ダンロップ ディレッツァZⅡスタースペックは“健さん”のようなタイヤだった【CERC ~編集デスクのロードスター日記~ #15】
2016/11/28
▲10月23日に千葉県袖ケ浦市にある袖ケ浦フォレスト・レースウェイで行われたマツ耐第4戦千葉ラウンド。エントリーは全28台で、我がCERCが参戦した「ロードスター・クラシック NORMAL」クラスには、我々を含め2台のみの参加となった肉体労働で鍛え上げられた角刈りの男性的タイヤ
マツダ車オーナー向け参加型サーキットイベントである “マツ耐”ことマツダファン・エンデュランス。150分という規定時間内にどれだけ多くサーキットを周回できるかを競う耐久レースだ。今年からこのマツ耐に、総額75万円で購入した2代目ロードスターNR-Aで参加した我がど素人チームだが、参加3戦目にしてクラス優勝を果たすことができた。
レース展開に関しては、現在、一部地域を除く全国のコンビニ・書店に並んでいるカーセンサー1月号に掲載中に連載『CERC』を参照いただくとして、ここでは今回のマツ耐に向け導入したダンロップ ディレッツァZⅡスタースペック(以下ディレッツァZⅡ)のインプレッションを中心にお伝えしたい。
▲こちらが公式リザルト。A)が総合順位、B)がクラス順位。総合15位に「人馬一体1号ロードスター」は、マツダ関係者による“セミ”ワークスチームだ前々回の当連載(関連リンクに記載の#13)では、一般道および高速道路におけるディレッツァZⅡの印象を、「肉体労働で鍛え上げた身体」かつ「角刈り」っぽいと書いた。サーキットでのスポーツ走行向けに作られた、ある意味特殊なタイヤであることは、ちょっと車を走らせれば理解できるほど明快なのだが、その性格というか方向性というか言語というか、まあそういった部分に関する印象が、なぜか「肉体労働で鍛え上げられた角刈りの男性」っぽかったのだ。同じ硬くて太い筋肉でも、スポーツジムで効率よく“作られた”ものではなく、日々のハードな労働に適応すべく“変化した”ものの違いというか。まあ、重要なのはタイヤの性格診断ではなく、本番でどれくらいの成果を発揮してくれるかなのだが……。
これまでのマツ耐参加経験(スポーツランドSUGO、筑波サーキット)から、我がチームが求めるタイヤの性能は以下の3点。
①高いグリップ性能(ドライバーのスキルを補ってもらうため)
②高い剛性感(ドライバーがブロックのよじれを“スピンの前兆”と錯覚するため)
③高い耐久性(ふところ具合がお寒いため)
▲手前が今回手にしたクラス優勝の楯。奥が前回、筑波サーキットで勝ち取ったクラス準優勝のものだ静かに耐える男の生き様を垣間見た
前回の筑波サーキットで履いたブリヂストン ポテンザRE-71Rは、①と②は最高に良かったのだが、150分のレースで消耗しきってしまったため③の性能に難ありと判断。そこで③がクリアできなかった際の財布へのダメージを少しでも軽減すべく、スポーツタイヤでも比較的安い(某量販店の通販で1万円以下/1本)ディレッツァZⅡをセレクトしたというわけだ。
150分耐久レースを走り終えてのタイヤに対する率直な感想は、“ちょっと地味かな”というところ。グリップ力も剛性感も決して低くない。むしろかなり高い方だ。だが、最後の最後まで強力なグリップ力を見せつけられた前回のポテンザRE-71Rに比べると、なんというか、アピール力が足りない感じがしたのだ。
もう少し具体的に説明してみよう。例えばコーナーを攻めている際、ポテンザRE-71Rが「まだ行けるぞ!!」とドライバーを鼓舞しているように感じるのに対し、ディレッツァZⅡはグッと歯を食いしばって、まるで映画『日本侠客伝』シリーズで若き日の高倉健が演じていた昔気質な侠客のように、静かに耐え忍んでいるような印象なのだ。
この映画では、耐えに耐え忍んだ健さんの堪忍袋の緒がブチ切れ、悪人どもと長ドスで斬り合って終わるのがいつものパターンだ。だがディレッツァZⅡは、150分耐久レースを走り終えても、タイヤの溝がくっきり残っており、まだまだ安全に使える状態だった。まあ、前回の筑波は夏真っ盛りの8月で、路面温度が高くポテンザRE-71Rにとってかなりシビアな状況だったのは間違いないが、それを差し引いたとしても、ディレッツァZⅡは耐久性に関しても非常に満足いく性能を発揮してくれたと思う。
我がチームにおける今シーズンのレーススケジュールは、今回のマツ耐@袖ケ浦フォレスト・レースウェイをもって幕を閉じることになる。来シーズンの予定は未定だが、もし再び自腹で耐久レースへ参戦することになれば、タイヤに関してはおそらくスポーツタイヤ界の健さん(と勝手に命名)ことダンロップ ディレッツァZⅡスタースペックをチョイスするだろう。
理由? もちろん性能に対するコストパフォーマンスが高いこと。あとは、自分、高倉健の大ファンなもので。(健さん関連で話が膨らんでしまったため、静電気を放電して車本来の空力性能を発揮させる『アルミテープ』の続報は、次回報告します)
▲150分の激闘を終えたディレッツァZⅡの状態。タイヤのカスがたくさん付いているが、しばらく走れば表面がきれいになる(はず)。傷みが少なく溝も十分残っている【CERCとは】
中古車情報誌『カーセンサー』の連載『CERC』のスピンオフバージョンである。カーセンサー本誌に収録しきれなかった話題を、同連載の語り手である本誌デスク本人が赤裸々に綴る。ちなみにCERCとはCarsensor Editors Racing Club(カーセンサー・エディターズ・レーシング・クラブ)の略。
【筆者プロフィール】
1970年生まれ。群馬県在住の編集・ライター。カーセンサー本誌の編集デスク担当。
2015年9月に参加したメディア対抗ロードスター4時間耐久レースでの惨憺たる結果から一念発起。運転技術を磨くべく、マツダ ロードスター(2代目)のNR-Aを購入した。
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