マツダ アテンザ/アテンザワゴンはホイールベースの違いがもたらす静粛性の違いに注目
2016/10/08
▲マツダのフラッグシップモデル、アテンザ/アテンザワゴン。フラッグシップにふさわしい静粛性の確保と価格とのバランスにメーカーが腐心したことが垣間見れたホイールベースの違いが室内の静かさに直結
マツダのフラッグシップモデルであるアテンザが改良を受けた。今回の改良点の主なポイントは、ディーゼルエンジンの精密過給制御、フロントサイドウインドウに施された3重の構造のラミネート仕様だ。
試乗したのは2.2Lディーゼルエンジンを搭載したセダンの4WD仕様とワゴンのFF仕様。いずれも6速ATとなる。
エンジンは欧州の最新ディーゼル車と比べ振動と音が大きいものの、発進から扱いやすく、低中速での中間加速も素晴らしい。
高速道路の本線へ合流する際には、力強い加速で精密過給制御の恩恵を最も受けることができた。しかし低中速域での加速を重視したためか、高速域では加速レスポンスに一瞬の空白がある。
従来はエンジンの回転上昇と同時に加速もついてくる楽しさもあったが、今回の改良ではドライバビリティの向上、つまり運転のしやすさに舵を切ったということだ。
またセダン、ワゴンとボディタイプが2つ用意されているということで、その違いについても触れたい。ワゴンはボディの剛性感の高さも相まって、ハンドリングと静粛性がセダンの上を行っている印象だ。
アテンザ セダンはホイールベースがワゴンより80㎜ほど長い。たった80㎜だが、振動への影響は大きいようだ。加えてワゴンの前後重量バランスが良く、FFながら非常に乗り心地が良かったことも、セダンの振動や音を余計に目立たせることにつながったのだろう。
最後に3重構造のラミネートウインドウだ。これは海外のプレミアムモデルには多く使われている。日本では海外に比べ速度域が低いためなかなかその威力が発揮されづらいが、それでも高速道路でトンネルを走ったときや、大型トラックと並走したときにその遮音性の高さを体感できた。
▲エクステリアではMC前との違いはわずかで、ターンランプの装備位置が異なる程度。全長はセダンの方が60㎜長い4865㎜となる
▲エンジンラインナップは2.2Lディーゼル、2L&2.5Lガソリンの3種類。MTが選択できるのは2.2Lのみ
▲Lパッケージのみ天井とAピラーがブラック塗装となる
▲よりスムーズなコーナリングを実現するG-ベクタリングコントロールを全車に標準装備【SPECIFICATIONS】
■車種:アテンザ ■グレード:XD Lパッケージ
■乗車定員:5名
■エンジン種類:直列4気筒 DOHC+ディーゼルターボ ■総排気量:2188cc
■最高出力(ネット):129(175)/4500 [ kW(ps)/rpm]
■最大トルク(ネット):420(42.8)/2000 [N・m(kgf・m)/rpm]
■駆動方式:4WD ■トランスミッション:6AT
■全長×全幅×全高:4865×1840×1450(mm) ■ホイールベース:2830mm
■車両重量:1610kg
■車両価格:400.14万(税込)
■車種:アテンザワゴン ■グレード:XD Lパッケージ
■乗車定員:5名
■エンジン種類:直列4気筒 DOHC+ディーゼルターボ ■総排気量:2188cc
■最高出力(ネット):129(175)/4500 [ kW(ps)/rpm]
■最大トルク(ネット):420(42.8)/2000 [N・m(kgf・m)/rpm]
■駆動方式:2WD ■トランスミッション:6AT
■全長×全幅×全高:4805×1840×1480(mm) ■ホイールベース:2750mm
■車両重量:1560kg
■車両価格:377.46万(税込)
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