ホンダ フリード ▲横一文字マスクによって現行モデルよりも精悍さが増す次期フリードの予測イメージ。クロスターのフロントバンパーには大きなインテークが設けられホイールアーチには無塗装モールが新たに装着されるようだ。リアクオーターウインドウはオーソドックスな長方形に一新

国内専売車ゆえの制約

ホンダの5ナンバーサイズコンパクトミニバン、フリードが2024年にもフルモデルチェンジされるようだ。

ステップワゴンやN-BOX同様次期フリードのプラットフォームも現行モデルから流用される。これは、同車がほぼ国内専売でグローバル視点で見たときに販売台数が少ないため。

ホンダに限らずいまの日系メーカーには国内専売車のシャシーを一新する余裕と心意気はなく、開発やリソースの多くはグローバル戦略車やBEVに費やされている。これに伴って次期フリードのホイールベースは2740mmに据え置かれるだろう。

ホンダ フリード▲現行フリードは大きな三角窓とDCT採用のハイブリッド機構をウリに掲げて登場した。デビュー3年後に追加された「クロスター」はバンパーやラジエターグリル、ホイールに専用品が採用される

シンプルかつ、すっきり

外観デザインはフィットやステップワゴンに続きシンプルかつすっきりとした印象に仕上がる。フロントマスクでは段違いに配されてきたヘッドランプとラジエターグリルが横一文字に改められ、安定感ある表情が与えられる。

SUVテイストがウリのクロスターは差別化を強化すべく専用バンパーによって力強い表情を創出。さらに、ホイールアーチに樹脂モールが装着されてSUVらしさに磨きがかけられる。

ホンダに限らずいまの日系メーカーには国内専売車のシャシーを一新する余裕と心意気はなく、開発やリソースはの多くはグローバル戦略車やBEVに費やされている。これに伴って次期フリードのホイールベースは2740mmに据え置かれるだろう。

一方で、パワートレインは進化を遂げる。最後まで使われてきたハイブリッドシステムの「i-DCD」は役目を終え、2モーター式の「e:HEV」に置き換わるだろう。

待望のコネクト化を実現

コックピットはフィットと同じくシート同色の素材で覆われて心安らぐ空間が作り出される。

メーターパネルはインパネ前方から移されてフリード初のインホイール(ステアリングホイールの内側から見る方式)に変更。7インチのシンプルな液晶タイプのメーターパネルとなる。

コネクト技術への対応も見逃せないポイントだ。車載通信モジュールが設定されるため、対応ナビやスマホを準備すれば緊急通報ボタン、リモート空調、車内Wi-Fiなど多彩な機能が使える。

ホンダ フリード▲待望のコネクト化によりスマホと連携させてスライドドア開閉やドアロック施錠、空調などが遠隔操作できる。万一のときにはヘルプネットにも接続

コンパクトミニバン需要に応えるフリードはホンダの国内商品群において重要な役割を担っている。失敗が許されない車として、2024年6月のモデルチェンジに向けて最終仕上げに力が注がれているはずだ。

※2023年12月25日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません

【諸元・スペック】
■予想発表時期:2024年6月
■全長×全幅×全高:4300×1695×1710(mm)
■搭載エンジン:1.5L 直4+モーター 他
 

文/マガジンX編集部
写真/マガジンX編集部、ホンダ