラークリアパール、オーロラフレアブルーパール2コートパール、プレミアムホライズンオレンジパールM、ビビッドブルーM/スーパーブラック、オペラモーブM/スーパーブラック2トーン |
||
| 掲載コメント |
- |
||
| 型式 | 6AA-E13 |
|---|---|
| 駆動方式 | FF |
| ドア数 | 5 |
| ミッション | その他AT |
| AI-SHIFT | - |
| 4WS | - |
| 標準色 | スーパーブラック、ブリリアントシルバー、ダークメタルグレーメタリック、バーガンディ―パールメタリック、オペラモーブメタリック、オリーブグリーンチタンメタリック |
| オプション色 | ピュアホワイトパール3コートパール、ガーネットレッドカラークリアパール、オーロラフレアブルーパール2コートパール、プレミアムホライズンオレンジパールM、ビビッドブルーM/スーパーブラック、オペラモーブM/スーパーブラック2トーン |
| シート列数 | 2 |
| 乗車定員 | 5名 |
| ミッション 位置 |
不明 |
| マニュアル モード |
- |
| 最小回転半径 | 4.9m |
| 全長×全幅× 全高 |
4.05m×1.7m×1.52m |
| ホイール ベース |
2.58m |
| 前トレッド/ 後トレッド |
1.49m/1.49m |
| 室内(全長×全幅×全高) | 2.03m×1.45m×1.24m |
| 車両重量 | 1220kg |
| 最大積載量 | -kg |
| 車両総重量 | 1495kg |
| 最低地上高 | 0.12m |
| 掲載用コメント | - |
| エンジン型式 | HR12DE | 環境対策エンジン | H30年基準 ☆☆☆☆☆ |
|---|---|---|---|
| 種類 | 直列3気筒DOHC | 使用燃料 | レギュラー |
| 過給器 | - | 燃料タンク容量 | 36リットル |
| 可変気筒装置 | - | 燃費(JC08モード) | 34.8km/L |
| 総排気量 | 1198cc | 燃費(WLTCモード) | 28.4km/L └市街地:28km/L └郊外:30.7km/L └高速:27.2km/L |
| 燃費基準達成 | - | ||
| 最高出力 | 82ps | 最大トルク/回転数 n・m(kg・m)/rpm |
103(10.5)/4800 |
| エンジン型式 | HR12DE |
|---|---|
| 種類 | 直列3気筒DOHC |
| 過給器 | - |
| 可変気筒装置 | - |
| 総排気量 | 1198cc |
| 最高出力 | 82ps |
| 最大トルク/ 回転数n・m(kg・m)/rpm |
103(10.5)/4800 |
| 環境対策エンジン | H30年基準 ☆☆☆☆☆ |
| 使用燃料 | レギュラー |
| 燃料タンク容量 | 36リットル |
| 燃費(JC08モード) | 34.8km/L |
| 燃費(WLTCモード) | 28.4km/L └市街地:28km/L └郊外: 30.7km/L └高速: 27.2km/L |
| 燃費基準達成 | - |

自動車テクノロジーライター
松本英雄
自動車テクノロジーライター。かつて自動車メーカー系のワークスチームで、競技車両の開発・製作に携わっていたことから技術分野に造詣が深く、現在も多くの新型車に試乗する。車に乗り込むと即座に車両のすべてを察知。その鋭い視点から、試乗会ではメーカー陣に多く意見を求められている。数々のメディアに寄稿する他、工業高校の自動車科で教鞭を執る。『クルマは50万円以下で買いなさい』など著書も多数。趣味は乗馬。
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