日産 リーフ ▲次期リーフはミニアリアのようなルックスで登場する可能性が高い。イラストではズングリ感を抑えてみたが、果たして実車はどのように見えるだろうか?

※当記事はムックハウス社の発行する雑誌「マガジンX」編集部より寄稿いただたものです。内容は雑誌の内容をWEB用に一部再編成しています。マガジンXの詳細は記事末のリンクをご確認ください

順風満帆とはいえなかったリーフだが……

日産は2010年リリースのリーフでBEV(電気自動車)市場にいち早く参入。三菱とともに国内でBEV市場を開拓してきた。そんなリーフの新型、3代目の姿はいかに。

しかし、ここまでの道のりは決して平坦とはいい難いものであったのは事実。東日本大震災による電力のひっ迫や日産自身のかじ取りの問題。

さらには新型コロナウイルスによる半導体不足など、負の要因に翻弄されてきたことは否めない。そんな厳しい状況を乗り越えて登場する3代目となる新型リーフ。期待が高まる。
 

日産 リーフ▲現行リーフは、2017年9月に登場した。バッテリー搭載量が増やされ、運転支援システム「プロパイロット」や駐車支援システム、「eペダル」などが採用された。一方で、フロントドアや内装パーツは先代から流用されるなど、コスト削減の努力も見受けられた

2021年のスタディモデルで、コンセプト見直しを暗示?

新型リーフ3代目の詳細へと話を移す前に、あるコンセプトカーを振り返っておきたい。その車とは2021年に発表された「チルアウト」だ。

日産 リーフ▲2021年に日産の自社イベントに登場したコンセプトカーのチルアウト。次世代クロスオーバーBEVのスタディモデルになる

同車は東京モーターショーへの出品を見込んで制作された模様だが、新型コロナウイルスの影響で開催が見送られたため自社イベントで日の目をみた。

チルアウトはアリアと同じCMF-EVプラットフォーム採用の次世代クロスオーバーBEVのスタディモデルで、次期リーフの予告編であることも追って公言された。

日産 リーフ▲e-POWERと主要部品を共用する次世代のBEV用コンポーネントは小型軽量化とコスト削減を実現する。写真は2023年に発表されたモックアップで、次期リーフで初採用される見通し

新型モデルでは果たして、リーフの名称は存続するのか

日産は2023年にBEVとe-POWERの主要部品を共用化してコスト削減に乗り出すことを発表した。BEV用コンポーネントは現行リーフ用のものに比べて10%ほど小型化される見通しだ。

今回キャッチした新型リーフが採用車第1弾となる公算が大きい。

前述のチルアウトの姿カタチから考えると、次期リーフはクロスオーバーBEVに転身する可能性が高い。引き続きリーフを名乗るのかどうか興味深い。

リーフの名が日産BEV戦略の象徴として親しまれてきたことは言うまでもないが、コンセプトの刷新でネーミングが見直される可能性もある。

※2024年11月26日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません

【諸元・スペック】
■予想発表時期:2025年9月
■全長×全幅×全高:4500×1800×1625(mm)
■搭載エンジン:電気モーター
 

文/マガジンX編集部
写真/マガジンX編集部、日産自動車