VW ポロ

【連載:どんなクルマと、どんな時間を。】
車の数だけ存在する「車を囲むオーナーのドラマ」を紹介するインタビュー連載。あなたは、どんなクルマと、どんな時間を?

古いものを愛する不動産メディア編集長から、一児の母に

中古リノベーションマンション情報サイト「cowcamo(カウカモ)」の編集長を務め、昨年の春、中古不動産リノベーションのコンサルティングやアドバイザリー業務を手がける自身の会社「Ay and Company Inc.(アイ・アンド・カンパニー株式会社)」を立ち上げた伊勢谷亜耶子さん。

リノベーションのプロだけあって、古いモノへの思いは深い。

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「まだ使えるのにスクラップ&ビルドで壊しちゃうのが嫌いなんですよ。古いモノを受け継いでいくっていうことが、私はすごい価値のあることだと思っています」

この日着ていたアーティスティックなロングシャツも、かつては誰かが着ていた古着だという。

そんな伊勢谷さんだから、2年ほど前に初めて手に入れた愛車は、1997年式のちょっと古い小さな軽バン、ホンダ ストリートだった。

VW ポロ▲ポロに乗り替える前の愛車、1997年式のホンダ ストリート(伊勢谷さん本人提供)

「純正オプション満載で、サンルーフも付いていて、純正オーディオのカセットデッキで音楽を聴いて。坂道は時速5km、強風に吹かれるとめっちゃ揺れるし、故障続きのポンコツでしたけど、最高でした」

街歩きが好きで、飲み歩くのも好きだから、後席はフルフラットにして寝られるようにし、DIYで収納やテーブルも作り、いよいよこれで旅に出るぞというときに妊娠がわかった。前職を辞めて会社を立ち上げた、まさにそのときのことだった。

激動の日々を経て、昨年末に出産した伊勢谷さんは、この春ストリートからポロに買い替えた。ストリートの後部座席にはシートベルトがなく、チャイルドシートを取り付けることができなかったのが一番の理由だった。

VW ポロ

「ハンドルもそうだけど、なにしろ車体が軽いんですよ。もし追突されたら子供が大変なので、泣く泣くお別れをして、安全安心で頑丈そうなポロに乗り替えました」

ベビーカーであり勇気をくれる存在に

目の覚めるような青いボディカラーに引かれた、という他にも、ポロに決めた積極的な理由がある。

「ワンオーナーで、おばさまが乗ってたらしいんですよね。青山の“こどもの城”で合唱を教えていて、ピアノの伴奏をしていたそうで、毎週末川崎の自宅から青山に通うためだけに使っていたと。私の母もピアノ教師で、私もずっと合唱をやっていたっていうご縁もあって、サクッと決めちゃった」

VW ポロ
VW ポロ

そんなストーリーに加えて、年式のわりに走行距離は短く、整備履歴も揃っていて、メンテナンスもしっかりしていた。「中古マンションは管理を買えってよく言いますよね、それと一緒で。これは子供を乗せても大丈夫っていう感じ」がしたとは、さすが中古物件の目利きだけある。

こうしてポロが、伊勢谷さんと生まれたてのお嬢さんの生活に加わった。

VW ポロ

「本当にベビーカー代わりに使っています。初めての育児で、子供っていつ何するかわからないじゃないですか。いきなり泣き叫んだり、機嫌が悪かったり。だから公共交通機関では怖くて出かけられなくて、臆病になっていた。でも車だったら気にせず、好きな音楽をかけながら、好きな場所に行けるし、好きな人に会いに行ける。私に勇気を与えてくれる存在です」

最近では遠出する余裕も出てきて、那須や八ヶ岳にも足を延ばすようになった。

リアハッチの中のラゲージルームには、ようやくお座りが安定してきたお嬢さんとアウトドアを楽しむために用意したという、レジャーシートやテントが出番を待っている。

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フォルクスワーゲン ポロ(4代目)×全国
文/竹井あきら、写真/篠原晃一
フォルクス・ワーゲン

伊勢谷亜耶子さんのマイカーレビュー

フォルクスワーゲン ポロ(4代目)

●年式/2015年式
●走行距離/半年で約4000km
●マイカーの好きなところ/目の覚めるような青
●マイカーの愛すべきダメなところ/普通なところ
●マイカーはどんな人にオススメしたい?/ファミリーの奥さま。小回りが利くので

竹井あきら

ライター

竹井あきら

自動車専門誌『NAVI』編集記者を経て独立。雑誌や広告などの編集・執筆・企画を手がける。プジョー 306カブリオレを手放してからしばらく車を所有していなかったが、2021年春にプジョー 208 スタイルのMTを購入。近年は1馬力(乗馬)にも夢中。