日産 キックス 国内版 ▲内部がブロック状にデザインされたラジエターグリルは、周囲がブラックアウト仕上げとなり、ウイング状のメッキガーニッシュとワイド感が演出されるエアインテークによって、海外仕様とは異なる表情に仕立てられる

ジュークの後継となるコンパクトSUV

国内でモデル数のシュリンクが取り沙汰されている日産が、久々のニューモデルをリリースする。2020年1月12日にお伝えした、ジュークの後継車として登場するコンパクトSUV、キックスだ。

日産自慢のe-POWERが搭載されるだけでなく、海外仕様とは異なる、新デザインのマスクが起用される模様。


日産 キックス▲こちらが海外仕様のキックス。上記の予想CGに比べてスッキリとした印象だ。なお、変更されるのはフロントマスクのみで、リアビューはSUVテイストの強い海外仕様から受け継がれるようだ

アクの強いフロントマスクを採用

キックスは、マーチやノートとプラットフォームを共有する、コンパクトクロスオーバーだ。南米では2016年夏から、中国では17年から、そして北米では18年から販売されている。

初披露から約4年を経て、ようやく国内導入が実現する。ただ、スクープ班が調べたところ、あちこちアップデートされ、日本デビューを飾ることがわかった。

中でもお伝えしたいのは、フロントマスクのアップデートだ。すでに海外仕様にもVモーショングリルは用いられているが、国内導入に合わせて、手直しされ下方に拡大される。

左右に広がる、バンパー下部のエアインテークとの連続感を演出すべく、グリルの周辺には、ブラックアウト処置が施される。

さらに、インパクトを増すために、ランプ下から中央に向かって、ウイング上のメッキガーニッシュが配され、バンパー下端にも同じくメッキガーニッシュが備わる。
 

室内は海外仕様よりも上質に

インテリアは、基本的に海外仕様と変わらないが、インパネ正面には質感の高さを演出する別色パネルが広範囲にわたって用いられる。

そのアクセントカラーはシート左右のサポート部と、ドアトリムの一部にも流用され、キャビン全体をコーディネイト。

前席には、疲労軽減につながる背もたれが中折れした、ゼログラビティシートが採用される。後席居住性も十分に確保されて、ジュークよりも居心地のいい空間が作り出される。
 

日産 キックス▲室内は、写真の海外仕様と同様に、フラットボトム型のステアリングが採用される。国内向けでは、インパネ中段のパッドにアクセントカラーが用いられ、高品位なイメージを演出

ノートよりも静粛性アップが図られるe-POWER

パワートレインには、最近の日産を象徴する、シリーズ型ハイブリッドのe-POWERが起用される。キックスへの搭載に際して改良が図られ、加速性能と静粛性が向上しているという。

もちろん、ワンペダル運転を可能にするe-POWERドライブが備わり、強制的にエンジンを止められるマナーモードと、バッテリー残量を回復させられるチャージモードも含まれる。

ノートe-POWERでは、センターコンソールが底上げされて、リーフと同じ団子状のシフトセレクターが採用されているが、キックスで同じ手法を用いると、コンソールの存在感が強くなりすぎてしまう。

そこで、通常のレバーに似た新造形のセレクターが起用されるようだ。その形状はBMWのシフトレバーに似ているとの情報もある。

e-POWER特有の力強い走り。海外仕様に先駆けて取り入れられる、ブラッシュアウトされた外観デザイン。13色のボディカラー。広くて使いやすい室内空間をセールスポイントに掲げて現れる、キックス。

久々のブランニューモデルとして4月以降、日産ディーラーで輝きを放つことだろう。

※2020年2月7日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません

【諸元・スペック】
■予想発表時期:2020年4月
■全長×全幅×全高:4295×1760×1585(mm)
■搭載エンジン:1.2L 直3+モーター
 

text/マガジンX編集部
photo/マガジンX編集部、日産自動車